Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

紅魔館の本

2007/09/23 10:58:29
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ある日の図書館

「あら? パチュリー様、コチラの本は……」

咲夜がある本棚の前で足を止めた。

「そこは皆の作った本置き場、素人の作品を読むのも面白いのよ」

「……少々拝見してもよろしいでしょうか?」

「えぇ、但し静かにね」

 ~貧乏巫女~

意外と最近の物語です、山の上にある神社に、巫女さんが居ました。

巫女さんの家は勿論神社なのでお賽銭が主な収入源です。

だけどもそこへ辿り着くのには大変な苦労が必要です、それに妖怪もウヨウヨと現れます。

だから誰も近付きません、寄ろうとしません。

いつしか巫女さんは何時もの紅白巫女さんから貧乏巫女さんへと転職しました。

いえ、転職ではなく強制でした。 問題はそれからです。

フラリと突然人里に現れた貧乏巫女さん、いきなり霊力全開です。

「全部壊れろ全てを差し出せ! 私は現世の大鬼様よ!!」

訳の解らない言葉を連呼していました。 そうしていると、里を護って下さる慧音様が来ました。

暴れる貧乏巫女さんの後ろに音も無く回り込み……

いいえ、自分の気配と足音と言う歴史を一時的に口に含み、気付かれない内に手を構え…

「caved!!」 「ひぎゃぁぁぁ!!?」



何だか引っ掛かりますが、貧乏巫女さんは悪行を悔い改め、お尻の痛みに耐え続けました。

「何だか解らんが、私は避けられていないか?」

慧音様、それは貴方の止め方の所為です。


  貧乏巫女の話 終わり


「えっと、パチュリー様、この貧乏巫女のお話は……?」

「前の襲撃で喘息が悪化した時に怒りに任せて書いた人気ガタ落ち本よ」

「はぁ……(慧音さんの方が落ちるわよね、人気)」

どうやら紅魔郷での襲撃を指しているようだった。 いい気味と笑っているのだが、慧音と霊夢に感付かれない様にするべきだろう。



  ~⑨の笑顔が消えた日~

お馬鹿な妖精チルノの話

最強目指して日々勝負、全戦全敗皆勤賞

マスタースパーク喰らいます。 今日は殺人ドールです。 きっと明日は無双封印

しかしチルノは動きません。 大妖精は慌てます

次の日巫女さんやって来て、無双封印準備中

だけどチルノの姿は見えず

「あら、あのおバカは何処行った?」

辺りを見渡し首かしげ、おバカな強がり思い出す。

やがて出たのは大妖精、何処か弱くて寂しげで、今すぐにでも、消えそうで

「一体何がどうしたの?」

思わず巫女さん聞いてみた。

「チルノが倒れて死にました、弾幕勝負が原因です。」

それに驚き巫女さん放心。

来る度来る度襲ってきてた、元気なバカな子死んでいた。 あの子の笑顔がもう見れぬ。

「そんなの嘘よ、そうでしょう?」

だけども妖精喋らない、やがて来たのは白黒少女、おいおい霊夢と叫んで降りる

「一体何が、どうしたの?」

暗い空気を突き破り、笑い上戸で聞いてくる。

「可愛いチルノが死んじゃった、私の所為で、死んじゃった」

急に巫女さん地に手をつけて、涙をポタリと垂らします

「おいおいバカは弱くない、死んでる筈がないだろう」

ケタケタ笑い、手を振る魔理沙、だけどその次言葉失せ、沈黙したまま動かない

「コレがあの子の最後の品よ」

そして出されたリボンと洋服、いつも見ていたあの服だ。

青い洋服 緑のリボン、おバカなあの子のトレードマーク

「そんな、嘘だろ、よしてくれ」

罪悪感が、押し寄せる。

心の底から苦しめる。   私が殺した  私の所為だ

そんな思いが苦しめる。 あの子の服は、これだけさ。

ココに彼女の服あれば、あの子の服はありません。

あの子が居ないとどうでしょう。 

その洋服は色あせて、悲しい風に、揺れている。

そこで二人は泣きました。 私の所為だと泣き出しました。

大妖精も、泣きました。 何故止めなかったと、悔やみます。

後から悔やむ、後悔だ、未だ知らぬはあのメイド

「そうだ霊夢よ奴を呼べ、アイツに知らせてやらないと」

知らない間に命を奪い、それを知らずに生きていく

それではチルノがあまりに不憫、だから二人は揃えて言った。

「「アイツに真実伝えねば、悲しみ悔やみ、別れを言おう」」

そう言い二人は飛び出した、いつもは邪魔な、チルノの為に。

取り返せない、仲間の為に

    

