八雲紫は死んだ。
どのようにして死んだのか、なぜ死んだのか。
なにはともあれ、八雲紫が賽の河原にいるということはそういうことなのだろう。
「さて、どうしましょうかねぇ」
目の前には三途の川。足元には彼岸花。そして、舟はあっても渡しはいない。
面識があるわけではなかったが、小町の噂は紫とて知っている。曰く、極度のサボリ魔。
「そこらへんで寝ているのかしらねぇ」
適当に散歩がてらに探してみるかと一歩を踏み出す。
たゆん
その第一歩目でなにかを踏みつけた。
たゆんたゆん
何度か踏んで感触を確かめる。
たゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆん
「これはいい足ツボマッサージね」
調子にのって何度も踏んでいたら、足を掴まれた。
「あたいの胸はマッサージの為にあるんじゃないんだけどね」
彼岸花畑の中から現れたのは、三途の渡し守兼死神の小町だった。
「あら、そんなところにいたのね。でも、胸はマッサージするためにあると思うのだけど?」
「ある意味そうかもね。ま、それはいいや。で、なんだいなんだい天下のスキマ妖怪もとうとうお亡くなりになったってか」
「そうなのよねぇ。どうしてこうなったかはまったく覚えていないんだけど」
「まぁ死者ってのはそういうもんさ。さ、渡し賃を貰おうかね」
「渡し賃……。あるかしら」
懐に手を入れて取り出す財布。中にはちょうど六文。
「……」
「……なんというか微妙な人望しかなかったのかい、あんた」
「ひどいわー!藍も橙も霊夢もあんなによくしてあげたのにー!」
おろろろと泣き出す紫。しかし、それがとても胡散臭いあたりが事実を物語っていた。
「ま、いいや。それじゃ舟に乗っておくれ。天下のスキマ妖怪の裁判なんてそうそう見れるものじゃないしね」
「はーい……ぐすぐす」
彼岸へは一瞬だった。
舟を漕ぎ出したかと思えば、もう彼岸に着いていた。
「風情もなにもないわね……。もうちょっと見物させてくれてもいいじゃない」
「あんたの話も興味あるけど、あんたの裁判のほうがもっと気になるんでね。ちょいと時間短縮さ」
小町に連れられ映姫の前へ。
「四季様ー、被告人連れてきましたよ」
「ご苦労様、小町。あなたにしては珍しく勤勉……」
映姫の目が紫を捕らえた瞬間、
「死刑」
判決0.5秒。
「ひどっ!」
「四季様、それはいくらなんでも……」
あまりのことに小町がフォローを入れる。
「酷くありません。なぜなら被告人は巨乳だからだ!」
沈黙。
「あのー四季様、横暴すぎやしませんか?」
「幾らもタラコもあるかー!というか、小町は昨日一昨日となんですか、巨乳の霊ばっかり連れてきて!! しかも今日はよりにもよって巨乳スキマか! 私に対する当てつけかちくしょう、どうせ私はBカップですよ! よって死刑!」
さすがに紫も文句を言わざるを得ない。
「ちょっといくらなんでもそれは酷いじゃないの!! 横暴よ! 職権乱用よ!」
たゆん
「そうですよ四季様。いつもの冷静さはどこへいったんですか!」
たゆんたゆん
「ええい、うるさいうるさい! 持つものに持たざるものの気持ちがわかるか! というかさっきから喋るたびに胸揺らしまくって! あなたたちの胸が揺れるたびに私の怒りゲージはMAXだ! ABCボタン同時押し!」
よく見れば映姫の顔はやつれ、化粧もほとんどされていない。服も遠めにはきっちり見えるが、実はよれよれだ。仕事の苦労が偲ばれる。
「酷いですよ! 昨日一昨日は珍しくあたいが仕事したじゃないですか!」
たゆん
「そーよそーよ、横暴だわー!」
ぷるんぷるん
