「あ、そう。」
突然の申し出、それは願って止まないことでもあった。
「ええ。ここには長く居過ぎましたしね。」
舞い流離うが生きる証。風は留まることを知らない。
「ようやく静かな時間が戻ってくるのね。」
翼なんていらない。得られる知識がある限り、そこが自分の生きる場所。
「情報は以後も継続してお伝えしますので。ご安心を。」
文は胸に手を当て軽く会釈。
「散々好き勝手やってくれたんだから、それくらいは当然。」
パチュリーは腕と足を組んだまま動かない。
「ふふ、随分と嫌われましたね。」
「・・・まぁ、いつかみたいにまた実験に付き合ってくれれば容赦しなくもないわ。」
「そういうことならこちらこそ、喜んで承りますよ♪」
「・・・・・」
白と黒は互いに強調しあうというが、
パチュリーは必要以上に冷淡に見えたし、文の大きな身振り手振りは道化にすら思えた。
機械人形とまでは言いますまい。
「そろそろ時間ですね。今日は前もってゲストをお呼びしてるんですよ。」
「そう。 なら私はあっちで本を読んでいるとするわ。」
そう言って、パチュリーはテーブルにあった厚さ5cm程もある大きな本を抱えて歩き出した。
「あ、今日は出てくれないんですか?」
「・・・聴こえなかった? 『私はあっちで本を読んでいるとするわ。』」
振り返り、引き止めた文を睨む。
コレイジョウジャマヲスルナ。
シャーッ
「これはどうも、失礼を。」
銃で脅された市民か、はたまた猫に狙われた小鳥か。
とりあえず両手を挙げてそのままスタジオへと向う。
・・・しかしこれはまた嫌われたものだなぁ。
文が去るのを見届けて、再び歩き始めた。
勝手に盛り上がっているのは構わないが、ああいう風に積極的に来られるのがどうも苦手だった。
全く、気苦労は少ないに限るというのに・・・
抱えていた本が妙に重く感じた。
♪風神少女
「明日の昨日のコンバンワ! 射命丸文です!
今日も元気に皆さんからのお便りを紹介していきますよ~。どうぞ、最後までお付き合いください!
この番組は、射命丸協会・香霖堂・紅魔財団の提供でお送りしまーす!」
・▽・CM中!
「最後まで・・・ね。」
ふんと鼻を鳴らす。
視線は本に行きつつも、頭と耳はラジオに傾けられていた。
なんのかんので結構気にはなっていたのだ。
「あれ? パチュリー様、今日は出ないんですか?」
「ええ。あの騒々しいのも今日限り。図書館も元通り。清々するわ。」
「そうですかー。少し残念。」
「何がよ。」
胸がざわつく。
「またここも静かになるんですね・・・」
「そうよ。静寂こそが私の居場所。いつも通りの日常よ。」
そう、いつも通りの日常。
失ってわかるありがたさ。
打ち壊されるたびにそう思う。
「刺激のない人生ほどつまらない人生はないと言いますよ?」
パチュリーはゆっくり首を回し、上目使いで睨みつける。
目は口ほどにとは言うが、小悪魔にとってそれは遥か上からの圧迫感を感じた。
「いえいえいえ、とんでもない。 そんなに怒らないで下さいな。
私はただ、あれを直に楽しめるのが好きだったものでして~(^▽^)ノ」
おどけた調子にこの言い訳。
これが本音じゃあるまいに。
「・・・今度契約する時は無口で従順なコが良いわね。」
視線を本に戻す。
気苦労は少ないに越したことはないというのに・・・
「あぁん、見捨てないで下さいな~(T□T)」
「今日はコーヒーが飲みたいわ。用意しなさい。」
片隅にて、ため息1つ。
暗闇はこんなにも全てを溶かすというのに、
この憂鬱はいつまで経っても消えやしない。
注ぐミルクは渦を巻き、二度と元には戻らない。
・▽・CM終わり!
「はい、ではゲストの紹介から!
ぶらぶらしていたところを捕まえてきました、小野塚小町さんです。どうも~♪」
「はい、小町でーっす。」
「相変わらずですか?」
「うん、相変わらず仕事に精を出してますよ~。」
「うわー、うそ臭ーい。」
「人聞き悪いなぁ、ちゃんとやってるって。」
「本当ですか~?」
「本当だって! 今日も四季様に挨拶して帰ってきたんだもん! お墨付きだよ!?」
「おお、そうですかー。説教は?」
「されてなーい♪ ここんとこはずっと安泰よ~♪
・・・っていうか何こんなとこで言わせてるのさ!?」
「あ、これはこれは失礼を。」
「もー、頼むよ? ホントに。」
「はい、すいませんでした、と!
では遅れましたが、御葉書の方読ませていただきます!
P.N.油揚げさんから。」
『こんばんわ。いつも楽しく聞かせてもらっています。
早速ですが、私の愚痴を聞いてください。
私のご主人様は頭脳明晰で大変素晴らしい方なのですが、
それが発揮されることは殆どなく、私に指図をしてはいつもグータラしてばかりです。
有能なのにそれを使わないなんて勿体無いですよね?
