とある時とある場所で、二人の女性が言い争っていた
「だから人間も妖怪も妖精も神も纏めて全員美少女にしろっつってんだろダラズ! 」
「それだと供給過多で釣り合いを取るために全員が平凡かつ影の薄い少女になって言ってるでしょこの脇巫女! 」
その言い争っている二人の女性
そう、彼女達こそ、かの幻想郷を創りだした二人なのである
「ちっ! それで、何処まで削る気なのよ? 」
「舌打ちした、舌打ちしたわね!? ・・・全く、とりあえず半々にするわよ。妖精は4割と人間は6割でバランスをとって」
「激却下っ!! ふざけるなよこの隙間女!? 半数も少女以外の塵で埋めて理想の郷土と呼べるのか!? 否、断じて否! 」
「無茶言わないでくれないかしら!? ただでさえこの結界を創るのに苦労するんだからこれ以上負担をかけないでよ! 」
「無茶は承知! けれどもその無茶を通さずして私と言う存在は在り得ない! ぬ、ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ! 」
「ひぃ!? 鼻血吹き出しながら凄い勢いで無茶苦茶な結界式を紡いでる!? 」
「く、くくくはははははははっ! 出来た、出来たぞ! 少女の少女による私の為の最強結界! 」
「・・・うーん、これだと妖精の力を弱くして全員少女にするのが限界ね」
「ぐはっ! 」
先程口から血を吐いて倒れたのが、幻想郷にて博麗の巫女と呼ばれる最初の人間
そんな巫女を見下ろし溜息をついているのは、八雲紫と呼ばれる境界を操る妖怪
「ほら、さっさと起きなさい。妖怪の方は私がなんとかしてあげるから」
「うぅ、生きる希望の光が見えないよゆかりん」
「誰がゆかりんか。全く、本っ当にしょうがない娘なんだから」
そう言って妖怪は何を思ったのか、自らの体をそっと指でなぞる
すると、どうしたことか見る見るうちに妖怪の体は縮み、出来あがったのは美少女の妖怪
「あははぁー! 可愛いよ紫、紫可愛いよ! 」
「はいはい、それじゃあ続けるわよ」
「どんと任せなさい! 美少女の為なら閻魔にだって喧嘩を売るこの私に、不可能などあまり無い! 」
「妖怪はその結界を少し弄って、力の強弱で美少女と少女とそれ以外で分ける事が可能な筈だからそれで我慢しなさい。問題は人間か・・・」
「んもうっ! 無視しないでよ紫! 私を見て! 私も見るから! 」
「ちょっ!? 何で突然巫女服を脱ごうとしてるのよ!? って、だからって私の服を脱がそうとするなこの春頭! 」
「痛っ!? 何で手を噛むの!? もっと別の噛むべき場所があるでしょ!? 」
「っ! このっ! このっ! このっ! 」
「踏まれた!? 駄目っ! そんな趣は無い筈なのにっ! 何かに目覚めそうよっ!? 」
そんな感じで、一刻の時が過ぎた
「はぁ、はぁ。はぁ、はぁ」
「も、もっと踏んで下さい紫様ぁ」
「っ! 正気に、戻りなさい! 」
「あっががっがが」
さらにぐだぐだな感じで、一刻の時が過ぎた
「さて、もう面倒だから人間はうっちゃって無視しよう。介入はするけど出来る限り自然に任せる方向で」
「うぅ、初めてだったのに」
「ふふふ、素敵に甘くて柔らかかったよ紫。初めての接吻は蜜柑の味」
「・・・・な、無かった事にしましょう! 」
「絶対に死んでも私は忘れない。それと今思いついたんだけど、私が結界の中で妖怪達を美少女にしてしまえば良いのでは? 」
「・・・・・・あぁ。そう言えば貴女、この前やってたわね」
「子泣き爺を少女にして見た。私に抱きついて泣けば泣くほど私を好きになると言う呪を埋め込んだので最後は鳴かせました」
「人間とは思えない、妖怪よりもよっぽど非道な所業だわ」
「鬼も犬も水も木も、今は無理でもきっと姿の見えないこの空気さえも少女に出来る筈」
「・・・・・うわぁ」
「何れ八百万の神さえも全て少女にして見せよう・・・・くく、八百万もの少女達を想うと涎が止まらぬ」
さて、二人の会話からも分かるように、この二人は幻想郷をどのようにするかで揉めていた
方や理想の世界を、方や調和のとれた世界を
意見がぶつかり合い、新たな思いが生まれ、何かを犠牲にし、また何かを生み出す
そんな二人の話し合いは、長く長く、とても長いものだった
