紅魔館の門番、紅美鈴は考える
自分の仕事がちょっと困った時に使われる雑用係となっててしまったのは、いつの頃からなのか
力仕事を頼まれる事が嫌な訳ではなく、館の主の妹君であるフランドール・スカーレットとの遊び相手を勤めさせられるのも吝かではない
ただ、雑巾でこぼれた牛乳を拭いた後のにおいに困っているとの相談に来るのは間違っていると思う
高級中華料理の作り方を聞かれてもあまり詳しくないし(一通り作れるけど)楽して痩せる方法など知らない、悩み相談も管轄外だと思いたい
つまり何が言いたいのかと言えば、おとなしく自分に門番をさせて欲しい訳である
ましてやお嬢様のお茶に付き合わせるなんて、そんな恐ろしい事に巻き込まないでほしいのだ
ちなみにメイド長である十六夜咲夜の淹れる紅茶は美味しい
「フランは、元気にしてるかしら? 」
「元気過ぎるくらいに元気ですが、最近は暇つぶしに読み始めたらしい本で部屋の半分が埋まってました」
「そう、元気なのね」
溜息をつく美鈴の主、レミリア・スカーレットはちょっと物憂げな雰囲気で美鈴へと暗い感情を込めた眼差しで睨みつける
意味が分からない、美鈴は門番がしたかった
そんな彼女の背後に、レミリアの後ろに控えていたはずの咲夜が突然現れて耳打ちする
「お嬢様は、妹様と貴女が何をしていたのか気になってしょうがないのよ」
「咲夜さん、顔が近いですし耳元に息を吹きかけるのはいい加減止めてください」
しかも離れ際にうなじを舐められる、何がしたくて何が言いたいんだこのコンバットメイド長を略してコンバッド長め(ニアミス)
心の中で悪態をついてしまった
精神的ストレスが発生しているらしい、一刻も早く門番の仕事に戻りたい
けれども残念、打開策が思いつかない
レミリアは先ほどから延々とフランドールが元気なのかどんな本を読んでいるのか自分の事を気にしていないのかと何度も聞いてくる
当たり障りがなく嘘を使わないように気を使って答えて行く、こんな時に能力を最大限まで発揮させる自分がちょっと嫌だった
おざなりに知らないと言い捨てれない身分が悲しい、門番って紅魔館ではどんな位置づけなんだろう?
身分、そこでふとレミリアから視線をそらせば眼鏡をかけて本を読む少女が一人
パチュリー・ノーレッジ、身分的に言えばレミリアの友人と言う事で対等であるはず
全く関係ないが、以前美鈴は図書館の整理を手伝っていた時に偶然掛けていた眼鏡姿のパチュリーを褒めた事があった
眼鏡美人ですねー、と
むっつり顔で本を読んでいたパチュリーは美鈴を見上げ、薄く微笑んだ
そう言われて悪い気はしないわね、と
二人の会話を聞いていた図書館の司書、小悪魔は怒ったように二人の会話に突っ込んだ
パチュリー様に眼鏡なんて似合わないし私に眼鏡属性はありません、と
小悪魔は燃えた、燃え盛っていた
物理的に
塵も残らなかった、その後に見かけた小悪魔はなんだか髪の色や服の色が違っていたが問題は無いのだろう
そんな事があって以来、偶然美鈴と出会うときは何時もパチュリーは眼鏡姿である
なるほど褒め言葉に弱いのか、そう理解した美鈴は時々であるが控え目にパチュリーを褒め称えた
褒め称える言葉をレミリアが聞いていた事もあった、そして何時ぞやの小悪魔の如く突っ込む
灰は残った
本を読み、時々思い出したかのように紅茶を飲む彼女に美鈴は視線を向けた
何故か本を読んでいたはずのパチュリーと視線が合う、不思議に思うもこれ幸いにと視線に言葉を込める
「(助けて下さいー、戻して下さいー)」
「・・・・大丈夫、貴女は私が守るわ」
視線から何を読み取ったのか安心させるように微笑まれる、美鈴としては嬉しいけれど物理的に守るのではなくこの状況をどうにかして欲しかった
どうやら親交を深めすぎたらしい、美鈴の感情としては親友と朋友の中間ぐらいなのにパチュリーは色々とぶっちぎって運命の友とか思っているに違いない
またもや全く今の状況とは関係ないは無いが、美鈴はパチュリーに『これ、読んで』と言って本を渡された事があった
交換日記である、それ以来十年近く交換日記が続いています
いわゆる日記友達、略してダイ友であるが何故に英語と日本語の読み2文字をくっつけるかは不明だが気にしない
