Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

霊夢が諏訪子に幻想郷を案内するようです完~諏訪子が空気化してた~

2007/11/18 03:50:32
最終更新
サイズ
16.47KB
ページ数
1

前書き 全員が霊夢好き設定 混ぜるな危険 シリアスとボケの境界がどこかねじを飛ばしたようです 前作を読んだほうがかなり理解しやすい
小町はドジッ子 それでもいい方だけどうぞ



















































「霊夢どうしたの?顔色悪いわよ?」
「え?」
「あ、本当だ」
 霊夢は初めて永琳に言われて自分の顔色が悪くなっていることに気付いた。どうも永遠亭からのようだ。
「アンタ霊夢にこっそり毒でも盛ったんじゃないの?」
「失礼ね!せいぜい媚薬しか入れたこと無いわよ!」
 その言葉がいい終わるか終わらないかと言ったところで、霊夢が永琳に裏拳を決めた。それでも永琳は笑顔を保っている。
「そんなのを人に飲ませてたわけね…」
「愛ゆえよ」
「愛なら仕方ないよねー」
「諏訪子は黙ってなさい」
ニヤニヤしている諏訪子とは逆に、霊夢の顔色は段々と悪くなっていった。
「…あーほんとに頭クラクラする」
「大丈夫?」 
「とりあえず白玉楼までは案内するわ」
頭を抑えながら霊夢は笑って言った。とてもつらそうな笑顔だった。
「じゃあそこで少し休憩しましょう。少し薬も持ってきたし」
 


 少し三人が白玉楼へ向かう道に、なぜか彼女がいた。
「はーるでーすよー」
「うわ何あの子」
「うわって…諏訪子。あの子がいないと春がわからないのよ?」
「あら?でもこれから冬よ?なんでここにいるのかしら」
 その会話に気付いたのか、リリーは急に方向を変えてコッチに向かってきた。満面の笑みで霊夢に飛びつこうとするが、永琳がラリアットで反撃し、吹っ飛んだ。
「…出会い頭に『私』の霊夢に抱きつこうなんていい度胸ね」
 笑顔で再び永琳はリリーに追加攻撃を加えようとするが、霊夢がその腕を押さえたのでリリーは九死に一生を得た。
「あはは…ありがとうございます。霊夢さん」
「そんなことより、なんでそろそろ冬なのにここにいるの?」
「あー、それはですね」
 リリーが頬をポリポリかいた。
「なぜかレティさんがいないんですよ」
「「え?」」
 永琳と霊夢が頭をかしげた。この時期、無駄に活動的になる冬を伝えるレティ。リリーとは正反対の季節なので、交代時期でないと二人が会うことは無い。しかし、そのレティがいないとのことだ。
「んで、しかたないので探してた。というわけです」
「へー…私はこのままほうがいいわ。どうも冬になると眠くなってね」
「冬眠?」
「そうそう」
 霊夢は冬が来ないなんてとんでもない。と言いたげだったがそれどころではなくなっていた。
「う・・・」
…で…い……お…
「ちょっと霊夢?」
お…で…く…
「霊夢さん?」
お…で…………
「薬ここで飲む?早いうちがいいわよ」







早くおいで、こっちにおいで











「う…あ…あ…あ…」
 霊夢は頭を押さえそのまま地面に落ちそうになったが、諏訪子と永琳がとっさに霊夢を抱きしめたため地面にたたきつけられることは無かった。
「ちょっと霊夢!しっかりなさい!」
「霊夢しっかり!」
「あわわわわ…霊夢さん!」
 三人が呼びかけるが、霊夢から返事は返ってこない。3人は慌てて、この辺りで一番落ち着いてると思われる白玉楼へと霊夢を抱いて全速力で向かった。

「目標の会話を盗聴…しかし、目標は体調が不良のもよう。それにより作戦【プリズムリバー】から、【虹川家】に変更する」
 黒い服を全身に纏った1人の少女が薄気味悪く笑い、そのまま森の中へと消えていった。

