そして遂に魔理沙がやってきた
「ひゃっほう～今日も本借りに来たぜ～」
門の前にやってきた魔理沙に
「また来たんですか！アポとってないなら帰ってください！」
「顔パスだからそんなのいらないぜ」
そしていつものように
弾幕バトルが始まる
「くらえ！マスタースパーク！」
「くっ」
いつものようにボムをうけて
門まで吹っ飛ぶ美鈴
だが今日は立ち上がってきた
「負けれないんです……これ以上…」
彩符「極彩颱風」
美鈴を中心にして大量の弾幕が張られる
「へっ、今日はやる気じゃないか」
だが、大量の弾幕を魔理沙は楽しむように
かいくぐっていく
そして
「くらえ！もう一発」
二発目の閃光が美鈴を包み込む
光の奔流が収まるとそこに居たのは
「ぐっ…くっ…うううぅ…」
額から血を流し地面に膝を着いている
美鈴の姿であった
「よ～し、それじゃあな～」
そういって中に入ろうとしたが
動きが止まる
門の前に珍しい人物が現れたからだ
「……美鈴…」
「失望ね……」
門の前に現れたのは
「…お嬢様…咲夜さん……」
館の主であるレミリアとその従事者である
十六夜咲夜であった
こんな門の前に現れる事などほとんどない
そして
「美鈴……何を言いたいか…分かるわね…」
「……残念ですが…」
重々しい口調でレミリアが話す
「これまでの失態！長らく紅魔の門を任せてきたが
これ以上はもう任せられないわ！」
「……」
美鈴が倒れたまま静かにその言葉を聞く
「よって……この紅魔の門番の任を解く！…どこへとでも行くがいい」
尋常じゃない気配に
魔理沙が割り込む
「ちょ、ちょっと待てよ」
「部外者は黙っていてください！」
だが、美鈴がそれを拒む
「なっ！」
「…これは私の問題なんです……」
美鈴がレミリアと咲夜の前に立つ
「……今までありがとうございました…」
そして深く頭を下げてからボロボロの体で
門の前から去っていった
気まずいのは魔理沙だった
「……レミリア…」
「あら？なに魔理沙」
レミリアが何事もなかったかのように話す
「…やりすぎじゃないのか？」
「簡単に鼠に入られる門番なんて居ても居なくても変わらないわ？」
そういわれると魔理沙は何もいえなかった
「……」
「早く入るといいわ、パチェも待っているんじゃない？」
そういわれて魔理沙は何も言わず中に入っていた
魔理沙が中に入ってしばらくしてから
「……ねっ、ねえ…咲夜？これ演技だよね？
美鈴ほんとに出て行かないよね？」
「だっ、大丈夫です！…たぶん」
「居なくなったら…どっどうしよう？」
「探します！謝ります！押し倒します！」
「咲夜…」
「なんですか？」
「……私もしていいかしら？」
紅魔館の皆は仲のよい家族です
「こちら小悪魔、作戦段階１確認」
「こちら美鈴、確認……これより段階２に移って」
魔理沙が中に入った事を見届けた小悪魔は
それを美鈴に報告した
「……段階２の後は…美鈴さんしだいですね…」
報告を終えると小悪魔は
「いけない！パチュリー様のおやつの事忘れていた！」
急いで図書館に戻った
「くそっ……面白くないぜ…」
魔理沙は先ほど行われた事を思い出していた
（まあ……私が悪いんだろうけど…アレはないぜ）
心にもやもやしたものを抱えながら
魔理沙は図書館に着いた
（え～い、そんな事どうでもいい、今は本を見るぜ）
「よう！本を見せてもらうぜ……」
「ごほごほっ！……魔理沙？」
魔理沙がパチュリーに気づく
「なにやっているんだ？パチュリー」
「………」
パチュリーが手に持っていたものを隠す
「…なんでもないわ……」
そういわれると見たくなるのが人間の性
「まあまあ、少しだけでいいから」
