幻想郷きっての知識人、上白沢慧音。
平和に暮らす彼女の元に、とんでもないトラブルが舞い込んだ!
「慧音」
「うぉう!?な、何だ妹紅か。脅かすな」
藤原妹紅。
今更紹介するまでも無い。慧音が命を賭けて守っている一番の親友であり、妹のような存在である。
普段は堅物の慧音であるが、妹紅の前では形無し。普通の少女に早変わりである。
「今日は慧音にお願いがあって来たんだ」
「む?」
「・・・・・・ちょっと、言い辛い事なんだけど」
「何を改まっているんだ。・・・・・・もしかして悩みでも抱えているのか?」
むしろそれ以外考えられない。
何しろ蓬莱人であるが故、身体的な事で悩む事は有り得ないのだ。
「慧音。あのさ・・・・・・」
「うむ」
「わ、私を男にしてくれっ!!」
「・・・・・・は」
慧音の視界が一瞬ブラックアウトした。
それと同時に桜吹雪の舞う希望の光に満ち溢れた世界が広がって行く・・・・・・。
「も、もこおおおおおおおおおおうう!!」
「ひあっ!?」
「こ、こ、困るぞ私は!困るったら困るんだぞ!!いや、正確に言うと戸惑うんだ!!!」
「お、落ち着いてよ慧音!ほら、私の指何本?」
「何本でも構わん!さあ来い!バッチコーイ!!」
「・・・・・・ほっ!」
ドゴッ!
不死鳥延髄蹴りが炸裂!慧音は気を失った!!
「・・・・・・はっ!?」
「気がついた?」
「わ、私は一体何を。今、恐ろしくも素晴らしく、この世のものとは思えぬ恍惚感を味わった気が」
にょきにょき。
頭から生えかけた角が元に戻っていく。満月の夜でもないのに覚醒するとは恐るべし。
「あー、それで私を男にして欲しいんだけど」
「ウニョラー!」
「渇!」
ネタ古いな。
「・・・・・・そ、そうか。夢ではないんだな。夢では・・・夢では・・・・・・フヒヒ」
以下このやりとりを三回ほど繰り返した後に、ようやく本題へと話は移った。
「何?輝夜を騙す??」
「うん。こうなりゃ手段選ばず奴に近付いて、一気に不死鳥の炎で消し炭にしてやるのさ」
「・・・・・・男となり永遠亭の住民の目を欺いた上で、輝夜を始末するつもりか」
「ご名答!我ながら名案だと思わない?」
「・・・・・・もう少しマシな作戦を立てろ。失敗は目に見えている」
もこたんコケる。
「・・・・・・私達が何年殺りあってるか知ってるでしょ。まともな方法じゃ近付く事すら出来ないのよ。最近は永遠亭の警備も厳しいし」
「それなら幻想郷のドラ○もんである永琳殿に頼め。あの方なら性転換の薬など簡単に作ってみせるさ」
かなり投げやりな返答だった。
慧音は輝夜関連の話になると、ぶっきらぼうになるツンデレさんである。
「馬鹿だね。永遠亭に忍び込もうってのに、奴に頼める筈無いじゃない」
「・・・・・・それもそうか」
「慧音ってどこか抜けてるよね。頭は良いのにさ」
「むぐ。それならば別の方法を」
さしもの慧音も妹紅に愛想を付かれるのだけは避けたいらしい。
結局作戦会議は三時間に及んだ。
◆
「永琳ー。永琳は居ないのー?」
「あ、姫様。師匠なら緊急依頼で出動中ですよ」
場所は変わって永遠亭。
最近は薬屋家業も盛況で、永遠亭の名はすっかり幻想郷に知れ渡っていた。
美人天才薬師と健気なコスプレラビットも居るとあって、人気は急上昇中である。
因みに輝夜の存在を知る者は少ない。テラNEET。
「困ったわね。頼みたい事があるのに・・・・・・」
「もしかして急ぎの御用ですか?宜しければ私が伝言を承りますが」
「いえ、いいわ。・・・・・・コホン」
輝夜はガッツをチャージ!
そして未だ太陽が支配している天に向かい力の限り叫んだ!!
「えーりん!えーりん!たすけてえーりん!!」
1秒経過:場の空気が重くなる。
2秒経過:微かな音が耳に入る。
3秒経過:辺りのモノが震え出す。
4秒経過:音が大きくなる。
5秒経過:突如大風が吹き荒れ、思わず目を瞑る。
6秒経過:目を開けばえーりんの姿が!
