幻想郷のとある林の近く。
そこにぽつんと建っている一軒家に春の妖精が二人住んでいた。
時は夜。黒い寝間着を着た少女はベッドの中で寝息を立てていた。
「すぅ・・・すぅ・・・」
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ・・・
↑リズム音
「・・・すぅ・・・ん・・・?」
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ・・・
↑重低音
「・・・・・・・」
ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカ・・・
↑エレキ
「 」
ふ~ん~どし~~~ひとつし~め~てか~け~ゆく~~~!!!
↑声
「うるさぁぁぁぁぁぁい!!!!」
ズバン!と思い切り戸を開けて黒リリー乱入。
「あら黒、起きてたんだ」
「寝てたわよ!さっきまで!
それがあんたの騒音で起こされたのよ!
今何時よ!?午前2時半よ!?寝ろよ昼行性!!」
「えー夜はまだまだこれからよー?」
「じゃあ起きててもいいから静かにして!」
「うーんそんなに言うんならわかったわ」
「まったくもう・・・」
そして部屋に戻った黒リリーは再び眠りについた。
次の日
「春の~恋しさよ~花の~息吹よ~冬の~長さが募らせて~♪
あ、おはよう。」
黒リリーが起きてリビングに行くと白リリーが朝食を作っているところだった。
「おはよう。あんな夜更かししてたくせに何で私より早いのよ・・・」
「それは黒が朝に弱いだけだと思うな。」
「うーんそうなのかなぁ」
「あ、そうそう私もうすぐ大ちゃんとドライブ行ってくるから。
帰ってくるのは明日の夜ね。夕食は必要ないわ。」
「ん。わかったわ」
「それじゃあ行ってくる。」
「はいはい行ってらっしゃい」
それから1時間ほど経って大妖精の乗った黒マジェスタが白を乗せていった。
黒リリーはそれを見送りながら、呟いた。
「私も免許取ろうかな・・・でも30万は厳しいわ・・・。
さて・・・」
~三妖精の家~
「ふあ~~ぁ、ふぅ」
いつも通り遅れて起きてきたサニー。
しかしいつもと違ってそこには青い服の妖精しかいなかった。
青い服の妖精は手に持ったこぶし大の石をくるくると回しながら眺めている。
「あれ、ルナは?」
「さっき黒いリリーホワイトが来て拉致ってったわ。」
「机の上のこの鉢植えは?」
「それは黒いのがルナの代わりだって言って置いていった月見草。」
「ふーん・・・ところでさっきから何やってんの?」
「ああ、この石が可笑しくて・・・クク」
「・・・」
「ほら、妖精でもわかるほどの黒い気。
これはかつて魔王を封じた聖石から純粋な魔だけを取り出した物なの。
ああ、もう聖石は必要ないわね。
サニー、この世にある4つの聖石を全て破壊しに行きましょう!」
「まあ落ち着け。」
~リリーの家、黒リリーの部屋~
「はいコーヒー。」
「ありがと。ん、これなかなかね」
「この辺じゃそう手に入らないのよ。接客用ね。」
「ふぅん・・・ところでここ結構いい家ね。広さもちょうどいいし。
それで、わざわざ私を連れてきた目的は?」
「単刀直入に言うわ。
この部屋に消音機能をつけて!」
「・・・無理。」
「ええ!?何でよ!?あなた音消すの得意でしょ!」
「そりゃあ自分の周囲の音は消せるけど・・・場所そのものにそう言った術をかけることは出来ないわ。
音を消し続けるならここに住まないといけない。」
「うう・・・これから先もあの騒音と戦わなければならないというの・・・」
「苦労してそうね。何があったの?」
「それが・・・」
~1時間経過~
「大変ねぇ。そりゃあ音消したくなるわ」
「そうよ近いうちストレスで倒れるんじゃないかってくらいなんだから!」
「ふむ・・・」
ルナは考え込みながらふところに手を入れてなにやらごそごそしている。
「あ、この部屋禁煙だから。」
「え、そうなの?」
ルナはふところを探るのをやめて手を出した。
「わかったわ。協力しようじゃないの。」
「え、ほんと!?・・・でどうするの?」
「この部屋の壁を防音壁にするのよ。と言っても多少マシになるって程度だけど。」
「そんなこと出来るの・・・?」
「なめなさんな。これでも大木を2度も家に変えたんだから。」
「ああそう言えば家に隕石が直撃してバラバラになったって言ってたっけ。」
「そうなのよ。片付けるのが大変だったわ。
・・・話がそれたわね。ええとこの部屋が少し狭くなるけどいい?」
「ええ。今はちょっと広すぎるくらいだし。」
「決まりね。じゃあこの家の設計図と配線図を・・・
・・・配線図だけあったらいいわね。構造は見た目で大体わかるし。
よし、まずは材料調達!先ず吸音材の手配!