まぁ、ご主人様がいなければ私も存在しないので何も言えないでいるのですが。
しかし、やっぱりたまには自分で動いて欲しいです。
P.S.
最近私の式が反抗期です。何をするにも「嫌!」の一点張りです。
一体何がいけないのでしょうか? 正直へこんでいます。』
「いやー、この人の気持ち、わかるなぁー!
あたしもさー仕事だからやってるけど、本当は命令されて動くのってあんまり好きじゃないんだよねー。」
「今のお仕事に不満でも?」
「うーん、なんというかさ、仕事自体は良いんだ。それなりに面白いし。
ただねー、ちゃんと仕事しても褒めてくれないしー、給料もアレだしー。
なんていうかさ、達成感? みたいのが欲しいよね~、やっぱり。」
「言いたい放題ですね~。
そんな小町さん、上司の言い分には興味ありますか?」
「うーん、そうだねぇ・・・たまにはそういうのもいいんじゃない? 上司もたまには愚痴りたいだろうし。」
「それはよかった。実は上司さん側のお便りって初めてなんですよね。
では、読みましょう! P.N.クォーターセッションズさんから!」
『今晩は』
「はい、今晩はー♪」
『大変心苦しいのですが、是非私の悩みを聞いていただければと思い投稿した次第です。』
「うわー、のっけから暗いなぁ。」
『私の職場は全部で10部署に分けられており、わたしはそのうちの1つを任されています。
各部署間では歴史的に対抗意識というものがあるようで、月間成績でそれぞれランク付けされています。
私個人としては、そのようなものに囚われるのは如何なものかと思うのですが、
私も先人の後任を任された身、泥を塗らぬようにと日々職務に励んでいます。』
「ふーん、なんかいろいろ大変ね~。」
『しかしながら、ここのところの業績は芳しくなく、先日はついに最下位へと転落しました。
原因は判っています。部下の怠慢であるということに。
部下は常にマイペースであり、説教の1つや2つではなかなか直りません。
いえ、本人にその気がない限り、きっと何回言って聞かせても無駄でしょう。
この調子が続くようであれば、クビにすることも止む無しでしょう。』
「・・・・これってー」
『しかし、ふと思ったのです。
非は確かに部下にあるでしょう。しかし、果たして自分自身に非はないと言い切れるのかどうか。
私は部下に責任を求めているのでは、と。
私はここの部署の責任者です。そして部下の責任は私の責任でもあるのです。
ならば今回の失態の一端、私にも責任は当然あるでしょう。
まずは私に出来ることをこなしてみようと思います。
部下に責任を問うのは、それからでも遅くはないはずです。
しばらくは残業続きでしょうが、頑張っていきたいと思います。』
「・・・・・・・・・・・・」
「うーん、なかなか重い話ですねー・・・・ん? 悩み、もう自己完結してますね。」
「・・・・あんた、これを知っててあたしを呼んだのかい?」
「? 何をですか?」
「・・・いや、なんでもないよ。」
「はあ・・・?
んー、まぁ油揚げさんもクォーターセッションズさんも、元気出して頑張ってください!
いつか報われる日が来ます!
さぁ、そんな2人に届けますのはこの曲!
プリズムリバー三姉妹&ミスリルのコラボレーション!
あ、紅魔館の方もご一緒ですね? いいですね、賑やかにいきましょう!
「もう音楽しか愛せない!」 どうぞーー!!
♪もう音楽しか愛せない!
作詞:リリカ・プリズムリバー 作曲:ZUN 編曲:メルラン・プリズムリバー 歌:ミスティア・ローレライ
・▽・最初から飛ばしていくよぉ~~!!
「あ、小町さん、ドコへ!?」
「急用が出来た。ご免な。」
口調は軽快に、眼光は鋭く光る。
小町は怒っていた。
全く、何の相談もなし、ただ自分で抱え込んで勝手に悩んで!
珍しく優しいかと思ったらこれか。気分悪いよ。本当に。
上司のクソマジメさにも、自分の身勝手さにもさ!!
「困ります! 今本番中ですよ!?」
「侘びは後で入れる。じゃあな!」
故意ではなかったにしろ、面倒見のよい上司をここまで追いつめたんだ。
私はあの人の部下だ。ここでやらずにいつやるんだっての!?
「青くなったり赤くなったり・・・風邪でもひいたんでしょうか?
いやーしかし困りましたね!!」
文の思考は早くも次の段階へ。
腕組みしつつも、足はある方向へと。
・▽・今日はサービス、2番も歌うよ! 私の歌を聞け~~!!
