私は一人だった
いつまでも一人だった
寂しかったから
自分の力で世界を作った
世界を作ったけど
誰もいない世界・・・
だから私は今度は娘達を作った
・・・誰もが幸せになればいいように
私は頑張った・・・
でも無理だった
私が作った世界は
一人の巫女に負けた
そして魔界から幻想郷に行くことが出来なくなった
・・・だけど・・・
みんなは幻想郷に行きたいと言った
ならば・・・
全て私の責任にして行けるようにしよう
そして私は・・・全てのカリスマを失った
もはや私はいないはずの存在
でも、私が作った魔界は存在している
ならば・・・少しでも魔界を知ってもらおうと
歩き回った・・・
つらかった
台詞を全て言い終わる前に歩いて帰れと言われる事もあった
・・・・でも
私はもうつらくない
だって・・・
「こんばんわ」
私が甘えることが出来る人を見つけたんだから・・・
「やあ、いらっしゃい」
さて・・・物語を始めるか
魔法の森の中にあるとされている香霖堂・・・
本来ならこんな夜に開いてはいない
きちんと
「本日終了」
と書いてある
まあ・・・ほとんど客が来ないのが普通だが
「後は全てドロボウと冷やかしと・・・○9ぐらいかな」
そういいながらお店の中をかたずけ始めたのが
ここのお店の店主である森近 霖之助
通称 ふんd・・・げふんげふん・・・香霖だ
さて・・・お店が閉まった彼がなにを準備しているかとゆうと
「・・もうそろそろだな」
そう一言つぶやいた後に
(こんこんこん)
お店の扉を叩く音が静かに響いた
「こんばんわ・・・」
すまなそうにお店に入ってくる
一人の女性・・・それが香霖の待っていた人だ
「やあ、いらっしゃい」
だからごく普通に挨拶をして返す
そして女性がお店の奥に入ってくる
「失礼します」
「どうぞどうぞ、あっ今お茶入れますね」
「あっ、お構いなく」
「いやいや、丁度自分の分も入れようと思った
所だから気にしないで」
そうゆうと香霖はお茶を入れて持ってきた
「すいません」
「ここではそんなこと言わなくてもいいですよ・・・」
そして女性にお茶を手渡す
「・・・おつかれさま神綺さん」
「香霖さんもおつかれさまです」
そういってお互いをねぎらうのが
最近の香霖堂の中で
週に一回は見られる
そして話をするのだ
・・・コタツの中に入って
「う~やっぱり外は寒いから辛いです」
「今日はどうだったんだい?」
「はい!聞いてください今日は3人も魔界に
興味を示してくれたんですよ」
「・・・いつもは?」
「よくて一人です!」
「・・・(ここに新聞記者と同じ人が)
大量だな」
「はい」
少しだけ香霖の目頭が熱くなった
・・・余談だがちょうど同じ時間に夜雀の飲み屋で
天狗がくしゃみをしていた「これは事件だ!」
といってひっくり帰っていたが・・・まあいいや
「そういう香霖さんはどうだったんですか?」
「?何が」
「お客ですけど・・・」
「・・・聞かないでくれるとうれしい」
そんな会話をしゃべるだけの時間だが
香霖も神綺もそんな時間が
とても貴重な一時だった
魔理沙や霊夢などが苦手(というより略奪が)
というわけではないが
彼女達は・・・腹黒い・・・とまではいかないが
油断できない
紅魔館のメイドや白玉楼の庭師等は
いいお客ではあるが・・・
「あなた方の主が悪いのだよ・・・」
「香霖さん?どうかしましたか?」
「いや、なんでもない」
永遠亭などはもってのほか
マヨヒガについてはノーコメントだ
まあつまるところ
「・・・落ち着くってことかな」
「香霖さん、お茶入れますね」
「ああ、お願いするよ」
だから香霖はそんな時間が新鮮でありがたかった
一方神綺の方は
(えーと、えーと・・・次はどうしよう~)
・・・テンパッていた
(どうやったら、あっ・・甘えれるのかしら・・)
この魔界神・・・いままで
一人でいたり、娘に甘えられたり
つんつんされたりはしたけれど
今まで一度も・・・・
(そういえば・・甘えるって・・・どうすればいいの~?
教えて!アリスちゃん)
・・・甘えるということをしたことがなかった
そのころ
「甘えなど要らぬ!媚びぬ!デレぬ!・・・
このアリスにツンデレの四文字はない!」
「アッ、アリス?いきなりどうした?」
「まっ、魔理沙?なんでもないの(どうゆうこと?
