注意 リグルの扱いが相当悪いです。ダメな方は戻るをポチッと押してください。
ある日
「「はぁ~…」」
永琳と咲夜は神社の縁側で、同時にため息をついた。原因は毎度毎度ながら霊夢のことである。
「ねえ」
咲夜がようやく口を開いた。
「私たちって…近頃霊夢に微妙に避けられてない?」
「微妙じゃなくて相当の間違いでしょ…なんでかしらね…」
永琳たちは、余りに積極的すぎるアピールのために霊夢から最近避けられていた。だが、当人たちは全くそれに気づいていない。恋は盲目だかなんだか知らないが、彼女たちも似たようなものだった。
「霊夢は何故か神社にいないし…はぁ…」
再びため息をつく永琳だったが、すぐに何か思いついたのか目を輝かせた。多分蛍光灯十本くらいの明るさだ。(当社比)
「そうよ!」
「んあ?」
突然隣で大声を上げた永琳に驚いて、咲夜は変な声が出た。
「どうして霊夢が私達を避けるか聞けばいいのよ!」
永琳の言葉に咲夜は呆れた顔をした。なぜなら、それが出来ればとっくにやっているし、肝心の霊夢は、今どこにいるかわからないのである。
「それが出来るのよ!」
一瞬だけ咲夜は心を読まれたことにビビル。永琳もビビル。だって咲夜の目が(永琳…恐ろしい子!)な目をしてたからだ。
「そ、それで?どうやって?」
まともな目を取り戻した咲夜は、スクラップとか叫び始めた永琳に尋ねる。
「あ、ああ。あのね、家の地下に一時的にクローンを作り出すマッスィーンがあってね。そこに霊夢の髪の毛とかを入れて、どうして私たちを避けるのかを聞き出すのよ」
流石宇宙人、半端じゃないわね。と咲夜は思った。だが、さっきも言ったとおり霊夢は今どこにいるかわからないと咲夜は思った。
「甘いわね咲夜。ここは霊夢の家よ、髪の毛くらいいくらでもあるわ」
「また心を読んだ?!」
今回は口に出したが、既に慣れたようで、早速霊夢の髪の毛を二人は探し始めた。五秒で見つかった。布団が干してあったのを調べたらすんなり見つかったので、二人は永遠亭に向かった。
ヒンヤリとした空気が身を包む中、永琳達は地下で既に準備に取りかかっていた。
「あとはこれで…よし!!」
タンッと永琳が二十六文字の文字配列の右をたたくとプシューという音がして、不透明な筒が現れ、中に人の形が出来始めた。
「本当に出来るとは…流石としか言いようがないわね」
「あら、ありがとう。じゃあ霊夢を私に譲ってくれるかしら」
「前言撤回させてもらうわ」
二人が言い合っているうちに、筒の中の人物ができあがったようだ。二人が歓喜の表情で筒を開ける。そして出来上がったのが、コレだ。1・2・3→
「ちょっと!なんで私がこんなとこにいるのよ!」
中から出てきたのは…リグルだった。それも十人くらい。その内の1人が二人に気づくと、文句を言い始めた。
「あんたらの仕業ね!早くもとに戻しなさいよ!」
しかし、二人は無表情で無言を保っている。それに恐怖を感じたのかリグル達は黙った。沈黙は破られた。
「ねぇリグル」
「なっなななななに!?」
「あなた…霊夢の家で何してたのかしら?」
咲夜が先ほどと同じような顔で言う。リグルは恐怖心に負けたようで話し始めた。
永琳達が来る三十分前
「霊夢~っていないのか…あ、霊夢の布団…。…ちょっとくらいならいいよね?誰もいないし」
「で、そのとき布団に顔を押し付けてグリグリしたわけね」
「「「「「うん」」」」」
リグル達の声がハモる。二人は顔を見合わすと、何かを相談し始め。
只今リグルを少しばかりお仕置きしています。見たら命の保証は無いのでご注意ください。
「緑の髪の毛を霊夢のと勘違いするなんてあなた目が悪いんじゃないの!?」
「そっちだって人の話も聞かず機械の準備し始めたじゃない!」
二人が口論しながら神社に帰ると、そこには霊夢がいた。
「あ、アンタ達どこ行ってたのよ。まったく…」
二人の姿を確認すると霊夢は少し安心したように言った。二人が事情を説明しようとすると
「ほら」
霊夢が二人に袋を渡した。驚いた顔をする二人。
「開けてみなさい」
命令口調で霊夢が言うので、二人はそそくさと袋を開ける。永琳の袋には青いリボン。咲夜の袋には赤いリボンが入っていた。二人は顔を見合わせたあと霊夢の顔を見る。
「まぁ…いつもご飯とか作ってもらってるしね。お礼よお礼」
照れくさそうに頬をポリポリかきながら霊夢は言う。
「じゃあ最近私たちを避けてたのは…」
「金策とかで色々忙しくて…大事にしてよね。そのリボン高いんだから」
霊夢がその言葉を言い終わるか終わらないかのところで、二人は同時に霊夢に飛びついた。
「「ありがとう霊夢!!」」
「くーるーしーいー…」
次の日から3日間リグル(オリジナル)を見た者は居ない。
終
>照れくさそうに
久々に霊夢に萌えた。