春は花。
夏は蛍。
秋は月。
冬は雪。
風流だねぇ。
食べ物に旬があるように、肴にも旬ってのがあるもんよ。
どんな安い酒だって、美味い肴がありゃあ気分良く飲めるし、その逆も然り。
気分良く、って意味じゃあ人数集めてパァ!っとやるのもいいね。
不味い不味いと笑いあって飲む酒も、どうしてなかなか美味いんだな、これが。
1人しんみり飲むのも味があるとは言うけど、ね。やっぱり私はこっちが好き。
肴があればなお良し、なんて言うまでもないけどさ。
祭は政であり祀でもある、ってどこかで聞いたけどさ。
つまり、人間は神に政治を委ね、同時に神を崇拝する行事が祭だったって訳ね。
酒が奉られるのは神が酒好きだからって事。
人間が酒を飲んで踊り狂うのも、単に神が楽しくなりたかったから。らしいよ?
なんだ、私と一緒……って自分を鬼神扱いってのはおこがましかったか。
でもさ、そこまで大それた存在になれたらって思わない?
ちょっと世話焼くだけでみんなにちやほやされるんだよ?
屋台の焼きそば食べ放題! 酒は好きなだけ飲み放題! 歌え踊れの大賑わい! …あ、今とそう変わんないや。
世話焼かなきゃいけない分面倒事増えるしなぁ。
それに、ここもとうとう神事までことを荒げてるよ。
神ですら幻想郷入りする世の中になっちゃったのかねぇ。
外界のやつらって何信じてんだろ?
鬼も神も忘れて、信じるものがなくなっていって、あいつらは何を信じて生きていくんだろう?
私は知っているよ。
自分自身を信じられるほどあいつらは強くないって。
だって本当の強者に対立者なんて必要ないもの。
だってあんなにも群れたがるんだもの。
うん。そうか。
だから私は弱者なんだ。
私は退治されるために生まれてきた、単なるやられ役。
いずれ倒されることを約束された張りぼての強者。
だから相手がいなくなって、ここに流れてきた。
人間を萃めて酒盛りして、「鬼ごっこ」もやらせた。
…酒が不味くなった。
やっぱ1人であーだこーだ考えるのって毒だ。
もうやめ。
あー、空が紫……
う、気持ち悪。
「…そこの酔っ払い。居眠りはいいけど、汚さないでよ?」
「…寝てないもん。」
「そ。」
「…ねぇ霊夢。」
「なに?」
「自分を弱いと思ったことって?」
「ん~~、…だって、『空を飛ぶ程度の能力』よ? 誰でもできてるって話よ。」
「うん。」
「もっと、こう、『妖怪を殲滅できる程度』とか」
「お前、今までに倒してきた妖怪の数は覚えてるの?」
「そんなのいちいち覚えてる訳ないじゃない。」
「じゃあ強いんじゃん。」
「それとこれとは話が別よ。」
「どう違うのさ。」
「…さぁ?」
ここにきて、人間は自分が強いと知らないことで強くあることもあると知った。
この紅白がそうだし、白黒だってそうだった。
まぁ、こいつがそれを知って慢心するとも思えないが…
「それより、今準備で忙しいんだから手伝いなさいよ。」
「なんのさ。」
「あんた耄碌(もうろく)したの?今日は祭りだって言ったじゃない。」
「ああ、そうか。どっかで聞いたと思ったらここで聞いたのか。」
「何言ってんのよ。 もう表で宴会始まってるわよ? ったく、呼びもしないのに勝手に…」
「そう…じゃ、ま、飲みなおしましょうかね、と。」
「だから手伝えって。」
そうだね。
単なる強弱なんて、ここにはありゃしないんだった。
どんな能力を持ってたって、席にすわりゃあただの飲んべぇってね。
ここはただの個として輪になれる。
「おぅ、来たな泥酔幼女。一杯やろうぜ。」
「おうよ!」
「酒のあるところには必ずいるわよね、あなた。」
「おうよ!」
「久々に見たけど、相変わらず小んまいわね。」
「トマトでも吸ってろ!」
迎えられて席に着くってのも、悪い気はしないかな。
「で、なんの祭りだって?」
「…さあ?」
「お~い、主催者~。」
「そうね…最近寒くなってきたから、寒中見舞いってとこかしら。」
「お~い、私に突っ込み役させる気か~~?」
夏は蛍。
秋は月。
冬は雪。
風流だねぇ。
食べ物に旬があるように、肴にも旬ってのがあるもんよ。
どんな安い酒だって、美味い肴がありゃあ気分良く飲めるし、その逆も然り。
気分良く、って意味じゃあ人数集めてパァ!っとやるのもいいね。
不味い不味いと笑いあって飲む酒も、どうしてなかなか美味いんだな、これが。
1人しんみり飲むのも味があるとは言うけど、ね。やっぱり私はこっちが好き。
肴があればなお良し、なんて言うまでもないけどさ。
祭は政であり祀でもある、ってどこかで聞いたけどさ。
つまり、人間は神に政治を委ね、同時に神を崇拝する行事が祭だったって訳ね。
酒が奉られるのは神が酒好きだからって事。
人間が酒を飲んで踊り狂うのも、単に神が楽しくなりたかったから。らしいよ?