「まったく…!どうしてこんなになるまで黙ってたのよ…」
 永琳が霊夢を背負い、苦々しく言う。
「きっと、心配かけたくなかったんだと思う」
 諏訪子がその後ろを追いかける。さらにその後ろにはリリーが追いかけてきている。はたから見たらかなり滑稽な図なのだが、全員の表情が本気と書いてマジと読む。といったような表情なので、途中の毛玉やら妖精やらは手が出せなかった。途中、白黒の物体を跳ねた気がするが、誰も何も言わなかったので気のせいということになった。
「もう少し!しっかりしなさい霊夢!」
「おっと、その人は私達が看病するから」
「とっととお家に帰りなさい」
 いつの間にか諏訪子たちの前には三姉妹のうちの二人。リリカとメルランがいた。どうやら霊夢を奪うつもりだ。
「あなたたちと遊んでいる暇はないわ!とっととどきなさい!」
 諏訪子が怒声をあげる。しかし、リリカはすました顔でそれを聞き流した。
「霊夢は私達が責任を持って看病するわ。今、姉さんが既にナース服に着替えて家で待機してるの」
 三人は想像した。ルナサが注射器を持って霊夢を見下ろし、一枚一枚脱がしていくのを。ダメだ。内容的にも、絵柄的にも間違いなく18禁になってしまう。
「そんなのより私が見たほうがいいわよ!というかうるさそうなのよあなたたちの家!」
「「ガーン!」」
 効果音を口で言った。相当ショックだったらしい。
「もうゆるさん!穏便にしようと思ったけれど、我慢の限界!」
「姉さんこんな奴らにはおしおきが必要ね!」
 二人が戦闘態勢になった。それを見て永琳が諏訪子に霊夢をおぶらせた。
「え?」
「勘違いしないことね。ただ、この時だけはアナタに霊夢を任せるわ…」
「永琳…」
「とっとと行きなさい!そのかわり、霊夢に怪我させたりしたら許さないわよ!いい!?白玉楼に着いたら霊夢を横にして安静にするのよ!」
 諏訪子は頷き、全力で白玉楼へ飛んでゆく。それをリリカが弾を打ち阻止しようとする。だが
「アナタの相手は私ですよ?」
 リリーがリリカの放った弾に自分の弾をぶつけ、相殺した。その隙に諏訪子はもう見えないところまで行ってしまった。メルランは苦々しい顔をする。
「…でも、アナタたちに私達姉妹のコンビネーションが打ち砕けるかしら?」
「そう、そのコンビネーションでアナタたちをすぐに倒してしまえば追いつける。その作戦に」
「「問題は無い」」
 確かに、二人のコンビネーションは良く、いくら永琳とリリーとはいえ少しずつ追い込まれていく。
「姉さん!今よ!」
「食らえ!」
 四方八方から弾が飛んできて二人に襲い掛かる。しかし、永琳たちは紙一重でそれをよけた。しかし
「かかったわね!」
 二人の目の前に、リリカとメルランが投げた巨大なキーボードが凄い勢いで飛んできた。それは既に二人が避けることの出来ない距離まで迫っていた。
「ここまでですか…」
「く…」
 二人は目をつぶった。
  
  ガガガガガガガガガッ!

「!?」
 永琳が驚いて目を開けると、キーボードに数え切れないほどのナイフが突き刺さっている。そして、キーボードはその場でバラバラになった。
「なっ!」
「くっ!」
 メルラン、リリカの服もそのナイフはかすっていた。全員がそのナイフが飛んできた方向を見る。そして、そこに彼女はいた。
「お、お前は!紅魔館メイド長!」
「完全で瀟洒なメイド!」
「時を止めるメイド!」
「パッド長!」
「「「「十六夜咲夜!」」」」
 永琳の頭にナイフが刺さった。
「話は大体わかったわ。…霊夢がマズイ状態なのね」
「ええ…手伝ってくれないかしら?」
「ここは共同戦線よ。アナタもいいわね?リリー」
「もちろんですよ」
 三人は相手をにらみつける。相手も驚いたようだがすぐに攻撃を開始してきた。
「こんな姉妹に1分もかけられないわよ!」




「なんなのよこの階段は!」
 霊夢を背負った諏訪子は、白玉楼前の大階段で第一声がこれだった。上から何か来そうだったが、幸い何も無かった。
「そ、そんなことより、早く霊夢を連れて行かなきゃ…」
 階段にそって飛んで上っていく。その途中には誰もいなかったが、どうも幽霊の数が普通の場所より多い気がした。しかし、諏訪子ははじめて来るので、こんなものだと思い先に進んだ。





