Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

~ゲットだぜ~ アリスの幻想郷征服計画

2005/07/18 13:40:11
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 香霖堂という店は、魔法の森の最果てという不便な場所にあるためか
客入りは極端に悪いのだが、どうしてなかなか品揃えは良い。
時にはとんでもなく貴重な掘り出し物が置かれているため、
蒐集家の端くれとして私もよく利用している。
といっても、店主の鑑定能力が桁外れに高いため買い叩くのは難しいのだが、
他に比べると驚くほどの安値でかなりの逸物が無造作に展示されている。
一度店主に本当にこんな安値で買ってよいのかと聞いたところ、
自分はきちんと代金を支払っている分最上の客に当たるそうだ。
一体どんな風にして経営を成り立たせているのか、不思議に思う。








 私があれを始めて目にしたのも、その店の中だった。






    ~ゲットだぜ~ アリスの幻想郷征服計画






 それに興味を持ったのは、まったくの偶然といっていい、
「霖之助さん、いったいこのへんてこりんな箱はいったい何なの?」
「ああ、それか。その鑑定にはまったく苦労したよ。
遊戯少年といって、どうも外の世界の遊具らしいね。
そこに置いてあるかーとりっじという小さな板をねじ込んで遊ぶものらしい。
ひとつ試してみてはどうだい?」


 こんな珍しいものを放って置いては、蒐集家の名が廃る。
お言葉に甘えて、少し遊ばせて貰うことにした。
最初は何をどうするのか分からなかったが、適当にいじっているうちにだんだんと飲み込めてくる。


「同じウサギミミでも、イタリア人ひげ親父が装備するとこれほど醜悪になるのかしら。」
「幽々子といい勝負ね。このピンクボールの食いっぷり。」
「何が面白くて魔王退治に勇者を使ったりするのかしら。そんなのは巫女の仕事でしょう」


 いくつか試したあとにふと手に取ったそのソフト。
画面をつけた瞬間から、それは他のどんなソフトとも違ったオーラを発していた。
やり進むうちに、その感覚は確信へと変わってゆく。
「これよ!これだわ、私の欲していたものは!」
「うわっ、いきなり大声を出さないでくれ」
「霖之助さん、これ、どのくらい在庫ある?」
「え、そのソフトのことかい?本体には多少余裕があるが、ソフト自体は一個ずつしか仕入れていないんだ。
だけどほしいなら、近日中には何とかするよ」
「それじゃあ、ソフトも本体もできるだけ早くに仕入れて頂戴!
あと、どうもこのソフトは4種類あるらしいの!どれも十分に余裕持たせておいて!
あ、後、これ貰っていくわね!」
「お、お金、お金~~~!」








 彼女が手に取ったそのソフト。大半の人がタイトルから察するように、
「ポ○ット○ンスター(緑)」
と、いった。




「マリサッ!ちょっと邪魔するわよっ!」
「うわっ、いきなり入ってくるなよ」
「いいからこれを見なさい。つべこべ言わず」
「ああ、こーりんのトコに合ったおもちゃじゃないか。あいつが鑑定できたと自慢気に言っていたヤツだな」
「分かってるなら話は早い。今すぐやりなさい。早く」
「ちょ、ちょっと、やるから落ち着けよ、な」


「うおー、これは確かに面白いぜ!」
「でしょう、魔理沙なら分かってくれると思ってたわ!でも・・・」
「でも、なんだ?」
「これは本来大勢の人がやることを前提としたゲームなの。
対戦とか、交換とか・・・。だから、私たち二人じゃ、本当の楽しさの半分も味わえないわ」
「お安い御用だ、いつもただで貰っていってるんだ、たまには香霖堂の宣伝してやっても罰ぐらい当たらないだろう」
「あー、あなただったのね、ただで持ってくやからってのは」
「もう約一名いるがな。それじゃ、行って来るぜ」



 かなたに飛び去る魔理沙を見つめるアリスの瞳が、徐々に薄笑いの色を帯びていく。
「くくっ、完璧ね・・・これで天下は手中に収めたも同然だわ!」




 彼女の頭の中では、いかなる妄想が繰り広げられていたのであろうか。
つまるところ、こうゆうことである。



 あれだけできのいい作品だ、やった人はおそらく熱狂的にはまることだろう。
幻想郷中に大ブームを巻き起こすことは間違いない。
すると、当然弾幕ごっこにもその影響は現れてくるはずだ。
すなわち、使い魔オンリーを用いた弾幕ゲーム、使い魔バトル!