「6秒か。まずまずですね師匠」
「甘いわウドンゲ。後1秒は縮めないと」
「流石です!」
「して、御呼びでしょうか姫様」
明らかに慣れた様子の二人。輝夜だけ輝夜の外。・・・・・・もとい蚊帳の外(此処は笑うところだ by作者)
「えと。それで・・・・・・」
「?」
輝夜は何かを言い出そうとしたが、ウドンゲの視線が目に入ったらしく、口を一度閉じた。
「・・・・・・因幡は下がりなさい。ご苦労だったわね」
「あ、あぁ、はい。それでは失礼致します」
「・・・・・・ウドンゲ。悪いけど調剤の続き頼むわ」
「はい。分かりました」
「ありがと。ウドンゲが居てくれて助かるわ」
「!・・・・・・えへへ」
永琳はウドンゲに除け者にされたと思われないよう、小さな心配りを見せた。結果、ウドンゲも笑顔でこの場を後にする。
八意永琳。この辺りは輝夜よりも数段上手である。
「それでは姫様」
「とりあえず私の部屋へ」
◇
「・・・・・・今、何と」
「私を男にしなさい。これは命令よ」
「・・・・・・ひ、姫様。その言葉の意味するところは」
「・・・・・・こんな事永琳にしか頼めないわ。因幡じゃ役不足だし」
カランカラーン。
えーりん脳みそオモイカネブレイン。アポロ13発射までスリー・トゥー・ワーン・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「永琳?」
「承知、致しました」
「分かってくれた!?流石は月の頭脳ね!!」
「こ、ここここの不肖八意永琳!この身を全て姫様の壷中の大銀河に胡蝶夢丸ナイトメアーーーーーーーーーーッ!!!」
「き、きゃあああーーーーーーーーーーーーーっ!?」
ドドドドドド。
接近する生命反応あり。
「な、何事ですか姫さ・・・・・ま!?」
輝夜の悲鳴を聞き付けたウドンゲは、目の前で起きている光景に驚愕。
あの容姿端麗で頭脳明晰、言う事無しの完璧な永琳が、輝夜を強引に押し倒して服を脱がしていたのだから。
「・・・・・・あ」
「う、ウドンゲ。ちょ、ちょっと待ってね。今診断中だから!ね?貴方は外に出てなさい」
「あ、あああ・・・・・・」
「え、永琳。貴方、こんな趣味だったの・・・・・・!?」
「姫様っ!?」
「ああああああああああーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
ウドンゲの脳内で何かが壊れた瞬間だった・・・・・・。
◆
「よーし。これで完璧だ」
「・・・・・・ふむ。思っていた以上に似合うな」
「丹精こめて作ったんだから、大事に着てよね」
慧音と妹紅が突然訪れたのはなんとアリス亭。
家中人形だらけで、元々和風派の二人には明らかに不釣合いな場所である。
しかし、慧音も妹紅もやはり女性であるが故、可愛らしい物には少なからず興味があるらしい。
「しかし大したものだ。これだけの数の人形をたった一人で作り上げるとは・・・・・・」
「失敗作から自信作までよりどりみどりって感じだね。これだけ並ぶと流石に壮観だねえ」
「・・・・・・褒めても何も出ないわよ」
アリスは偶には来客も悪くないと思った。
して、突っ込むべきは妹紅の服装である。
「服装は人を表す、か。よく言ったものだ」
「大分良い感じになったかな?」
「良い。実に良いぞ」
「・・・・・・慧音。何か怖い」
「あ、いやいや。お前のおめかしした姿など、そうそう拝めるものではないからな。ははは・・・・・・」
「ふうん・・・・・・」
「(誰が輝夜如きに妹紅をくれてやるものか。妹紅は私のモノだ。・・・・・・ククク)」
気付けば本来の趣旨を失念している慧音さんでした。
◆
次回予告!
「あ、貴方は?」
「あー、いや私。もとい僕は・・・・・・」
二人の出会いは突然に?
「も、妹紅!嘘だろう!?私を、私を置いて行かないでくれぇぇぇーーーーっ!!」
そしてすれ違う二人・・・・・・。
「師匠!いえ、八意永琳!今日、私は貴方を超える!!」
「何ィ!?だから貴方はアホなのよ!」
決意の優曇華院!
涙の師弟対決か!?
「号外だよー!文々。新聞号外だよー!!」
騒動は幻想郷全てを巻き込んだ!?
そして物語の結末は!?
続編を待て!!
