「はぁ・・・今日も雨か・・・」
と、ぼやいているのはこの神社の巫女、博麗霊夢である。
幻想郷も梅雨の時期だ。
「全く・・・梅雨ってのは雨ばかりでじめじめしていて何もやる気が起きなくなるわ」
「・・・ただでさえこない参拝客が余計に来なくなるものね、ふふふ」
「そうそう、これでお賽銭が・・・って余計なお世話よ!」
「アラアラ、怖いわ~」
いつの間にか空間の切れ目から女性が姿を現している、彼女の名前は八雲紫
「あなたいつからいたのよ?ほんとにいつも突然現れるわね」
「あまりに霊夢が可愛くてね、さっきからずっと見てたの、ほんとに飽きないわ・・・ふふふ」
「・・・」
「冗談よ、そんなに睨まないでよ、ね?」
この通り、彼女は空間の裂け目から自由に移動できる、これも彼女の能力の内
それにしてもほんとに神出鬼没にもほどがある・・・
「それにしても紫・・・あなた暇ね、なにか普段やることって無いの?」
霊夢が言えた言葉じゃないがそこはご愛嬌
「あらあらつれないわねぇ、いつもみたいにゆかりん♡て呼んで?」
「私がいつどこでそんな呼び方したっていうのよ・・・」
「そんな!酷いわ~昨日のあつぅい夜を忘れたの!?」
「昨日は熱帯夜だったから暑かっただけじゃないの・・・誤解されるような言い方やめてよね」
「いつもより薄着になって寝てたから誘ってるのかと思ったわ~」
「だからそれは暑くて寝苦しかったから・・・って覗いてたの!?」
「それも冗談よ」
「・・・はぁ、あなたの相手してると疲れるわ・・・」
「まあ霊夢ったら、ツッコむだけツッコンで疲れた・・・なんて、なんか卑猥ね、ふふふ」
「頭痛くなりそうだわ・・・」
・・・と、そこへ
「おまえらいつも仲がいいな」
上白沢慧音である
「あら慧音じゃない、どうしたの?珍しいわね」
「少しばかり霖之助のところに用事があってな、その帰りだったんだが楽しそうにしてる声が聞こえたのでな」
「楽しくなんてないわよ・・・疲れるばかりでいい迷惑だわ、ほんとに」
「アラアラ、ひどいわ」
その言葉を無視しつつ・・・
「どうせなら上がったら?お茶くらいだすわよ」
「ああ、じゃあそうさせてもらおうかな」
「私にもね~」
「はいはい」
そして霊夢が少し場を離れる、数分後2人分のお茶を入れてもどってきた。
「それにしても丁度よかったわ、この雨の中じゃ出掛ける気も起きないし暇だったのよねー」
「アラー?私がいるじゃなーい?」
「さっきも言ったでしょ?あんたといると疲れるの」
「はは、相変わらずだな2人とも」
「そういえば慧音、あなたの力でお賽銭が増えたって言う歴史つくれない!?」
霊夢の目が心底輝いている。
「そんなことのために力を使わせるんじゃない」
「そんなことって・・・私には深刻な悩みなのよー」
「だいたいな霊夢、そういうことは紫に頼んでみたらどうだ?多分聞き入れてはくれないだろうけどな」
「なんでそこで紫がでてくるのよ?というかそんなことできるの?」
「さーどうかしらねぇ?」
白々しい・・・棒読みでそんな言葉を返してくる
「紫の力は境界を操る、という能力らしいんだがこの境界・・・というのが曲者だ」
「へー?いつもなら勝手に人の家に上がってるくらいじゃない?」
「私は確かに歴史を作ったり食べてしまったりという能力はある、だが考えてみてくれ
以前あった事件のときに私は歴史をいじって村を見えなくしただろう?」
「あー、そんなこともあったわね」
「でも紫にだけはそれがわかってしまった、それで少し考えてみたんだが
歴史というのはつまり時間という名の境界があるからこそ成り立つものだ、
だからこそその境界を隔てて過去、現在、未来と区別できる」
「まあ・・・そうよね」
「だからあの一件がわかってしまったのはただ単に力の差、というだけじゃなく
その力によるものなのだろうと私は思うんだ」
「へー、なんかわかんないけどすごい話ね、怖いんだかなんだか見た目じゃわかんないけどね・・・」
「そんな大層なモノじゃないわよー?実際この力を使っても霊夢には負けたじゃないー」
「あのねぇ紫・・・あの時は確かに私は勝ったけどさ、勝負してる最中あなたニコニコとずっと笑顔だったじゃないの
ずっと馬鹿にされてた気分だったわ」
「私なんて本気だしたってせいぜいが気がつかれないように今、霊夢の巻いてるサラシをかすめとれるくらいよ
・・・こんな風にね?」
紫の手の中にはいつのまにか白い帯のようなものがある
「うそ!?」
慌てて霊夢は確認しようとする
「冗談よ、これはただの包帯、霊夢ったら慌てちゃってぇかーわいい♡」
「紫・・・あなたねぇ・・・もうほんっとに・・・」
「そんなに睨まないでって~ただのおちゃめじゃない、ね?」
「そういえば思い出したけど紫、この前湯浴みしてたときにサラシがなくなってたわ!
