" />もっとずっとキスする! 作者: 人比良
Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

もっとずっとキスする!

2007/06/06 06:52:31
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*このSSには同性愛的な描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。















































 最後の一葉が枝を離れた。
 すでに緑は失われている。秋は立ち去り、冬の息吹は目前に迫っていた。赤茶けた葉は水分を失い、かさかさに枯れていた。地に落ちる前に、風に吹かれて葉は砕け散る。丸裸になった樹が風に虚しく揺れた。
 音だけが響く。
 夜の月がやけに大きく見えた。空気が澄んでいるせいだろう。朝といわず昼といわず、最近はめっきり冷え込んできた。ぴんと張り詰めた、冬の空気の匂いがする。そう遠くないうちに雪が降り来ることもあるだろう。
 窓の外から月を見上げたまま、ため息をはいた。哀しかったわけではない。謂れのない寂しさを感じてしまっただけだ。
 秋が去っていくことに。
 勿論、もう一年もすれば秋が廻ることは知っている。春がくることも。夏がくることも。冬が終わることも。それでも、季節の変わり目にはこうした寂しさを感じずにはいられなかった。四季の哀愁を強く感じるのは、ここが日本であり、失われた幻想郷であるからなのだろう。
 いつか四季すらも幻想になり――
 ふと浮かび上がった考えを、頭を振り払って打ち消した。そのようなことが、あるはずもない。あってはならないことだと、そう思った。
「寒さが」
 ちゃり、と刀の鞘が鳴る音と共に、声が届いた。見れば、声の主が腰を浮かせて、一歩こちらと歩いてきた。腰にさした二刀は妖の品。その柄に手をかけたまま、
「身に染みますな、店主」
 彼は。
 魂魄妖忌は、僕の横に腰を落とした。囲炉裏を囲むように。
 僕は何も答えずに、囲炉裏の中の火をかき回した。火がなければ、既に夜をこせないくらいに寒さはしのび寄ってきている。いちいち火を面倒を見ずともすむような物が、外の世界から流れてこないものかと思った。
 和服の奥に見える、歳と共に成熟された肉体から視線をそらしつつ、僕は火掻き棒を回した。そうすることで、自らの精神を落ち着かせようとしたのだ。
 ぱちり。
 ぱちり。
 火が弾ける。感情のように。
「冬が――」彼の方を見ないまま、僕は続けた。「来ているのでしょう」
 ――ぱちり。
 一際大きく火が弾けた。途切れた会話の間に、焔が入り込む。囲炉裏から伝わる暖気は、けれど吹き込む冷気に押しやられてしまう。
 窓を閉めよう、とは、僕も彼も言わなかった。
 閉ざされてしまうことを畏れたのかもしれない。
 密室。
 閉じた箱の中で何が行われているのかは、開けるまではわからない。
「今日は――何をお求めですか」
 沈黙に耐え切れずに、僕は顔を上げて彼の顔を見た。歳を経てもなお――いや、齢を重ねることによって精悍になった彼の顔は、真っ直ぐに僕を見ていた。常人には持ち得ない、瑠璃のような瞳と、目があう。水晶球はくるりと僕を映し出していて、
 中身まで、
 すべて、
 見透かされそうになる。
 彼はすぐには答えなかった。じっと、ただ何も言わずにじっと、僕を見つめていた。夜更けにやってきた彼。いくら彼が白玉楼の住人といえど、時差があるわけがない。ただの品物を買うためにきたわけではないことは一目瞭然だった。
 夜の訪問。
 初めてではない――そして初めてではないからこそ、こうまでも緊張しているのだ。
 期待と共に。
 彼は。
 魂魄妖忌は、白い顎鬚を掌でなぞりながら、僅かに照れたように言った。
「親と子ほど歳の離れた貴殿に懸想するなど――滑稽だと、そう笑われるのだろうな」
「誰が笑うものですか」
 僕は即答した。
 彼のために。
 自身のために。
「僕も、貴方も――歳など、最早何の意味もないでしょう」
「そうで、あったな」
 深く。
 深く頷くように、彼は答えた。
 僕も彼も、見た目どおりの歳ではない。否、見た目どおりの存在ですらない。既に人の摂理すら外れてしまっている。
 外れたところで、生きている。
 そう――
 弾幕で遊ぶ少女同士に時折愛が芽生えるように、きっと同じように――
「…………」
 無言のまま、彼が帯をゆるめた。はだけた着物の向こうに、彼の鍛え上げた胸板が見えた。老人だというのに、その肌にはしなやかさと生命の色が色強く出ている。店内にこもりきりの僕の白い肌とは対照的で、その肌から目を逸らすことができない。
「春を売れなどと申す気はない。ただ――」
 言いかけた彼の言葉をさえぎって。
 僕は彼の頬に手を伸ばした。掌に、伸ばしたひげの感触が伝わる。む、と黙り込んだ彼の顔を、その手で引き寄せた。
 むせ返るような、漢の匂いがした。鍛え上げた漢の匂い。
 獣の匂い。
 獣性すら感じられる――男の存在感。
 唇をあわせたのはわずかな間だった。かさついた唇の感触が、すぐに離れていく。触れた手の向こうに頑強な顎骨を感じた。
 目を丸くする妖忌の顔が、間近で見える。
 彼の綺麗な瞳がそこにある。
 瞳に映る僕の顔は、わずかに蒸気しているように見えた。

