魔理沙、虹川、てゐ、さあ次
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釣れるも八卦釣れぬも八卦
徒然なるままに糸を垂らせば何とやら
さあ次にその糸を手繰るのは一体誰なのか!!!
解説は私、射名丸、いなまるではありませんしゃっめええええええええええ!!!まああぁる!!あやっっっっ!!がお届けいたしむあっす
ミスティ「じゃあここらで一曲歌います!」
おっと、どうやら早速ジャイアンが強制リサイタルの模様です、周りの制止など気にもとめません、俺様が歌うんだ、みんな心して聞け。
そう言った感じの空気を身に纏う焼き鳥一号、鰻屋は最近客が増えたようです。
ミスティ「つ~きか~ら~ちじょうにや~って~きて~」
輝夜「どきり」
永琳「ぎくり」
ウドンゲ「びくっ」
ミスティ「何喰わぬ顔で住んでいる~あ~だな~はてるよ~」
輝夜「(ぶちっ)」
ミスティ「かぐや~に~せ
八意永琳 勇者雷電符「ゴオオオオオオッドボオオオオオオオオオオガアアアアアアァァァン!!」
蓬莱山輝夜 DX符「双衛星砲、発射ァ!!」
あっと!此処でスペルカードです、しかも二つ!
版権が気にくわないのか、歌詞が気にくわないのか、どちらにしても此処でリサイタル終了です!
残念無念、此処で脱落です!!
「ねえ、ちょっと」
はい?なんでしょう?
霊夢「五月蠅い」
側頭部に回し蹴り、ゴツリと鈍い音を感じながら横にすっ飛ぶ射名丸
射名丸「痛いじゃないですか!凄く!!」
霊夢「アンタが五月蠅いのが悪い、誰も聞いてないのに解説するな」
射名丸「誰も聞いて無くても真実を伝えるのが記者ってもんでしょうが!そんなに足癖悪いとあの隙間と同じに
紫「誰が足臭いって・・・?」
霊夢「此奴が言った、真実を伝えるのが仕事だとか」
射名丸「いってねええええええええ!!!!」
紫「そう・・・ならば真実を知る事の代償も覚悟済みって事よね、うん、紫さんわかってるから」
射名丸「何故!何故!?何にも言ってないのにこの仕打ち、もしやこれが言論弾圧!?」
神天活殺最終絶対無敵物体符「靴下」
射名丸「パパラアアアアアアアアアアアアアアアッチ!!!!!」
射名丸 文 消滅(嘘)
紫「それじゃ、私行くから」
霊夢「ホントに何しに来たの・・・?」
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一方此方は白玉楼側
幽々子「妖夢~まだ~?」
妖夢「まだです・・・って言うか人に任せっきりのくせに急かさないで下さいよ・・・」
器用に二つの釣り竿の面倒を見る庭師と、その後ろで横になる主の横には山盛りの餅や饅頭
幽々子「良いじゃないの、ホラ桜餅、柏餅、五平餅に紅白饅頭あげるから」
言いながらホイホイと様々な餅を投げる幽々子、それらは妖夢の背中に向かって飛び
妖夢「ぬはあっ!?一気に投げるな!」
日頃の修練にて鍛えられた反射神経と運動神経によって全て地に落ちる前に妖夢の腕の中に収まった。
幽々子「お見事お美事、じゃあ次は酒饅頭に抹茶饅頭、カリフォルニア饅頭なんて・・・」
妖夢「止めて下さい、食べ物で遊ばない!」
幽々子「うわ~ん、妖夢が怒った~、紫~」
紫「はいはい、でも貴女が悪いの」
妖夢が驚きながら振り向くと、そこには最初からいたかの様に幽々子を膝枕する隙間妖怪の姿がある。
ある程度の気配や空気の流れなどを常に感じる程度は出来る妖夢であったが、妖夢は紫を一切感じなかった。
妖夢「ゆ・・・紫様」
紫「やほ、幽々子はこっちに任せて、釣れるまで頑張って」
妖夢「は・・・はい・・・」
取りあえず、余計な気苦労が減ったように思えるだろうが
幽々子「紫~妖夢が酷いのよ、遊びながらたべるなって言うの~」
紫「それはね・・・貴女に余り太って欲しくないからなのよ、あと食費」
幽々子「あらそうなの?嬉しいわ~、妖夢、でも私幽霊だから関係ないわよ」
妖夢「・・・・・・」
幸いそれ程減ってはいない、むしろ増えていた。
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紫の膝に収まってからも、幽々子の手の動きは止まらずに、脇に置いてある餅がいびつな早さで減ってゆく。
紫「よく食べるわね~、しかも美味しそうに」
幽々子「美味しいわよ」
茶を一口、ほどよい渋みは饅頭の甘みを更に引き立て
幽々子「んん~、絶品!」
となる。
紫「何というか・・・人の生を堪能しているわね」
幽々子「そうね~」
紫「褒めてないのよ、死人嬢」
全く、と頭を抱え小声で呟く
紫「以前の貴女とは正反対ね・・・」
以前、と言う言葉に反応したのは従者のほうだった。
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紫は妖怪と人間がお互いの考えを理解する事は難しいと考えていたしそうではない方が良いと考えていた。
だが
幽々子が何を考え何を思ったかは、妖怪の方に近い気がしていた。
だからこそ生前の幽々子と知り合う事が出来たのかもしれない。