「だいたい、男だとか女性だとか複雑に考えるから良くないのだよ。全員少女だと考えたら良い」
「いくらなんでも思考が飛躍しすぎて私にはついていけないわ」
「つまり女性同士でも婚姻可能、種族問わずに妊娠可能にすれば良いのよ! もう私ってば天才ね! あとあまった塵は塵に、灰は灰に」
「その心は? 」
「私の専用の貴族を鼻で笑えるような大奥が完成するだろう」
「・・・・はぁ~、そんな世界の摂理に真っ向から喧嘩売る面倒な結界を創れるわけ無いじゃない。維持する事も考えなきゃいけないのに」
「ほい出来たっ! 」
「あぁもう! 何で本当に出来てるのよ!? 」
「勿論愛する紫の苦労も考えて、維持するのもこれをこうすればこんだけで出来ちゃったりするのよこれが」
「・・・・・っ、憎いっ! これまでにないくらい優秀だけどそれ以上に阿呆な巫女が憎いっ! 」
「美しい涙、何が悲しいんだい紫? さぁこの腕の中においで、慰めてあげよう」
「せいっ! 」
「ごふっ!? 」
時には話し合いで終わらず、掴み合いの喧嘩にまでなった事もあった
意見が平行線をたどり、譲れぬ何かを前にお互いを傷つけ合う事もあった
だが二人は諦めなかった
前に、何事にも屈することなくただ前へと突き進んでいった
「名前、どうしようか? 」
「そんな二人の子供の名前を決めるかのような聞き方は止めて!? 」
「ふふふ。理想郷には届かなかったから、準理想郷なんてどう? 」
「ある意味、残酷な世界であるけど」
「少女である限り、全てを受け入れるよ? 」
「正しい理を捨て、馬鹿みたいな幻を想い実現させた世界。言わば幻想郷ね」
「幻想郷、幻想郷か。うん、良い名前。きっと素晴らしい世界になる。いや、して見せる」
「そう願っているわ」
そしてとうとう、幻想郷が結界の中に創りだされた
我々は忘れないだろう、この幻想郷を創り出した二人の女性事を
皆も忘れないで欲しい
かつて幻想郷を創ると言う偉業を成し遂げた、そんな二人の女性がいた事を
「だから人間も妖怪も妖精も神も纏めて全員美少女にしろっつってんだろダラズ! 」
「それだと供給過多で釣り合いを取るために全員が平凡かつ影の薄い少女になって言ってるでしょこの脇巫女! 」
その言い争っている二人の女性
そう、彼女達こそ、かの幻想郷を創りだした二人なのである
「ちっ! それで、何処まで削る気なのよ? 」
「舌打ちした、舌打ちしたわね!? ・・・全く、とりあえず半々にするわよ。妖精は4割と人間は6割でバランスをとって」
「激却下っ!! ふざけるなよこの隙間女!? 半数も少女以外の塵で埋めて理想の郷土と呼べるのか!? 否、断じて否! 」
「無茶言わないでくれないかしら!? ただでさえこの結界を創るのに苦労するんだからこれ以上負担をかけないでよ! 」
「無茶は承知! けれどもその無茶を通さずして私と言う存在は在り得ない! ぬ、ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ! 」
「ひぃ!? 鼻血吹き出しながら凄い勢いで無茶苦茶な結界式を紡いでる!? 」
「く、くくくはははははははっ! 出来た、出来たぞ! 少女の少女による私の為の最強結界! 」
「・・・うーん、これだと妖精の力を弱くして全員少女にするのが限界ね」
「ぐはっ! 」
先程口から血を吐いて倒れたのが、幻想郷にて博麗の巫女と呼ばれる最初の人間
そんな巫女を見下ろし溜息をついているのは、八雲紫と呼ばれる境界を操る妖怪
「ほら、さっさと起きなさい。妖怪の方は私がなんとかしてあげるから」
「うぅ、生きる希望の光が見えないよゆかりん」
「誰がゆかりんか。全く、本っ当にしょうがない娘なんだから」
そう言って妖怪は何を思ったのか、自らの体をそっと指でなぞる
すると、どうしたことか見る見るうちに妖怪の体は縮み、出来あがったのは美少女の妖怪
「あははぁー! 可愛いよ紫、紫可愛いよ! 」
「はいはい、それじゃあ続けるわよ」
「どんと任せなさい! 美少女の為なら閻魔にだって喧嘩を売るこの私に、不可能などあまり無い! 」
「妖怪はその結界を少し弄って、力の強弱で美少女と少女とそれ以外で分ける事が可能な筈だからそれで我慢しなさい。問題は人間か・・・」
「んもうっ! 無視しないでよ紫! 私を見て! 私も見るから! 」
