前書き:脳内が既にカオスです。
注意書き:ゲームに対する心掛け云々(自分的)がたまに混ざっているので注意
人里と呼ばれる場所がある。人々の住む場所がある。その場には人以外や、珍しい人間も居る事がある。
例えば普通の黒魔法使い、例えば空を飛ぶ不思議な巫女、例えば時を止めるメイドさん
例えば氷のおバカさん、例えば空飛ぶ天狗の記者さん、例えば護る、ワーハクタク
ワーハクタク、上白沢慧音の家には、現在居候が居る。
「妹紅、何処かへ行くのか?」
「今日はちょっと永遠亭にな……」
「そうか、だったら… 暴れ過ぎるなよ?」
「解ってる、極力周囲への被害は食い止めるさ」
そう言ってつい先程、紅蓮に揺れ、燃え盛る翼で飛んで行った少女。
名を藤原妹紅、彼女は慧音の家に居候している。その理由は未だ明らかになっていない。
唯一解っている事といえば、彼女は不老不死だという事だった。
「やれやれだ…」
「「けーねせんせー、むかえにきたよー」」
「お前達、こんな離れに来るんじゃない。危ないだろう?」
「だってせんせーおそいもん」
「……すまないすまない、じゃあ行こうか」
慧音もまた、寺子屋と言う仕事に向かって行った。
妹紅の目的とは因縁、復讐だった。とは言っても今は只の娯楽として定着しつつあるのだが……
そして永遠亭、ココに妹紅の復讐の相手が居る。
「姫、今日は妹紅と殺し合うのでは無かったんですか?」
「え?眠いからパスしていいかな?」
このグウタラが因縁の相手、月の姫君【蓬莱山 輝夜】、通称はニート、てるよ。
そのぐうたら加減と来たら、どこぞの亡霊姫に負けずとも劣らないレベルだった。
「駄目です、たまには運動して下さらないと…… このネット回線の料金だってバカにならないんですからね?」
「う゛…」
料金がバカにならない=お金がかかる=輝夜(自分)の所為=「責任は貴方です」=食事減少orネット切断
「準備する!」 いやに簡単な言いくるめ方の姫だと思う。
「お気をつけて~… さて、姫が居ない内に新薬の開発を……」 いやに上機嫌の永淋だった。
その頃、永遠亭上空
「輝夜、出て来い!」 ありったけの殺気を放ちつつ、妹紅は宿敵の登場を待つ。
「お待たせ妹紅、折角だけど今日は面倒臭いわ。適当に済ませましょう」 アクビをしながらの登場だった。
コレの何処に姫の威厳を感じ取ればいいのだろう、全く持っての謎だ。この言葉に思わず妹紅も落胆した。
「それで、今回の勝負は私の勝ちだな。」
「あら、誰もそんな事は言っていないでしょう」
「ならどうする気だ?」
「簡単な事があるわ。」
「なんだ?早く言ってみろ」
「じゃーんけーん……」
「「ぽい!」」 妹紅グー:キョチ夜輝
「私の勝ちだ!」
「ねけ負の私」
「普通に喋れ」
「わたっ解」
「いい加減にしろ」
「はいはい、怒りっぽい人は輝夜きら~い」
「あぁ、嫌いで結構さ」
「むぅ、つれないわね」
「そんなに安い女ではない。」 この二人、実際の所殺意など持っていない。
事実上、復讐と言う名目の元でうさ晴らしの弾幕合戦を行っているのが現実だったりする。
それに気付く者、気付かぬ者は多々あれど、コレでいいのかもしれない。
たまに過去の怒りに火が点く事もあるが、それもいつかは水に流される。
長い因縁などそんな物だ、いつかは結局消えてなくなってしまう。
しかしこの二人はそれが怖い。また他人同士に戻る事が怖いのだ。
いや、目の前の宿敵以外の者を友と呼んで良いのか解っていない。
付き合いが苦手な二人にとって、それぞれはかけがえの無い繋がりだからだ。
