この作品はプチ作品集6「初めて東方の二次創作をする時の注意点の再現 」を御覧になってからの方が理解度が深まるかもしれません。
むしろ読め。そしてコメントよこせ。
前回「初めて東方の二次創作をする時の注意点の再現 」で、うどんげに掘られた挙げ句。前も後ろも初めてを美味しく頂戴されてしまった幽香。
お陰で酷い切れ痔になってしまい、嫌々ながらも永琳の所へボラギノールを貰いに行く日々であった。
風見 幽香は考える。
何を考えているかと言えば、当然復讐の方法である。
無理矢理剥いて、秘部を凝視した霊夢と魔理沙。
自分を変な所へ放り込んだ永琳――の所にボラギノールを貰いに行くのは不本意であるが。永琳も罪悪感があるのか無料で処方してくれる。
そして、初めてを美味しく頂戴してくれたクシャ耳兎。
乙女の初めてを頂戴した罪は重い。と言うかレイプである。犯罪である。
「はーい、幽香様。ボラギノール塗るからお尻出して下さいね」
風見 幽香は考える。
復讐をするにしても、相手はいずれも幻想郷の実力者達。一人で相手をするのはいささか分が悪い。
やられたら不可説不可説転倍にしてやり返すを信条にしている幽香にとって、今回の件はかなり頭に来ているので、何とかやり返してやろうと思っているのだが、なかなか良い案が浮かばないのも事実。なんと言っても乙女の大切な物BEST3の内一つが奪われたのだ(1位・初めてのアレ 2位・ファーストキス 3位・最強の座 ちなみに普通の乙女は後ろは使わないのでランキング入りしていない)むしろ不可説不可説転倍でも足りないだろう。
そこまで考えた所で「あはっ」と、いうエリーの声が聞こえた。
「……」
「……?」
「……今、笑ったわね?」
「と、言いますと?」
「私の秘部を見て『あはっ』って、笑ったわよね」
「いや、その」
「あまり私を怒らせない方がいい」
「え?え、え、え?」
「これは病気なのよ!?成人女性の約2%がそうであるとされる、歴とした病気っ!貴女に判るの!?この年にもなって未だつるつるなままの私の気持ちがっ!!!貴女は別に生えてるからいいかもしれないけどね、お風呂に入る時、どれくらい辛いのか判る!?判らないわよね?のうのうと毛を生やして生きている貴女には!いい?今度笑ったら、ひん剥いて両穴にバイブレータ突っ込んだまま、縛り上げて神社の鳥居に吊すわよ!死ね!氏ねじゃなくて死ね!」
「奥に塗るのでもう少しお尻の力抜いて下さいね」
「なんというスルー……
私の激情を無視してしまった。
このスキルは間違いなく今の門板住民に足りない」
風見 幽香は考える。考えに考え抜く。
――――そうだ、京都に行こう。
違った。
別に京都に行く必要はない。
風見 幽香は考える。考えに考え抜く。
――――そうだ、樹海で死のう。
違った。
別に樹海で死ぬ必要はない。
でもいっその事、樹海で死んでやろうか。遺言状に『お前等全員死ろす!!!』とでも書いて。
しかし「はい、幽香様。ボラギノール塗り終わりましたよ」と、エリーが言った所で我に返った。
何が悲しくて、従者に尻を見せつけなくてはいけないのか。
何が悲しくて、奥まで指を入れられ塗り塗りされなければいけないのか。
そう考えると復讐への思いは二次関数の如く募っていく。まるで孔明の魔力値の様に。クリムゾンフレア!
「あらま、幽香何してるの?」
突然、声が響いた。エリーの物ではない。勿論幽香自身の物でもない。
「あら、夢月。何って……――
そこまで言って、はたと気付いた。
自分は今、どんな姿だ?下半身丸出し。そして四つん這い。つまりはエリーに向かって尻を突き出している様な状態。
こんな状態を目の当たりにしたら、一般ピーポーはどう思うのか。
「姉さーん!幽香が面白いわー!」
どう思ったのかどうかは別として、「こんな面白いこと広めずにどうするのか」といった表情で叫ぶ夢月。
「ちょwwwおまwwwやwwwwwwめwwwwwwろwwwwww」
幽香の制止など気に止めず、姉を呼びに走り去る夢月は「幽香がエリーにお尻を見せながら『私の尻を見てくれ。こいつをどう思う?』って言ってるわー!」と、あること無いこと三割増しにして声高らかに叫ぶ
そして、姉の幻月も幻月で「何ですってー?幽香がエリーにお尻を見せながら『舐めてご覧なさい』ですってー?」とあること無いこと五割増し。
「そんな事一言も言ってねぇぇぇええええええ!!!」
言っていようと、言って無かろうと、多くの人が信じた事こそがもっとも正解に近い。それが日本社会という物である。
たとえ左であろうと、百人が右と言えば右。それがジャパニーズナショナリズム。あっかるいナッショナル。マルコムX。
「言ってないわよね?私そんな事言ってないわよね?ねぇエリー!」
「幽香様がお尻を舐めろだなんて――――
「ね?ね?ね?」
「 喜 ん で や ら せ て い た だ き ま す 」
「アッー!」
情報操作とは恐ろしい物である。
「S・H・I・T。SHIT!」
何と言う屈辱……。まさかエリーにそんな趣味gじゃなくて、尻を舐められてしまうとは……。
それも痔持ちの尻だ。脱肛でないだけマシだが、屈辱以外の何であろうか?
「腋巫女め……黒白魔砲使いめ……ペド薬師め!!!」
全てはあの三人のせい。彼奴等がいなければ、痔になる事も、エリーに尻を舐められて気持ち良くなってしまう事も無かった。
何と言う屈辱。何と言う恥辱。ナンと言う食べ物……インドでは間違いなく主食。
「糞!糞!糞!馬鹿にしやがって!糞!」
「さっきから五月蠅いわね。何やって――
ギアッty幽香の悲痛な叫びを聞きつけ現れたのは、夢幻館の門番くるみ。
――まさか、幽香に露出の気があったなんて……」
「Fuck youぶち殺すぞ…」
流石に温厚なゆうかりんでもコレは怒る。痔やくそみそはまだ許せるが、露出は怒る。
基準?知らんがな。
「はい、幻月せんせー」
「なんですか、夢月ちゃん」
「はやくぱんつをはけばいいとおもいます」
「穿いてない……それがいいんじゃぁないか……」
穿いていないのが良いのか悪いのかは別として、いい加減ショーツを穿かないからネタにされるのは確か。
怪獣シリマルダシと罵られても文句は言えない。
「そうよ、私のショーツは何処に」
ぐるりと辺りを見回す幽香。お気に入りのくまさんぱんつは何処へ――
「エリー、私のショーツは――
そこで彼女が見たものはっ!
「幽香様のしみパンハァハァ」
もう、生きるのやめようかと本気で思った。