「今日は、一人で寝るには寒い日だと思わない? 」
そう言って凄まじい流し目を紅魔館の門番である紅美鈴へと送るのは、彼女の主であるレミリア・スカーレット
その流し眼の威力は、直撃を受けたわけでもないメイドが木っ端微塵になる程度である
つまるところ、レミリアはこう言いたいのだ
「殿! 今宵は寒かろうと、不肖ながらも己の体で床を暖めておきました! 」
「おぉ! なんと愛い奴よ! こやつめ、こやつめ! 」
「ハハハ! 」
誰が殿なのか
もはやフラグとか気があるとかそんなレベルじゃない、れっきとした夜のお誘いである
寒い夜に困っているだろうレミリアに、美鈴人形『湯たんぽ搭載型』が渡されました
帰って来た人形は何故かボロボロで、噛まれたり水につけた後のようなドロドロ具合
「・・・えっと? 寝ぼけて噛んで洗濯しようとした? 」
惜しい、けど違う
いつかその意味を知る事になるかも知れないと言い切れないのが、紅魔館の紅美鈴の紅美鈴たる所以である
それは何でもない、毎日の中の日常の一コマ
美鈴を叱る十六夜咲夜が、彼女へとナイフを投げる
そんなナイフを受けた美鈴が、呑気に謝る
温かな日常、明日もきっと同じだろうと
咲夜は、変わらない日々がずっと続くのだと思っていた
けれど何時もと同じように見回りに来れば、美鈴が真面目に、途中で昼寝したりせずにきびきびと仕事をしている
「こら、ちゃんと仕事に就きなさーい! 」
「「「 はーい! 」」」
『門番さんに叱られたのって初めてじゃない? 』や『こりゃ私達も真面目にやるしかないのかもー』等と騒ぐメイド達
「やれば出来るじゃないの」
「いつまでも叱られっぱなしだと、咲夜さんに悪いと思いまして」
「ま、良いわ。がんばりなさい」
「はいっ! 」
そんな美鈴を咲夜は微笑ましいと思うのに、その日、咲夜の右手には投げらる筈だったナイフがずっと握りしめられていた
その日、ずっと
変なフラグが発生しました
フランドール・スカーレットに容赦はない
「何これ? 」
彼女の眼には自分に突き刺さっている半透明の旗が見えた、旗にはレミリアの顔がデフォルメされて描かれていたが勿論壊す
≪スカーレット姉妹のお茶会フラグが破壊されました≫
フラグの強制排除である、無かった事にされた
・・・・あれ? これって運命を改竄している?
「あ、まだある」
ちょっと隠れながら外に出かけると、彼女の眼に捉えられる旗
自分にではなく、メイド達に突き刺さっている旗
勿論壊しました、他人のフラグをへし折るどころか木端微塵
≪ドジっ娘メイドフラグが壊れて読み込めません≫
≪メイドのおやつフラグが焼失しました≫
≪困ったメイドの迷走フラグが破砕しました≫
≪メイド神降臨フラグの一つが欠けてしまいました≫
気にせず紅魔館をブラブラと歩き回り、メイド達を無駄に緊張させつつ旗を壊し歩くフランドールお嬢様
本を抱える紅い髪の少女に刺さっている小さな旗を壊し
≪小悪魔の登場イベントフラグが粉砕されました≫
図書館に行けば、本を読んでいて自分が来ている事にも気付かない魔女に刺さっている蒼い旗を壊し
≪アリスの好感度上昇フラグが玉砕されました≫
ナイフを片手に考え事をしているメイド長に刺さっている真っ紅な旗を壊し
≪月下の咲夜【BAD END】フラグが大喝采されました≫
門の前で寝ている門番に刺さっている大きな旗を壊し
≪美鈴の死亡フラグ【常時】が破壊されました≫
最後に紅魔館のてっぺんにはためく紅い旗を壊し、満足したフランドールはまた地下へと戻っていきます
≪紅魔館崩壊フラグが消滅しました≫
そう言って凄まじい流し目を紅魔館の門番である紅美鈴へと送るのは、彼女の主であるレミリア・スカーレット