久しぶりに私のアホ毛レーダーに信号が?)」
「ところで、これもらってくぜ」
「・・・上海、蓬莱、新スペカの用意」
「シャンハーイ!」
「ホウラーイ!」
「げっ、新しいやつ完成していたのか」
「覚悟を決めるかそれともあきらめるか・・・
どうするの魔理沙?」
「今日はあきらめるぜ」
「今アリスちゃんに何か答えてもらえたような?」
「?どうかしましたか神綺さん」
「いっ、いえ・・なんでもないんです(気のせいかしら?)」
そんな感じで最近は香霖堂に魔界神がやってきては
お互いにのんびりとした時間をすごしていた
だが今日は少しだけ違った
いつもはホット一息ついてから
魔界神が魔界に帰っていくのだが・・・
「もうそろそろ帰らなくてはいけないでは・・・?
神綺さん?」
「すう・・・すう・・・」
今日は三人もの人に魔界に興味を持ってもらえたのが
うれしかったのだろう、少しはしゃぎすぎたせいで
疲れたのと、コタツの魅力にやられてしまったのだろう
「・・・このままでは風邪をひいてしまうな・・・」
香霖はコタツで眠っている神綺を
起こさないようにそっと抱きかかえた
(軽いな・・・)
そう思いながら
普段は自分が使っているベッドに
神綺をそっと寝かせた
「お疲れ様・・そしてお休み・・」
そういって自分も
コタツで眠ることにした
一方魔界では
「なに!神綺様がまだ戻ってないって!」
「はい・・・確か幻想郷に布教に行くっていってそのまま・・」
魔界の重鎮である夢子が魔界と幻想郷を結ぶ門番の
サラからの連絡をうけて困惑していた
(おかしい・・いつもならもう帰ってきているはずなのに)
いつもならすでに帰ってきて「疲れた~夢子ちゃんもお疲れさま」
といってねぎらいの言葉をかけてくれるはずなのに
「・・・何かあったのだろうか・・」
「・・・まがりなりにも魔界の神ですよ
落ちぶれたとはいえラスボス張ってたひと
が「せいっ」げふっ!」
話の途中で夢子がサラに地獄突きを放つ
「落ちぶれたとかいうな!あの人は今でもラスボスだ!」
「すっ・・・すいません・・げほげほ」
サラが落ち着くのを見てから
「・・確かにラスボス張っていたけど・・・
幻想郷は腹黒い人が多いって聞くから」
ここにやってきて大暴れしていった
あの巫女がいい例だ
「・・あの巫女しゃれにならなかったもんね」
「・・・トラウマになってるよ」
実は霊夢、魔界を荒らすだけ荒らしてそのまま帰ってしまった
そのせいで夢子と神綺とがそれの修理代を捻出するのに
当分の間おやつ抜きという恐ろしい我慢をしたのである
「・・・魔界の住人の方々も涙をながしていたよね」
「ああ・・私は1ヶ月ですんだが・・・」
「?どうしたの」
「・・神綺さまはどうやら半年我慢なされたらしい」
「・・・涙が・・・」
「・・ホントはみんな一ヶ月我慢するはずが神綺様が
『みんなには苦労かけたくないから』って・・・
いかん・・今でも涙が」
「そんな裏話が・・」
歴史の裏に隠された真実が今ここに明らかにされた
「・・・そうだ!そんなことより神綺様のことだ」
「!そうでした・・・どうします?捜索隊を出しますか?」
「いや、幻想郷にはあまり手出しできない・・・」
二人は悩んだ・・・
サラが一言つぶやいた
「だれか幻想郷に行ってる人がいれば・・・
アリスちゃんのように・・」
「それだ!」
「?」
夢子が走り出す・・・そして何か持ってきた
「夢子さん・・・なんですかそれ」
「静かに・・」
そうゆうと静かに持ってきたそれを
「せいっ!」
どすっ!
頭にさした
「・・・それ神綺様のに似てますね」
「アリスに何かあったときのための緊急用の
電話を忘れていた」
「なんでアホ毛?」
「違う、カリスマだ」
「まあいいんですけど・・・偉い人の考えはわからない」
「・・・では連絡開始」
ここはアリスの家
「ふう・・・魔理沙との研究を続けるために
必要なものは・・・・?」
一息入れようとしたアリスに
懐かしいBGMがかかる
BGM
『王者の魂』
「!緊急連絡」
大急ぎで自分の持っているグリモワールにはいっている
アホ毛を頭にさした
「もしもし!緊急の用事ってなに?」
「ああすまん実は・・・」
「お母さんが魔界に帰っていない?」
「何か心当たりないか!このままでは魔界全体が
混乱する」
アリスは困惑したもし幻想郷にいるとしたら
必ずここで泊まっていくはずだそれがいないとしたら
「・・・男でも出来た?」
数瞬の沈黙の後
(ええええええええええええええっっ!)
