発端はなんだったんだろう、と私は考えた。
目の前の惨劇、から逃れたいという自己防衛の手段である現実逃避であるということはわかっていた。
でもまぁ、あれだ。ここで説明しとかないと皆さんがわからないよね、そうそう説明が必要なのだ。
「うっしゃー!!!次行くぞぞぞぞ!!」
目の前には萃香が出来上がった様子で盛り上がっていた。
まぁ盛り上がるよなぁ…ってか、盛り上がらないとこんなん素面じゃ出来ませんて。
で、ちらりと見た先には、大量のドロワーズ。
ちっさいのから大きいの、色は白からピンクまで、材質は…シルクなんてのもあったりするのですね。
なるほどなるほど。幻想郷の下着事情はやっぱドロワーズですねぇ。ま、私も履いてますし。
ああ。これで大体の人は判ったでしょう。
萃香に下着を集めさせたんです。
・・・・・・・・
「なんでも集められる?」
「うんそう何でも」
とりあえず一週間の疲れを取るために、萃香と飲むことにしていた私。
そこらの妖怪とか人間程度じゃぁ、満足するまで呑めませんからね。この会合、いやさ呑み会はすでに恒例でした。
で、何故か聞いていたはずのことを聞いてしまった。萃香の能力です。
コレ、見せてもらったこともあるんです。そうじゃないと記事に出来ませんからね。
ただ、ここで私の失言が招いてしまったんですよ。ええ。
「じゃあ、気取られずに何でも出来るんですね」
「勿論!朝飯どころか目覚めの牛乳前!」
どん、と無い胸を叩いて言うから、ついつい。
出来る、って理解してたし、出来ていても下らないから言わなかったことなんですよ。
あ、いつもこんなこと考えてませんよ? でも言っちゃったし考えちゃったのは、私も酔ってたんですね。
「それじゃ、下着とかどうです?」
「下着ぃ? あー…なるほど。いい考えだねぇ文。やろうか」
「え、ちょっとま、冗談で」
「うっしゃいくぞー!!」
で、あ、っというまに大量のドロワーズが周りに出現した、と。
なんていうか…驚くよりも、怖かったですね。
いやはや。でもこれだけあるのに、下しかないのは…ブラとかつけてないのかな?
大きい人はまぁ大きいのですが、つけない主義なんでしょうか。また今度会ったらじっくり観察…いやいや。
「あははははは!!あ、ちなみにコレ霊夢のだ!」
「って! よく判りますね!」
「霊夢の匂いは覚えてるからねぇ!!」
覚えてどうするんですか。
「そら勿論舐めたり吸ったりするためだよ!いつも夢想封印されるけどね!!あははははは!!」
笑い事じゃないでしょう。それで生傷が絶えないんですか。
しかし…それはそれで面白いかもしれない。
何が、って? それは誰がどのドロワーズか調べるのですよ。
本人には聞けないから…匂いとか、そういうので判断しないと…嫌だなぁ。
ん?っていうかドロワーズばっか? …今なんか別の布が見えた気がする…赤かったみたいだけど、見ないでおこう。
「んー、これは魔理沙かなー。これは紫の式の式? あーこれは吸血鬼のだ。おお庭師のもあるでー!」
萃香は一人匂いを嗅いで判別してるし…って出来るのかよ! 吃驚ですよ!
「ははは愉快愉快!あまりに愉快すぎて私も脱ぎたくなった!」
「やめれー!!」
何悪乗りしてるんですかこの娘は!
「大丈夫! 文も脱ぐんだから!」
「何が大丈夫か全然わからねぇー!!」
しかも危機! 私の危機!!
わーにんわーにん、この領域から直ちに離脱せよー!!
「おっと飛ばない方がいいよー? ほらコレなんだー?」
「ッ!? まさかッ!?」
スカートに手を入れて確かめる、いやこれが事実なら確かめる必要なんてない、現に中身がスースーしてる、だから、でも!
「私のまでとりましたねー!?」
「くふふふ、幻想郷一の下着ハンターの私にその話をふったのが間違いだったねーああ柔らかいすべすべいい匂いー」
「頬擦りするな匂い嗅ぐなああ舐めるな食べるなー!! あと下着ハンターってなんだ、いつもしてるのか!」
「洗濯する直前が狙い目だよ?」
「いきなり真顔になって変な、変態なことを言うんじゃねぇぇぇぇ!!」
「おお、天狗がマジになってるとこ久しぶりに見た」
「こんなんでマジになりたくなかったわ私もぉぉぉ!!」
比較的珍しい、普通のぱんつを頭に被った萃香を見ると、係わり合いになるの止めようかなって思います。
ってか下着返せぇ!! ほらそのぱんつ角に引っかかってちょっと破けてるじゃん、持ち主可哀想だよ! 平仮名でれいせん、って書かれてるし!
