前置き
本作品の大部分は、台詞のみで構成されております
内容はインタビューを受けているという物
合間合間に入る「――」部のインタビュアーの台詞を脳内補完すると、楽しんでいただけるかもしれません
また、所々独自設定を用いております
内容は無いよう
※※※※
えっと、はい、まずは名前ですか?
紅茶の紅に美しい鈴と書いて紅美鈴(ホン・メイリン)です。魔理沙さんが中国って呼ぶ所為で、最近は咲夜さんやパチュリー様まで中国って呼んだりするんですよ、酷いと思いませんか? あ、仕事は紅魔館の門番です。後はお庭の花壇の手入れと、お屋敷で壊れた所があれば修繕したりですね。割と何でもやってます。
※※※※
門番の仕事ですか? 基本的には日が出ている時間は私が見張りで、日が沈んだら夜勤の人と交代って感じです。
――ええ、お嬢様は吸血鬼ですから、昼間はお休みの時間なのでその間は私が門に立つ事になってます。
――逆じゃないですよ。ほら、お嬢様は私よりもずっと強いじゃないですか。だから、夜は正直警護する必要がなかったりするんですよね。ワザワザ絶好調の吸血鬼を襲う馬鹿も居ませんし。だから夜勤の人は一応格好付けって事で立たされているのが実態だったりしますね。
――辛い事はそうですね、最近だと魔理沙さんが一々強行突破して行く事でしょうか。お客様として招かれても例の魔砲でズバーって、向こうは挨拶代わりのスキンシップって感じなんでしょうけど。その影響で壊れるお屋敷の修繕費の何割かは私のお給金なんですよね。お陰で先月なんて支給額が雀の涙で。
――え? 勿論、お給料はありますよ。
――そんな噂が。流石に毎食コッペパンなんて事はありませんよ、ちゃんと三食ご飯は出てます。お腹空かせて力が出なくて、それで更に侵入者を止められなくなるんじゃ意味無いですからね。
――住まい付の三食完備なんで、労働環境としては恵まれてるんじゃないでしょうか。代わりに命の危険が付きまといますけどね。
――そうですね、私の場合は自分用のお茶やお菓子、後は服の修繕用の布を買って来たり、ああ、この服は自前なんですよ。支給の制服はメイド服だけですから。里で布を買ってきて、休みの日なんかに自分でチクチク縫って予備を作ったりもしてますよ。こう見えても元メイド長ですから、炊事選択家事全般は何でも御座れです、咲夜さんのメイド服も元は私が縫ったんですから。
――はぁ、採寸さえ頂ければ縫えますけど。
※※※※
お休みは基本的にブラブラしてますね。部屋で本読んだり、菜園の世話をしたり、湖で釣を楽しんだり気まぐれですね。
――ああ、ご存知でしたか。はい、慧音さんの所で体育教師の真似事なんかもちょこちょこと。最近は里の人に健康に良いので太極拳を教えたりもしてるんですよ。
――その点は大丈夫です、なんと言っても私の能力は気を使う事ですからね、妖気をチョチョッと弄って人間の振りするなんて朝飯前ですよ。
――ん~私ってそれ程強い妖怪でもないじゃないですか。
――あはは、ありがとうございます。でも、人間がその気になったら、私なんかじゃきっと割とあっさり退治されちゃうと思いますよ。だからですね、人間の輪の中で生きてく術を身に着けたのは。流石に何年も年をとらないと怪しまれるので、流石に定住はしてませんでしたけどね。基本的に各地を転々と流れていたって感じで。
――普通、女性にそういう話振りますかね。でも、そうですね実際どれ位でしょうか、四桁行った辺りで数えるの止めちゃいましたからね。
――まあ、そういう見かたをすると一応、大妖怪に分類されるんですかね? なんだか気恥ずかしいですね。でも、人間から逃げまわってた弱気妖怪だったのは事実ですよ。生まれて百年位は妖怪らしく生きたんですけど、退治しに来る人間に深手を負わされる回数も増えて、これ以上人間と争っても勝ち目がないかな~って思い始めて割りと直ぐでしたね、人間の中に紛れ込むようになったのは。日々進歩していく人間の生活は、遠目に興味深かったですし。お陰で拳法の師に出会えましたし。
――ええ、私の此れは人間に教わったものですよ。とても強い人でした、多分人間でも一等上の腕前だったと思いますよ。
※※※※
勿論、食べれますよ、妖怪ですから。ただ、私の場合師父の教えと言うか約束ですね、無抵抗な人は食べません。食べていいのは私を殺しに来た相手だけです。人間は妖怪を退治するもの、ならば退治される妖怪は人喰いであるべしと言われまして。
――はい、だから巫女は食べてもいい人間って事なんです。餓えないのかと思われるかもしれませんが、普通の食事を採っていれば生きるのには困りませんし、私の場合、最悪外気を内気に変換して飢えを凌げますから、俗に言う霞を食べるってやつですね。まあ、最終手段ですし、満腹感を得られないんであまりやりたくないんですけどね。
――正直に言うと衝動は無い訳じゃないです、私も妖怪ですから。でも、やっぱり人間に近付きすぎたからですかね。例えばペットを飼っていて、それを食べろと言われて食べられますか? そんな感じで人間に感情移入しちゃってる所為か、それ程食べたいとも思わないですし、一応師父との約束もありますから。それに、里の子達から貰うお菓子や、お婆ちゃんがくれる漬物とかの方が好きですね。そういえば、最近出来たお茶屋さん知ってますか?
