「バァァァッカヤァァロォォォォー!」
「はーすっきりしたぜ」
「…ねぇ、そういうのやるのはいいけど、他でやってくれないかしら」
「ここでやるから意味があるんだぜ」
「何でよ」
「お前は知らないのか?この神社は幻想郷の端に面しているから一番綺麗に夕日が見える場所なんだぜ。
裏の山の方が綺麗に見えるんじゃないか、とか思ってもそれはただの先入観からなる思いこみだぜ。
高地だからって綺麗に見えるとは限らないんだ。何故かというと、逆に霧や靄がかかって見えづらくなるからな。
ちなみに、霧や靄の発生する原理はというところでお前はそろそろ話を予期してうるさい黙れと言う!」
「うるさ…ハッ!」
「はは、そりゃお前の勘だってまれには外れるんだな。主に私が外し」
「うるさい黙れ」
「…」
「…」
「あーなんだ、すまん、悪かった」
「…」
「霊夢、こんな重い空気は私には耐えられないぜ…」
「…」
「なんなんだ!このまま続くんなら泣くぞ!?泣いちまうぞ!?」
「あっそう、泣きたきゃ泣きなさい」
「このうら若き乙女の涙は高価なんだぜ?」
「いいからとっとと泣きなさい」
「…ちぇっ、なんだってんだよ、今日の霊夢は一段と冷たいぜ」
「主な原因はあんたでしょ」
「…あ」
「すまん悪かった霊夢、私が悪かっただから機嫌を直してくれ」
「…」
「悪かったって、私の物で欲しいやつあったらなんかやるからよー」
「…言ったわね?」
「え?」
「欲しい奴あればくれてやるって」
「え、いや、そりゃ…」
「食料を頂戴、これから1ヶ月くらい豪勢なご飯を食べれるくらいの」
「おい、霊夢、ちょっと待―」
「ああ魔理沙は親切なのね、自分から食料をくれるなんて」
「…もしかしてお前、狙ったのか? そうだろ!?」
「そうよ、ここまで持ってくるのに時間がかかったわ」
「全部計算尽くかよ…もういい!表に出ろ!弾幕で決着付けてやる!」
「じゃあ私が勝ったら魔理沙も頂くわ」
「あ?なんだもうどうでもいい!とっとと表に出ろ!」
「…言ったわね」
「食料と魔理沙、収穫は大きかったわ」
「…ぐすん」