あの頃・・・生前の西行寺幽々子には生きると言う事がどういう事なのか解っていたのだろうか、と紫は思う。
西行寺の家に生まれ、西行妖を封じる為に死んだ。
人間としては決して永くはない時間で、そしてその短い時間の中で自分と知り合い、西行寺としての教えを理解し、死んだ。
自分と知り合った時もまるでそれは彼岸にいる死人の様に手応えが無く、食事に手を付ける事も少なく、僅かな暇が出来れば縁側に腰掛け妖怪桜を眺める。
時折寝室から啜り泣く声が聞こえてこようとも、駆け付ければそこには涙の跡も残さない能面のような顔があった。
そして命日
紫にはあの時妖怪桜を封ずる事も、幽々子を説き伏せ全てを治める事が出来たし、その力があった。
だがしなかった。
それは死出の旅路へと向かう幽々子の顔が
安堵の微笑みに包まれていたから。
友人としての自分が出しゃばる幕ではなかった。
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紫「以前の貴女は・・・」
自分の膝の中で夢うつつな友人をそっと撫でる紫
あの瞬間を目にした者は自分と魂魄妖忌並びに西行寺に連なる者のみ、
妖夢「あの・・・紫様?」
妖忌は既に後継者を残し今は行方知れず、西行寺の家の者は幻想郷には幽々子のみ
紫は嘆息一つ
紫「友人でしかない私を疎ましく思っていたのかしらね・・・」
「そんな事無いわよ・・・貴女は何時までも変わらない友人だもの、紫」
紫「!?」
紫は思わぬ声に周囲を見回すが、辺りの者には何も聞こえなかったらしく、目の前にいる庭師も首を傾げている。
膝の中にいる友人はすやすやと寝息を立てたままだ。
紫「・・・幻聴・・・?」
妖夢「どうかしましたか?」
まあ・・・それでもいいかしら?
紫「良いのよ、貴女は知らなくても・・・」
妖夢「そうですか、なら良いです」
紫「あら、食いついてくるかと思ったのに・・・あっさりしてるわねえ・・・」
妖夢「幽々子様は一日一日頭の中を入れ替えているような人なので、此方も対応できる様に」
紫「そんな事で良いのかしら~?逢い引きの場所とか夜伽の作法とかめんどくさい事は忘れないから、幽々子は」
妖夢「にゃに!?・・・いや!ひょ!ひょんな、わ・・・私が幽々子様に夜伽などっ!」
紫「誰も貴女ととは言ってないわよ~?」
妖夢「!!!!!!!!!(地雷踏んだ!機雷に引っかかった!)」
紫「まあまあ、その位でないと駄目よ?私には友人としてまでしか御膳立てできないんだから」
妖夢「あう、いや、その・・・みょん・・・」
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紫「ところで・・・何かさっきから釣り糸が突っ張っているんだけど・・・」
妖夢「あ!ホントだ!こっちは幽々子様の・・・」
幽々子「さあ退きなさい妖夢」
紫&妖夢「起きた!」
既に臨戦態勢の幽々子、力一杯竿を引く。
幽々子「ぬおおおおおお!女は度胸おおおおおおおおお!!!!」
妖夢「むしろそこで必要なのは根性で
幽々子「そりゃああああああ!!!」
釣れました。
その糸の先には
霊夢「・・・たらい?」
紫「桶だと思うんだけど」
魔理沙「しかも何かが山盛りに入ってないか?」
木製の桶、その中に白米、そしてカツ
射名丸「あ!あれは!伝説の桶カツ激!!」
霊夢「なにそれ!???」
始まりは戯れにカツ丼三杯やカレー五杯など、常人では考えられない料の食料を一度に平らげる罰ゲームが起源だとか・・・
そしてますますその量はエスカレートし、ついにはそれらを一つの皿に盛ってしまった通称激盛り
それは関東、関西、果ては九州や四国までも巻き込む一時期ブームになったのだが、結局予算や食べ物を粗末にするなという一般的常識より瞬く間に消え去っていった・・・しかし
寒さ厳しい北の大地、北海道、そこでは今も尚、寒さに震える人々にせめて食べる物だけは豪勢にと言う暖かい人々の真心籠もる様々な激盛りメニュー・・・
それは、カレー激盛り、ラーメン超特玉、激牛丼等の度肝を抜く品々であったが、その中で群を抜いて目を疑う量を盛ってしまったのが、この、桶カツ激・・・
通常ではどう考えても洗濯に使用するサイズの桶に白米を盛りつけ、カツを載せ卵をぶっかける・・・
カツの温度が瞬く間に卵を焼き、桶カツ激の完成となる。
ちなみにこれを頼んだ瞬間、店のおばちゃんの身体から闘気が湧き上がるのを見た人物も少なくは無いという・・・
語り 射名丸 文 (CV 若本○夫)
妖夢「そんな・・・いくら幽々子様でも・・・いや、まさか幽々子様なら」
霊夢「やってしまうのね・・・」
ザワザワと波紋が広がる中
幽々子「いっただっきま~す」
パシンと割り箸の音が轟いた。
西行寺 幽々子
釣果 桶カツ激
…しかし随分とまあ、何というか、その。いろいろと盛ってありますね。
面白かったです。
素晴しいゆゆさまだ(何
「お前の言うとおりだ 汚物は消毒すべきだな」「はわあ!! うわぢゃ~~!!」で完璧って事ですね。
流石ゆゆさま。あと紫様はこのぐらいが丁度いいかも。
文追加はいらなかったかも。
大変よろしゅうございました。さあ次は誰っ!?