「そもそも四季様は巨乳の苦労がわかってないんですよ! あたいだって好きで巨乳になったわけじゃないんです!」
ぷるるんぷるるん
「巨乳だと肩は凝るし、重いし、サイズにあうブラはないし、同性からもセクハラされるし辛いことのほうが多いのよ」
めろーん
「ええ、そうですね。肩こり、つらそうですね。ブラの入手、大変そうですね。 服選び、難しそうですね。無神経に触られたり、嫌ですね。 セクハラ、痴漢のしんどさお察しします。同じ女性からのねたみ、ひがみ。男性からのいやらしい目線、苦労は多々あるでしょう。
でもね。
巨乳の苦労は分かるけど正直もううんざりDAAAAAAAAAAA! 」
映姫の絶叫が響き渡る。
「いいじゃないですか! 巨乳! それだけでキャラ立ち個性ですよ! 私なんてなんですか! 何かあれば説教説教。事ある毎に憎まれ役だ!あげくの果てには股間に生やされてショタキャラ? 私だって女なんですよ! もう我慢の限界だ! ここで巨乳を撲滅してやる!」
「この四季様はもうだめだ。早く何とかしないと……」
辺り一面に泣き喚きながら永谷園をバラ撒きはじめた映姫を見て小町はうろたえる。
「こうなったら仕方ないわ。貧乳には巨乳、巨乳には巨乳。4つの巨乳があわされば効果は4倍、いえ4乗よ!」
「仕方ないねぇ。八雲の、タイミングは任せたよ!」
そういって散開する紫と小町。
映姫の弾幕は狙いをつけずにあたり一面にバラ撒かれているだけ。回避はたやすい。
裁判長の席で弾幕る映姫の左に小町。右に紫が移動。
「いくわよ小町。前はあなたに任せるわ!」
「あいよ!」
小町と紫。二人が同時に映姫に向かって飛ぶ。
「シンメトリカル!」
「ドッキング!」
それは巨乳と巨乳で押しつぶす必殺の禁じて。
「「クロスボンバー!」」
小町と紫が映姫を押しつぶす。
「いやいやいやいやいや、巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖いやめてやめてショタザナドゥとかロリザナドゥとか崩れかけた色気映姫35歳はもういやぁぁぁああああああああああああああ!」
4つの巨乳に押しつぶされて映姫は気を失った。
「悪は」
「滅びた」
がっちりと腕を組み交わす小町と紫。今、二人の間には性別や種族を超えた友情が出来上がっていた。
「う、ぐぐぐ……」
その足元で映姫が最後の力を振り絞って告げる。
「被告……人、八雲……紫。地獄……行き……」
ガクリ
その宣告同時に紫の背後に現れる地獄の鬼2体。
「え、あ、あれ。ちょ、ちょっとちょっと!」
腕をつかまれ、地獄の方向へ引きずられていく。
「そ、そんなのないじゃない! 普通はここで引きでしょフェードアウトでしょ! こんな結末ってないわ! 小町助けてー!」
小町に助けを求めるも、
「さようなら紫。あんたのことは生涯忘れないよ」
顔を伏せる小町。その目じりに光る水滴と、歪んだ口元を紫は忘れることはないだろう。
「あなた笑ってるでしょおおおおおおおおおおお!!」
紫と小町のインスタントな友情はここに潰えた。
「あーおもしろかった。たまにはこういう刺激も必要だねぇ。――さて、四季様を起こさないとね」
気絶している映姫を肩に担ぎ上げると、小町は裁判室の奥へ消えていった。
先ほどの出来事を忘れさせ、「巨乳は敵」という思想改造閻魔へと映姫を変貌させるのは小町の隠れた趣味である。
「巨乳は怖い巨乳は怖い貧乳が正義貧乳が正義巨乳は怖い巨乳は怖い貧乳が正義貧乳が正義……」
どのようにして死んだのか、なぜ死んだのか。
なにはともあれ、八雲紫が賽の河原にいるということはそういうことなのだろう。
「さて、どうしましょうかねぇ」
目の前には三途の川。足元には彼岸花。そして、舟はあっても渡しはいない。
