気がついたのは、メイドの一人に椅子を持って来られた時だった
立ち続けるのは大変だろうから、そう言って渡された簡素な椅子を手に彼女は考える
始まりは何時だったか、憶えているのはあの暑い夏
この時期になると炎天下の中で立ちっぱなしになるのは危険、愛用の竹筒を用意する
仕事前に竹筒に水を入れている時に、珍しくも魔女がやってきた日
「・・・・・それ、貸しなさい」
そう言って魔女は竹筒に魔法をかける、入れた水の温度を変化させない魔法を
感謝の言葉に魔女はそっぽを向きながら去っていったが、思えばあれが始まりだったのだ
毎日の夕食がコッペパンで、仕事に失敗したら食事を抜きにする
そんな冗談をメイド長に言われ、翌日から本当になった日
「新しいレシピを手に入れたから、ちょっと付き合って」
もっと瀟洒で複雑かつ遠まわしに言われたはずだけれど、憶えているのはその言葉
普段より美味しい夕食があの時から続いている、最近は朝食も美味しい
皆が嫌がるから、自分が代わりに紅魔館の地下室に行って妹様の遊び相手をする
珍しく弾幕ごっこをせず、話し相手をして食事を共にして寝るまで一緒にいた日
「ねぇメイリン・・・・・呼んでみただけ」
こんな穏やかな日も悪くないと思っていたら、週に3日がそんな日になった
最近では泊り込みで妹様と一緒に過ごしており、この前は門番止めてずっと一緒にいようと言われる
お嬢様に呼ばれ、光栄にもお茶の時間に呼ばれて同席する
喜び緊張しながらも、口にしたこともない高級で美味しいお茶に感嘆した日
「美鈴、貴女の働きぶりは聞いているわ」
その言葉から叱責の言葉が続くかと思えば、お嬢様からはお褒めの言葉ばかり
最終的には今の紅魔館が存在し、お嬢様達がこうやって過ごせるのも門番があるからだと過剰なまでに褒められた
気がつけば、彼女は椅子に座って門前で空を見上げていた
雲一つ無い青空の下で、彼女はポツリと呟く
「前に何が怖いかと聞かれて、優しくされると逆に怖いって天狗に答えただけなのになぁ」
饅頭怖い饅頭怖い、そう続けて呟いた日のお茶菓子は饅頭だった日
立ち続けるのは大変だろうから、そう言って渡された簡素な椅子を手に彼女は考える
始まりは何時だったか、憶えているのはあの暑い夏
この時期になると炎天下の中で立ちっぱなしになるのは危険、愛用の竹筒を用意する
仕事前に竹筒に水を入れている時に、珍しくも魔女がやってきた日
「・・・・・それ、貸しなさい」
そう言って魔女は竹筒に魔法をかける、入れた水の温度を変化させない魔法を
感謝の言葉に魔女はそっぽを向きながら去っていったが、思えばあれが始まりだったのだ
毎日の夕食がコッペパンで、仕事に失敗したら食事を抜きにする
そんな冗談をメイド長に言われ、翌日から本当になった日
「新しいレシピを手に入れたから、ちょっと付き合って」
もっと瀟洒で複雑かつ遠まわしに言われたはずだけれど、憶えているのはその言葉
普段より美味しい夕食があの時から続いている、最近は朝食も美味しい
皆が嫌がるから、自分が代わりに紅魔館の地下室に行って妹様の遊び相手をする
珍しく弾幕ごっこをせず、話し相手をして食事を共にして寝るまで一緒にいた日
「ねぇメイリン・・・・・呼んでみただけ」
こんな穏やかな日も悪くないと思っていたら、週に3日がそんな日になった
最近では泊り込みで妹様と一緒に過ごしており、この前は門番止めてずっと一緒にいようと言われる
お嬢様に呼ばれ、光栄にもお茶の時間に呼ばれて同席する
喜び緊張しながらも、口にしたこともない高級で美味しいお茶に感嘆した日
「美鈴、貴女の働きぶりは聞いているわ」
その言葉から叱責の言葉が続くかと思えば、お嬢様からはお褒めの言葉ばかり
最終的には今の紅魔館が存在し、お嬢様達がこうやって過ごせるのも門番があるからだと過剰なまでに褒められた
気がつけば、彼女は椅子に座って門前で空を見上げていた
雲一つ無い青空の下で、彼女はポツリと呟く
「前に何が怖いかと聞かれて、優しくされると逆に怖いって天狗に答えただけなのになぁ」
饅頭怖い饅頭怖い、そう続けて呟いた日のお茶菓子は饅頭だった日
美鈴の怖いことをやる ってのにかこつけての本音トークとかならいいんだけど。
素直に受け取っとけ美鈴wwww