「だっ、駄目……げほげほっ」
パチュリーが息苦しくて困っている
隙に魔理沙が隠していたものを
掠め取る
「？なんだこれ」
手に持っていたのは
造花であった
「かっ、返して…」
それを取り返そうとする
「あっ、ああ、すまん」
さすがに悪いと思ったのだろう
それをパチュリーに返す
「……ごめんなさい…大声出して」
「いや……ところで…何なんだそれ？」
魔理沙が尋ねると
パチュリーは少し黙った
「…内職……」
「はあ？」
魔理沙は耳を疑った
なんでパチュリーがそんな事をしているのか
「…ごめんなさい…魔理沙…今日は
これを仕上げないといけないから
本は静かに見ていて…」
そういうとパチュリーは
またその作業に没頭し始めた
（なんで、パチュリーの奴、内職しているんだ？）
そう思いながら
魔理沙が本を探し出すと
不意に殺気が走った
「えい！」
「あぶなっ！」
後ろから小悪魔が攻撃してきたのだ
「えい！えい！えい！」
立て続けに分厚い本を振り回して
魔理沙に攻撃してくる
だが、所詮は単調な攻撃
回避されて
「くらえ、チョップ！」
「（びしっ）はうっ」
首筋にローリング延髄を決められてしまいました
倒れた小悪魔を起こすと
「あぶないな、下手したら白玉楼まで行くところだったぜ」
そういうと、小悪魔が涙目になり
「魔理沙さんなんか！白玉楼に行ってしまえばいいんです！
パチュリー様が貴方のせいで……」
「なに？私がどうしたって？」
思いがけない言葉をしゃべった小悪魔に
聞き直す
しかし小悪魔は
「……なんでもありません…」
今度はしゃべるのを拒んだ
「しゃべらなければ……お前が持っていたこの本に
…落書きするぜ？油性ペンで」
「卑怯者！？」
「何とでも言え、で？さっきの続きは？」
そういわれては仕方がないと
小悪魔がしゃべり始めた
「本来この魔法図書館の維持のために
紅魔館から出資されているお金が
……減らされちゃったんですよ」
「なんでそれが私のせいになるんだ？」
そう魔理沙が喋った瞬間
小悪魔が魔理沙をきつくにらむ
「…貴方がこの図書館で好き勝手したから！
この図書館の修理費用だけで赤字なんですよ！
……それなのにパチュリー様……
本がないと魔理沙さんが来ないからって
……余り強くない身体を押して
内職をし始めたんです…」
驚愕の内容に魔理沙がうろたえる
まさかそんな事になっていたなんて
（…今日はなんだか……嫌な事しか起きないぜ）
魔理沙が出口に向かって歩き出す
「……どこに行くんですか」
「……今日はもう帰るぜ…」
魔理沙が出口の扉に手をそえると
「…パチュリーに身体無理するなよ…て言っておいてくれ」
そういって出て行った
「パチュリー様～お疲れさまでした」
「ふ～なかなか大変ね……」
「……そういいながら手が止まっていませんよ？」
「いや、これなかなか癖になるわ」
「私もやりますね」
こうして魔理沙が帰ったあとに
図書館のなかで二人は
冗談で作っていた造花の
３日のノルマをわずか１日でこなしていた
……後に、パチュリーの趣味になる
本を魔法で動かし、両手で内職をするようにまでなった
「こちら小悪魔……作戦段階２、終了しました」
「こちら美鈴……了解作戦３に移行する」
作戦成功がうまく言っている事を
パチュリーからもらった水晶球で聞いた
（ここまでは順調……次の仕上げにかかりますか）
そうして美鈴は作戦を成功させるために動き始めた
続く
誤字らしきものを発見
部外者は黙っていたください → いてください？
驚愕のないようの魔理沙がうろたえる→ 内容に？
あと、おぜうさま
小悪魔の掛け声が何かいい