「全く、何が『もうすぐ出番』よ。本当に好き勝手やってくれるわ。」
激しくも優雅な音色を奏でるバイオリンに、パチュリーはため息を漏らす。
この間のときもそうであったが、演奏をしている子悪魔の姿は実に活き活きとしていた。
まるで柵から開放されるように・・・
なんとなく敗北感。パチュリーは少し悔しかった。
「あああ、パチュリーさんっ!」
「うわ・・・」
すごい形相で駆け迫ってくる文を見て、パチュリーは少しひいた。
あんな履物でよくあそこまで走れるものだ。
「何よ、喧しいわね。」
「それがデスね! ゲストに逃げられてしまってですネ! その、代役をお願いしたいんです!」
合わせた手の平を前に出しながらお辞儀を繰り返す文はなんとも滑稽だった。
パチュリーは呆れた。
「はぁ・・・なんだってこう貴女は面倒事を持ち込んでくれるのかしら?」
「今回は私の所為じゃありませんよ~。」
やれやれと、首を横に振る。
なんだかここで意固地になって突っぱね返すのも馬鹿らしい。
神がいるとするのなら、これはどんな試練なのか?
なんだか笑えてきた。
・・・・しかしもう少し粘ってみるか。
「1回目は1人でやってたんでしょ? 何故1人でやろうとしないの? できるんでしょ?」
「それはまぁ・・・そうなんですが。」
「どうなのよ?」
俯く文の顔を、座ったままで覗き込む。
自分でなかなか意地悪そうな顔をしているのだろうなと思いつつ、少しだけレミィの気持ちがわかった気がした。
「時間ないんでしょ?」
マズイ。
これは楽しい。
意を決したようで、若干ふてくされ気味に文は言う。
「私はですね、そのー・・」
「うん?」
「つまらないのは嫌いなんです。」
「・・・は?」
少し検討が違ったか・・・?
「ん~確かに1回目は1人でしたよ? それでも十分楽しかったんです。
でもですね、もう1人だと面白くないんです。」
文は難しい顔に腕組みをして、なんだか恥ずかしそうにしていた。
落ち着かない所為か常に羽はバサバサいい、床に固めの風斬り羽が抜け落ちた。
ああ、そうか。
そういうことか。
「・・・くすっ」
風来坊が「1人が寂しい」だって?
これはなんの冗談だ!?
「あっははははははははは・・・・」
これは大きな誤算。
このコも私も、まだまだ未熟ということか。
こんなに可笑しいのは何年ぶりだろう。
「もう、笑わないで下さい! ・・ああ、もう時間がっ!? ほら、行きますよ!!」
文はパチュリーを抱きかかえて舞い上がる!
「こ、こら! 離しなさい!! あ・・・」
マズイ。
思った以上に文の腕の中は居心地が良い。
「もう走ってたら間に合いません! じっとしててくださいね!!」
照れはするけど、今は手段は選べない!
・・・うわぁ、すっごい軽くてふわふわだ・・・・・・
暗くよどんだ図書館を一閃する飛行物体。
1秒のせめぎ合いのなかで、彼女らはそのときがいつまでも続くように感じた。
・▽・演奏終了! みんなー、ありがとーーぅ!!
「プ、プリズムリバー三姉妹&ミスリルと紅魔館のお二人で、『もう音楽しか愛せない!』でした~!!
っはーーーーーーーー!!」
文は椅子の上に直接座る形で着地したため、その後のパチュリーの扱いに非常に困った。
「馬鹿。このままでどうする気?」
「えーっとー・・・・・このまま唇でも頂ま―」
パチュリーの右フック! ばしっ! ばしっ!!
2HITS! 効果は抜群だ!!
文に142のダメージ!
「お疲れ様でーす♪ (よし、今日も真っ当に仕事できたよっ)」
「どうもー♪ (こうやって活躍できるのも、姉さんが顔利かせてくれるお陰よね。)」
「またいつか。 (・・・しかし疲れた。)」
「またご一緒しましょうね。 (こんな機会、またあるのかな・・・?)」
「貴女、蟲のクセになかなかの腕じゃない? (ん? あれ、パチュリー様?)」
「・・・メイドのクセに結構上手いじゃん。 (負けてられない・・!)」
「今日は朝まで歌い続けるよー!!」
(な!? 咲夜まで何やってるのよ!?)
パチュリーはスタジオに来て早々に頭を抱えた。
そういえば2人って言ってたっけ。
こんなのできれば見られたくはなかったのに・・・
「えー、ここでお知らせです。小町さんは急病のためお休みです! お大事にー!
そしてここからはいつものようにパチュリーさんと進めていきます!」
「・・・・」
「・・お願いしますね?」
「えぇ。いいから先、進めなさいな。」
「ん、そうですね。では次いきしょう!
えーっと・・・博麗霊夢さんからのお便りです。」
『なんか盛り上がっているみたいじゃない?
こっちは相変わらずお金はないわ。すっからかんよ。
あなたのやっているラジオのスポンサーって、本当にお金出してくれてるの?
もしそんなお金があるんだったら、毎度事件を解決させているこの私にくれてもいいじゃない?
