門番と図書館の逆襲３作者: 脇役

　そして三日間後
　美鈴が門番を首になった話は
　すぐに幻想郷中に広がった
　美鈴がやめさせられたのはなぜか？
　メイド長との確執があった
　レミリアの怒りに触れた
　はたまた一身上の都合か？
　各説が入り乱れる事になった
「けっ、ばからしい……」
　だがほんとの真実を知っているのは
　紅魔館の一部意外は魔理沙だけだった
「あ～駄目だ駄目だ！集中できねえ～」
　自分に原因があると知っているから
　魔理沙は、胸の中のもやもやしたものが
　消えないでいた
「……そういえば…腹減ったな…よし、外に出て
　気分転換でもするか」
　胸の中にある、もやもやしたものをけす為に
　気分転換をかねて外で食べる事にした
　

「ちんちん、いらっしゃい」
「よう、とりあえず酒と鰻を頼むぜ」
「はいはい」
　夜雀の屋台に来た魔理沙はいつもの
　定番を頼む
（うまいもの食べて酒でも飲めば…少しは
　このもやもやも，晴れるだろう）
　しばらくして
「はい、鰻とお酒」
「お～、あいからわずうまそうだな」
「あはは、特性のタレ使ってますからね」
　魔理沙がうまそうに食べていると
　誰かが屋台に入ってきた
「ちんちん、いらしゃ…い？」
　明らかにおかしな風貌だった
　髪は乱れてボロボロ
　よく見れば服もところどころ破けている
　だが、その紅い髪の毛だけは
　変わる事がないであろう
「お前！中国か！」
「……魔…理沙…さん？」
　いま幻想郷で話題になっている
　紅美鈴だ
「お前……いったい今まで…」
「……傷を治すのに時間がかかりました……空腹だけは
　どうする事も出来ませんでしたが…」
　疲れ果てた様子で美鈴は注文をした
「すいません、メニューで一番安いものとお酒…お願いします」
「メニューは鰻しかないよ？」
「それじゃあ…それでお願いします」
　そういい終えると
　美鈴は屋台の端っこで小さくなっていた
　魔理沙は美鈴に横に移動すると
「なあ…アレからどうしていたんだ？」
「……さあ…もう仕事もありませんからね…」
　魔理沙に対して自嘲気味に答える
「妖怪だから、町のほうにもいけませんし
　…女だからってどこも雇ってくれませんしね」
　でてきたお酒を一気に飲み干す
「おっ、おい！さすがにピッチ早すぎだろ？」
　自暴自棄に見えたのか魔理沙が止める
「いいんですよ……もう…追加お願いします」
「は～い」
　あきらかに過剰と思える速さでお酒を飲み干していく
（ちょっと待て！これ鬼とか天狗並みの早さだぞ！
　まだ幻想郷にこれほどの猛者がいたなんて）
　しばらく魔理沙がそれを見ていると
　美鈴が魔理沙に語りだした
「…もう世の中どうでもよくなって来ましたよ……」
　お酒を飲む手が止まる
「おいおい、そんなこというなよ」
「……所詮、私なんてどうでもいいんですから」
　そういうと美鈴は艶っぽい目で魔理沙を見る
「魔理沙さん私の体買いませんか？１コインで？」
「なっ！」
　余りの事に魔理沙は驚いた
　いくらなんでもこれはやりすぎだ
「別に誰でもいいんですよ…もう…疲れました」
「馬鹿やろう！そんなこというな！」
　余りの自暴自棄に魔理沙が怒った
「そんな事言うな！お前は強いんだろ？
　だったら…もっとあがいてみろよ！」
　そういうと美鈴も納得したようにうなずいた
「…そうですね……私もう少しがんばって見ます」
　そうつぶやくと美鈴は屋台に突っ伏した
「おっ、おい？」
　いきなり倒れた美鈴に魔理沙は驚いたが
「むにゃむにゃ……頑張ります…」
「なんだ、眠っているだけか…」
　どうも眠っているだけのようなので
「…今日はもう帰るぜ……」
「はいはい…ツケにする？」
「いや、払っていくぜ…」
　そうして魔理沙は自分の家に帰った

「……ちんちん…もういいですよ？」
　魔理沙が帰ってしばらくしてから
　ミスチーが合図をした
　すると眠っていた美鈴が起き上がる
「どうもすみません…三日間も」
「別にかまわないよ～……それにいろいろ面白い
　料理も教えてもらったし」
　実は美鈴、この三日間魔理沙がここに来るのを
　張っていたのだ
「それじゃあ……改めてお酒と鰻追加お願いします」
「えっ、今から？」
「多分もうすぐ咲夜さんとお嬢様が来るから」
　そういうとすぐに何者かがあらわれる
「お久しぶり、美鈴」
「へぇ～、たまにはこういうお店もいいわね…」
　二人がやってきたようだ

　ちなみに……もうしばらく美鈴が帰らないと聞いた
　お嬢様とメイド長は、仕方が無いといっていたが
　お酒を飲んでしばらくすると
「「うわ～んそんなのやだ～」」
　と言って泣き出した
　美鈴は紅魔館に必要な存在なのだ
　主にトップ二人の精神安定のために
　
　そして最後の作戦に移る

　続く

門番と図書館の逆襲３

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