平和に暮らす彼女の元に、とんでもないトラブルが舞い込んだ!
「慧音」
「うぉう!?な、何だ妹紅か。脅かすな」
藤原妹紅。
今更紹介するまでも無い。慧音が命を賭けて守っている一番の親友であり、妹のような存在である。
普段は堅物の慧音であるが、妹紅の前では形無し。普通の少女に早変わりである。
「今日は慧音にお願いがあって来たんだ」
「む?」
「・・・・・・ちょっと、言い辛い事なんだけど」
「何を改まっているんだ。・・・・・・もしかして悩みでも抱えているのか?」
むしろそれ以外考えられない。
何しろ蓬莱人であるが故、身体的な事で悩む事は有り得ないのだ。
「慧音。あのさ・・・・・・」
「うむ」
「わ、私を男にしてくれっ!!」
「・・・・・・は」
慧音の視界が一瞬ブラックアウトした。
それと同時に桜吹雪の舞う希望の光に満ち溢れた世界が広がって行く・・・・・・。
「も、もこおおおおおおおおおおうう!!」
「ひあっ!?」
「こ、こ、困るぞ私は!困るったら困るんだぞ!!いや、正確に言うと戸惑うんだ!!!」
「お、落ち着いてよ慧音!ほら、私の指何本?」
「何本でも構わん!さあ来い!バッチコーイ!!」
「・・・・・・ほっ!」
ドゴッ!
不死鳥延髄蹴りが炸裂!慧音は気を失った!!
「・・・・・・はっ!?」
「気がついた?」
「わ、私は一体何を。今、恐ろしくも素晴らしく、この世のものとは思えぬ恍惚感を味わった気が」
にょきにょき。
頭から生えかけた角が元に戻っていく。満月の夜でもないのに覚醒するとは恐るべし。
「あー、それで私を男にして欲しいんだけど」
「ウニョラー!」
「渇!」
ネタ古いな。
「・・・・・・そ、そうか。夢ではないんだな。夢では・・・夢では・・・・・・フヒヒ」
以下このやりとりを三回ほど繰り返した後に、ようやく本題へと話は移った。
「何?輝夜を騙す??」
「うん。こうなりゃ手段選ばず奴に近付いて、一気に不死鳥の炎で消し炭にしてやるのさ」
「・・・・・・男となり永遠亭の住民の目を欺いた上で、輝夜を始末するつもりか」
「ご名答!我ながら名案だと思わない?」
「・・・・・・もう少しマシな作戦を立てろ。失敗は目に見えている」
もこたんコケる。
「・・・・・・私達が何年殺りあってるか知ってるでしょ。まともな方法じゃ近付く事すら出来ないのよ。最近は永遠亭の警備も厳しいし」
「それなら幻想郷のドラ○もんである永琳殿に頼め。あの方なら性転換の薬など簡単に作ってみせるさ」
かなり投げやりな返答だった。
慧音は輝夜関連の話になると、ぶっきらぼうになるツンデレさんである。
「馬鹿だね。永遠亭に忍び込もうってのに、奴に頼める筈無いじゃない」
「・・・・・・それもそうか」
「慧音ってどこか抜けてるよね。頭は良いのにさ」
「むぐ。それならば別の方法を」
さしもの慧音も妹紅に愛想を付かれるのだけは避けたいらしい。
結局作戦会議は三時間に及んだ。
◆
「永琳ー。永琳は居ないのー?」
「あ、姫様。師匠なら緊急依頼で出動中ですよ」
場所は変わって永遠亭。
最近は薬屋家業も盛況で、永遠亭の名はすっかり幻想郷に知れ渡っていた。
美人天才薬師と健気なコスプレラビットも居るとあって、人気は急上昇中である。
因みに輝夜の存在を知る者は少ない。テラNEET。
「困ったわね。頼みたい事があるのに・・・・・・」
「もしかして急ぎの御用ですか?宜しければ私が伝言を承りますが」
「いえ、いいわ。・・・・・・コホン」
輝夜はガッツをチャージ!
そして未だ太陽が支配している天に向かい力の限り叫んだ!!
「えーりん!えーりん!たすけてえーりん!!」
1秒経過:場の空気が重くなる。
2秒経過:微かな音が耳に入る。
3秒経過:辺りのモノが震え出す。
4秒経過:音が大きくなる。
5秒経過:突如大風が吹き荒れ、思わず目を瞑る。
6秒経過:目を開けばえーりんの姿が!