――そうです、看板にひよこの印がある所です。あそこの羊羹が凄く美味しいんですよ。あれは感動でした、この間、霊夢さんにお裾分けで持っていったら机の上に溶けてましたよ。博麗の巫女すら行動不能にする羊羹、此れはもう幻想郷最強の羊羹と言っても他言は無いんじゃないかと私は思うわけでして。
※※※※
あ、もう終わりですか。座右の銘ですか、そうですね……日々是平穏で。
本作品の大部分は、台詞のみで構成されております
内容はインタビューを受けているという物
合間合間に入る「――」部のインタビュアーの台詞を脳内補完すると、楽しんでいただけるかもしれません
また、所々独自設定を用いております
内容は無いよう
※※※※
えっと、はい、まずは名前ですか?
紅茶の紅に美しい鈴と書いて紅美鈴(ホン・メイリン)です。魔理沙さんが中国って呼ぶ所為で、最近は咲夜さんやパチュリー様まで中国って呼んだりするんですよ、酷いと思いませんか? あ、仕事は紅魔館の門番です。後はお庭の花壇の手入れと、お屋敷で壊れた所があれば修繕したりですね。割と何でもやってます。
※※※※
門番の仕事ですか? 基本的には日が出ている時間は私が見張りで、日が沈んだら夜勤の人と交代って感じです。
――ええ、お嬢様は吸血鬼ですから、昼間はお休みの時間なのでその間は私が門に立つ事になってます。
――逆じゃないですよ。ほら、お嬢様は私よりもずっと強いじゃないですか。だから、夜は正直警護する必要がなかったりするんですよね。ワザワザ絶好調の吸血鬼を襲う馬鹿も居ませんし。だから夜勤の人は一応格好付けって事で立たされているのが実態だったりしますね。
――辛い事はそうですね、最近だと魔理沙さんが一々強行突破して行く事でしょうか。お客様として招かれても例の魔砲でズバーって、向こうは挨拶代わりのスキンシップって感じなんでしょうけど。その影響で壊れるお屋敷の修繕費の何割かは私のお給金なんですよね。お陰で先月なんて支給額が雀の涙で。
――え? 勿論、お給料はありますよ。
――そんな噂が。流石に毎食コッペパンなんて事はありませんよ、ちゃんと三食ご飯は出てます。お腹空かせて力が出なくて、それで更に侵入者を止められなくなるんじゃ意味無いですからね。
――住まい付の三食完備なんで、労働環境としては恵まれてるんじゃないでしょうか。代わりに命の危険が付きまといますけどね。
――そうですね、私の場合は自分用のお茶やお菓子、後は服の修繕用の布を買って来たり、ああ、この服は自前なんですよ。支給の制服はメイド服だけですから。里で布を買ってきて、休みの日なんかに自分でチクチク縫って予備を作ったりもしてますよ。こう見えても元メイド長ですから、炊事選択家事全般は何でも御座れです、咲夜さんのメイド服も元は私が縫ったんですから。
――はぁ、採寸さえ頂ければ縫えますけど。
※※※※
お休みは基本的にブラブラしてますね。部屋で本読んだり、菜園の世話をしたり、湖で釣を楽しんだり気まぐれですね。
――ああ、ご存知でしたか。はい、慧音さんの所で体育教師の真似事なんかもちょこちょこと。最近は里の人に健康に良いので太極拳を教えたりもしてるんですよ。
――その点は大丈夫です、なんと言っても私の能力は気を使う事ですからね、妖気をチョチョッと弄って人間の振りするなんて朝飯前ですよ。
――ん~私ってそれ程強い妖怪でもないじゃないですか。
――あはは、ありがとうございます。でも、人間がその気になったら、私なんかじゃきっと割とあっさり退治されちゃうと思いますよ。だからですね、人間の輪の中で生きてく術を身に着けたのは。流石に何年も年をとらないと怪しまれるので、流石に定住はしてませんでしたけどね。基本的に各地を転々と流れていたって感じで。