あれあなたの仕業ね!?」
「あらぁ、ばれちゃった?」
「しかもあんたのことだからそれだけじゃないでしょ?」
「えぇ、しっかり覗かせてもらったわ、親としては娘の成長が気になるじゃない?」
「いつ私があなたの娘になったってのよ・・・」
「それにたまに何してるか見ておかないと可愛い霊夢に悪い虫がつかないかと心配じゃない?」
「むしろ悪い虫はあなたでしょうが」
「マァ!?ヒドイわ!これが俗に言う反抗期ね!?お母さん悲しいわ!」
「だからいつあんたが私の親になったってのよ・・・」
慧音はかやの外だが気にするふうでもなく微笑ましく眺めながらお茶をすすっている。
こんな調子でしばしの間会話(?)が続き・・・
「雨やまないわね・・・」
「うむ、そうだな」
「というか紫、いきなり静かになってどうしたのよ?こうも急だと不気味なんだけど?」
「実はね・・・霊夢」
「何を真剣な顔してるのよ・・・気持ち悪いわね」
さらっと酷いことも言う霊夢
「私はあなたの本当の母親じゃないのよ」
「まだ引っ張ってたのねそれ・・・もうそういうのいい加減やめましょうよ、疲れるわ」
「そういうのやめようって・・・それじゃこんな私を母親と認めてくれるのね!?」
「しつこいってば!」
「おまえらほんとに仲がいいな」
暇だったりいろんな意味で忙しかったり・・・そんな霊夢の日常のうちの一つ
大きな事件もあったりもするけども、終わってみれば何事もなかったかのようなゆったりな日常
ただただ幻想郷は時間を刻んでいく。
ところ変わって香霖堂
「おかしいなあ、確かにここに置いておいたはずなんだが・・・
魔理沙、ここにあった包帯知らないかい?」
「私は見てないぜ?」
「困ったな・・・永琳さんに頼まれて入荷しておいた物なのに・・・」
・・・その後いつのまにか戻ってきていたらしい
おしまひ
と、ぼやいているのはこの神社の巫女、博麗霊夢である。
幻想郷も梅雨の時期だ。
「全く・・・梅雨ってのは雨ばかりでじめじめしていて何もやる気が起きなくなるわ」
「・・・ただでさえこない参拝客が余計に来なくなるものね、ふふふ」
「そうそう、これでお賽銭が・・・って余計なお世話よ!」
「アラアラ、怖いわ~」
いつの間にか空間の切れ目から女性が姿を現している、彼女の名前は八雲紫
「あなたいつからいたのよ?ほんとにいつも突然現れるわね」
「あまりに霊夢が可愛くてね、さっきからずっと見てたの、ほんとに飽きないわ・・・ふふふ」
「・・・」
「冗談よ、そんなに睨まないでよ、ね?」
この通り、彼女は空間の裂け目から自由に移動できる、これも彼女の能力の内
それにしてもほんとに神出鬼没にもほどがある・・・
「それにしても紫・・・あなた暇ね、なにか普段やることって無いの?」
霊夢が言えた言葉じゃないがそこはご愛嬌
「あらあらつれないわねぇ、いつもみたいにゆかりん♡て呼んで?」
「私がいつどこでそんな呼び方したっていうのよ・・・」
「そんな!酷いわ~昨日のあつぅい夜を忘れたの!?」
「昨日は熱帯夜だったから暑かっただけじゃないの・・・誤解されるような言い方やめてよね」
「いつもより薄着になって寝てたから誘ってるのかと思ったわ~」
「だからそれは暑くて寝苦しかったから・・・って覗いてたの!?」
「それも冗談よ」
「・・・はぁ、あなたの相手してると疲れるわ・・・」
「まあ霊夢ったら、ツッコむだけツッコンで疲れた・・・なんて、なんか卑猥ね、ふふふ」
「頭痛くなりそうだわ・・・」
・・・と、そこへ
「おまえらいつも仲がいいな」
上白沢慧音である
「あら慧音じゃない、どうしたの?珍しいわね」
「少しばかり霖之助のところに用事があってな、その帰りだったんだが楽しそうにしてる声が聞こえたのでな」
「楽しくなんてないわよ・・・疲れるばかりでいい迷惑だわ、ほんとに」
「アラアラ、ひどいわ」
その言葉を無視しつつ・・・
「どうせなら上がったら?お茶くらいだすわよ」
「ああ、じゃあそうさせてもらおうかな」
「私にもね~」
「はいはい」
そして霊夢が少し場を離れる、数分後2人分のお茶を入れてもどってきた。
「それにしても丁度よかったわ、この雨の中じゃ出掛ける気も起きないし暇だったのよねー」