「6秒か。まずまずですね師匠」
「甘いわウドンゲ。後1秒は縮めないと」
「流石です!」
「して、御呼びでしょうか姫様」
明らかに慣れた様子の二人。輝夜だけ輝夜の外。・・・・・・もとい蚊帳の外(此処は笑うところだ by作者)
「えと。それで・・・・・・」
「?」
輝夜は何かを言い出そうとしたが、ウドンゲの視線が目に入ったらしく、口を一度閉じた。
「・・・・・・因幡は下がりなさい。ご苦労だったわね」
「あ、あぁ、はい。それでは失礼致します」
「・・・・・・ウドンゲ。悪いけど調剤の続き頼むわ」
「はい。分かりました」
「ありがと。ウドンゲが居てくれて助かるわ」
「!・・・・・・えへへ」
永琳はウドンゲに除け者にされたと思われないよう、小さな心配りを見せた。結果、ウドンゲも笑顔でこの場を後にする。
八意永琳。この辺りは輝夜よりも数段上手である。
「それでは姫様」
「とりあえず私の部屋へ」
◇
「・・・・・・今、何と」
「私を男にしなさい。これは命令よ」
「・・・・・・ひ、姫様。その言葉の意味するところは」
「・・・・・・こんな事永琳にしか頼めないわ。因幡じゃ役不足だし」
カランカラーン。
えーりん脳みそオモイカネブレイン。アポロ13発射までスリー・トゥー・ワーン・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「永琳?」
「承知、致しました」
「分かってくれた!?流石は月の頭脳ね!!」
「こ、ここここの不肖八意永琳!この身を全て姫様の壷中の大銀河に胡蝶夢丸ナイトメアーーーーーーーーーーッ!!!」
「き、きゃあああーーーーーーーーーーーーーっ!?」
ドドドドドド。
接近する生命反応あり。
「な、何事ですか姫さ・・・・・ま!?」
輝夜の悲鳴を聞き付けたウドンゲは、目の前で起きている光景に驚愕。
あの容姿端麗で頭脳明晰、言う事無しの完璧な永琳が、輝夜を強引に押し倒して服を脱がしていたのだから。
「・・・・・・あ」
「う、ウドンゲ。ちょ、ちょっと待ってね。今診断中だから!ね?貴方は外に出てなさい」
「あ、あああ・・・・・・」
「え、永琳。貴方、こんな趣味だったの・・・・・・!?」
「姫様っ!?」
「ああああああああああーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
ウドンゲの脳内で何かが壊れた瞬間だった・・・・・・。
◆
「よーし。これで完璧だ」
「・・・・・・ふむ。思っていた以上に似合うな」
「丹精こめて作ったんだから、大事に着てよね」
慧音と妹紅が突然訪れたのはなんとアリス亭。
家中人形だらけで、元々和風派の二人には明らかに不釣合いな場所である。
しかし、慧音も妹紅もやはり女性であるが故、可愛らしい物には少なからず興味があるらしい。
「しかし大したものだ。これだけの数の人形をたった一人で作り上げるとは・・・・・・」
「失敗作から自信作までよりどりみどりって感じだね。これだけ並ぶと流石に壮観だねえ」
「・・・・・・褒めても何も出ないわよ」
アリスは偶には来客も悪くないと思った。
して、突っ込むべきは妹紅の服装である。
「服装は人を表す、か。よく言ったものだ」
「大分良い感じになったかな?」
「良い。実に良いぞ」
「・・・・・・慧音。何か怖い」
「あ、いやいや。お前のおめかしした姿など、そうそう拝めるものではないからな。ははは・・・・・・」
「ふうん・・・・・・」
「(誰が輝夜如きに妹紅をくれてやるものか。妹紅は私のモノだ。・・・・・・ククク)」
気付けば本来の趣旨を失念している慧音さんでした。
◆
次回予告!
「あ、貴方は?」
「あー、いや私。もとい僕は・・・・・・」
二人の出会いは突然に?
「も、妹紅!嘘だろう!?私を、私を置いて行かないでくれぇぇぇーーーーっ!!」
そしてすれ違う二人・・・・・・。
「師匠!いえ、八意永琳!今日、私は貴方を超える!!」
「何ィ!?だから貴方はアホなのよ!」
決意の優曇華院!
涙の師弟対決か!?
「号外だよー!文々。新聞号外だよー!!」
騒動は幻想郷全てを巻き込んだ!?
そして物語の結末は!?
続編を待て!!
続編を!
この発想は無かったわwwww
はやく続きを!