Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

残暑お見舞い

2005/09/24 08:59:02
最終更新
サイズ
3.98KB
ページ数
1

「うー」

夏の紅魔館。
主が超夜型なこの館は、昼には寝静まり、夜には不夜城のごとく湖面にその姿をそびえさせる。
従者達も主のリズムに合わせ、昼には一部を除いて休む。

「うー」

暑い夏。日が照っている時間帯を寝て過ごし、涼しい夜に活動する、というのはもしかしたら正解かもしれない。
レミリアの部屋からも、聞こえるのはただ静かな寝息のみ…

「うー」

…ではないようだ。
窓を閉め切って真っ暗な部屋の中に、若干不機嫌そうな、しかしどこかかわいらしい、うなり声が聞こえてくる。

「…寝苦しい。」

そう、昼間は暑い。
しかも、紅魔館には窓というものが非常に少ない。
もともと陽の光を必要としない吸血鬼の館、ということに加え、それをさらに空間を弄って広げてあるため、ほとんど閉め切り状態なのだ。
…ちなみに、その空間を弄った張本人は先ほどから物陰に隠れて、「れみ・りあ・」などとタイミングを合わせてつぶやいては頬の筋肉を弛緩させているのだが。
窓はなくとも、日は照りつける。館の中は割と暑いのである。しかもなんとなく湿度高め。寝苦しいのも当然だ。

「…咲夜」
「はい、お嬢様」

「暑くて眠れないわ。なんとかして頂戴。」
「かしこまりました。」

かくして、ここに「我が侭な主のわがままを叶えようとする従者」といういつもの迷惑な構図が完成した。


東方求涼話 ~暑いぜ暑いぜ暑くて眠れん~



「…ということでパチュリー様、部屋を涼しくするような魔法はありませんか?」

「ないわね」
「…あら、あっさりと」
「というより、私には使えないわ。七曜の中に、低温を操るような属性の魔法はないもの。風くらいなら起こせるけど。」

かくして、事が紅魔館内部でおとなしく収まる可能性は潰えた。



「…で、なんで私なんだ?私もそんな魔法は使えないぜ?」
「いや、あなた夏でもその格好で居るくらいだから冷房装置でも持ってるんじゃないかと思ってね。」
「これは魔法使いとしての正装だ。暑いから、くらいで簡単には脱がないもんだ。」
「…蒸れない?」
「…若干。」

かくして、魔理沙の密かな悩みが暴露された。



「…はぁ」
「顔を見るなり溜息をつくのはやめてくれないかしら」
「じゃあ軽々しく生きたまま冥界に来ないでと何度言ったら」
「まあ、いいじゃない。たまには互換性のないはずのものが動作しても。」
「何のことだか…。で、何?今日は。」
「…ちょっと。」
「へ?」
ふよふよ。
「ひぁ、ちょ、ちょっと何を、ひゃっ!?」
「…やっぱり。」
「な、何よ、いきなり他人の半身を撫で回したりして!」
「これ、抱いて寝たりしたら冷たくて気持ちよさそうね?」
「ひとの半身を抱き枕扱いするなー!」
「そうそう、気持ちいいのよねー」
「…って幽々子様!?」
「ひんやりしてる上にこの絶妙なさわり心地と妖夢のリアクションがたまらないのよ。」
「私で遊ばないでくださいー」
「ということで妖夢は私専用。残念だったわね。」
「仕方ないわね…。諦めるわ。」
「私の人権は…」
「人じゃ無いじゃない」

かくして、妖夢の半人権はなかったことになった。



「やだ」
「けち」
「何だってこんな暑いのに私がレミリアのために結界張ってやらなきゃいけないのよ。」
「暑いからですわ。」
「…」
「仕方ないわね、力ずくでお願いしようかしら。」
-奇術『エターナルミーク』-
「はぁ…めんど」
カリカリカリカリカリ…
「なっ…安地!?そんな…」
「動くともっと暑くなるものね。楽させてもらうわ。」
「…仕方ない、諦めますか。」
「そうね。あ、そうそう素敵なお賽s

かくして、双方にとって無益なやりとりが終了した。



キィ・・カランカラン・・・
「冷房器具を探しているんだけど、ここに置いている か… し…」
「やあ、いらっしゃい。今日は暑いね。」
「…」
サクッ キィ・・カランカラン・・・
「いきなりナイフを投げつけるとは酷いことをする。おかげで褌の裾が裂けてしまったじゃないか。」

かくして、霖之助の超・クールビズは修繕に出された。



「…と、いうことで、申し訳ないのですが部屋を涼しくする方法は見つかりませんでした。」
「…訪ねて行ったのはそれだけ?」
「はい。」
「まだいっぱいあるじゃない。」
「何が、ですか?」
「聞き込み先よ。まだ知り合いはたくさんいるでしょう?」
「私の知り合いの人間はこれだけですわ。」
「そんな…、って、人間?」
「はい。妖怪はそもそも気温の変化にあまり影響されませんから、冷房方法は恐らく知らないでしょう。必要ないですから。」
「…」
「ああ、ところで雰囲気に酔う、という現象をご存知ですか?周りが酔っ払っていると自分まで酔った様に感じてしま
「咲夜、下がっていいわ。」
「はい、お嬢様。」

かくして、この騒動は自己解決した。


「…うー…」


まだ暑い日がたまにありますね。夜になるとある程度気温が下がるのがやっぱり秋の気配ですが。
それに合わせるかのように、収束が無理矢理な気もしますが気にしない。暑いし。

無理矢理と言えば霊夢の話も無理矢理ですね。いや、これ書いてるときにちょうどあの安地が発見されて。釣られてみました。実際にやろうとしたけど難しいです。

そういえば、霖之助って人間じゃないんですか?どっかでそんな様なことを聞いた気がしますが気にしない。暑いし。

更に言うなら、妖怪も、特に幻想郷に住んでるような妖怪たちは普通に暑い寒い言う気がします。その方がなんとなくイメージに合うような。

もっと言うなら、紅魔館内部は涼しいはずです。空間弄っても外との接触面積は変わらないので。

ま、いろいろ言い訳は尽きないわけですが、この辺で。暑いし。
白馬の犬
コメント



1.無為削除
東方香霖堂でゆかりんが「貴方は人間じゃないのだから」とか何とか言ってた気がします。保証はなし。
あとぱっちゅさんは萃夢想でウィンターエレメント使ってませんでしたっけ?
まぁ、ぱっちゅさんのことだからワザとなんでしょうけどw
2.白馬の犬削除
突っ込みありがとうございます。
>東方香霖堂で
読みたいよぉ…。 しかし、二次創作の霖之助ばっか見てると「人間じゃないのだから」が何やら違った意味に聞こえるのは仕様ですか。
>ウィンターエレメント
あー、まあ、パチェも暑くてめんどかったんでしょう。暑くなくても面倒くさがる気もしますが。