だから二人は殺し合う。だから楽しく過ごせている。
「で、この程度で終わらせる気か?」
「いいえ?永遠亭に来なさい、続きはそこでよ」
「フン、面白い…… 受けて立とう」
そして場所は変わり、引き篭もり室(輝夜の部屋)
輝「ねぇ、花映塚対戦しなぃ?花映塚(東方世界にもあったのか)」
妹「急に何を言い出すんだ?」
輝「言っておくけど、私すっごい強いよ!言っとくけど、私すっごく強いから!」
妹「まぁニートだしな(激しく同意)」
輝「だって私の知り合いに、ホラ、現実で5番目に強い先輩居るもん、先輩(自慢にならん)」
妹「お前の先輩は皆殉職しただろう(事実)」
輝「あ、じゃいい?あ、じゃあ私てゐ使うね、てゐ」
妹「じゃあ私は霊夢」
輝「だ… ちょっと、私がてゐ使うんだって(ry」
妹「お前本当に大丈夫か?」
輝「ノリが悪いわね、コレでも一部は減らしたんだから。ラーメンのくだりとか」
妹「そうかいそうかい、じゃあ始めるぞ」
少女戦闘中
妹「ぬぁ!リリー邪魔だ!」
少女後退中
輝「そろそろ終わりかしら!?」
妹「畜生!」
少女敗北中
妹「こん畜生、流石ニート、ゲームのプロフェッショナルだな」
輝「微妙なお褒め、感謝致します」
ゲームで優越感を得るんじゃない。ゲームは楽しむ物であって(以下略)
妹「よし、次はどうする、私は何でも構わない!」 やる気全開だ。
輝「競争ばっかじゃつまらない。たまには協力しないとね」
妹「協力?何をする気だ、そんな友達の必要なゲームを持っているのか?」
輝夜が黙ってしまった。
妹「あ、あの… すまないな、解った。やるよ、やればいいんだろ?」
子供の笑顔と女の子の涙に弱い妹紅、素直に下手に出ます。
輝「じゃあお願いね。」 ケロッと態度を変えた。
妹「あぁ……(陥れやがって)」
少女狩猟中
輝「【もこたん】、そっちに行ったわ!麻痺弾用意!」
妹「もこたん言うな【てるよ】!お前こそしっかり破壊しておけ!」
輝「もこたんでいいじゃない!」
妹「うるさい【ニート】!」
輝「何よもこたん!」
妹「うっさいニート!引き篭もり!駄目姫!花嫁修業でもして来い!」
チャララーン……
輝・妹「あ、三死」
同時でした。
「うっそ!? ●●6の私がレ●●相手に三死ですって!?」
「ありえない、この装備でか!?」
「コレ、妹紅の所為だから」
「お前の所為だろ、輝夜」
ゲームでも責任のなすりつけがある。コレが10分程続くと、二人は顔を向き合わせる事を止めてしまった。
そしてゲーム再開
輝「……なんでオンライン来てるのよ」
妹「……うるさいな、じゃあ出てけよ」
そして二人が動かないで居る時、妹紅が動いた。
アクション:落ち込む(土下座にも見える)
コレを輝夜に向かって行ったのだ。
妹「(空気が張り詰めて苦しいなぁ。それに恥ずかしい)」
輝「(……妹紅ったら子供っぽいのね…)」
思わず小さく笑ってしまう。
妹「わ……笑うなよ輝夜…」
輝「妹紅、子供みたいね。」
妹「……バカにしてるのか?」
輝「可愛いなぁって思ってね。」
妹「………!」
耳まで真っ赤な妹紅を他所に、小さくクスクスと笑う輝夜。
この二人は只の復讐者ではない。
相手を理解し、良く知り、それでいて退屈を持て余す。
二人の暇人は殺し合いの相手ではなく親友と言ってもいいのだろう。
この二人はとても仲がいい。だからいつでも仲良し。
この二人に死は訪れない。だから二人は永久に一緒
この二人はいつも退屈。だから二人は似たもの同士
似たもの同士は友達同士、だから毎日楽しんでいる。