魔界の重鎮激震
「そっそそそそそおおおそそそんなことなかと!」
「夢子さん落ち着いて!喋りが昔に戻ってる!」
取り乱した夢子をとりあえず落ち着かせる
「・・・ふう落ち着いた・・・」
「・・・とりあえずお母さん探してみるから
しばらくまって」
「男が出来ていたらぶち殺しておいて・・・
大丈夫だすべてこちらで責任を持つ!」
「女だったら?」
「・・・協議するしばらくそのままで待て」
「ごめんごめん・・・それじゃあ少し探しに行ってみるわ」
「頼んだ・・・」
ちん
「男が出来てるわけないよね・・・だって幻想郷に男なんて・・・」
ヤベ~一人いた!
「へっくし・・・風ひいたかな?まあいいや・・・お休み」
その該当者はまた眠りました
そして・・・
神綺様は・・・
「おふぁおうございまふ~」
・・・徹底的に寝ぼけていた
「あ~ごふぁんつくらなきゃ~」
ベッドから起きて
「む~ふくじゃま~」
そしていきなり服を脱ぎだす
・・おっと描写は無しだ
さすがに私も死にたくはないからね
そしてどこからか取り出した
アリスの小さな頃の姿が入った
エプロンをつける
「ちゃ~ふぁんつくるお~」
他人の家のはずなのに何があるかわかっているように
料理を作り出す
「ふらいふぁん・・・えいっ」
足りないものは自分の能力で補っていた
そのようなこととは露知らず
香霖はお店のドアが叩かれる音で目を覚ました
「・・・こんな朝早くからいったい誰だ?」
香霖はお店のドアを開けた
「ごめんください・・・香霖さんいますか?
・・・て一人しかいませんよね」
「まあそうだが・・・」
この時間に来るのは珍しい人がそこに立っていた
「こんな朝早くに珍しいね
とりあえず中に入るかね?
アリスさん」
「ええ・・少しお願いするわ」
アリスだった
お店の中に入って
思ったことは・・・
「・・朝からチャーハンですか?・・・なんかとっても
懐かしい感じがするにおいですけど」
「?おかしいな僕は今起きた所なんだが」
「魔理沙?」
「いや・・彼女がきたら真っ先に僕を叩き起こす
・・まあいいや用件は?」
「実は・・・」
アリスが自分のお母さんの事を聞こうとしたそのときであった
「あ~り~ふちゃ~ん・・・ごふぁんできたよ~」
匂いの元と思われる台所から
自分の名前を呼ぶ・・・
「おっ・・おかあさん!?」
「・・そうか・・そういえば神綺さんが昨日ここで
眠っていったな・・」
衝撃発言
(えっ?ってことはお母さんと寝た!・・・いやいや落ちついて
アリス・・・そうおちつけ・・・・人形遣いは常にクールに
そう・・・もし霖之助さんがそんな感じなら
とっくの昔に魔理沙が餌食になっているわ・・・
つまりここで眠っていただけで・・・まって?
それならなんでここにいたの?・・・もしかして
もうとっくの昔に深い中だったの?
霖之助さんが私達のお父さん!・・・それなら
魔理沙と結婚できないじゃない!)
「・・・もしもし・・アリスさん?」
アリスがにっこり笑う
「・・・お母さんとどうゆう仲か教えてもらえますか?」
すげー怖い顔で前に歩いてきた
「(いかん・・・殺される)まった?詳しい話が良くわからないんだが?」
「・・・・・・・」
すわ・・・開戦かと思われたとき
「ありふちゃん?あさごふぁんたべんきゃらめよ?」
・・・ハダエプ姿の魔界神光臨
一秒経過・・・二秒経過
「なっ、なんて格好して「貴様は見るな」ごふっ」
三秒の間に
香霖が反応してそれをみたアリスも反応そして
香霖の後頭部に裏拳を決めた
そして香霖の意識はそこでしばらく潰えた
「ちょ!お母さん!」
「ありふちゃん・?おふぁよう」
「もういつまでたっても朝弱いんだから」
「うん・・・それじゃあ・・夢子ちゃん達呼んできて」
そういってから神綺様が何かに気づいた
「あっ!」
「(ようやく気がついたみたいね・・・)
お母さん・・・」
「大変!アリスちゃんが好きな卵焼き忘れてた!」
「いい加減に気づいてよ・・・」
「?何に」
アリスが頭を抑えながら
「・・・お母さん・・ここ家じゃないから・・・」
・・・しばらくしてようやく神綺様の頭が働き始めた
(?えーとここが家じゃないとしたら・・・アリスちゃんの
部屋・・?でもないし・・・?あれっ確かアリスちゃん
幻想郷に行っているのよね・・・?何でアリスちゃんが
・・・確か昨日は香霖さんのとこ・・・・!!!!)
