Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

マジクルージュ

2007/05/30 04:18:49
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「あら、お寝えさま」

 フランがおゆうぎ室へ出てくると、レミリアが眠っていました。
 シエスタです。
 お気に入りの大きなクッションに抱きついて、気持良さそうに寝入っています。

「むふふ、ぐっすりねむってるわあ。よだれたらしちゃってる。可愛いいなあ」

 普段よく見ているお姉さんのお顔でも、こういうのはなごみます。
 思わずフランはにやにやしてしまいました。

「ふふふ、そして私の手の中にはー、偶然一本のマジックがあったのだー!」
 
 そう言って、フランはマジックを高く掲げました。
 もちろん、誰も見ていません。
 ひとり芝居です。


 レミリアはお腹を出して寝ていました。
 フランは指先でレミリアの白いお腹をちょんとつつきます。

 ふにゃふにゃふにゃ、レミリアは寝返りをうちました。
 羽根がぴこっと動きます。

「こんだけぐっすり寝られてちゃあ、落書きしないわけにはいかないでしょ」

「かいぜる、かいぜる、げっこうちょー、おひげがぴょん、と」


 フランはマジックを握って、レミリアのお顔に瀟洒なおひげを描きました。

「ぷぷぷ、ツェペシュのおじ様みたいになっちゃった。りっぱねー。これでお姉さまのカリスマも15%増量ね」

 フランは、得意げにおひげの描かれたお姉さんのお顔を眺めます。

「われながらよいでき……あー、一仕事終えたら、眠くなってきちゃったー。私もお昼寝しようっと」


 フランはレミリアのとなりに寝ころびました。
 レミリアと同じクッションに抱きつきます。


「わー、お姉さま、あったかいわあ……すやすや」

 すぐに眠ってしまいました。





 むくり。

 しばらくして、レミリアは目を覚ましました。
 寝起きなので、ぼーっとしています。
 目をこすります。

 ふと、自分が寝ていた場所の隣を眺めます。


「あら、フラン」

「くすくす。ぐっすりねむってるのねえ。鼻ちょうちんなんかふくらましちゃって」

「フフフ、そして偶然ここにー、一本のマジックがあったのでしたー!」


 レミリアは、指先でフランのほっぺをつついてみました。
 ふにゅふにゅふにゅ、フランは寝返りをうちました。

「可愛いわあ。こんだけぐっすり寝られてちゃあ、落書きしないわけにはいかないわね」

「すらすらすら、りょうつかんきち、と」

 レミリアはマジックを使って、フランのお顔にこじゃれた太まゆげを描きました。


「われながらよいでき……あー、一仕事終えたら、また眠くなってきちゃったわね。もう一回寝ようっと」

 またクッションに抱きつきます。

「わー、フラン、あったかいわ……すやすや」


 またすぐにレミリアは眠ってしまいました。













「レミリア様ー、フランドール様ー、三時のおやつの時間ですよー!」

 しばらくして、階段の下から咲夜の呼ぶ声が聞こえました。

「「あ、さくやだー! わー、おやつ、おやつ!」」

 聞きつけた二人は、飛び起きておやつのある場所まで急ぎます。

 吸血鬼まっしぐら。ぺティグリーな香りが下の階に漂います。
 
「うわあ、いいにおい!」
「おやつ、おやつ」
「さくやー、今日のおやつは何?」

 咲夜の前にレミリアとフランドールがやってきました。

「今日のおやつはハクタクの……」





 二人のお顔を見て、咲夜の時がちょっとだけ止まりました。

 目の前に現れたのは、立派なカイゼルひげをお付けになったお嬢様と、まゆげのつながった妹様です。

「…お二人とも、ご立派で」

「? 何言ってるのか分からないけど、まあ真祖だからね」

 レミリアはそう答えました。

「そうよ、私たちは夜の帝王。ご立派なんだから!」

 そう言って、フランは胸をはりました。

 自分は何でここで働いているんだろう。
 咲夜は、ちょっとだけそう考えました。



 そのあと、二人は出されたおやつにむしゃぶりつきました。
 もぐもぐもぐ。
 がつがつがつ。

 どうやら二人は、お互いに落書きしあったことは覚えていないようです。
 ひと眠りした後だし、吸血鬼は脳みそが無いから、きっと忘れてしまったんでしょうね。




「「ブハァァァァッ!!」」

 でも食べている途中で、お互いのお顔をまた見てしまったので、盛大に吹き出してしまいました。







 十分後、お屋敷は爆発して、みんなの頭がアフロになりました。
 

 おしまい。



 うーん なんか しょーもないものを かいてみたかった んだよー ぼん まるしぇ


つ ハクタク(白沢)

 ヒョウタンツギ科に属する多年性植物。幻想郷にのみ自生する。葉は通常二枚しか生えない。
 まっすぐに二枚の葉をのばした外見が、幻獣・白沢が角をのばした様子に似ていることから、この名前が付いた。
 葉は堅く、主に煮込み料理に用いられる。レンコンに独特の甘みと酸味を加えたような味がする。調理にはアク抜きが必要。
 頭の部分に当たる果実は柑橘系の味がし、洋菓子に良く使われる。

 (フリー百科事典・ザナドゥペディアより抜粋)


乳脂固形分
コメント



1.名無し妖怪削除
ほのぼの~。こーいうの大好きです!
お寝えさま→お姉さま
昨夜は、ちょっとだけそう考えました。→咲夜は、ちょっとだけそう考えました。
2.卯月由羽削除
やっぱり
スカしまいは
かわいい
3.乳脂固形分削除
>お寝えさま→お姉さま
ごめんなさい、これはシャレのつもりで書いたんです。
>昨夜は、ちょっとだけそう考えました。→咲夜は、ちょっとだけそう考えました。
これは誤字です。ありがとうございました。
4.名無し妖怪削除
こういうのいいなぁ。
姉妹だからやる事も似通ってるんだろうな。
5.nama-hane削除
私もほのぼのしたクチです。w
姉妹で一緒に寝ている姿は想像すると心が温まりまする。
6.A・D・R削除
和みましたww
このほのぼの具合が実にいいですねww
7.削除
思いっきり噴かされて同時に和まされ、
急激な変化にとても肺と腹筋が耐えられません。
おむかえでごんす。むきゅー。
8.蝦蟇口咬平削除
すいません、ザナドゥペディアへはどう行けば(ry
てっきりおなかの方に書くかと思いました