「ふ、まだマジになるのは早い。これからこの下着たちは私の糧になるんだからねー!」
「糧!? それは精神的なものなのかそれともッ!?」
「勿論肉体的さぁー! さぁぱくりっと」
「食べるなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
萃香が今正にドロワーズ、ちなみに霊夢のを口に入れようとした瞬間。
「やめんかクソ鬼餓鬼ーーーーーーー!!!」
どごめしゃぁっ、といい音がして足が萃香の顔にめり込んだ。
それは今正に食べられようとしていたドロワーズの持ち主だった。
「あ、れ、霊夢ッ」
「ったく、不埒なことをしたもんね。これで私の家にあるドロワーズが無くなったじゃない、どうしてくれるの!?」
買えば?なんていうことはいえない。
後で一枚プレゼントしよう。
「くふふふふふ…ばれちゃあ仕方ないねぇ…」
ゆらり、と起き上がる萃香。
いつもとは違う、どろどろとしたオーラが体中を覆っていた。
あれが変態のオーラなのだろうか…。理解したくなかった…。
「ああもうめんどくさい『空を飛ぶ不思議な巫女』!!」
「っていきなり最終スペルッッ!? せめてこう私の覚醒能力とか熱いバトルとかグハァァッ!!」
誰もが持ち上げられて手も足も出ないという経験があると信じて疑わない霊夢の反則スペルが発動し、変態が吹っ飛んだ。
これで幻想郷に平和が戻った。多分。
死んでないからまた復活するんだろうなぁー。
「さ、帰るか」
霊夢は仕事は終わったとばかりにそのまま帰っていく。
適当に引っつかんだドロワーズを持って。おいまてそりゃ泥棒だろ、とは言えなかった。
霊夢が「これでしばらくもたせよ…はぁ、新しいの欲しいなぁ…」と呟いていたから。
私の心の汗が瞳から流れていた。ああこんど神社に行くときはなんか差し入れしよう。
……あ。
私のドロワーズも盗られてる。
そして、私は生涯初の、下を気にしながら飛行するという経験をしたのだった。
教訓。酒と失言には気をつけましょう。
目の前の惨劇、から逃れたいという自己防衛の手段である現実逃避であるということはわかっていた。
でもまぁ、あれだ。ここで説明しとかないと皆さんがわからないよね、そうそう説明が必要なのだ。
「うっしゃー!!!次行くぞぞぞぞ!!」
目の前には萃香が出来上がった様子で盛り上がっていた。
まぁ盛り上がるよなぁ…ってか、盛り上がらないとこんなん素面じゃ出来ませんて。
で、ちらりと見た先には、大量のドロワーズ。
ちっさいのから大きいの、色は白からピンクまで、材質は…シルクなんてのもあったりするのですね。
なるほどなるほど。幻想郷の下着事情はやっぱドロワーズですねぇ。ま、私も履いてますし。
ああ。これで大体の人は判ったでしょう。
萃香に下着を集めさせたんです。
・・・・・・・・
「なんでも集められる?」
「うんそう何でも」
とりあえず一週間の疲れを取るために、萃香と飲むことにしていた私。
そこらの妖怪とか人間程度じゃぁ、満足するまで呑めませんからね。この会合、いやさ呑み会はすでに恒例でした。
で、何故か聞いていたはずのことを聞いてしまった。萃香の能力です。
コレ、見せてもらったこともあるんです。そうじゃないと記事に出来ませんからね。
ただ、ここで私の失言が招いてしまったんですよ。ええ。
「じゃあ、気取られずに何でも出来るんですね」
「勿論!朝飯どころか目覚めの牛乳前!」
どん、と無い胸を叩いて言うから、ついつい。
出来る、って理解してたし、出来ていても下らないから言わなかったことなんですよ。
あ、いつもこんなこと考えてませんよ? でも言っちゃったし考えちゃったのは、私も酔ってたんですね。
「それじゃ、下着とかどうです?」
「下着ぃ? あー…なるほど。いい考えだねぇ文。やろうか」
「え、ちょっとま、冗談で」
「うっしゃいくぞー!!」
で、あ、っというまに大量のドロワーズが周りに出現した、と。
なんていうか…驚くよりも、怖かったですね。
いやはや。でもこれだけあるのに、下しかないのは…ブラとかつけてないのかな?