バタン
動き出してからすぐに倒れた
「う~む、裏拳はつらいな・・・はっ!」
「あら、霖之助さん目がさめた?」
「・・・ああっ・・見事な裏拳だ」
「・・少し痛い」
「そういえば神綺さんは?」
「・・・ごめんなさいお母さんがお世話になったようで」
アリスがすまなさそうに謝る
「いや、謝るのは僕のほうだな・・」
「やっぱり!もう寝た!」
「違う!」
「お母さんじゃ魅力がないって事!」
「いや、かわいいとはおも・・・ってそうじゃない」
「まあそれはおいておいて・・・」
アリスが話を切り出す
「どういうことか話してもらうわ・・」
「・・そうだな・・」
香霖はこれまでの経緯を話した
初めてあった時のこと
話を良くするようになったこと
自分の話を聞いてもらっていること
その全てをだ
「・・・というわけだ」
「・・・・・」
話を聞いたアリスは困っていた
(どうしよう、男ならサーチ&デストロイて言われていたけど)
後ろのほうで(着替させてある)
眠っている自分のお母さんの様子を見ていると
(・・・魔界にいるときより幸せそうなのよね・・・)
幻想郷に来てはじめてわかったことがアリスはあった
自分が甘えることが出来なくなった時に初めてわかったこと
(お母さんが甘える人っていないんじゃない?)
ということであった
そのお母さんが・・・
(こんなに・・・)
「すう・・すう・・」
「君のお母さんは・・・大変だな・・」
「・・ええ・・・おかあさ・・いえ神綺様がいないと
魔界は多分・・・動かなくなるかもしれないわ」
今の魔界は神綺によって何とかなっているようなものだ
そのためにかかる心身疲労はすごいものだろう
「・・・いままでよくつぶれなかったものだ」
「・・・きめた・・・」
「?どうしたんだい」
アリスが立ち上がる
「霖之助さん・・・お母さん・・またここに来たら
疲れを癒してあげてくれない?」
「かまわない・・むしろ歓迎するよ」
「ありがとう・・・魔界のほうには私がうまく言っておくわ」
「それは・・・君の立場が悪くなるんじゃないか?」
「あら、誰もここにこれないから私が来たんですもの
・・・嘘を言ってもあちらは信じるしかないでしょうしね」
そういうとアリスは表に出て行った
胸に(私はお母さんの味方)だと誓いを掲げ
しばらくして
「・・・あれ?・・・ここは?」
「やれやれ・・・・やっと起きたか」
神綺が目を覚ます
「えーと・・・」
過去の記憶を思い出そうとして
「きゅ「また倒れないで」・・・はい」
倒れそうになったのを無理やり起こされた
「えーと・・えーと」
しどろもどろになりながら自分がどんな格好を
していたのか思い出し
「(かあーーー)」
・・・顔が一気に紅く染まった
それを見ていた香霖が
「・・・チャーハン」
「はい?」
「お腹がすいてしまってね・・・食べてもいいだろうか?」
先ほど作っていたチャーハンを指差さす
「・・・はい」
またひと時の・・・・
「うまいな・・・」
「本当ですか!」
「ああ」
ほのぼのとした空気が流れた
「むむっ!なにかネタがありそうな予感がしますね」
・・・いずれ来る嵐の前の静けさに過ぎないかもしれないが
続く
ちょっと香霖消してくる
後編待ってます
あと三点リーダを使ったほうが読みやすくなると思います。
「ひっくり返っていたが・・・」ではないでしょうか?
あと、後編楽しみに待っています。
そして香霖消してくる。
「・・・まがりなしにも魔界の神ですよ
まがりなしではなくまがりなりですね、
タイプミスかな?お気を付けください。
それにしてもハダエプの神崎様だと!?ちょっと魔界に行ってゴハァッ
今だから言えるすごい誤字だんですけど・・
>倒れそうになったのを無理やり起こされた
ここの起こされたの所実は・・・最後の点検の際に
>倒れそうになったのを無理やり犯された
・・・ん?
てな感じの間違いに気がついてあわてて直したのをここに書いておきます
後半今からまた書き始めるから・・・感想お願いしますね
幸せになってほしい、と思ってしまいます。続き、どんな展開になるのか、とても気になります。
何故にパチュリー、小悪魔が下着をつけていない事を知っているのか。ハーレム発言も含めてぜひ説明願いたい。
そして一番重要なのがなんて素晴らしい緑の人気者ばりの地獄突きなんだ!!
壊れアリスが蔓延するなかこのアリスは非常に貴重だ
そうなら丁度妹様の真逆ですね。