――普通、女性にそういう話振りますかね。でも、そうですね実際どれ位でしょうか、四桁行った辺りで数えるの止めちゃいましたからね。
――まあ、そういう見かたをすると一応、大妖怪に分類されるんですかね? なんだか気恥ずかしいですね。でも、人間から逃げまわってた弱気妖怪だったのは事実ですよ。生まれて百年位は妖怪らしく生きたんですけど、退治しに来る人間に深手を負わされる回数も増えて、これ以上人間と争っても勝ち目がないかな~って思い始めて割りと直ぐでしたね、人間の中に紛れ込むようになったのは。日々進歩していく人間の生活は、遠目に興味深かったですし。お陰で拳法の師に出会えましたし。
――ええ、私の此れは人間に教わったものですよ。とても強い人でした、多分人間でも一等上の腕前だったと思いますよ。
※※※※
勿論、食べれますよ、妖怪ですから。ただ、私の場合師父の教えと言うか約束ですね、無抵抗な人は食べません。食べていいのは私を殺しに来た相手だけです。人間は妖怪を退治するもの、ならば退治される妖怪は人喰いであるべしと言われまして。
――はい、だから巫女は食べてもいい人間って事なんです。餓えないのかと思われるかもしれませんが、普通の食事を採っていれば生きるのには困りませんし、私の場合、最悪外気を内気に変換して飢えを凌げますから、俗に言う霞を食べるってやつですね。まあ、最終手段ですし、満腹感を得られないんであまりやりたくないんですけどね。
――正直に言うと衝動は無い訳じゃないです、私も妖怪ですから。でも、やっぱり人間に近付きすぎたからですかね。例えばペットを飼っていて、それを食べろと言われて食べられますか? そんな感じで人間に感情移入しちゃってる所為か、それ程食べたいとも思わないですし、一応師父との約束もありますから。それに、里の子達から貰うお菓子や、お婆ちゃんがくれる漬物とかの方が好きですね。そういえば、最近出来たお茶屋さん知ってますか?
――そうです、看板にひよこの印がある所です。あそこの羊羹が凄く美味しいんですよ。あれは感動でした、この間、霊夢さんにお裾分けで持っていったら机の上に溶けてましたよ。博麗の巫女すら行動不能にする羊羹、此れはもう幻想郷最強の羊羹と言っても他言は無いんじゃないかと私は思うわけでして。
※※※※
あ、もう終わりですか。座右の銘ですか、そうですね……日々是平穏で。
>負わされ回数
「る」が抜けてません?
独特な理由付けがされていたりと新鮮でした
もしかして他のキャラクターもやっていただけるんでしょうか?
>>多分人間で最強クラスの腕前だったと思いますよ
安易に最強と使うと、少し安っぽく見えてしまうかも。随分と腕の立つ~等の言い回しの方が良かったかなぁと
キャラが自分から生き生きと動いてる感じで、なかなか読んでて面白かったです。
ところで、「割りとあっさり」は「割とあっさり」の方がよいと思います。
次回作も期待してます!
元メイド長っていう設定もいろいろなドラマを想像させられて興味がそそられます。
師匠の言葉もかっこいい!
あと「食べれます」も「食べられます」にしたほうが据わりがよさそうですね。
どっちも正しいのかな?
美鈴はインタヴューで質問をする側ではなくされる側ですよね。
それだとタイトルは「by美鈴」じゃなくて「with美鈴」の方がいいんですが…
こうすると分かりにくくなっちゃいますね。
ここがすごい上手いと思いました。
他にも色々な設定の解釈が自然で、読んでいて面白かったですよ。
別のキャラインタビューも読んでみたいねぇ。
by はやっぱおかしいかもね
楽しめました。
炊事選択家事全般→炊事洗濯家事全般
他言は無い→過言では無い
じゃないかな