Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

巫女×巫女

2007/11/26 09:29:23
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1

前書き 全員が霊夢好き設定(特に咲夜と永琳) キャラがかなり性格がおかしかったりします それでもいいかただけどうぞ


























冬も近づいてきたある日、早苗から手紙が届いた。内容は巫女同士関係を深めたい。とのことで、当日霊夢は茶と茶菓子を準備していた。
「このくらいでいいかしら?」
囲炉裏の火にあたり待っているとの玄関から声が聞こえてきた。
「霊夢ーいますかー?」
せっかく火の暖かさを味わっていたが予想より早く来たので、霊夢はすこし頬を膨らませた。

「はいはい、今行くわー」
よっこいしょ、と腰をあげて部屋から出た。少しだが火にあたっていたので気温より肌寒く感じる廊下を歩き玄関に向かった。
玄関では一人のシルエットがうつし出されていて、時々そわそわしたように手をモジモジさせている。
「寒いのかしら?」
霊夢は少し笑って玄関に手をかけた。
ガラガラ
「いらっしゃい」
「おじゃまします!」
訪問者はやはり早苗だった。玄関が開いた時、早苗は霊夢の姿を確認し、いらっしゃいと言った途端霊夢に抱きついた。それに驚いたのは霊夢だ
「な、なにいきなり抱きついてんのよ!」
慌てて引き離そうとするが早苗は抱きついたままだ。
「え、知らないんですか?」
驚いたふりをして早苗が言う。
「外ではこれが挨拶なんですよ」
「ええ!?」
もちろん嘘だ。しかし霊夢はさらに驚いた。しばらくの間、霊夢はカルチャーショックを受けた。抱きつきっぱなしの早苗が離れるとようやく霊夢の意識は戻ってきた。
「そ、そうなのね…、それで咲夜たちは…」
「え?」
早苗が頭を傾げた。
「いや…咲夜と永琳ってやつがよく抱きついてくるのよ…。なるほど挨拶だったってわけね」
霊夢が顔を赤らめて、頬をかく。早苗はまだ見ぬ二人に嫉妬を覚えた。
「あ、あの!」
「ん?」
「も、もっと親しい人や親しくなりたい人にする挨拶もあるんです!」
霊夢は大体を察した。
「はいはい、さっさとやって頂戴」
「え?」
「どうせアナタと親しくなりたいからやってもいいか?って聞くんでしょ?」
早苗は図星だったようで下を向くが、すぐに顔を上げた。
「で、では遠慮なく」
霊夢はどうして挨拶でそんな緊張する理由がわからなかったが理由はすぐにわかった。

「ん…」

「…?」

頬に柔らかい感触がした。早苗が霊夢の頬に抱きついたまま口付けしたのだ。
霊夢は咲夜や永琳に口付けをされたことは何度もあるが、挨拶としての口付けは初めてだった。
「…終わりました」
「そ、そそそそう?」
満足げな表情で早苗は離れる。一方の霊夢は顔を真っ赤にして大慌てだった。
「げ、玄関先で話すのもなんだし、中へいらっしゃいな」





「へえ…ここが霊夢の家ですか」
囲炉裏の周りに腰をかけ、キョロキョロと物珍しそうに辺りを見回す。
「そうよ、ほら、お茶」
「あ、ありがとうございます」
お茶を受け取った早苗は茶を一口飲みため息をついた。
「おいしい…」
「でしょ?」
同じく茶を飲んだ霊夢はにっこり笑う。それを見て早苗は顔をそむけた。霊夢がそれを覗き込むと早苗は急に話題をふってきた。
「幻想郷には…コタツは無いんですか?」
「コタツ?ああ、紫の家にあったあれね。あるにはあるらしいんだけど、あまり出回ってないわ」
「そうなんですか」
囲炉裏の火を見ながらしみじみと早苗は言った。



炭がパチっとはじける。
「ん…いけない寝ちゃった!」
その音で早苗は目を覚ました。話をしているうちあまりの暖かさに座ったまま寝てしまったようだ。しかしその間、火事が起こらなかったのは奇跡だった。
「あれ…なんか肩が重い…」
早苗は重さの原因を見たとたんに顔をまた赤くした。
「れ、霊夢!?」
霊夢もまたいつの間にか寝てしまい、早苗の肩に体を預ける形になっていた。深呼吸をして自らを落ち着ける。
「どうしよう…」
とりあえず動くことができないのでじっとしていたが、段々寒くなってきた。囲炉裏の火はいつの間にか消えていた。
「寒い…」
早苗は考えた。どうすれば寒さを和らげられるか、答えはすぐに出た。
「…少しだけ、少しだけ」
早苗は赤い顔を更に赤くして霊夢に抱きついた。寝ている人の体温はかなり高いので、湯たんぽには最適だった。
「やっぱり…あなたは温かいです」
二人以外誰もいない部屋の中、早苗はつぶやいた。




「ん…んー」
「起きました?」
霊夢は一瞬で目が覚めた。
「あ、あれ?何で私アンタの肩にいるの?」
「霊夢寝ちゃってたんですよ」
「じゃあ起きるまで待っててくれたわけ?」
「ええ、寝顔可愛らしかったです」
霊夢は顔を赤くしてそっぽを向いた。それを見て早苗は笑った。



その後二人は再び談笑を始めた。時間を忘れ話しているうちに辺りはすっかり暗くなってしまった。
「あ、そろそろ帰らないと」
「あらもうそんな時間なのね」
早苗が腰をあげると霊夢も腰をあげた。見送りをするためだ。
表に出て早苗は飛ぼうとする。
「それじゃあまた…」
「ちょっとまって」
霊夢はそれを引き止めた。
「なんですか?」
首を傾げる。
「今度は手紙なんて出さずにいつでも来なさい。もう私とアナタは親しいんでしょ?」
少し笑いつつ霊夢は言った。
「…ふふ」
「ふふふ」
「「アッハッハッハ!」」
新しい友人との出会いに早苗と霊夢は互いに笑いあった。早苗は友人より更に関係を深くしたいようだが、今はこれでいい。そう思った。



懺悔室
早苗さんを出すに当たって霊夢をさん付けか呼び捨てかで3時間悩みました。
タイトルは本当は サッナーエ↑ にするつもりでしたが、別の話にネタとして使うので変更。結果どっかのエロゲみたいなタイトルに。

オリゴ糖にこんにちは
砂糖にさようなら
そして、すべての虫歯に
こんにちは
皇束篠秋
コメント



1.名無し妖怪削除
レイサナはジャスティス!
2.名無し妖怪削除
さようなら私の歯
3.創製の魔法使い削除
霊夢可愛いよ。早苗可愛いよ。

レイサナは素晴らしいですね~。

これからの作品も楽しみにしています
4.名無し妖怪削除
今度は霊夢が抱きつき挨拶を始めるのですね
そして始まる霊夢スパイラル