面識があるわけではなかったが、小町の噂は紫とて知っている。曰く、極度のサボリ魔。
「そこらへんで寝ているのかしらねぇ」
適当に散歩がてらに探してみるかと一歩を踏み出す。
たゆん
その第一歩目でなにかを踏みつけた。
たゆんたゆん
何度か踏んで感触を確かめる。
たゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆんたゆん
「これはいい足ツボマッサージね」
調子にのって何度も踏んでいたら、足を掴まれた。
「あたいの胸はマッサージの為にあるんじゃないんだけどね」
彼岸花畑の中から現れたのは、三途の渡し守兼死神の小町だった。
「あら、そんなところにいたのね。でも、胸はマッサージするためにあると思うのだけど?」
「ある意味そうかもね。ま、それはいいや。で、なんだいなんだい天下のスキマ妖怪もとうとうお亡くなりになったってか」
「そうなのよねぇ。どうしてこうなったかはまったく覚えていないんだけど」
「まぁ死者ってのはそういうもんさ。さ、渡し賃を貰おうかね」
「渡し賃……。あるかしら」
懐に手を入れて取り出す財布。中にはちょうど六文。
「……」
「……なんというか微妙な人望しかなかったのかい、あんた」
「ひどいわー!藍も橙も霊夢もあんなによくしてあげたのにー!」
おろろろと泣き出す紫。しかし、それがとても胡散臭いあたりが事実を物語っていた。
「ま、いいや。それじゃ舟に乗っておくれ。天下のスキマ妖怪の裁判なんてそうそう見れるものじゃないしね」
「はーい……ぐすぐす」
彼岸へは一瞬だった。
舟を漕ぎ出したかと思えば、もう彼岸に着いていた。
「風情もなにもないわね……。もうちょっと見物させてくれてもいいじゃない」
「あんたの話も興味あるけど、あんたの裁判のほうがもっと気になるんでね。ちょいと時間短縮さ」
小町に連れられ映姫の前へ。
「四季様ー、被告人連れてきましたよ」
「ご苦労様、小町。あなたにしては珍しく勤勉……」
映姫の目が紫を捕らえた瞬間、
「死刑」
判決0.5秒。
「ひどっ!」
「四季様、それはいくらなんでも……」
あまりのことに小町がフォローを入れる。
「酷くありません。なぜなら被告人は巨乳だからだ!」
沈黙。
「あのー四季様、横暴すぎやしませんか?」
「幾らもタラコもあるかー!というか、小町は昨日一昨日となんですか、巨乳の霊ばっかり連れてきて!! しかも今日はよりにもよって巨乳スキマか! 私に対する当てつけかちくしょう、どうせ私はBカップですよ! よって死刑!」
さすがに紫も文句を言わざるを得ない。
「ちょっといくらなんでもそれは酷いじゃないの!! 横暴よ! 職権乱用よ!」
たゆん
「そうですよ四季様。いつもの冷静さはどこへいったんですか!」
たゆんたゆん
「ええい、うるさいうるさい! 持つものに持たざるものの気持ちがわかるか! というかさっきから喋るたびに胸揺らしまくって! あなたたちの胸が揺れるたびに私の怒りゲージはMAXだ! ABCボタン同時押し!」
よく見れば映姫の顔はやつれ、化粧もほとんどされていない。服も遠めにはきっちり見えるが、実はよれよれだ。仕事の苦労が偲ばれる。
「酷いですよ! 昨日一昨日は珍しくあたいが仕事したじゃないですか!」
たゆん
「そーよそーよ、横暴だわー!」
ぷるんぷるん
「そもそも四季様は巨乳の苦労がわかってないんですよ! あたいだって好きで巨乳になったわけじゃないんです!」
ぷるるんぷるるん
「巨乳だと肩は凝るし、重いし、サイズにあうブラはないし、同性からもセクハラされるし辛いことのほうが多いのよ」
めろーん
