私は初代の博麗の巫女が好きだった。
『私が死ぬ?何いってるの死ぬわけないじゃない。天下の博麗の巫女よ』
貴方は死んでしまう?と聞いたらこうかえってきた。
彼女はそういった70年ほどあとに死んだ。
80歳ぐらいまで生きれば人間にしては長生きだったのかもしれない。
でも私にとっては短い短すぎる時間だった。
私を見て、怒って、笑って欲しかった。
雪がはらはらと降り続く。
彼女の墓の前に私は立った。
涙はあふれてくる。
どうしようもなかった
伝えていなかった私の気持ち。
墓の前で泣き続けた。
『あら、今日も来てるのあなたは?』
その声に振り向けば彼女の娘、博麗の巫女だった。
でも何かが違った、彼女とは。
声には何も反応せずに私は走り出した。。
彼女とは違うけど、『博麗の巫女』を見ると彼女を思い出してしまう。
歩いたってつかないのになぜか歩きたくて仕方がなかった。
結界を守りながらも、何度も何度も博麗の巫女を見た。
でも彼女と似ている巫女はいなかった。
『ゆかりさまー。ごはんできましたよぉ。おきてくださいー。』
あの日見つけた狐を式にした。
まだ幼いけど彼女は一生懸命働いてくれる。
名前は藍に決めた。
でも、起きたって何にもなんない。
どこにも私を思いっきりしかってくれる人はいない。
またそれから何年もたった。
ある日なんとなく博麗神社を覗いてみた。
そこには私の求めていた姿があった。
まだ3,4歳ぐらいなのだろうか。
でも、ほかの人と一緒に遊ぼうとすることはせず、一人で空を眺めている少女。
『出かけてくるわ』
『どこにですか?って、』
私は藍に声をかけて、博麗の巫女のところへ行った。
私は幼い博麗の巫女に話しかけようとした。
『よーかい?』
見えてなかったはずなのにそう聞いてきた。
『ええ。』
『じゃあたいじしなきゃ』
そういって懐から御札を出した。
『まって、あなたのお名前は?』
『ひとにきくならじぶんからじゃないの?』
親はどういう教育をしてきたんだろうか。
『私は、八雲 紫。』
『はくれい、れいむ。』
そう小さな彼女は答えた。
そして、地面に字を書いた。
子供の字とは思えないほど綺麗に。
博麗 霊夢 と。
『なまえだけはかけるようにしなさいって。おかあさんがいってた。』
そう小さくつぶやいた。
『それじゃまた会いましょう。霊夢』
私はそういってスキマをくぐって家に帰った。
うれしくてうれしくて堪らなかった。
彼女とそっくりな博麗の巫女を見つけて。
また何年しただろうか、霊夢は私を退治しに来た。
あの荒々しさまで全部そっくりだった。
でも、あの小さいときの記憶は覚えていないようだった。
霊夢は数々の妖怪を退治してきた。
でもなぜか、すかれていく。
遊びに行く度に霊夢に引かれていった。
初代の博麗の巫女とは違うところもあったけど。
博麗 霊夢が好きなのだ。
「紫様、起きてください」
「わかったわ。」
私が布団から出ると藍は驚いていた。
当たり前かもしれないわね。
「朝ごはん準備してまいります。」
「今日はいいわ。すぐ出かけるから。」
昔のことを夢で見たら、霊夢も私の気持ちを知らないで死んでしまうんじゃないかと怖くなった。
急いで着替えて、隙間をくぐって、いつもの巫女服を着ている彼女に声をかけた。
「霊夢!」
「なによ。そんな大声出して。」
「生きてる?生きてるわよね?」
「何当たり前のこといってんの?」
私が聞いたら、変な顔をしてきた。
確かにおかしいことを聞いたかもしれないが。
私に話しかけてくれる彼女が愛しかった。
「霊夢、あのね――」
「霊夢ー!今茶が入ったぞー!」
その声に振り向けばあの白黒、霧雨魔理沙だ。
「いまいくわ。」
霊夢はそう答えて私に何?と聞いてきた。
「なんでもないわ。」
今度は違う、まだ、何年もあると考えよう。
何時か私の気持ちを知ってもらおう。
「あ、そうそう。私小さいころあんたに会ってるわよね。」
たしか。と小さくつけて彼女は私に言った。
「霊夢、覚えててくれたの・・・?」
「まあね。」
霊夢は小さく笑った。
>またそれかな何年も
「またそれから何年も」では?
最近不足気味のゆかれいむ分を補充させていただきました
次も期待して待ってますよ~
あと幼霊夢かわいいよ
>おかあさんがってた。
「い」か「ゆ」が抜けているのでは?
指摘していただいた誤字は直させていただきました。
どうもありがとうございます。
満足していただけた方もいらっしゃるようなのでとてもうれしいです。
また書かせていただきたいと思います。
感想ありがとうございました。