「温もりを――買いましょう」

 そうして僕は、もう一度唇を、




 小早川大尉殿! 小早川大尉殿!  アッー




 ごめん もう  無理
人比良
http://allenemy.fc2web.com/
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コメント



0.簡易評価なし
1.無評価名無し妖怪 削除
なんて斬新なんだwwwww
2.無評価名無し妖怪 削除
なんて斬新なんだwwwww
3.無評価名無し妖怪 削除
なんてものを読ませるんだ、あなたはwwwww
4.無評価卯月由羽 削除
同性愛ってそっちかよ!?
斬新にもほどがあるぜ…
5.無評価名無し妖怪 削除
そっちだったかぁ~・・・すごすぎるw
6.無評価名無し妖怪 削除
無茶苦茶wktkして開いたのに!www
7.無評価名無し妖怪 削除
い、以前の蓮×メリと同等のものを期待して開いたオレに大ダメージ!!
8.無評価名無し妖怪 削除
畜生、だまされた、なんて時代だ!
9.無評価ルエ 削除
血吐いた
10.無評価名無し妖怪 削除
女同士でも男同士でもイッコーに問題ありません。
あざーっした。
11.無評価楽園パレード超特急 削除
アナタには一生勝てないということがわかりました
12.無評価名無し妖怪 削除
一行目の注意書きで展開読んだ俺は勝ちぐmアッー!
13.無評価じょにーず 削除
コノミのタイプだ
14.無評価俄ファン 削除
ち、ちくせう……なんて時代で御座いましょうか……ここはあえてダブリューを
連打させていただく事をお許しいただきたいwwwwwwwwwwwwwww
15.無評価名無し妖怪 削除
……すごい漢だ
16.無評価名無し妖怪 削除
やめて!もうタイトルに騙されてきた人のライフは0よ!
17.無評価nama-hane 削除
うぉぉおおっ!!?
そのネタは一番イケナイ・ニオイがしますっ!!www
18.無評価名無し妖怪 削除
あっががっがが
19.無評価ルドルフとトラ猫 削除
がんばった、あなたはがんばっただからもうやめて! こっちのLPは0よ!ww
20.無評価名無し妖怪 削除
あんた最高だ!
21.無評価名無し妖怪 削除
なんというカウンター……
間違いない貴方は世界を狙える。
22.無評価通りすがり程度の能力 削除
人とはこうまでして温もりや繋がりを求める・・・
寒い時代とは思わんかね・・・?アッー・・・
23.無評価名無し妖怪 削除
チックショ----------------
盛大に吹いたwwwwwwwwwwww
24.無評価蝦蟇口咬平 削除
ブッフウウウウウ!
25.無評価真十郎 削除
百合臭だと決めつけ思い切り吸い込んだ
薔薇臭だった
げっふげふぼえぇっぇぇ
26.無評価思想の狼 削除
だがしかし! 孫は見ていた!!
27.無評価名無し妖怪 削除
すごいとは思うけどっ
素直に納得したくない自分がいるwww
28.無評価名無し妖怪 削除
くそっ!!!注意書きの時点で少し疑問はあったんだ・・!!
おれはそれを無視してしまった・・・ッ!
タイトルの魔力が、疑問を無視させた!俺にスクロールさせたっ!!
作者の手の上だっ・・!!完全にっ・・・・!!!!
29.無評価名前が無い程度の能力 削除
どうしよう、物凄く喜んでしまった俺がいる。
どうしよう…
30.無評価名前が無い程度の能力 削除
こんなに綺麗にカウンター入れられたのは久しぶりだコノヤロウww
31.無評価名前が無い程度の能力 削除
俺の期待を返せwwwwwww
壮絶にワロタwwwww