それらはともかく、パチュリーの台詞を聞いたレミリアは耳から紅茶を噴出させた
頭部の構造などが気になるが気にしてはいけない、少女の姿をした妖怪を成分分析すれば30%が甘い何かなどと書かれていたりするのだから
目があれば見えるし鼻があればにおいを嗅ぐことができる、目があれば見えるし口あがあれば喋れる
だから口と耳が直通していても変では無い、吸血鬼ならばなおさらである
「貴様ぁ、フランと仲良くなっただけじゃ飽き足らずパチェルートも攻略する気か!? 是非とも方法を教えて貰いたいものだと言うか教えてください! 」
レミリアが凄まじい勢いでティーカップや皿を弾き飛ばしながら、テーブルの上へとジャンピング土下座を炸裂させた
美鈴はもうお腹一杯、弾き飛ばされたティーカップや皿は床に落ちる前にメイド長が0秒で片付けを完了させている
なんと言えば良いのか、妹思いの姉姿が木端微塵に砕け散って風に飛ばされた感じだ
「ほあたぁ! 」
「ごふっ!? 」
とりあえずレミリアの言葉にに美鈴は拳で答える、すると何故か吹き飛んだレミリアから紅い霧状の物が飛び出た
「血が出た!? 」
「いいえ、あれはお嬢様がピンチになると吹き出す鉄分多めでちょっと血液に似ている体液よ」
「それって血飛沫ですよ!? 」
既にレミリアの体から噴き出す紅い霧状の何かは部屋だけではなく屋敷中に散らばり、果てには外へと広がろうとしていた
「致死量、これは明らかに致死量っ! 」
「これを止めるには、キスをするしかないわっ! 」
「燃やす事で止める事は可能な筈よ」
「咲夜さんがどうぞ、後パチュリー様の意見は物騒すぎです」
美鈴の許可と言うか意見を聞いた咲夜は、それは名案だと言わんばかりの良い笑顔で頷きレミリアへと突貫
「私、お嬢様とキスをしたらそのまま結婚しますが構いませんねっ!? 」
しかもどさくさにまぎれて、意思表明と言う名の死亡フラグ付き
レミリアと咲夜の唇と唇が接触した瞬間爆発した、勿論二人ともアフロだ
それも間が悪い事に壁も爆発によって崩壊、紅い霧状の何かが幻想郷へと飛び出した
後の、紅魔異変である
自分の仕事がちょっと困った時に使われる雑用係となっててしまったのは、いつの頃からなのか
力仕事を頼まれる事が嫌な訳ではなく、館の主の妹君であるフランドール・スカーレットとの遊び相手を勤めさせられるのも吝かではない
ただ、雑巾でこぼれた牛乳を拭いた後のにおいに困っているとの相談に来るのは間違っていると思う
高級中華料理の作り方を聞かれてもあまり詳しくないし(一通り作れるけど)楽して痩せる方法など知らない、悩み相談も管轄外だと思いたい
つまり何が言いたいのかと言えば、おとなしく自分に門番をさせて欲しい訳である
ましてやお嬢様のお茶に付き合わせるなんて、そんな恐ろしい事に巻き込まないでほしいのだ
ちなみにメイド長である十六夜咲夜の淹れる紅茶は美味しい
「フランは、元気にしてるかしら? 」
「元気過ぎるくらいに元気ですが、最近は暇つぶしに読み始めたらしい本で部屋の半分が埋まってました」
「そう、元気なのね」
溜息をつく美鈴の主、レミリア・スカーレットはちょっと物憂げな雰囲気で美鈴へと暗い感情を込めた眼差しで睨みつける
意味が分からない、美鈴は門番がしたかった
そんな彼女の背後に、レミリアの後ろに控えていたはずの咲夜が突然現れて耳打ちする
「お嬢様は、妹様と貴女が何をしていたのか気になってしょうがないのよ」
「咲夜さん、顔が近いですし耳元に息を吹きかけるのはいい加減止めてください」
しかも離れ際にうなじを舐められる、何がしたくて何が言いたいんだこのコンバットメイド長を略してコンバッド長め(ニアミス)
心の中で悪態をついてしまった
精神的ストレスが発生しているらしい、一刻も早く門番の仕事に戻りたい
けれども残念、打開策が思いつかない
レミリアは先ほどから延々とフランドールが元気なのかどんな本を読んでいるのか自分の事を気にしていないのかと何度も聞いてくる
当たり障りがなく嘘を使わないように気を使って答えて行く、こんな時に能力を最大限まで発揮させる自分がちょっと嫌だった
おざなりに知らないと言い捨てれない身分が悲しい、門番って紅魔館ではどんな位置づけなんだろう?
