紅魔館。
「…それじゃ頼んだわよ」
「かしこまりました、お嬢様」
「お出かけですか、咲夜さん?」
「ええ。紅魔館主催でパーティを開くことにするから、連中に声をかけてきなさいって」
「はぁ、それはまた突然ですねー」
「いつものことじゃない、いい加減慣れたわ。
それじゃ、夕方には戻れると思うから…サボるんじゃないわよ、中国」
「だからちゃんと名前で呼んでくださいよ~」
魔法の森上空。
「さて、どこから回ろうかしらね…って」
「よお、メイド。こんな所にいるなんて珍しいな」
「ちょうど良かったわ、魔理沙。霊夢とあなたに伝えたいことがあったの」
-少女説明中-
「そういうわけで、お願いね」
「任せとけ。それじゃ、ついでにアリスも誘ってやるとするか――じゃあな!」
「慌しいわねぇ…」
マヨヒガ。
「!!!」
「あら橙、久しぶりね。ちょっとあなたの主人に話が…」
「藍さま~っっ!!大変だよー!
悪魔の犬が来たよー!」
「…だから私は犬じゃないって」
「こらこら、橙。あまり大きな声を出すものじゃないぞ。
それに犬なんてどこにも…ああ、犬だな」
「あのねぇ…」
「ははは、冗談だよ。それで、用件はなんだ?」
-少女説明中-
「成る程な。紫様が起きたら伝えておこう」
「そうしてもらえると助かるわ…それじゃ、邪魔したわね」
雲の上の桜花結界。
「いぬにく~」
「私は犬じゃないってば…」
「…こんな所まで珍しいじゃない、何の用?」
「はぁ…一応あなたたちにも話しておくわ」
-少女説明中-
「…これから白玉楼へ行くところだから、
私たちから冥界の姫にも伝えておこう」
「そうしてもらえるかしら。
じゃ、私は帰るから…」
「じゃあね、いぬにく~」
「…。」
帰り道。
「あ、ミスティア!あんな所に紅魔館の鬼メイドがいるわよ!」
「馬鹿、チルノ!大声出したら見つかっちゃうわよ!
この前私もあのメイド人間に酷い目に合わされたんだから」
「(全部聞こえてるわよ…)」
そして再び、紅魔館。
「(なんだか疲れた…)」
「あ!お帰りなさい、咲夜さん」
「どうやら私が間違ってたみたいね…」
「…?何の話ですか?」
「ううん、なんでもないの。こっちの話よ。
―ただいま、美鈴」
憧れるなぁ…
ほんわかと私の心は癒されました
いい話ですね。