世の中不公平よね!? 後で霖之助にせがんでやる!!』
「・・・貴女、ちゃんと事前に中身読んでるんでしょうね?」
「いやーその~・・・ははははははは。」
「全く、どいつもこいつも・・・」
「えーっとですね、お金は差し上げられないんですが、霊夢さんには何か潤うものを送っておきますね。お楽しみに~♪」
「余計なお世話だろうけど。」
「まぁまぁ、一応お得意さんですし、誠意は見せないと。」
「誠意、ね・・」
「と、言う訳でここまでやってきましたが!
この番組、今日で終了ということになります! あ、打ち切りではありませんよ?」
「・・・は? 聞いてないわよ、そんなこと。」
「あれ、言いませんでしたっけ? まぁ、またなにかあったらよろしくお願いしますね!」
「また?」
「ええ、多分!」
「・・・もうちょっと考えてから口に出したらどう?」
「という訳なので、今後とも応援よろしくお願いしまーす!」
(この期に及んで・・・!)
「以上、射命丸文と!」
「・・・パチュリー・ノーレッジ」
「―がお送りしました!
Good bye! Good bye!! Good bye!!!」
・▽・放s・・うわ、何すん・・・ 放送終了だよ~!
~~何するのよ!? お前だけ面白いことやっててずるい! 私にもやらせろ!
私に任された仕事だもん! いいじゃんケチ~~! 何いt ブツンッ
(・・・・ハッ、出番あれだけ!?)
怒り再燃。
「どうもー、お疲れ様でした~。」
「ねぇ、」
シャーッ
「え、あ、はい。なんでしょう?」
文は驚いている!
「アレだけのために出たの? 私は?!」
パチュリーの攻め立てる攻撃!
「え? あ、ああ、まぁ・・・そうなりますね。」
miss!!
煮えきらぬ返事。
早くも意気消沈。
「はぁ・・・なんか、もういい。本当に疲れた。休ませて貰うわ。」
「はい、本当にお疲れ様です。」
やはり慣れない事は易々とすべきではないのだ。
こんなにも肉体が疲労するなんて今まであっただろうか?
・・・まぁごく最近ありはしたけど。
「パチュリーさん。」
「何? まだなにかあるの?」
文は胸に手を当てこう言った。
「・・・また、来てもいいですか?」
「?・・・えぇ、情報と実験なら何時でも歓迎よ。」
「いえ、友人として。」
「・・・は?」
文は赤面しつつもこう答える
「お恥ずかしながら私、特定の者と親しくなるということがありませんでして。
その・・今まで取材ばかりでしたので。ですから、これを機に、と思いまして。」
手の位置はそのままに、文は軽く腰を曲げ、上目遣いでパチュリーを見た。
彼女はいたって真剣であった。
「はあ・・・・」
・・・何、この展開。
非常に返答に困る。
どうすればいい? どう答えればいい?
「どうでしょうか?」
「どうって・・・」
パチュリーはたじろいだ。
そして初めて気づくのである。
文の態度は決して道化ではなかったのだと。
そう。
これはまさに紳士!
「パチュリー様、そういうときは一言『yes』と答えればいいんですよ♪」
「どこから出てきたこの悪魔。」
・・・それ自体は別に構わないのである。
だがしかし、何か違うような気もした。
さてどうしよう・・・・・・
・・・
では、こうしようか。
「ふん・・・私に馴れ合おうなんて100年早いわ。」
さっと文に背を向けた。
衝撃。
WRYYYYYYYYY!!
文に213のダメージ!!
文は倒された!
「そ、そうですか・・・」
文はガクッと頭を垂れた。
紳士敗れる。
無理はないかぁ・・・本格的に嫌われちゃってたしなぁ。
今回は割りと上手くいったと思ったんだけどなぁ・・・・
そこに小悪魔は颯爽と駆け寄る!
「文さん、100早いということはですよ? 100年経てばお友達になれるってことですよっ(はぁと)」
「そーなのかー!」
「・・・え? あ・・・」
文はパチュリーの方に目をやった。
相変わらず背中を向けっぱなしだが・・・紫がかった髪から覗いた耳は赤くてよく映えた。
思わず苦笑した。
「100年ですか~、道は険しいですねぇ。」
(・・・・本気で100年待つ気じゃないでしょうね?)
防音機能搭載の図書館に、笑い声が響いた。
・▽・次の日ー! 永遠亭!
「えぇー!? ラジオ、終わっちゃったの?!」
「はい。昨日が最終回だったとウドンゲが。」
「折角私も投稿しようと思ったのに・・・」
「後で後でと言ってるからですよ?」
「はぅーーー・・・」
・▽・神社ミコー!!
「・・・何これ?」
「・・・お面か? にしては随分柔らかいぜ。」
「あ、裏に何か書いてある。」
これでお肌もすべすべ!