大きい人はまぁ大きいのですが、つけない主義なんでしょうか。また今度会ったらじっくり観察…いやいや。
「あははははは!!あ、ちなみにコレ霊夢のだ!」
「って! よく判りますね!」
「霊夢の匂いは覚えてるからねぇ!!」
覚えてどうするんですか。
「そら勿論舐めたり吸ったりするためだよ!いつも夢想封印されるけどね!!あははははは!!」
笑い事じゃないでしょう。それで生傷が絶えないんですか。
しかし…それはそれで面白いかもしれない。
何が、って? それは誰がどのドロワーズか調べるのですよ。
本人には聞けないから…匂いとか、そういうので判断しないと…嫌だなぁ。
ん?っていうかドロワーズばっか? …今なんか別の布が見えた気がする…赤かったみたいだけど、見ないでおこう。
「んー、これは魔理沙かなー。これは紫の式の式? あーこれは吸血鬼のだ。おお庭師のもあるでー!」
萃香は一人匂いを嗅いで判別してるし…って出来るのかよ! 吃驚ですよ!
「ははは愉快愉快!あまりに愉快すぎて私も脱ぎたくなった!」
「やめれー!!」
何悪乗りしてるんですかこの娘は!
「大丈夫! 文も脱ぐんだから!」
「何が大丈夫か全然わからねぇー!!」
しかも危機! 私の危機!!
わーにんわーにん、この領域から直ちに離脱せよー!!
「おっと飛ばない方がいいよー? ほらコレなんだー?」
「ッ!? まさかッ!?」
スカートに手を入れて確かめる、いやこれが事実なら確かめる必要なんてない、現に中身がスースーしてる、だから、でも!
「私のまでとりましたねー!?」
「くふふふ、幻想郷一の下着ハンターの私にその話をふったのが間違いだったねーああ柔らかいすべすべいい匂いー」
「頬擦りするな匂い嗅ぐなああ舐めるな食べるなー!! あと下着ハンターってなんだ、いつもしてるのか!」
「洗濯する直前が狙い目だよ?」
「いきなり真顔になって変な、変態なことを言うんじゃねぇぇぇぇ!!」
「おお、天狗がマジになってるとこ久しぶりに見た」
「こんなんでマジになりたくなかったわ私もぉぉぉ!!」
比較的珍しい、普通のぱんつを頭に被った萃香を見ると、係わり合いになるの止めようかなって思います。
ってか下着返せぇ!! ほらそのぱんつ角に引っかかってちょっと破けてるじゃん、持ち主可哀想だよ! 平仮名でれいせん、って書かれてるし!
「ふ、まだマジになるのは早い。これからこの下着たちは私の糧になるんだからねー!」
「糧!? それは精神的なものなのかそれともッ!?」
「勿論肉体的さぁー! さぁぱくりっと」
「食べるなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
萃香が今正にドロワーズ、ちなみに霊夢のを口に入れようとした瞬間。
「やめんかクソ鬼餓鬼ーーーーーーー!!!」
どごめしゃぁっ、といい音がして足が萃香の顔にめり込んだ。
それは今正に食べられようとしていたドロワーズの持ち主だった。
「あ、れ、霊夢ッ」
「ったく、不埒なことをしたもんね。これで私の家にあるドロワーズが無くなったじゃない、どうしてくれるの!?」
買えば?なんていうことはいえない。
後で一枚プレゼントしよう。
「くふふふふふ…ばれちゃあ仕方ないねぇ…」
ゆらり、と起き上がる萃香。
いつもとは違う、どろどろとしたオーラが体中を覆っていた。
あれが変態のオーラなのだろうか…。理解したくなかった…。
「ああもうめんどくさい『空を飛ぶ不思議な巫女』!!」
「っていきなり最終スペルッッ!? せめてこう私の覚醒能力とか熱いバトルとかグハァァッ!!」
誰もが持ち上げられて手も足も出ないという経験があると信じて疑わない霊夢の反則スペルが発動し、変態が吹っ飛んだ。
これで幻想郷に平和が戻った。多分。
死んでないからまた復活するんだろうなぁー。
「さ、帰るか」
霊夢は仕事は終わったとばかりにそのまま帰っていく。
適当に引っつかんだドロワーズを持って。おいまてそりゃ泥棒だろ、とは言えなかった。
霊夢が「これでしばらくもたせよ…はぁ、新しいの欲しいなぁ…」と呟いていたから。
私の心の汗が瞳から流れていた。ああこんど神社に行くときはなんか差し入れしよう。
……あ。
私のドロワーズも盗られてる。
そして、私は生涯初の、下を気にしながら飛行するという経験をしたのだった。
教訓。酒と失言には気をつけましょう。
鬼娘ってすげえなあ!
……饂飩のおfaんつはやはり縞柄ですか?