材料は・・・えーと・・・檜使ったらいいのかしら?
わからないから檜にしましょう。ここに来るまでに通ったところに生えてた気がするから切りに行きましょう。」
「恩に着るわ。ルナサファイア。」
「チャイルドよ!サファイアはスター!」
こうしてよくわからないリフォームは始まった。
「もしもしサニー?リングスリーブと圧着工具全種類持ってきて。」
「この部屋とお姉さんの部屋が廊下挟んで向かい・・・ああ同じ方角に窓があるのね」
「めるぽ」
「あ、この小説借りていっていい?」
「全部読んだからいいよ。」
「もうこんな時間なの?終わりそうにないし今日は泊まってっていいかしら?」
~翌日~
「よし完成!これで多少はマシになるでしょ。」
「ありがとう。・・・でもほとんど一人でこれだけやれるのは恐ろしいわね・・・」
「何言ってるの。かの吸血鬼の屋敷にはどれだけ門を破壊されようが次の日には完璧に直してしまう門番がいるのよ。」
「幻想郷って広いのね・・・」
黒リリーが感心しているとルナがポケットからあるもの取り出し黒リリーに手渡した。
「これをあげるわ。」
「これは・・・」
渡されたのはひとつの小さな結晶。
「これは魔力の結晶・・・かしら?」
「そうよ。それに力を込めれば術者にのみ音を聞こえにくくする効果があるわ。
感謝しなさい。妖精が自分の力を他人にあげるなんてあり得ないんだから。
・・・まぁ実を言うとそれ適当に作ってみた奴の失敗作なのよ。」
「取りあえず使えはするのね。
使い方は魔力を込めるとかでいいのかしら?」
「ううん、それにはちょっとやり方があってね。
この石に集中しながら・・・
手足を広げて『テンコーーーーー!!!!!!』と叫ぶ事よ!
ちなみに『ー』や『!』の数が違っただけでも効果は発動しないから。」
「・・・うん・・・わかったわ」
~そして夜~
「サーンシャイン 遙かなる~大地明日へ・・・ん?」
黒リリーが改装のため移動させていた部屋の中の物を元の場所に戻していると
家の前に車が止まりまたすぐに走り去っていった。
「ただいま~!