べしっ
(^▽^)紅魔館です~
「んふふ~。」
「何咲夜? 気持ち悪い。」
「これ、どうぞ♪」
「茶葉がどうしたってゆーのよ。」
「これで イ チ コ ロ ですよ♪」
「いらない。」
「本当は倦怠期に使うんですけどね~」
「聞いてない。」
突然の申し出、それは願って止まないことでもあった。
「ええ。ここには長く居過ぎましたしね。」
舞い流離うが生きる証。風は留まることを知らない。
「ようやく静かな時間が戻ってくるのね。」
翼なんていらない。得られる知識がある限り、そこが自分の生きる場所。
「情報は以後も継続してお伝えしますので。ご安心を。」
文は胸に手を当て軽く会釈。
「散々好き勝手やってくれたんだから、それくらいは当然。」
パチュリーは腕と足を組んだまま動かない。
「ふふ、随分と嫌われましたね。」
「・・・まぁ、いつかみたいにまた実験に付き合ってくれれば容赦しなくもないわ。」
「そういうことならこちらこそ、喜んで承りますよ♪」
「・・・・・」
白と黒は互いに強調しあうというが、
パチュリーは必要以上に冷淡に見えたし、文の大きな身振り手振りは道化にすら思えた。
機械人形とまでは言いますまい。
「そろそろ時間ですね。今日は前もってゲストをお呼びしてるんですよ。」
「そう。 なら私はあっちで本を読んでいるとするわ。」
そう言って、パチュリーはテーブルにあった厚さ5cm程もある大きな本を抱えて歩き出した。
「あ、今日は出てくれないんですか?」
「・・・聴こえなかった? 『私はあっちで本を読んでいるとするわ。』」
振り返り、引き止めた文を睨む。
コレイジョウジャマヲスルナ。
シャーッ
「これはどうも、失礼を。」
銃で脅された市民か、はたまた猫に狙われた小鳥か。
とりあえず両手を挙げてそのままスタジオへと向う。
・・・しかしこれはまた嫌われたものだなぁ。
文が去るのを見届けて、再び歩き始めた。
勝手に盛り上がっているのは構わないが、ああいう風に積極的に来られるのがどうも苦手だった。
全く、気苦労は少ないに限るというのに・・・
抱えていた本が妙に重く感じた。
♪風神少女
「明日の昨日のコンバンワ! 射命丸文です!
今日も元気に皆さんからのお便りを紹介していきますよ~。どうぞ、最後までお付き合いください!
この番組は、射命丸協会・香霖堂・紅魔財団の提供でお送りしまーす!」
・▽・CM中!
「最後まで・・・ね。」
ふんと鼻を鳴らす。
視線は本に行きつつも、頭と耳はラジオに傾けられていた。
なんのかんので結構気にはなっていたのだ。
「あれ? パチュリー様、今日は出ないんですか?」
「ええ。あの騒々しいのも今日限り。図書館も元通り。清々するわ。」
「そうですかー。少し残念。」
「何がよ。」
胸がざわつく。
「またここも静かになるんですね・・・」
「そうよ。静寂こそが私の居場所。いつも通りの日常よ。」
そう、いつも通りの日常。
失ってわかるありがたさ。
打ち壊されるたびにそう思う。
「刺激のない人生ほどつまらない人生はないと言いますよ?」
パチュリーはゆっくり首を回し、上目使いで睨みつける。
目は口ほどにとは言うが、小悪魔にとってそれは遥か上からの圧迫感を感じた。
「いえいえいえ、とんでもない。 そんなに怒らないで下さいな。
私はただ、あれを直に楽しめるのが好きだったものでして~(^▽^)ノ」
おどけた調子にこの言い訳。
これが本音じゃあるまいに。
「・・・今度契約する時は無口で従順なコが良いわね。」
視線を本に戻す。
気苦労は少ないに越したことはないというのに・・・
「あぁん、見捨てないで下さいな~(T□T)」
「今日はコーヒーが飲みたいわ。用意しなさい。」
片隅にて、ため息1つ。
暗闇はこんなにも全てを溶かすというのに、
この憂鬱はいつまで経っても消えやしない。
注ぐミルクは渦を巻き、二度と元には戻らない。
・▽・CM終わり!
「はい、ではゲストの紹介から!
ぶらぶらしていたところを捕まえてきました、小野塚小町さんです。どうも~♪」
「はい、小町でーっす。」
「相変わらずですか?」
「うん、相変わらず仕事に精を出してますよ~。」
「うわー、うそ臭ーい。」
「人聞き悪いなぁ、ちゃんとやってるって。」
「本当ですか~?」
「本当だって! 今日も四季様に挨拶して帰ってきたんだもん! お墨付きだよ!?」
「おお、そうですかー。説教は?」
「されてなーい♪ ここんとこはずっと安泰よ~♪
・・・っていうか何こんなとこで言わせてるのさ!?」
「あ、これはこれは失礼を。」
「もー、頼むよ? ホントに。」
「はい、すいませんでした、と!
では遅れましたが、御葉書の方読ませていただきます!
P.N.油揚げさんから。」
『こんばんわ。いつも楽しく聞かせてもらっています。
早速ですが、私の愚痴を聞いてください。
私のご主人様は頭脳明晰で大変素晴らしい方なのですが、
それが発揮されることは殆どなく、私に指図をしてはいつもグータラしてばかりです。
有能なのにそれを使わないなんて勿体無いですよね?