「どうしたの?この程度だったのかしら?」
 永琳達は苦戦していた。リリカ、メルランを倒した後、ルナサが戦線に入ったのだ。いつの間にか永琳達の周りにはバイオリンの線が張られ、ルナサが指を動かせばすぐに攻撃できるようになっており、うかつに動けない状態だった。
「咲夜…これ、ナイフで切れない?」
「ダメね。さっきからやってるけど、どうも特殊な細工を施してあるみたい」
 咲夜が忌々しく言った。
「…戻ってきた」
 普段無表情のルナサが突然ニヤリと笑う。
「…何が戻ってきたのかしら?」
「ふふ、あなた達の大切な人よ」
 三人は信じられないといったような目をした。もう霊夢たちは相当離れて、既に白玉楼に着いたはずなのにルナサは「戻ってきた」といったのだから。
「気付かないのも無理は無いわね。だって私が一番最初にあなたたちを見つけたときに、既に私は線を霊夢につけたのだから。ただ、その線を一旦離す必要があった。持ってるままだと、気付かれてしまうからね。そして、線は時間をかけて再び私の指に戻ってくるようになってるの」
 ルナサは淡々と語る。
「さて、あとはこの線を引っ張ればあの人は私の手元にやってくる。私の…勝ちよ!」
 ルナサは線を引っ張った。だが
「感覚が…無い!?」
「アナタの探してる線はコレかしら?邪魔だったから、切らせてもらったわ」
 ルナサの後ろから声が聞こえた。ルナサが振り向くとそこには一本の線を持ってたたずむアリスの姿があった。
「いつの間に…」
「私の家の近くで、こんな轟音ばっかりたてられちゃ、誰でもやってくるわよ」
「でも、何故それが霊夢さんに繋がってる線だとわかった!?」
 信じられない、といった表情でルナサは叫ぶ。
「かすかに霊夢の力のようなものがこの先にあるのがわかるわ。ただ、その力は段々弱くなってる」
 そう言うと、アリスは呪文のような言葉を唱えた。
「咲夜。これでその線はただのバイオリンの線になってるわ」
 言ったとおり、咲夜がナイフで線を切ると嘘のようにすんなり切れた。アリスはルナサに向かって尋ねる。
「どうするの?まだやる気かしら?まあ私はどうでもいいのだけれど」
「…引かせてもらうわ。今回はね」
 ルナサは別の方向へそう言うと飛び去った。後には4人が取り残された。
「感謝するわアリス」
「ありがとうございますー」
「いいのよ。それより、霊夢は相当危険な状態ね…。力が弱くなってきたというよりも、もうほとんど残ってないってのが正解かしら…」
 アリスは俯いて言った。
「アリス、アナタも私達と一緒に来る?」
「誘いはありがたいけれど、家が空きっ放しなのよ。魔理沙に入られたら大変だからね。あなた達は早く霊夢のところに行きなさい」
 その言葉を聞いて、三人は再び全力で白玉楼へと飛んでいった。
「…そんな霊なんかに負けるんじゃないわよ、霊夢」
 その場に残ったアリスは小さくつぶやいた。





「「「あ、ありのままに起こった事を話すわ(します)!気がついたら私達三人は、妖夢と閻魔と小町と幽々子と諏訪子に攻撃を仕掛けていた…。ふざけてるとかそんな子供だましのレベルじゃない、もっと殺意がこみ上げてくるような感じだったわ(でした)!」」」
 三人の足元に5人が伸びていた。1分ほど前の話になるのだが、三人が白玉楼に到着した時、なぜか小町と映姫がいた。それは良かった。彼女達を攻撃に走らせた原因は、妖夢が幽々子の頭をペシペシ鞘で叩き、その幽々子は倒れている霊夢を前で何か呪文のような、念仏のような言葉を発し、その周りを残りの三人が謎の踊りを踊りながら幽々子と同じ言葉を言っていたからである。その音に驚いて何かが茂みに落ちたが、誰も気付かなかった。
「なんですかいきなり!即行死刑です。言い訳は出来ませんよ!」
「映姫様落ち着いて…どー考えても私達が悪いですって」
 むっくり起き上がった映姫は色々わめいたが、小町によって抑えられた。
「妖夢…何をしてたのかしら?」
「えっと…その…はずかCィィィィィィィィィー!」
「…私が話すわ」
 何処かへ走り去ってしまった妖夢の代わりに幽々子が口を開いた。
「今の霊夢には薬とかそんなものじゃ効かないわね」
「どういうこと?」
「霊が取り付いてるわ。それも極めて危険な、ね」
 永琳は自分の薬が効かないとわかり、かなりのショックを受けた。だが、それ以上に思ったのは
「あの踊りは一体なんのt」
「で、その霊を持ってきたのは…あいつよ」
 幽々子が指差した先には小町がいた。
「よし、なんでこうなったのか言いなさい。今なら私と永琳で百分の九十九殺しで勘弁してあげるわ」
「それほぼ死んでるんじゃ」
「ん?何か言った?」
「話しますはなします。だからナイフと注射器しまって下さい」
 とりあえず殺すのは保留にした二人は小町の話を聞くことにした。
「えーと、霊を運ぶ作業したんですよ。ええ。んで霊夢が来るからって張り切って明らかに定員オーヴァーなのに乗せて」
「…転覆させたんですよ。このうっかりサボり魔」
 映姫が会話に入ってくるまで、太ももにレンガを乗せられ、頭に蝋燭をのせ、ムチでひたすら小町は叩かれ続けた。
「それで、霊がどさくさに紛れて大量に逃げ出したわけです。ただ、ほとんどがノリで逃げ出したようなものなのでほとんど捕まえたのですが…」
 横目でチラッと霊夢を見る。
「一番やっかいそうな霊がこの人にとりついたようです」
「でも、なんで霊夢が」
「人の想いを大量に受けている人は霊に取り付かれやすいのです」
「それで、霊夢を連れてきた私も混ざって、何か儀式のようなものをやってたわけよ」
 復活した諏訪子が会話に混ざってきた。 
「で、効果は全く無かった」
「…諏訪子、これからは勢いに乗ったらダメよ」