いや~大ちゃん凄いね。一車線の団地でドリフトかますんだもの。びっくりしたわ。」
「寿命縮むよそんなことされたら・・・」
「あ、これお土産のお酒。一緒に飲もうよ。」
「はぁ・・・私がお酒にあんまり強くないこと知ってるでしょう?」
「大丈夫。吐いたらやめるから。」
「それって吐くまでやめないってことじゃ・・・」
「ところで来客用のが減ってたけど誰か来てたの?」
空になったグラスに酒を注ぎながら白リリーが聞いた。
「ええ、ルナチャイルドがね。」
黒リリーはグラスをくるくると回している。
「ルナチャイルドって言ったら・・・ああ、あのクロワッサン。
隕石が落ちたって聞いたから死んだのかと思ってたわ。」
「そういうことを言わないの。
ところで自分よく飲むわね。」
現在白8杯目、黒1杯目。
「まだまだ~最後には恒例のスピリタス一気飲みがあるから覚悟しなさい~!」
「うえ~あれはもう勘弁~」
「前にそれみんなでやったときにチルノが溶けたのが面白かったわね~。」
「もう少しで消滅するところだったからねぇ・・・」
「あはは。あれで大丈夫だったの大ちゃんだけだったもんね。
あ、そうそうこんなのがあるんだけど。」
そう言って白は紙に包まれた瓶を2本取り出した。
「この二つのワイン、どっちが高かったか当ててみて。」
「私ワインなんて全然知らないわよ。」
「まぁ勘でいいから。」
白が二つのグラスにそれぞれ注ぐ。
黒はその二つをまじまじと見つめる。 ・・・全然わからなかった。
そして光に透かしてみたりにおいをかいでみる。 ・・・知識がゼロなので意味が無かった。
最後に順番に口に運んでみる。
「ん~味が違うのはわかるんだけど・・・あとはさっぱりだわ。
こっちのワインかしら。」
「ほぉ黒は右のシャトーペトリュスを選んだわわね。
でも残念。高かったのは左のロマネコンティでしたー。」
「相当慣れてる人じゃないとわかんないってそんなの・・・」
こんな感じで二人の飲み会はこの1時間後に終了した。
ちなみにラストで黒が火を吹いた。
時は深夜。黒い寝間着を着た少女はベッドの中で眠りにつこうとしていた。
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ・・・
「ん・・・またやってる・・・でもホントにだいぶマシになってるわねこれは。
・・・そうだ」
黒は机の上に置いてあった石を見つめ、
「試してみようかしら。」
それを手に取った。
そして・・・
テンコーーーー!!!!!!
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「Σ」
ズバン!と思い切り戸を開けて白リリー乱入。
「黒ちゃんがっ!黒ちゃんが脱衣狐に取り憑かれた!!!!!」
「ちょ、ちょっと何で今の聞こえてるのよ!?
あれだけ音楽かけてるのに!しかもここ防音壁にしたばっかだし!」
「え・・・!?あ、うーん。まぁ、ね」
~だって盗聴器で聞いてるんだもん。~
そこにぽつんと建っている一軒家に春の妖精が二人住んでいた。
時は夜。黒い寝間着を着た少女はベッドの中で寝息を立てていた。
「すぅ・・・すぅ・・・」
シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ・・・
↑リズム音
「・・・すぅ・・・ん・・・?」
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ・・・
↑重低音
「・・・・・・・」
ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカ・・・
↑エレキ
「 」
ふ~ん~どし~~~ひとつし~め~てか~け~ゆく~~~!!!
↑声
「うるさぁぁぁぁぁぁい!!!!」
ズバン!と思い切り戸を開けて黒リリー乱入。
「あら黒、起きてたんだ」
「寝てたわよ!さっきまで!
それがあんたの騒音で起こされたのよ!
今何時よ!?午前2時半よ!?寝ろよ昼行性!!」
「えー夜はまだまだこれからよー?」
「じゃあ起きててもいいから静かにして!」
「うーんそんなに言うんならわかったわ」
「まったくもう・・・」
そして部屋に戻った黒リリーは再び眠りについた。
次の日
「春の~恋しさよ~花の~息吹よ~冬の~長さが募らせて~♪
あ、おはよう。」
黒リリーが起きてリビングに行くと白リリーが朝食を作っているところだった。
「おはよう。あんな夜更かししてたくせに何で私より早いのよ・・・」
「それは黒が朝に弱いだけだと思うな。」
「うーんそうなのかなぁ」
「あ、そうそう私もうすぐ大ちゃんとドライブ行ってくるから。
帰ってくるのは明日の夜ね。夕食は必要ないわ。」