まぁ、ご主人様がいなければ私も存在しないので何も言えないでいるのですが。
しかし、やっぱりたまには自分で動いて欲しいです。
P.S.
最近私の式が反抗期です。何をするにも「嫌!」の一点張りです。
一体何がいけないのでしょうか? 正直へこんでいます。』
「いやー、この人の気持ち、わかるなぁー!
あたしもさー仕事だからやってるけど、本当は命令されて動くのってあんまり好きじゃないんだよねー。」
「今のお仕事に不満でも?」
「うーん、なんというかさ、仕事自体は良いんだ。それなりに面白いし。
ただねー、ちゃんと仕事しても褒めてくれないしー、給料もアレだしー。
なんていうかさ、達成感? みたいのが欲しいよね~、やっぱり。」
「言いたい放題ですね~。
そんな小町さん、上司の言い分には興味ありますか?」
「うーん、そうだねぇ・・・たまにはそういうのもいいんじゃない? 上司もたまには愚痴りたいだろうし。」
「それはよかった。実は上司さん側のお便りって初めてなんですよね。
では、読みましょう! P.N.クォーターセッションズさんから!」
『今晩は』
「はい、今晩はー♪」
『大変心苦しいのですが、是非私の悩みを聞いていただければと思い投稿した次第です。』
「うわー、のっけから暗いなぁ。」
『私の職場は全部で10部署に分けられており、わたしはそのうちの1つを任されています。
各部署間では歴史的に対抗意識というものがあるようで、月間成績でそれぞれランク付けされています。
私個人としては、そのようなものに囚われるのは如何なものかと思うのですが、
私も先人の後任を任された身、泥を塗らぬようにと日々職務に励んでいます。』
「ふーん、なんかいろいろ大変ね~。」
『しかしながら、ここのところの業績は芳しくなく、先日はついに最下位へと転落しました。
原因は判っています。部下の怠慢であるということに。
部下は常にマイペースであり、説教の1つや2つではなかなか直りません。
いえ、本人にその気がない限り、きっと何回言って聞かせても無駄でしょう。
この調子が続くようであれば、クビにすることも止む無しでしょう。』
「・・・・これってー」
『しかし、ふと思ったのです。
非は確かに部下にあるでしょう。しかし、果たして自分自身に非はないと言い切れるのかどうか。
私は部下に責任を求めているのでは、と。
私はここの部署の責任者です。そして部下の責任は私の責任でもあるのです。
ならば今回の失態の一端、私にも責任は当然あるでしょう。
まずは私に出来ることをこなしてみようと思います。
部下に責任を問うのは、それからでも遅くはないはずです。
しばらくは残業続きでしょうが、頑張っていきたいと思います。』
「・・・・・・・・・・・・」
「うーん、なかなか重い話ですねー・・・・ん? 悩み、もう自己完結してますね。」
「・・・・あんた、これを知っててあたしを呼んだのかい?」
「? 何をですか?」
「・・・いや、なんでもないよ。」
「はあ・・・?
んー、まぁ油揚げさんもクォーターセッションズさんも、元気出して頑張ってください!
いつか報われる日が来ます!
さぁ、そんな2人に届けますのはこの曲!
プリズムリバー三姉妹&ミスリルのコラボレーション!
あ、紅魔館の方もご一緒ですね? いいですね、賑やかにいきましょう!
「もう音楽しか愛せない!」 どうぞーー!!
♪もう音楽しか愛せない!
作詞:リリカ・プリズムリバー 作曲:ZUN 編曲:メルラン・プリズムリバー 歌:ミスティア・ローレライ
・▽・最初から飛ばしていくよぉ~~!!
「あ、小町さん、ドコへ!?」
「急用が出来た。ご免な。」
口調は軽快に、眼光は鋭く光る。
小町は怒っていた。
全く、何の相談もなし、ただ自分で抱え込んで勝手に悩んで!
珍しく優しいかと思ったらこれか。気分悪いよ。本当に。
上司のクソマジメさにも、自分の身勝手さにもさ!!
「困ります! 今本番中ですよ!?」
「侘びは後で入れる。じゃあな!」
故意ではなかったにしろ、面倒見のよい上司をここまで追いつめたんだ。
私はあの人の部下だ。ここでやらずにいつやるんだっての!?
「青くなったり赤くなったり・・・風邪でもひいたんでしょうか?
いやーしかし困りましたね!!」
文の思考は早くも次の段階へ。
腕組みしつつも、足はある方向へと。
・▽・今日はサービス、2番も歌うよ! 私の歌を聞け~~!!
