来るべき来週の宴会の為に華々しい合唱団を作る。
アリスは野望に燃えていた。
地味であるというイメージを払拭し、今こそお友達百人計画を実行に移すのだ。
やれ孤独だの、やれ人形遣いなのは友達が居ないからだだの言われ続けて早数ヶ月。
もはやこれは個人の問題ではなくマーガトロイド家の悲願である。
ここで一点、いくら地味だからと言って勘違いしないでほしい。
マーガロイドでもマーガリンでもない。マーガトロイドだ。
発音は正しく言うのよ。カラットはキャラット。
「さぁ、まずは指揮者を決めましょう。蓬莱、やってくれる?」
「ホウラーイ」
短い手を必死に振って一、二の三、ハイ、と四拍の拍子をとる蓬莱。
だがその小さな体では指揮者の役割上不都合である。
指揮者は拍を歌い手に伝えるもの。
手の動きが小さくては見えないのだ。
「ホウラーイ・・・」
「仕方ないわ。貴女のせいじゃないわよ」
「シャンハーイ」
同胞の窮地を救うべく名乗りを上げるは上海人形。
同じ人形では結果は見るまでもない、とするのは早計である。
嬉々として掲げた上海の手には少し大きめの指揮棒が握られていた。
「そう、なら上海、やってみる?」
「シャンハーイ」
蓬莱の期待に満ちた視線を浴びながら上海は手を天にかざした。
そうして彼女は軽やかにリズムを刻む。一、二の
「シャン、ハイ」
「やると思ったわよ!」
どうやら彼女はそれが出来たら満足のようだった。
がっくりと肩を落とすアリスと蓬莱を目の前にして嬉しそうに指揮棒を振っている。
しかも指揮棒の重さに負けて碌にリズムは取れていない。
心から一発屋で満足していた。
「結局私がやるしかないのね」
「ホウラーイ」
「あぁ、大丈夫よ。これでも人形遣い、指揮くらいお手の物よ」
そう、私は人形を指揮するもの。
それがリズムを取るだけの指揮であるなら尚更、私に不可能の文字はない。
そうとも、何を迷う必要があったのか。
最初から私が指揮をすればよかったのだ。
構図の観点からもこれが一番正しいのだ。
「じゃあ始めるわよ。蓬莱、上海、準備はいい?」
「ホウラーイ」
「シャンハーイ」
「一、二のシ三、ハイ」
「ホウラーイ」
「シャンハーイ」
「それ以外言えないってオチなの!?」
アリスは野望に燃えていた。
地味であるというイメージを払拭し、今こそお友達百人計画を実行に移すのだ。
やれ孤独だの、やれ人形遣いなのは友達が居ないからだだの言われ続けて早数ヶ月。
もはやこれは個人の問題ではなくマーガトロイド家の悲願である。
ここで一点、いくら地味だからと言って勘違いしないでほしい。
マーガロイドでもマーガリンでもない。マーガトロイドだ。
発音は正しく言うのよ。カラットはキャラット。
「さぁ、まずは指揮者を決めましょう。蓬莱、やってくれる?」
「ホウラーイ」
短い手を必死に振って一、二の三、ハイ、と四拍の拍子をとる蓬莱。
だがその小さな体では指揮者の役割上不都合である。
指揮者は拍を歌い手に伝えるもの。
手の動きが小さくては見えないのだ。
「ホウラーイ・・・」
「仕方ないわ。貴女のせいじゃないわよ」
「シャンハーイ」
同胞の窮地を救うべく名乗りを上げるは上海人形。
同じ人形では結果は見るまでもない、とするのは早計である。
嬉々として掲げた上海の手には少し大きめの指揮棒が握られていた。
「そう、なら上海、やってみる?」
「シャンハーイ」
蓬莱の期待に満ちた視線を浴びながら上海は手を天にかざした。
そうして彼女は軽やかにリズムを刻む。一、二の
「シャン、ハイ」
「やると思ったわよ!」
どうやら彼女はそれが出来たら満足のようだった。
がっくりと肩を落とすアリスと蓬莱を目の前にして嬉しそうに指揮棒を振っている。
しかも指揮棒の重さに負けて碌にリズムは取れていない。
心から一発屋で満足していた。
「結局私がやるしかないのね」
「ホウラーイ」
「あぁ、大丈夫よ。これでも人形遣い、指揮くらいお手の物よ」
そう、私は人形を指揮するもの。
それがリズムを取るだけの指揮であるなら尚更、私に不可能の文字はない。
そうとも、何を迷う必要があったのか。
最初から私が指揮をすればよかったのだ。
構図の観点からもこれが一番正しいのだ。
「じゃあ始めるわよ。蓬莱、上海、準備はいい?」
「ホウラーイ」
「シャンハーイ」
「一、二のシ三、ハイ」
「ホウラーイ」
「シャンハーイ」
「それ以外言えないってオチなの!?」
意外と楽しんでもらえたようでよかったですw
しかし書きたいのが進まないのは問題。