「ん。わかったわ」
「それじゃあ行ってくる。」
「はいはい行ってらっしゃい」
それから1時間ほど経って大妖精の乗った黒マジェスタが白を乗せていった。
黒リリーはそれを見送りながら、呟いた。
「私も免許取ろうかな・・・でも30万は厳しいわ・・・。
さて・・・」
~三妖精の家~
「ふあ~~ぁ、ふぅ」
いつも通り遅れて起きてきたサニー。
しかしいつもと違ってそこには青い服の妖精しかいなかった。
青い服の妖精は手に持ったこぶし大の石をくるくると回しながら眺めている。
「あれ、ルナは?」
「さっき黒いリリーホワイトが来て拉致ってったわ。」
「机の上のこの鉢植えは?」
「それは黒いのがルナの代わりだって言って置いていった月見草。」
「ふーん・・・ところでさっきから何やってんの?」
「ああ、この石が可笑しくて・・・クク」
「・・・」
「ほら、妖精でもわかるほどの黒い気。
これはかつて魔王を封じた聖石から純粋な魔だけを取り出した物なの。
ああ、もう聖石は必要ないわね。
サニー、この世にある4つの聖石を全て破壊しに行きましょう!」
「まあ落ち着け。」
~リリーの家、黒リリーの部屋~
「はいコーヒー。」
「ありがと。ん、これなかなかね」
「この辺じゃそう手に入らないのよ。接客用ね。」
「ふぅん・・・ところでここ結構いい家ね。広さもちょうどいいし。
それで、わざわざ私を連れてきた目的は?」
「単刀直入に言うわ。
この部屋に消音機能をつけて!」
「・・・無理。」
「ええ!?何でよ!?あなた音消すの得意でしょ!」
「そりゃあ自分の周囲の音は消せるけど・・・場所そのものにそう言った術をかけることは出来ないわ。
音を消し続けるならここに住まないといけない。」
「うう・・・これから先もあの騒音と戦わなければならないというの・・・」
「苦労してそうね。何があったの?」
「それが・・・」
~1時間経過~
「大変ねぇ。そりゃあ音消したくなるわ」
「そうよ近いうちストレスで倒れるんじゃないかってくらいなんだから!」
「ふむ・・・」
ルナは考え込みながらふところに手を入れてなにやらごそごそしている。
「あ、この部屋禁煙だから。」
「え、そうなの?」
ルナはふところを探るのをやめて手を出した。
「わかったわ。協力しようじゃないの。」
「え、ほんと!?・・・でどうするの?」
「この部屋の壁を防音壁にするのよ。と言っても多少マシになるって程度だけど。」
「そんなこと出来るの・・・?」
「なめなさんな。これでも大木を2度も家に変えたんだから。」
「ああそう言えば家に隕石が直撃してバラバラになったって言ってたっけ。」
「そうなのよ。片付けるのが大変だったわ。
・・・話がそれたわね。ええとこの部屋が少し狭くなるけどいい?」
「ええ。今はちょっと広すぎるくらいだし。」
「決まりね。じゃあこの家の設計図と配線図を・・・
・・・配線図だけあったらいいわね。構造は見た目で大体わかるし。
よし、まずは材料調達!先ず吸音材の手配!
材料は・・・えーと・・・檜使ったらいいのかしら?
わからないから檜にしましょう。ここに来るまでに通ったところに生えてた気がするから切りに行きましょう。」
「恩に着るわ。ルナサファイア。」
「チャイルドよ!サファイアはスター!」
こうしてよくわからないリフォームは始まった。
「もしもしサニー?リングスリーブと圧着工具全種類持ってきて。」
「この部屋とお姉さんの部屋が廊下挟んで向かい・・・ああ同じ方角に窓があるのね」
「めるぽ」
「あ、この小説借りていっていい?」
「全部読んだからいいよ。」
「もうこんな時間なの?終わりそうにないし今日は泊まってっていいかしら?」
~翌日~
「よし完成!これで多少はマシになるでしょ。」
「ありがとう。・・・でもほとんど一人でこれだけやれるのは恐ろしいわね・・・」
「何言ってるの。かの吸血鬼の屋敷にはどれだけ門を破壊されようが次の日には完璧に直してしまう門番がいるのよ。」
「幻想郷って広いのね・・・」
黒リリーが感心しているとルナがポケットからあるもの取り出し黒リリーに手渡した。
「これをあげるわ。」
「これは・・・」
渡されたのはひとつの小さな結晶。
「これは魔力の結晶・・・かしら?」
「そうよ。それに力を込めれば術者にのみ音を聞こえにくくする効果があるわ。
感謝しなさい。妖精が自分の力を他人にあげるなんてあり得ないんだから。
・・・まぁ実を言うとそれ適当に作ってみた奴の失敗作なのよ。」
「取りあえず使えはするのね。
使い方は魔力を込めるとかでいいのかしら?」
「ううん、それにはちょっとやり方があってね。
この石に集中しながら・・・
手足を広げて『テンコーーーーー!!!!!!』と叫ぶ事よ!