その流し眼の威力は、直撃を受けたわけでもないメイドが木っ端微塵になる程度である
つまるところ、レミリアはこう言いたいのだ
「殿! 今宵は寒かろうと、不肖ながらも己の体で床を暖めておきました! 」
「おぉ! なんと愛い奴よ! こやつめ、こやつめ! 」
「ハハハ! 」
誰が殿なのか
もはやフラグとか気があるとかそんなレベルじゃない、れっきとした夜のお誘いである
寒い夜に困っているだろうレミリアに、美鈴人形『湯たんぽ搭載型』が渡されました
帰って来た人形は何故かボロボロで、噛まれたり水につけた後のようなドロドロ具合
「・・・えっと? 寝ぼけて噛んで洗濯しようとした? 」
惜しい、けど違う
いつかその意味を知る事になるかも知れないと言い切れないのが、紅魔館の紅美鈴の紅美鈴たる所以である
それは何でもない、毎日の中の日常の一コマ
美鈴を叱る十六夜咲夜が、彼女へとナイフを投げる
そんなナイフを受けた美鈴が、呑気に謝る
温かな日常、明日もきっと同じだろうと
咲夜は、変わらない日々がずっと続くのだと思っていた
けれど何時もと同じように見回りに来れば、美鈴が真面目に、途中で昼寝したりせずにきびきびと仕事をしている
「こら、ちゃんと仕事に就きなさーい! 」
「「「 はーい! 」」」
『門番さんに叱られたのって初めてじゃない? 』や『こりゃ私達も真面目にやるしかないのかもー』等と騒ぐメイド達
「やれば出来るじゃないの」
「いつまでも叱られっぱなしだと、咲夜さんに悪いと思いまして」
「ま、良いわ。がんばりなさい」
「はいっ! 」
そんな美鈴を咲夜は微笑ましいと思うのに、その日、咲夜の右手には投げらる筈だったナイフがずっと握りしめられていた
その日、ずっと
変なフラグが発生しました
フランドール・スカーレットに容赦はない
「何これ? 」
彼女の眼には自分に突き刺さっている半透明の旗が見えた、旗にはレミリアの顔がデフォルメされて描かれていたが勿論壊す
≪スカーレット姉妹のお茶会フラグが破壊されました≫
フラグの強制排除である、無かった事にされた
・・・・あれ? これって運命を改竄している?
「あ、まだある」
ちょっと隠れながら外に出かけると、彼女の眼に捉えられる旗
自分にではなく、メイド達に突き刺さっている旗
勿論壊しました、他人のフラグをへし折るどころか木端微塵
≪ドジっ娘メイドフラグが壊れて読み込めません≫
≪メイドのおやつフラグが焼失しました≫
≪困ったメイドの迷走フラグが破砕しました≫
≪メイド神降臨フラグの一つが欠けてしまいました≫
気にせず紅魔館をブラブラと歩き回り、メイド達を無駄に緊張させつつ旗を壊し歩くフランドールお嬢様
本を抱える紅い髪の少女に刺さっている小さな旗を壊し
≪小悪魔の登場イベントフラグが粉砕されました≫
図書館に行けば、本を読んでいて自分が来ている事にも気付かない魔女に刺さっている蒼い旗を壊し
≪アリスの好感度上昇フラグが玉砕されました≫
ナイフを片手に考え事をしているメイド長に刺さっている真っ紅な旗を壊し
≪月下の咲夜【BAD END】フラグが大喝采されました≫
門の前で寝ている門番に刺さっている大きな旗を壊し
≪美鈴の死亡フラグ【常時】が破壊されました≫
最後に紅魔館のてっぺんにはためく紅い旗を壊し、満足したフランドールはまた地下へと戻っていきます
≪紅魔館崩壊フラグが消滅しました≫
座布団一枚
≪紅魔館崩壊フラグが消滅しました≫・・・GJ!何気に救世主w
美鈴人形『湯たんぽ搭載型』下さい。
レミリア様使用済みでも構いません。むしろ、そっちの方g
小悪魔カムバアッック!!
繰り広げるはずだった俺のフラグが無くなったのもフランの仕業だったのか
そうか、別のフラグを全てなくせば思い通りに…。