「ちょっ!? 何で突然巫女服を脱ごうとしてるのよ!? って、だからって私の服を脱がそうとするなこの春頭! 」
「痛っ!? 何で手を噛むの!? もっと別の噛むべき場所があるでしょ!? 」
「っ! このっ! このっ! このっ! 」
「踏まれた!? 駄目っ! そんな趣は無い筈なのにっ! 何かに目覚めそうよっ!? 」
そんな感じで、一刻の時が過ぎた
「はぁ、はぁ。はぁ、はぁ」
「も、もっと踏んで下さい紫様ぁ」
「っ! 正気に、戻りなさい! 」
「あっががっがが」
さらにぐだぐだな感じで、一刻の時が過ぎた
「さて、もう面倒だから人間はうっちゃって無視しよう。介入はするけど出来る限り自然に任せる方向で」
「うぅ、初めてだったのに」
「ふふふ、素敵に甘くて柔らかかったよ紫。初めての接吻は蜜柑の味」
「・・・・な、無かった事にしましょう! 」
「絶対に死んでも私は忘れない。それと今思いついたんだけど、私が結界の中で妖怪達を美少女にしてしまえば良いのでは? 」
「・・・・・・あぁ。そう言えば貴女、この前やってたわね」
「子泣き爺を少女にして見た。私に抱きついて泣けば泣くほど私を好きになると言う呪を埋め込んだので最後は鳴かせました」
「人間とは思えない、妖怪よりもよっぽど非道な所業だわ」
「鬼も犬も水も木も、今は無理でもきっと姿の見えないこの空気さえも少女に出来る筈」
「・・・・・うわぁ」
「何れ八百万の神さえも全て少女にして見せよう・・・・くく、八百万もの少女達を想うと涎が止まらぬ」
さて、二人の会話からも分かるように、この二人は幻想郷をどのようにするかで揉めていた
方や理想の世界を、方や調和のとれた世界を
意見がぶつかり合い、新たな思いが生まれ、何かを犠牲にし、また何かを生み出す
そんな二人の話し合いは、長く長く、とても長いものだった
「だいたい、男だとか女性だとか複雑に考えるから良くないのだよ。全員少女だと考えたら良い」
「いくらなんでも思考が飛躍しすぎて私にはついていけないわ」
「つまり女性同士でも婚姻可能、種族問わずに妊娠可能にすれば良いのよ! もう私ってば天才ね! あとあまった塵は塵に、灰は灰に」
「その心は? 」
「私の専用の貴族を鼻で笑えるような大奥が完成するだろう」
「・・・・はぁ~、そんな世界の摂理に真っ向から喧嘩売る面倒な結界を創れるわけ無いじゃない。維持する事も考えなきゃいけないのに」
「ほい出来たっ! 」
「あぁもう! 何で本当に出来てるのよ!? 」
「勿論愛する紫の苦労も考えて、維持するのもこれをこうすればこんだけで出来ちゃったりするのよこれが」
「・・・・・っ、憎いっ! これまでにないくらい優秀だけどそれ以上に阿呆な巫女が憎いっ! 」
「美しい涙、何が悲しいんだい紫? さぁこの腕の中においで、慰めてあげよう」
「せいっ! 」
「ごふっ!? 」
時には話し合いで終わらず、掴み合いの喧嘩にまでなった事もあった
意見が平行線をたどり、譲れぬ何かを前にお互いを傷つけ合う事もあった
だが二人は諦めなかった
前に、何事にも屈することなくただ前へと突き進んでいった
「名前、どうしようか? 」
「そんな二人の子供の名前を決めるかのような聞き方は止めて!? 」
「ふふふ。理想郷には届かなかったから、準理想郷なんてどう? 」
「ある意味、残酷な世界であるけど」
「少女である限り、全てを受け入れるよ? 」
「正しい理を捨て、馬鹿みたいな幻を想い実現させた世界。言わば幻想郷ね」
「幻想郷、幻想郷か。うん、良い名前。きっと素晴らしい世界になる。いや、して見せる」
「そう願っているわ」
そしてとうとう、幻想郷が結界の中に創りだされた
我々は忘れないだろう、この幻想郷を創り出した二人の女性事を
皆も忘れないで欲しい
かつて幻想郷を創ると言う偉業を成し遂げた、そんな二人の女性がいた事を
全員少女だと考えたら良い」
真理すぎて吹いた。
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ゆかりん哀れwwwwww
だが変態巫女はお断るwwwww
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