 暗い場所に霊夢はたたずんでいた。
「…ここは」
「ここはアナタの心の中」
 心の中、その声はそう言った。だが、心の中には霊夢しかいないはずなのに別の声が聞こえてきた。
「…アンタは」
 霊夢が声の方向に目を向ける。そこには少女がいた。
「私は幽霊よ。こんにちは、博麗霊夢」






「一般的な霊に特に害は無いんですが…時々いるんです。殺人を犯した人や憎しみを持って死んだ…取り付いた人を道連れにしたり、体を奪い取ろうとする霊が」

 
 
「…ちがう、アナタは私じゃない」
 霊夢が先に口を開く。対する霊夢と名乗る少女は笑っていた。
「でも、私がアナタになれば私は博麗霊夢になれる」
「そんなこと、できるわけ無いわ」
 呆れた。といった声で答える。すると少女は急に俯いた。
「…アナタが羨ましい」
「?」
「アナタはいつもいつも誰かに想われてる。一緒にいてくれる人がいる。でも私には居ない。死んじゃったから。1人で、誰にも気付かれずに」
 ただ、淡々と発せられる言葉を霊夢は無言で聞いていた。
「…早く私の中から出ていって頂戴」
「じゃあ、出て行ってあげる。…ところでアナタはだれ?」
 少女が霊夢に尋ねる。
「決まってるじゃない私は…私は…」
 言葉が出なかった。思い出せなかった。
「博麗霊夢じゃないわよ、だって私が霊夢なのだから」
「違う!違う違う!」
 霊夢が頭を振る。
「じゃあ、アナタは誰?」
「それは……」
 少女はうなだれた霊夢の首を掴む。
「面白い人ね、アナタを一緒に連れて行くことにするわ。ここで首を絞めて殺してあげる」
 




 内側で霊夢が大変なことになっているとも知らず、外の5人は再び謎の踊りを踊り始めようとするところを3人に必死に止められている真っ最中だった。
「って!霊夢の顔色がさらに悪くなってきたわ!」
 ようやく咲夜が気付いた。
「マズイですね…相手が霊夢を連れて行こうとしてます…」
「助ける方法は!?」
 永琳が映姫の胸倉を掴む。無いのでそんなに強くつかめなかった。
「…一つだけ。とにかく霊夢の意識を心を持ってかれないようにするのです」
「具体的には」
「名前を呼んで上げてください。人も、妖怪も、小町も、私ですら人から忘れられたらそれは生きていても死んでいるのと同じです。え?どっかの門番?知りませんよ。恐らく、霊夢は今自分が誰かわからなくなってると思います」
「自分の名前を忘れるなんてありえないんじゃ…」
「いいえ、人は得体の知れないモノの前では何もわからなくなるんです…たとえ誰でも」
 小町は未だムチで諏訪子とリリーに叩かれていた。その鞭を咲夜が取り上げる。
「…リリー、妖夢、映姫、小町、幽々子」
 永琳が妖夢を呼ぶと茂みから妖夢が出てきた。
「わかってます」
「今から私と永琳と諏訪子はシリアスモードになるから、飽きないように横のほうでなんか面白いことしてなさい」
「はいいいいいいいい!?」
 永琳と諏訪子と咲夜は霊夢の横に座る。横のほうでは5人が焦ってる。丸投げされたからだ。
「とっとと起きなさいよ!それだから年中頭が春って言われるのよ…」
「早く起きないと媚薬塗りたくるわよ!」
「まだここの案内をしてもらってないわ!巫女が神様の頼みごとを捨てるなんて許さないわ!」
「「「早く目を覚ましなさい霊夢!」」」
「流れに水を差すようで悪いんだが…なんで服を切ってピンク色の液体をかける必要が?」
 小町は一瞬にしてナイフと矢だらけになった。









