「絶望した!金汚い世の中に絶望した!」
「何言ってるの蓮子」
「これを絶望したと言わずになんというべきか!」
「落ち着きなさい」
「…ああごめんメリー、ちょっとね」
「何があったの?」
「それがね、実は借金取りに追いかけられて」
「大変ね」
「まぁそれは嘘なんだけれども」
「わかってたわ」
「( ゚д゚ )」
「こっちみんな」
「( )」
「あっちみんな」
「まったくもう、冷たいわ」
「そりゃそうよ、いっつも覗きなんかして」
「まぁ、先ずは落ち着いて話を聞いて欲し」
「うるさい黙れ」
「…ぐすん、蓮子悲しくて泣いちゃうわよ」
「まずは覗きを詫びなさい」
「まぁ落ち着いて、グラフで比較すれば大して差はないのよ!」
「何の事よ」
「そう、それはグラフ最強の表現…!」
「どうでもいいから早く表現してみなさいよ」
「わかったわ、今黒板とチョークとメガネと博士帽持ってくるからちょっと待って」
「メガネと博士帽はいらないと思うんだけど」
「…メリーは全然浪漫をわかってないッ!」
「逆ギレしないでよっ!」
「…まぁいいわ、ちょっと待ってて」
「お待たせー」
「蓮子、なんでそういうガチガチの博士服まで着てるのよ」
「そりゃもう、形から入るのが一番だからよ」
「…もうどうでもいいわ」
「さて、蓮子ちゃんのグラフ講座第一回のはじまりはじまり~」
「わーパチパチパチー…」
「…口で言わないでよ」
「どうでもいいじゃないの」
「えー、それではこれから最強のグラフ講座に入りたいと思います」
「…で、その最強のグラフとやらを早く見せて欲しいわ」
「あれあれ?いいんですか?書きますよ、最強のグラフ」
「いいから早く書いて頂戴。それで満足したらその衣装を着替えて。喫茶店で白衣着てる馬鹿が何処に居るのよ」
「ここに居るわ」
「はいはい、いいから早くして」
「残念だったな。白チョークが無いようだ」
「黄色があるじゃない」
「駄目駄目、黄色は講義の時には重要な」
「いいから急げ」
「…はい」
「えーゴホン、これが最強のグラフだ!」
├──────────┐
覗きの悪さ│ 89800│
├──────────┘
├‐───────┐
私の悪さ│ 25000│
├‐───────┘
│ │ │
←low 1000 10000 1000000 high→
「…どこらへんが最強なの?」
「えーとほら、見た目大した差がないように」
「覗き、と私、を逆にするべきだったわね」
「え?…あ」
「覗きが悪いことは自覚してるのね」
「いや、その…」
「…まぁいいわ、とっととその博士服と帽子を脱いで頂戴、いささか目立ちすぎるわ」
「え?これ下着の上に着てるんだけ」
「わーわーわーわー!!」
「うわっ!?」
「ねぇちょっと蓮子、あなたどういう神経してるのよ!」
「えーと、亀以上チーター以下?」
「なんで疑問系なのよ!どうしてわざわざこれ以上目立とうとするの!」
「いや、ちょっといい?メリー」
「うるさい!もう堪忍袋の緒が切れたわ、だいいちなんでそんな博士服を下着の上に着てますなんて言えるの!?」
「あの、メリーさん…」
「それジャンバーみたいなもんでしょ!その下に下着しか着てないとか、変態も良い所よ!」
「言ったわねメリー!私は変態じゃない!」
「逆ギレする場所なのそこ!?ああもうどうでもいいわ!いいからとっとと着替えろー!」
「その前にさっきの言葉を撤回して欲しいわね!私はSMは好きだけど変態ではないわ!」
「えすっ…なっ、十分変態じゃないのよ!」
「それにしてもこのメリー、ノリノリである」
「何をー!」
「このー!」
「…あのー、お客様」
「「何よ!?」」
「ひっ、いや、他のお客様に迷惑がかかるので…」
「あ…」
「できれば、外の方で…」
「え、えーと…すみませんでした」
「ほっ、ほら出るわよ蓮子!」
「えっ、ええ」
「思い切り恥かいたじゃない…これが隣町だからいいものの…」
「そうねぇ…近くの所だったら死にたくなってたかも」
「…ねぇ蓮子、ボタンがいくつか取れてるわよ」
「え?あれ、本当だ、さっき揉み合った時に取れたのかな」
「…恥ずかしくないの?すぐ下着なんでしょ?」
「そりゃ恥ずかしいけど、それより寒さが上回るわ」
「当たり前よ、ほとんど裸にコート一枚なんて」
「それは誤解を招くわね」
「どこらへんが誤解なのよ」
「私は変態じゃない!」
「はい、それはクローズアウトして早く着替えなさい」
「はいはい、じゃあそこの服屋で着替えてくるわ」
「じゃ、急いでね」
「…遅すぎるわよ」
「や、ごめんごめん、ついつい色々見ちゃっててさ」
「はぁ…」
「まぁそれはそうと、帰ろうか」
「そうね…疲れたわ…」
「でも楽しかったわ」
「どこが!」
「次の活動はメリーの部屋でね」
「断るわ」
「まぁそう言わずに」
「嫌よ」
「そう言っても行くつもりだったわ」
「いやもう、何で私の部屋なの?」
「いや、実は次もさっきの喫茶店でやろうと思ってたのよ」
「ふむ」
「けど、騒ぎ起こしたからしばらくは入れないじゃない?」
「原因は誰よ」
「だからメリーの部屋でやるよ!」
「飛びすぎよっ!」
「まぁ別に良いじゃない、減る物でもないし」
「ああはいはい…」
「というわけで次はメリーの部屋ね」
「もうどうでもいいわ…」
「じゃ、また明日ー」
「ちょっと待って!活動明日なの!?」
「じゃあねー」
「たまには休…あー…」
「…はぁ、帰ろ」
コートの下の楽園に乾杯
風が吹かないことを祈るwwwwww
これが、これが後頭部に見えることに感激なんだぜ!
テンポの良い会話が面白すぎます