「アラー?私がいるじゃなーい?」
「さっきも言ったでしょ?あんたといると疲れるの」
「はは、相変わらずだな2人とも」
「そういえば慧音、あなたの力でお賽銭が増えたって言う歴史つくれない!?」
霊夢の目が心底輝いている。
「そんなことのために力を使わせるんじゃない」
「そんなことって・・・私には深刻な悩みなのよー」
「だいたいな霊夢、そういうことは紫に頼んでみたらどうだ?多分聞き入れてはくれないだろうけどな」
「なんでそこで紫がでてくるのよ?というかそんなことできるの?」
「さーどうかしらねぇ?」
白々しい・・・棒読みでそんな言葉を返してくる
「紫の力は境界を操る、という能力らしいんだがこの境界・・・というのが曲者だ」
「へー?いつもなら勝手に人の家に上がってるくらいじゃない?」
「私は確かに歴史を作ったり食べてしまったりという能力はある、だが考えてみてくれ
以前あった事件のときに私は歴史をいじって村を見えなくしただろう?」
「あー、そんなこともあったわね」
「でも紫にだけはそれがわかってしまった、それで少し考えてみたんだが
歴史というのはつまり時間という名の境界があるからこそ成り立つものだ、
だからこそその境界を隔てて過去、現在、未来と区別できる」
「まあ・・・そうよね」
「だからあの一件がわかってしまったのはただ単に力の差、というだけじゃなく
その力によるものなのだろうと私は思うんだ」
「へー、なんかわかんないけどすごい話ね、怖いんだかなんだか見た目じゃわかんないけどね・・・」
「そんな大層なモノじゃないわよー?実際この力を使っても霊夢には負けたじゃないー」
「あのねぇ紫・・・あの時は確かに私は勝ったけどさ、勝負してる最中あなたニコニコとずっと笑顔だったじゃないの
ずっと馬鹿にされてた気分だったわ」
「私なんて本気だしたってせいぜいが気がつかれないように今、霊夢の巻いてるサラシをかすめとれるくらいよ
・・・こんな風にね?」
紫の手の中にはいつのまにか白い帯のようなものがある
「うそ!?」
慌てて霊夢は確認しようとする
「冗談よ、これはただの包帯、霊夢ったら慌てちゃってぇかーわいい♡」
「紫・・・あなたねぇ・・・もうほんっとに・・・」
「そんなに睨まないでって~ただのおちゃめじゃない、ね?」
「そういえば思い出したけど紫、この前湯浴みしてたときにサラシがなくなってたわ!
あれあなたの仕業ね!?」
「あらぁ、ばれちゃった?」
「しかもあんたのことだからそれだけじゃないでしょ?」
「えぇ、しっかり覗かせてもらったわ、親としては娘の成長が気になるじゃない?」
「いつ私があなたの娘になったってのよ・・・」
「それにたまに何してるか見ておかないと可愛い霊夢に悪い虫がつかないかと心配じゃない?」
「むしろ悪い虫はあなたでしょうが」
「マァ!?ヒドイわ!これが俗に言う反抗期ね!?お母さん悲しいわ!」
「だからいつあんたが私の親になったってのよ・・・」
慧音はかやの外だが気にするふうでもなく微笑ましく眺めながらお茶をすすっている。
こんな調子でしばしの間会話(?)が続き・・・
「雨やまないわね・・・」
「うむ、そうだな」
「というか紫、いきなり静かになってどうしたのよ?こうも急だと不気味なんだけど?」
「実はね・・・霊夢」
「何を真剣な顔してるのよ・・・気持ち悪いわね」
さらっと酷いことも言う霊夢
「私はあなたの本当の母親じゃないのよ」
「まだ引っ張ってたのねそれ・・・もうそういうのいい加減やめましょうよ、疲れるわ」
「そういうのやめようって・・・それじゃこんな私を母親と認めてくれるのね!?」
「しつこいってば!」
「おまえらほんとに仲がいいな」
暇だったりいろんな意味で忙しかったり・・・そんな霊夢の日常のうちの一つ
大きな事件もあったりもするけども、終わってみれば何事もなかったかのようなゆったりな日常
ただただ幻想郷は時間を刻んでいく。
ところ変わって香霖堂
「おかしいなあ、確かにここに置いておいたはずなんだが・・・
魔理沙、ここにあった包帯知らないかい?」
「私は見てないぜ?」
「困ったな・・・永琳さんに頼まれて入荷しておいた物なのに・・・」
・・・その後いつのまにか戻ってきていたらしい
おしまひ