 正直、最強の魔法を紅白だの黒白だのに破られてから、私はあまり自分の使う魔法を強化してこなかった。
しかし、その代償として、今の私には幻想郷最強の弾幕部隊がある。
私の人形繰術のレベルは、自分で言うのもなんだがかなりのものだ。
一体の人形で使い魔クラスなら20体は撃破できる。
並みの妖怪よりはよほど強いはずだ。
特に、エースの上海、蓬莱の実力はいまや主人の私に匹敵するといっていいかもしれない。
これに立ち向かうのは、相当の実力者でも苦労する。

 つまり、このゲームを大勢にプレイさせることができれば、少なくとも期間限定で言えば、私は幻想郷最強の座を手にできる。
だが、自分で言うのもなんだが、私には友人が少なかった!
ああ、どうすればいい!
ん?考えてみると、私の周りには一人、やたらと付き合いのいいのがいた。
魔理沙を抱き込めば、私は幻想郷ゲットだぜっ!これ、完璧っ!



 あー、多少いい加減な目論見だが、この計画はなんと、おおむねにおいてうまくいってしまった。
・・・・・・しかし。






















「咲夜っ、君にきめたっ!」

「いっけーっ、妖夢っ!」




「今日はお前の番だぜ、バトルとかいろいろな」

「えーりんえーりんたすけてえーりん!」




「ふっ、今時代はダブルバトルよっ!行きなさい、藍!橙!」

「のぞむところっ!ねえさん達、やっちまいなっ!」












            あ     ま     か     っ     た




 この騒乱は、約2週間後、
「やっぱりこれじゃストレス解消にならないや。自分でやったほうが面白いぜ」
という魔理沙の一言から、急速に収束の方向に向かう。


 その間アリスは、友達を増やそうとここぞとばかりにポケ○ン交換にいそしんでいたらしい。
結局彼女がこの計画から得たものは、少々の友達だけだったが、彼女はそれなりに満足したようであった。








 なお、これにこりて慎重になった彼女は、
月の異変の時には犬猿の仲の魔法使いを抱きこんで出撃したという。






















慧音「という歴史を考え付いたのだが、次の満月の晩にでも、あったことにしてみないか?」
アリス「却下。そっこー却下。」
はじめてSS書いたらスキマ様も真っ青な胡散臭げな代物が出来上がりました。・・・これ版権大丈夫かな・・・
脳内では、こんなシーンが飛び交っています。

藍「いけ、ぴかちぇん!」
橙「ぴーかー(いうことをきかない)」

慧「ふふふ・・・伝説の三大ポケモ○の力、見るがいい!ファイアー!」
妹「あー、やっぱあたしなのね」

魔「ゼニゲバ、でんこうせっかっ」
霊「もはや関係ないし」

・・・御目汚し失礼しました
ネタ上等
コメント



1.七死削除
アリスだって一緒に遊べばいいじゃない。

「いけ、上海人形! バンザイアタックだ!」
2.与作削除
あったことにしてみないか?、って慧音さん軽いよ!?
そんな暇潰しみたいなことで歴史組み替えないでよ!
運命とか死とか境界とか、エライもん弄れる連中が悉く軽いんだから、アンタくらいはまともであってくれ!
――しかし、実際ポ○モンは周りもやっていて初めて真価を発揮するゲームですしね。友達もできるし、いいじゃないかアリス。
3.名無し妖怪削除
いけ! ソーナノカ! っていうか似てるよ!○ーナンス!
あーでもレーミアはカウンターキャラっぽく無いなぁ。