  ⑨の笑顔が消えた日  終わり


「あ、あの…… コレは一体…」  ワナワナと震える咲夜にパチュリーが答えた。

「大妖精作、チルノを愛する本第一弾らしい。 正直微妙だけれどね」

「フフ(上等だあの下級生命、私のナイフの餌食にしてあげましょう)」

どうやら震えは殺意だったらしい。 しかし……

殺意もあるのに殺人犯役が気に食わないらしい。 他にも共犯者は出ていたと言うのに

 ~ふらん~

ふらんちゃんはちかにとじこめらねてほした。

ふらんちゃんはおねえちまがだいすきです。

でもとじこめるおわえさまはきらいです。

ふらんちゃんはこーまかんをにげました。

そとほとてもきれいでした、おそらがきれいでした。


「この誤字や失敗だらけのはもしや」

「もしかしなくてもフランよ、勉強の代わりにと思ってね、あの子もノリノリだったわよ。」

「でもこの紙、コレから下が焼けてるみたいですけど?」

「フランがレーヴァテインで……」  あぁやっぱり、そう思って咲夜は肩を落とした。

「(でもフラン様…… 可愛いです!)」 後少しで真紅の液体放出の様だ。(鼻から)

「静かにしていて欲しいわよ。 次に騒いだらアグニシャイン、その次はロイヤルフレア、その次は賢者の石」

「りょ、了解しましたパチュリー様」

「ふぅ(やっと落ち着いて本が読める……) あ、そうね… こぁ!」

「ぅ?」 こぁ。 そう呼ぶと、本棚の影からピコピコと動く黒い羽が見えた。

「咲夜の相手をしてやりなさい」

「はい、パチュリー様」  この子悪魔は本当に悪魔なのだろうか、真面目すぎてアクビが出てしまう。

「貴方のオススメは何かしら?」 咲夜は小悪魔に問う。すると、小悪魔は一冊の本を取り出した。

「咲夜様なら絶対に気に入ると思われます。」 自信満々だ、一体何処に根拠が……

「レミリアお嬢様の本で御座います。」 その言葉、それは禁断のスペルだったのかも知れない。

突如「借りてくわ」と言って逃げ出した咲夜の元から、レミリアの本は返って来なかった。

しかし結局は紅魔館の中、レミリアの説得でようやくパチュリーの手に戻ったレミリアの本は、絹織物の様に美しかったと言う。

「一体何がそこまで……」 パチュリーはこの日、初めて知恵熱を出して倒れた。




────よし、終わりっと!

毎日を本にするのは楽しいですね~、最近はパチュリー様も構ってくれませんし、毎日コレです。

タイトルは紅魔館の本、全てをありのままで書き記す日記の様な物ですよね。

あ、でも咲夜さんに見せたら殺されそうです。  by犯人不明の辻斬り事件に巻き込まれた小悪魔さん、その直前の言葉



  おまけ フランの本  翻訳版

フランちゃんは地下に閉じ込められていました。

フランちゃんはお姉さまが大好きです。

でも閉じ込めるお姉さまは嫌いです。

フランちゃんは紅魔館から逃げ出しました。

外の世界はとても美しく、空は更に綺麗でした。

 (一部を改変している場合がございます。)
「この前図書館に行ったら宙ずりの小悪魔が居てびっくりしたぜ」 M・K

「「魔理沙にパチュリー作の本を見せてもらった。 決定、ツインcavedをぶちかましてやる」」 R・H&K・K

「トホホ、突然飛んで来たナイフが私の腕に刺さりました。 とても痛いですが誰の仕業でしょうか……」 D妖精

「えっとね、フランのご本に血がついてたの。 お姉さまに聞いたら【汚いから舐めないで】だって、変なの」 F・S

「あぁ、フラン様、お嬢様…… お二人ともお持ち帰りしたいです」 S・I

「名前どころか出番すらありませんでした」 G・T 「それはもしや中国の略ですか……? あんまりです」

 

あの日からしばらく経ち、パチュリーの寝室から悲鳴が聞こえた。

急いで扉を開くとお尻を抑えるパチュリーが居た。

「きもけーねとアホ霊夢に掘られた」 と、しきりに泣き叫んでいました。

正直自業自得だよ、と思う。 霊夢にされたい  (著:レミリア・スカーレット)

 こう言う感じの物の書き方はこんな感じでいいのかどうか、少々迷います。 どうなのでしょうか……

修正を加えました。 ご指摘ありがとう御座います。
乱咲夜桜
コメント



1.名無し妖怪削除
大妖精の精神がどす黒いものに侵されていないか心配です。
>犯人不明の辻斬り事件に巻き込まれた子悪魔さん
小悪魔では?
>宙ずりの子悪魔
宙づりの小悪魔では?
>S・F
F・Sでは?
2.名無し妖怪削除
慧音が角ではなく手でcavedとは、これは珍しい