「全く、何が『もうすぐ出番』よ。本当に好き勝手やってくれるわ。」
激しくも優雅な音色を奏でるバイオリンに、パチュリーはため息を漏らす。
この間のときもそうであったが、演奏をしている子悪魔の姿は実に活き活きとしていた。
まるで柵から開放されるように・・・
なんとなく敗北感。パチュリーは少し悔しかった。
「あああ、パチュリーさんっ!」
「うわ・・・」
すごい形相で駆け迫ってくる文を見て、パチュリーは少しひいた。
あんな履物でよくあそこまで走れるものだ。
「何よ、喧しいわね。」
「それがデスね! ゲストに逃げられてしまってですネ! その、代役をお願いしたいんです!」
合わせた手の平を前に出しながらお辞儀を繰り返す文はなんとも滑稽だった。
パチュリーは呆れた。
「はぁ・・・なんだってこう貴女は面倒事を持ち込んでくれるのかしら?」
「今回は私の所為じゃありませんよ~。」
やれやれと、首を横に振る。
なんだかここで意固地になって突っぱね返すのも馬鹿らしい。
神がいるとするのなら、これはどんな試練なのか?
なんだか笑えてきた。
・・・・しかしもう少し粘ってみるか。
「1回目は1人でやってたんでしょ? 何故1人でやろうとしないの? できるんでしょ?」
「それはまぁ・・・そうなんですが。」
「どうなのよ?」
俯く文の顔を、座ったままで覗き込む。
自分でなかなか意地悪そうな顔をしているのだろうなと思いつつ、少しだけレミィの気持ちがわかった気がした。
「時間ないんでしょ?」
マズイ。
これは楽しい。
意を決したようで、若干ふてくされ気味に文は言う。
「私はですね、そのー・・」
「うん?」
「つまらないのは嫌いなんです。」
「・・・は?」
少し検討が違ったか・・・?
「ん~確かに1回目は1人でしたよ? それでも十分楽しかったんです。
でもですね、もう1人だと面白くないんです。」
文は難しい顔に腕組みをして、なんだか恥ずかしそうにしていた。
落ち着かない所為か常に羽はバサバサいい、床に固めの風斬り羽が抜け落ちた。
ああ、そうか。
そういうことか。
「・・・くすっ」
風来坊が「1人が寂しい」だって?
これはなんの冗談だ!?
「あっははははははははは・・・・」
これは大きな誤算。
このコも私も、まだまだ未熟ということか。
こんなに可笑しいのは何年ぶりだろう。
「もう、笑わないで下さい! ・・ああ、もう時間がっ!? ほら、行きますよ!!」
文はパチュリーを抱きかかえて舞い上がる!
「こ、こら! 離しなさい!! あ・・・」
マズイ。
思った以上に文の腕の中は居心地が良い。
「もう走ってたら間に合いません! じっとしててくださいね!!」
照れはするけど、今は手段は選べない!
・・・うわぁ、すっごい軽くてふわふわだ・・・・・・
暗くよどんだ図書館を一閃する飛行物体。
1秒のせめぎ合いのなかで、彼女らはそのときがいつまでも続くように感じた。
・▽・演奏終了! みんなー、ありがとーーぅ!!
「プ、プリズムリバー三姉妹&ミスリルと紅魔館のお二人で、『もう音楽しか愛せない!』でした~!!
っはーーーーーーーー!!」
文は椅子の上に直接座る形で着地したため、その後のパチュリーの扱いに非常に困った。
「馬鹿。このままでどうする気?」
「えーっとー・・・・・このまま唇でも頂ま―」
パチュリーの右フック! ばしっ! ばしっ!!
2HITS! 効果は抜群だ!!
文に142のダメージ!
「お疲れ様でーす♪ (よし、今日も真っ当に仕事できたよっ)」
「どうもー♪ (こうやって活躍できるのも、姉さんが顔利かせてくれるお陰よね。)」
「またいつか。 (・・・しかし疲れた。)」
「またご一緒しましょうね。 (こんな機会、またあるのかな・・・?)」
「貴女、蟲のクセになかなかの腕じゃない? (ん? あれ、パチュリー様?)」
「・・・メイドのクセに結構上手いじゃん。 (負けてられない・・!)」
「今日は朝まで歌い続けるよー!!」
(な!? 咲夜まで何やってるのよ!?)
パチュリーはスタジオに来て早々に頭を抱えた。
そういえば2人って言ってたっけ。
こんなのできれば見られたくはなかったのに・・・
「えー、ここでお知らせです。小町さんは急病のためお休みです! お大事にー!
そしてここからはいつものようにパチュリーさんと進めていきます!」
「・・・・」
「・・お願いしますね?」
「えぇ。いいから先、進めなさいな。」
「ん、そうですね。では次いきしょう!
えーっと・・・博麗霊夢さんからのお便りです。」
『なんか盛り上がっているみたいじゃない?
こっちは相変わらずお金はないわ。すっからかんよ。
あなたのやっているラジオのスポンサーって、本当にお金出してくれてるの?
もしそんなお金があるんだったら、毎度事件を解決させているこの私にくれてもいいじゃない?