ちなみに『ー』や『!』の数が違っただけでも効果は発動しないから。」
「・・・うん・・・わかったわ」
~そして夜~
「サーンシャイン 遙かなる~大地明日へ・・・ん?」
黒リリーが改装のため移動させていた部屋の中の物を元の場所に戻していると
家の前に車が止まりまたすぐに走り去っていった。
「ただいま~!
いや~大ちゃん凄いね。一車線の団地でドリフトかますんだもの。びっくりしたわ。」
「寿命縮むよそんなことされたら・・・」
「あ、これお土産のお酒。一緒に飲もうよ。」
「はぁ・・・私がお酒にあんまり強くないこと知ってるでしょう?」
「大丈夫。吐いたらやめるから。」
「それって吐くまでやめないってことじゃ・・・」
「ところで来客用のが減ってたけど誰か来てたの?」
空になったグラスに酒を注ぎながら白リリーが聞いた。
「ええ、ルナチャイルドがね。」
黒リリーはグラスをくるくると回している。
「ルナチャイルドって言ったら・・・ああ、あのクロワッサン。
隕石が落ちたって聞いたから死んだのかと思ってたわ。」
「そういうことを言わないの。
ところで自分よく飲むわね。」
現在白8杯目、黒1杯目。
「まだまだ~最後には恒例のスピリタス一気飲みがあるから覚悟しなさい~!」
「うえ~あれはもう勘弁~」
「前にそれみんなでやったときにチルノが溶けたのが面白かったわね~。」
「もう少しで消滅するところだったからねぇ・・・」
「あはは。あれで大丈夫だったの大ちゃんだけだったもんね。
あ、そうそうこんなのがあるんだけど。」
そう言って白は紙に包まれた瓶を2本取り出した。
「この二つのワイン、どっちが高かったか当ててみて。」
「私ワインなんて全然知らないわよ。」
「まぁ勘でいいから。」
白が二つのグラスにそれぞれ注ぐ。
黒はその二つをまじまじと見つめる。 ・・・全然わからなかった。
そして光に透かしてみたりにおいをかいでみる。 ・・・知識がゼロなので意味が無かった。
最後に順番に口に運んでみる。
「ん~味が違うのはわかるんだけど・・・あとはさっぱりだわ。
こっちのワインかしら。」
「ほぉ黒は右のシャトーペトリュスを選んだわわね。
でも残念。高かったのは左のロマネコンティでしたー。」
「相当慣れてる人じゃないとわかんないってそんなの・・・」
こんな感じで二人の飲み会はこの1時間後に終了した。
ちなみにラストで黒が火を吹いた。
時は深夜。黒い寝間着を着た少女はベッドの中で眠りにつこうとしていた。
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ・・・
「ん・・・またやってる・・・でもホントにだいぶマシになってるわねこれは。
・・・そうだ」
黒は机の上に置いてあった石を見つめ、
「試してみようかしら。」
それを手に取った。
そして・・・
テンコーーーー!!!!!!
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「Σ」
ズバン!と思い切り戸を開けて白リリー乱入。
「黒ちゃんがっ!黒ちゃんが脱衣狐に取り憑かれた!!!!!」
「ちょ、ちょっと何で今の聞こえてるのよ!?
あれだけ音楽かけてるのに!しかもここ防音壁にしたばっかだし!」
「え・・・!?あ、うーん。まぁ、ね」
~だって盗聴器で聞いてるんだもん。~
強キャラだなぁ白リリー&大妖精
笑えたけど