丸いちゃぶ台の上に置かれたお皿。確かにあったはずの大福が無いことに気づき、霊夢が悲鳴をあげる。
駆けつける魔理沙。
無惨にも粉だけを散らし、姿形も残っていない惨状に誰もが言葉を失った。
「一体、誰がこんなことを……」
悲痛な霊夢の嘆き。魔理沙がかける言葉を模索する中、ふらりと現れた一匹の妖精が自信満々に言い放つ。
「ふふふ、心配いらないわ。あたいに任せなさい。すぐに解決してあげるから!」
「それはいいけど、あんたどこから現れたのよ?」
「大ちゃんと遊んでたんだけど、気づいたらここにいた」
迷子。その惨状に誰もが言葉を失った。
呆れて物が言えないとは、このことだ。
「そんな事はどうでもいいの! それより、この名刑事チルノが来たからには、事件はスピード解決で即迷宮入りのミスリード!」
明らかに知ってる単語を並べただけの言葉に、頼もしいぜと涙を流す者はいない。
空気が淀み始めたのもおかまいなしに、チルノは周囲を見渡す。
「よーぎしゃは、霊夢と魔理沙。あとアリス」
「アリス? あの子の姿は見かけてないけど」
「昨日、近くの湖で見かけたのよ」
だからどうだと言うのだ。眉間を押さえる霊夢の肩に、そっと魔理沙が手を置いた。
諦めろ。まるでそう言っているような仕草であった。
「だけど、犯人は大きな手がかりを残していったわ。それが、この白い粉!」
「大福についてた粉だろ。これがどうかしたのか?」
「犯罪の匂いがするじゃない」
「粉の匂いしかしないぜ」
魔理沙のツッコミもどこ吹く風で、チルノは腕を組み、難しい顔で真っ白なお皿を睨みつける。
「シャンハーイもアリバーイも無し。凶器は無いけど、食器はある。そのくせ手がかりがゼロとなると、これはもう時効寸前ね」
はたして同じ言語を使用しているのか、疑わしい文章に最早ツッコミを入れる気力すら無くなった二人。
難しい顔をしていたチルノだが、不意に何かを思い付いたように手を叩いた。
「そうか、つまりこの粉はダイビングメッセージだったのよ!」
「なんでメッセージが跳んでるのよ」
「だとしたら、この事件は解決したも同然! さあ、皆をホールに集めて!」
ありがちな台詞だが、生憎と神社に小洒落たホールなどない。紅魔館にはあるのだが、わざわざそこまで行くほどのことでもなかった。
仕方なく、チルノは居間で推理を披露することにした。
「すごく難しい事件だったけど、この超探偵チルノの前ではどうってことない事件だったわね」
いつのまにか転職していた。
しかも、少しグレードがアップしている。大した功績もあげていないのに。
「じっちゃんが言ってたわ」
チルノは皿を指さし、胸を張って宣言した。
「犯人はいつも一人!」
「複数犯の事件はどうするつもりだ……」
チルノ流で言うのなら、きっと複数犯も一人という事になるのだろう。意味不明だが。
「言い逃れはできないわよ。この大福を食べた犯人は……」
チルノは口元についたアンコを拭いながら、自分を指して言った。
「あたいだ!!」
霊夢は問答無用でやるんだろうけど
そこに痺れ(ry
この後の霊夢による寛大な処置を期待するwww
と、黒白魔法使い氏は語った。
⑨ぶりが炸裂!チルノがかわいいなぁ
もう、この一言に尽きますっ!
光の速さで自首したんだし、巫女どうか情状酌量の余地を(ねえよ
明日も思い出し笑いできそう。
ずっとこらえてたのにこのセリフで決壊した
チルノのバ可愛さが大爆発でたまらん
霊夢も魔理沙も心が広いなww