身分、そこでふとレミリアから視線をそらせば眼鏡をかけて本を読む少女が一人
パチュリー・ノーレッジ、身分的に言えばレミリアの友人と言う事で対等であるはず
全く関係ないが、以前美鈴は図書館の整理を手伝っていた時に偶然掛けていた眼鏡姿のパチュリーを褒めた事があった
眼鏡美人ですねー、と
むっつり顔で本を読んでいたパチュリーは美鈴を見上げ、薄く微笑んだ
そう言われて悪い気はしないわね、と
二人の会話を聞いていた図書館の司書、小悪魔は怒ったように二人の会話に突っ込んだ
パチュリー様に眼鏡なんて似合わないし私に眼鏡属性はありません、と
小悪魔は燃えた、燃え盛っていた
物理的に
塵も残らなかった、その後に見かけた小悪魔はなんだか髪の色や服の色が違っていたが問題は無いのだろう
そんな事があって以来、偶然美鈴と出会うときは何時もパチュリーは眼鏡姿である
なるほど褒め言葉に弱いのか、そう理解した美鈴は時々であるが控え目にパチュリーを褒め称えた
褒め称える言葉をレミリアが聞いていた事もあった、そして何時ぞやの小悪魔の如く突っ込む
灰は残った
本を読み、時々思い出したかのように紅茶を飲む彼女に美鈴は視線を向けた
何故か本を読んでいたはずのパチュリーと視線が合う、不思議に思うもこれ幸いにと視線に言葉を込める
「(助けて下さいー、戻して下さいー)」
「・・・・大丈夫、貴女は私が守るわ」
視線から何を読み取ったのか安心させるように微笑まれる、美鈴としては嬉しいけれど物理的に守るのではなくこの状況をどうにかして欲しかった
どうやら親交を深めすぎたらしい、美鈴の感情としては親友と朋友の中間ぐらいなのにパチュリーは色々とぶっちぎって運命の友とか思っているに違いない
またもや全く今の状況とは関係ないは無いが、美鈴はパチュリーに『これ、読んで』と言って本を渡された事があった
交換日記である、それ以来十年近く交換日記が続いています
いわゆる日記友達、略してダイ友であるが何故に英語と日本語の読み2文字をくっつけるかは不明だが気にしない
それらはともかく、パチュリーの台詞を聞いたレミリアは耳から紅茶を噴出させた
頭部の構造などが気になるが気にしてはいけない、少女の姿をした妖怪を成分分析すれば30%が甘い何かなどと書かれていたりするのだから
目があれば見えるし鼻があればにおいを嗅ぐことができる、目があれば見えるし口あがあれば喋れる
だから口と耳が直通していても変では無い、吸血鬼ならばなおさらである
「貴様ぁ、フランと仲良くなっただけじゃ飽き足らずパチェルートも攻略する気か!? 是非とも方法を教えて貰いたいものだと言うか教えてください! 」
レミリアが凄まじい勢いでティーカップや皿を弾き飛ばしながら、テーブルの上へとジャンピング土下座を炸裂させた
美鈴はもうお腹一杯、弾き飛ばされたティーカップや皿は床に落ちる前にメイド長が0秒で片付けを完了させている
なんと言えば良いのか、妹思いの姉姿が木端微塵に砕け散って風に飛ばされた感じだ
「ほあたぁ! 」
「ごふっ!? 」
とりあえずレミリアの言葉にに美鈴は拳で答える、すると何故か吹き飛んだレミリアから紅い霧状の物が飛び出た
「血が出た!? 」
「いいえ、あれはお嬢様がピンチになると吹き出す鉄分多めでちょっと血液に似ている体液よ」
「それって血飛沫ですよ!? 」
既にレミリアの体から噴き出す紅い霧状の何かは部屋だけではなく屋敷中に散らばり、果てには外へと広がろうとしていた
「致死量、これは明らかに致死量っ! 」
「これを止めるには、キスをするしかないわっ! 」
「燃やす事で止める事は可能な筈よ」
「咲夜さんがどうぞ、後パチュリー様の意見は物騒すぎです」
美鈴の許可と言うか意見を聞いた咲夜は、それは名案だと言わんばかりの良い笑顔で頷きレミリアへと突貫
「私、お嬢様とキスをしたらそのまま結婚しますが構いませんねっ!? 」
しかもどさくさにまぎれて、意思表明と言う名の死亡フラグ付き
レミリアと咲夜の唇と唇が接触した瞬間爆発した、勿論二人ともアフロだ
それも間が悪い事に壁も爆発によって崩壊、紅い霧状の何かが幻想郷へと飛び出した
後の、紅魔異変である
眼鏡の似合う女性は日本の宝です
あぁせっかくだから美鈴も眼鏡かけてかけて
>レミアへと突貫
誤字発見!!
む~ん、パチェのセリフといい主従揃ってレイみたい
誤字?
パチュリーを視線が合う
すいません、僕にもその方法教えて下さい(土下座
お嬢様の回転数は異常ww
美鈴だけが良心だ
でもチョウモンは眼鏡無くても可愛いよ!
ってか、これが紅霧異変の原因って嫌過ぎるw