Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

瀟洒なあの子はとっても猫舌

2007/04/08 08:47:21
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あらすじ:
でも、風呂は熱いのを好むとか





咲夜さんは 猫舌です

「今日も、素敵な夜明けだわ」

まるで誰かさんの髪のように、真っ赤な真っ赤な太陽
曙光に染まる窓辺で、モーニングティーのカップを傾け――



「……っつ!」



ミルクを大量投入
ピッチャーは、キンキンに冷えています





咲夜さんは 猫舌です

お嬢様、湯気が立つカップをはいどうぞ

「貴女も付き合いなさい」
「喜んで」

羽をパタパタ、今日のお嬢様はご機嫌です
でも、澄まして座るメイド長に、いたずら心がれみりあうー

「今日は、ストレートがいいんじゃない?」



頼みの綱のミルクピッチャーを、笑顔で没収
カップは熱々 湯気がもわもわ 冷ましてはならぬときたもんだ

どうする、咲夜さん?



ザ・ワールド!

パクッ

――そして時は動き出す



何でもないようにカップを傾け、熱い紅茶を飲んでにっこり

「確かに、ストレートがおいしいですね」
「そ、そうでしょう。あは、あはあはあは……」



予想と違って、お嬢様は大慌て
平静を取り繕っても、羽は正直です

種ありマジック
       氷符「アイシクルインマウス」

いい度胸ですねお嬢様、今夜のメニューはピーマンです





その頃 ヴワル魔法図書館では――

「暑いわね……」
「パチュリー様、舌をしまって下さい」
「だって、暑いのよ」
「暖気魔法が暴走しているんだから、仕方ないじゃありませんか」

陽炎ゆらめく灼熱地獄
テーブルで、館長が舌を出して溶けかけていました



パチュリーさんは 犬舌でした





咲夜さんは 猫舌です

メイド長のお仕事は、とっぷり陽が暮れるまで続きます
疲れた体をんんっと伸ばしていると、タイミングよく紅 美鈴

「咲夜さん、お茶が入りましたよ」
「ありがとう、美鈴」



優雅な手つきでカップに注がれるは、香り豊かなフレーバーティー
熱いものが苦手でも、このお茶は躊躇いません

「――おいしいわ」
「よかった」


無垢な笑顔に優しい笑顔
美鈴は、咲夜さんの適温を1度たりとも間違えません

もっとも、間違えたところで咲夜さんは気にしないでしょうがね



二人の関係は、どんなお茶より熱々です





<了>
「ごちそうさま……」
「お嬢様」
「な、なにかしら?」
「お残しはいけません」
「だ、だってーピーマンなのよ! 緑なのよ! 黄色に赤もあるのよ!?」
「お嬢様、お選び下さい。血の代わりに野菜ジュースを入れた紅茶か、
 ピーマンを完食するかのどちらかを」
「うわぁぁぁん!」


れみ様、食べられなくて食堂を出られず、とうとう夜明けを迎えましたとさ
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コメント



1.卯月由羽削除
犬舌と来たかww
そしてヘタレミリア分、咲美分を補給させていただきました。
2.蝦蟇口咬平削除
24点なのに・・・w