「…」
「何?この声は…?まあいいわ。もうこの子は私と…」
「残念だけれど、それは出来ないわね」
「え!?」
 少女は吹っ飛ばされた。霊夢は何事も無かったように立ち上がる。
「嘘よ!?だってもうアナタは自分がわからなくなったはず!」
「いーえ、よく憶えてる…いえ、思い出したわ」
 少女に指を突きつけ霊夢は叫んだ。
「私の名前は博麗霊夢よ!全く、うるさいったらありゃしないわ…本当に…」
 少しだけ、霊夢の目が潤んでいた。
「…思い出しちゃったか…じゃあ、もうだめね…」
 少女は段々と薄くなっていく。
「逝くの?」
「ええ、私はアナタになれないし、なっても間違いなく一人ぼっちか…。ま、ドコに行くかは裁判長次第。地獄なら退屈しないかもね」
 少女は涙を流す。その手を霊夢は握った。
「もしも…アンタがあの世に逝っても暇だったらうちの神社に来なさいな、歓迎するわ」
「何で?私が憎くないのかしら?」
「そりゃあああああああああ憎いわよ、危うく殺されそうになったし」
 霊夢は深々とため息をついた。
「でもそれはそれ、これはこれ。私は頭が春だからね。すぐに忘れてるわよ」
 ニヤっと笑う。
「ま、アンタは大したことしてないわ」
「…それじゃあね」
「まった!」
 霊夢が少女の前に手を出す。
「いい?じゃあねじゃなくて、またねよ!」
「…ええ!」
「また、会いましょう。いつでも待ってるわ」
「そうね、またね。素敵な巫女さん」
 彼女はそう言い笑って消えていった。








「見て!霊夢の顔色が良くなってきたわ!」
 周りで名前を呼び続けていた咲夜が全員に聞こえるような声で叫んだ。ちなみに小町達は王様ゲームをしている。
「ほらほら、起きなさい霊夢!」
 永琳が霊夢の体を揺さぶる。
「うう…ん」
 霊夢の目がゆっくりと開いた。それを見て全員駆け寄ってくる。
「そんなに強く呼ばなくても聞こえてるわよ…まったく…ってひああああああああん!」
 いつの間にか霊夢の服はほとんど脱がされており、全員の目がおかしい色に染まっていた。
「永琳!あんたいつの間に!」
「まあまあ、いいじゃない。心配させた分きっちり払ってもらうわ」
「私なんか声が少しおかしくなっちゃったからねー」
「咲夜あああああああああ!」
「今日のところはここまでしか案内してくれなかったから、その分体でいだたくわ」
「新ユニット霊妖夢作るためにまずは親睦を深めましょう、霊夢さん」
「裁判長命令です。体で払わなければ有罪」
「食後の運動を」
「春を伝えましょう」
「三途の川の渡し賃の代用として」
「あんた達覚えてなさいよおおお…ひあああああああー!」
「…」
「って多い!一人多い!」
 その日、霊夢は二回ほど死にそうになった。しかし、普段激怒する霊夢も、今回は助けてもらったので永琳たちを許した。それを聞きつけ魔理沙が後日霊夢を襲おうとしたが、針だらけになり撃墜されたのは言うまでも無い。











文「どこに行ってたんですか?」
椛「初恋をしました」












後書き
この皇束篠秋の下書きが全て消えるなどあってはならぬことだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
というわけで、下書きが丸々消えたので相当遅くなりました。
とりあえず終了です。
なぜか正月ネタが先に思いついた自分は裁判所に逝ってきます。
皇束篠秋
コメント



1.創製の魔法使い削除
霊夢は誰からも愛されてますね~。実に素晴らしい事です


それにしても、心配させた代償を体で払わされるとはwこのままネチョに(殴打

やっぱり霊夢は可愛いですね~。


次の作品も楽しみにしていますね
2.名無し妖怪削除
霊夢が気絶してる間に何してたんだろうねこいつらは!
ところで、きっと妖夢には某ドイツ人少年の霊が憑依してたんだと思うんだ。
3.名無し妖怪削除
台詞の羅列かつどれが誰の台詞か判り辛く、読むのに苦労しました。シリアスでこれぐらいの長さの話ならもっと地の文を多くした方が読みやすくなると思います。
4.名前が無い程度の能力削除
霊夢が言ったもう一人と
最後の台詞の関係はどういったものですか?





貴方の作品は東方夜枷話でも観覧させていただいてます
愛さ霊夢・・・
貴方は神か!!!!
これからも頑張って下さい
5.目が覚める程度の能力削除
霊夢可愛いよ~