なんだ、私と一緒……って自分を鬼神扱いってのはおこがましかったか。
でもさ、そこまで大それた存在になれたらって思わない?
ちょっと世話焼くだけでみんなにちやほやされるんだよ?
屋台の焼きそば食べ放題! 酒は好きなだけ飲み放題! 歌え踊れの大賑わい! …あ、今とそう変わんないや。
世話焼かなきゃいけない分面倒事増えるしなぁ。
それに、ここもとうとう神事までことを荒げてるよ。
神ですら幻想郷入りする世の中になっちゃったのかねぇ。
外界のやつらって何信じてんだろ?
鬼も神も忘れて、信じるものがなくなっていって、あいつらは何を信じて生きていくんだろう?
私は知っているよ。
自分自身を信じられるほどあいつらは強くないって。
だって本当の強者に対立者なんて必要ないもの。
だってあんなにも群れたがるんだもの。
うん。そうか。
だから私は弱者なんだ。
私は退治されるために生まれてきた、単なるやられ役。
いずれ倒されることを約束された張りぼての強者。
だから相手がいなくなって、ここに流れてきた。
人間を萃めて酒盛りして、「鬼ごっこ」もやらせた。
…酒が不味くなった。
やっぱ1人であーだこーだ考えるのって毒だ。
もうやめ。
あー、空が紫……
う、気持ち悪。
「…そこの酔っ払い。居眠りはいいけど、汚さないでよ?」
「…寝てないもん。」
「そ。」
「…ねぇ霊夢。」
「なに?」
「自分を弱いと思ったことって?」
「ん~~、…だって、『空を飛ぶ程度の能力』よ? 誰でもできてるって話よ。」
「うん。」
「もっと、こう、『妖怪を殲滅できる程度』とか」
「お前、今までに倒してきた妖怪の数は覚えてるの?」
「そんなのいちいち覚えてる訳ないじゃない。」
「じゃあ強いんじゃん。」
「それとこれとは話が別よ。」
「どう違うのさ。」
「…さぁ?」
ここにきて、人間は自分が強いと知らないことで強くあることもあると知った。
この紅白がそうだし、白黒だってそうだった。
まぁ、こいつがそれを知って慢心するとも思えないが…
「それより、今準備で忙しいんだから手伝いなさいよ。」
「なんのさ。」
「あんた耄碌(もうろく)したの?今日は祭りだって言ったじゃない。」
「ああ、そうか。どっかで聞いたと思ったらここで聞いたのか。」
「何言ってんのよ。 もう表で宴会始まってるわよ? ったく、呼びもしないのに勝手に…」
「そう…じゃ、ま、飲みなおしましょうかね、と。」
「だから手伝えって。」
そうだね。
単なる強弱なんて、ここにはありゃしないんだった。
どんな能力を持ってたって、席にすわりゃあただの飲んべぇってね。
ここはただの個として輪になれる。
「おぅ、来たな泥酔幼女。一杯やろうぜ。」
「おうよ!」
「酒のあるところには必ずいるわよね、あなた。」
「おうよ!」
「久々に見たけど、相変わらず小んまいわね。」
「トマトでも吸ってろ!」
迎えられて席に着くってのも、悪い気はしないかな。
「で、なんの祭りだって?」
「…さあ?」
「お~い、主催者~。」
「そうね…最近寒くなってきたから、寒中見舞いってとこかしら。」
「お~い、私に突っ込み役させる気か~~?」
終りの方の掛け合い、面白かったんですが誰と会話しているのか分からなかったのです。わかならくてもいい?
掛け合いは上から、マリアリ、レミリャ、一番下の2・4番目が主催者=霊夢。それ以外は全て鬼っ子。台詞に名前付けとけばよかったか…
タイトル、今思えばわざわざ四季なんて入れなくてもよかったと少し後悔。閻魔祭、少し見てみたい気が。