世の中不公平よね!? 後で霖之助にせがんでやる!!』
「・・・貴女、ちゃんと事前に中身読んでるんでしょうね?」
「いやーその~・・・ははははははは。」
「全く、どいつもこいつも・・・」
「えーっとですね、お金は差し上げられないんですが、霊夢さんには何か潤うものを送っておきますね。お楽しみに~♪」
「余計なお世話だろうけど。」
「まぁまぁ、一応お得意さんですし、誠意は見せないと。」
「誠意、ね・・」
「と、言う訳でここまでやってきましたが!
この番組、今日で終了ということになります! あ、打ち切りではありませんよ?」
「・・・は? 聞いてないわよ、そんなこと。」
「あれ、言いませんでしたっけ? まぁ、またなにかあったらよろしくお願いしますね!」
「また?」
「ええ、多分!」
「・・・もうちょっと考えてから口に出したらどう?」
「という訳なので、今後とも応援よろしくお願いしまーす!」
(この期に及んで・・・!)
「以上、射命丸文と!」
「・・・パチュリー・ノーレッジ」
「―がお送りしました!
Good bye! Good bye!! Good bye!!!」
・▽・放s・・うわ、何すん・・・ 放送終了だよ~!
~~何するのよ!? お前だけ面白いことやっててずるい! 私にもやらせろ!
私に任された仕事だもん! いいじゃんケチ~~! 何いt ブツンッ
(・・・・ハッ、出番あれだけ!?)
怒り再燃。
「どうもー、お疲れ様でした~。」
「ねぇ、」
シャーッ
「え、あ、はい。なんでしょう?」
文は驚いている!
「アレだけのために出たの? 私は?!」
パチュリーの攻め立てる攻撃!
「え? あ、ああ、まぁ・・・そうなりますね。」
miss!!
煮えきらぬ返事。
早くも意気消沈。
「はぁ・・・なんか、もういい。本当に疲れた。休ませて貰うわ。」
「はい、本当にお疲れ様です。」
やはり慣れない事は易々とすべきではないのだ。
こんなにも肉体が疲労するなんて今まであっただろうか?
・・・まぁごく最近ありはしたけど。
「パチュリーさん。」
「何? まだなにかあるの?」
文は胸に手を当てこう言った。
「・・・また、来てもいいですか?」
「?・・・えぇ、情報と実験なら何時でも歓迎よ。」
「いえ、友人として。」
「・・・は?」
文は赤面しつつもこう答える
「お恥ずかしながら私、特定の者と親しくなるということがありませんでして。
その・・今まで取材ばかりでしたので。ですから、これを機に、と思いまして。」
手の位置はそのままに、文は軽く腰を曲げ、上目遣いでパチュリーを見た。
彼女はいたって真剣であった。
「はあ・・・・」
・・・何、この展開。
非常に返答に困る。
どうすればいい? どう答えればいい?
「どうでしょうか?」
「どうって・・・」
パチュリーはたじろいだ。
そして初めて気づくのである。
文の態度は決して道化ではなかったのだと。
そう。
これはまさに紳士!
「パチュリー様、そういうときは一言『yes』と答えればいいんですよ♪」
「どこから出てきたこの悪魔。」
・・・それ自体は別に構わないのである。
だがしかし、何か違うような気もした。
さてどうしよう・・・・・・
・・・
では、こうしようか。
「ふん・・・私に馴れ合おうなんて100年早いわ。」
さっと文に背を向けた。
衝撃。
WRYYYYYYYYY!!
文に213のダメージ!!
文は倒された!
「そ、そうですか・・・」
文はガクッと頭を垂れた。
紳士敗れる。
無理はないかぁ・・・本格的に嫌われちゃってたしなぁ。
今回は割りと上手くいったと思ったんだけどなぁ・・・・
そこに小悪魔は颯爽と駆け寄る!
「文さん、100早いということはですよ? 100年経てばお友達になれるってことですよっ(はぁと)」
「そーなのかー!」
「・・・え? あ・・・」
文はパチュリーの方に目をやった。
相変わらず背中を向けっぱなしだが・・・紫がかった髪から覗いた耳は赤くてよく映えた。
思わず苦笑した。
「100年ですか~、道は険しいですねぇ。」
(・・・・本気で100年待つ気じゃないでしょうね?)
防音機能搭載の図書館に、笑い声が響いた。
・▽・次の日ー! 永遠亭!
「えぇー!? ラジオ、終わっちゃったの?!」
「はい。昨日が最終回だったとウドンゲが。」
「折角私も投稿しようと思ったのに・・・」
「後で後でと言ってるからですよ?」
「はぅーーー・・・」
・▽・神社ミコー!!
「・・・何これ?」
「・・・お面か? にしては随分柔らかいぜ。」
「あ、裏に何か書いてある。」
これでお肌もすべすべ!
べしっ
(^▽^)紅魔館です~
「んふふ~。」
「何咲夜? 気持ち悪い。」
「これ、どうぞ♪」
「茶葉がどうしたってゆーのよ。」
「これで イ チ コ ロ ですよ♪」
「いらない。」
「本当は倦怠期に使うんですけどね~」
「聞いてない。」
あと慧音さん