「ええ、そうですね。肩こり、つらそうですね。ブラの入手、大変そうですね。 服選び、難しそうですね。無神経に触られたり、嫌ですね。 セクハラ、痴漢のしんどさお察しします。同じ女性からのねたみ、ひがみ。男性からのいやらしい目線、苦労は多々あるでしょう。
でもね。
巨乳の苦労は分かるけど正直もううんざりDAAAAAAAAAAA! 」
映姫の絶叫が響き渡る。
「いいじゃないですか! 巨乳! それだけでキャラ立ち個性ですよ! 私なんてなんですか! 何かあれば説教説教。事ある毎に憎まれ役だ!あげくの果てには股間に生やされてショタキャラ? 私だって女なんですよ! もう我慢の限界だ! ここで巨乳を撲滅してやる!」
「この四季様はもうだめだ。早く何とかしないと……」
辺り一面に泣き喚きながら永谷園をバラ撒きはじめた映姫を見て小町はうろたえる。
「こうなったら仕方ないわ。貧乳には巨乳、巨乳には巨乳。4つの巨乳があわされば効果は4倍、いえ4乗よ!」
「仕方ないねぇ。八雲の、タイミングは任せたよ!」
そういって散開する紫と小町。
映姫の弾幕は狙いをつけずにあたり一面にバラ撒かれているだけ。回避はたやすい。
裁判長の席で弾幕る映姫の左に小町。右に紫が移動。
「いくわよ小町。前はあなたに任せるわ!」
「あいよ!」
小町と紫。二人が同時に映姫に向かって飛ぶ。
「シンメトリカル!」
「ドッキング!」
それは巨乳と巨乳で押しつぶす必殺の禁じて。
「「クロスボンバー!」」
小町と紫が映姫を押しつぶす。
「いやいやいやいやいや、巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖い巨乳怖いやめてやめてショタザナドゥとかロリザナドゥとか崩れかけた色気映姫35歳はもういやぁぁぁああああああああああああああ!」
4つの巨乳に押しつぶされて映姫は気を失った。
「悪は」
「滅びた」
がっちりと腕を組み交わす小町と紫。今、二人の間には性別や種族を超えた友情が出来上がっていた。
「う、ぐぐぐ……」
その足元で映姫が最後の力を振り絞って告げる。
「被告……人、八雲……紫。地獄……行き……」
ガクリ
その宣告同時に紫の背後に現れる地獄の鬼2体。
「え、あ、あれ。ちょ、ちょっとちょっと!」
腕をつかまれ、地獄の方向へ引きずられていく。
「そ、そんなのないじゃない! 普通はここで引きでしょフェードアウトでしょ! こんな結末ってないわ! 小町助けてー!」
小町に助けを求めるも、
「さようなら紫。あんたのことは生涯忘れないよ」
顔を伏せる小町。その目じりに光る水滴と、歪んだ口元を紫は忘れることはないだろう。
「あなた笑ってるでしょおおおおおおおおおおお!!」
紫と小町のインスタントな友情はここに潰えた。
「あーおもしろかった。たまにはこういう刺激も必要だねぇ。――さて、四季様を起こさないとね」
気絶している映姫を肩に担ぎ上げると、小町は裁判室の奥へ消えていった。
先ほどの出来事を忘れさせ、「巨乳は敵」という思想改造閻魔へと映姫を変貌させるのは小町の隠れた趣味である。
「巨乳は怖い巨乳は怖い貧乳が正義貧乳が正義巨乳は怖い巨乳は怖い貧乳が正義貧乳が正義……」
でも貧乳も好きなのです
今日の夕飯は永谷園です
裁かれに逝ってきます
右の乳を揉まれたら左の乳を差し出しなさい。
偉い人がそんなことを言ってた。
自分もそう思(ギルティ・オワ・ノットギルティ)
ちょっとマテwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
超巨乳な部下と一緒にいるせいで気にしてしまうみたいなそんなイメージ