Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

紅魔館夜食事情

2006/11/08 04:56:56
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※○○○○の声を若本ボイスで脳内再生するとさらに美味しく食べられるなりよ







「炒めよう~ミンチ~塩コショウで~♪」

こんばんわ、紅魔館の門番、紅美鈴です
決して中国じゃありませんよ?テストに出ますからね
さて、今私が何をしているかというと厨房で夜食のコロッケを作ってます
門番ですから夜勤なんかも当然あるわけで、まだ時間はありますけど交代時間までに腹ごしらえしておかないと

辛いんですよね~



「混ぜたなら~ポテト~丸く握れ~♪」
先ほど炒めていた挽肉をあらかじめ茹でて潰しておいたジャガイモに混ぜます
料理は下ごしらえと準備が重要ですから
丸める時はジャガイモと挽肉の熱で多少熱いですけど我慢です
3分クッキングみたいにできあがったものが出てくれば良いですけどさすがにそれは無理ですね~



「小麦粉~卵に~パン粉をまぶして~♪」
小麦粉をまぶして卵に投入、卵をつなぎとしてパン粉に混ぜる揚げ物の王道パターン
パン粉は生のパンを荒く削ったものを使います
揚げたてを食べるなら荒めのパン粉が美味しいです
食パンをクルトンみたいに賽の目状に切ったものを使っても美味しいですけど今日は王道のコロッケを食べたい気分なのでやめました
気になった人は試してみてくださいね



それにしてもコロッケを作る時はどうしてもこの某ネギボウズの歌を口ずさんでしまいますよね~
もはや呪いクラスです
「揚げれば~コロッケだよ♪」



「キャ「キャベツ~はどうした~♪」えっ?」
夜の厨房ですからさっきまでは私一人だったのに、気づいたら後ろに咲夜さんが立っているこの状況
スタンド攻撃を受けている可能性が有る!!

って取り乱しました、元々咲夜さんはスタンド使いのような能力が使えるんですから当たり前ですよね
「咲夜さん、どうしたんですか?こんな時間に厨房なんて」
「たまたま通りかかったら良い匂いに誘われてね、私も食べさせてもらっていいかしら?」
「もちろん構いませんよ、元々多めに作ってましたからね」

コロッケも綺麗なキツネ色に(橙ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!)
………何か聞こえたような気がしましたが気のせいでしょう、えぇ気のせいですとも

「もう少し待っててください、今つけあわせのキャベツの千切りを作っちゃいますから」
揚げ物にはキャベツの千切りがベストですよね


























「えっと……あったあった」
見つけたダンボールには【JA東方 キャベツ】の文字
まだ封がしてあるままですけど気にせずはがして……
「えっと………これキャベツ……ですよね?」
そこから出てきたのは緑色の球体
普通キャベツというのは葉が何枚も球状に結球していく植物な為に外側には茎の部分に相当する芯が必ず見えるはずなのに緑単色の凹凸の無い球状
葉の境界までないってどういうことですかぁぁぁぁっ
「それ……本当にキャベツ?ハロにしか見えないんだけど」
「ふっ封はしてありましたからいたずらじゃないと思いますけど……しっ新種ですかね?」
自分で言ってて苦しいです、こんな新種ありませんよ
ってか咲夜さん、何気にハロ知ってるんですね




「とっとりあえず千切りにしますよ」
まぁ見た目はアレでも美味しい物ってのは意外と多いですから
なんて自分に言い聞かせても背中に汗かいちゃいました
あー夜勤前にお風呂はいってこよっ

キャベツ(?)に包丁をあて
「私を食べるというのか」
「「えっ!?」」

驚いてあたりを見回しますが私と咲夜さん以外には誰もいません
あっあれですかね幽霊とか
おちつけ、おちつけ私
こういうときはあの歌を心の中で歌うんです
おばけなんてないさーおばけなんてうそさー
幽々子さん達を全否定な歌ですが、世の中にはTPOってものがあります今回はこの歌で正解です、それが世界の選択です

「そっ空耳ですかねぇ、それじゃ気をあらためて」
「私を千切りにするというのだな?」
「「キャベツが喋ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」




さすが幻想郷です、野菜も妖怪化してやがりました
「まったく仕入れ担当は何をやっているのかしら、こんな妖怪キャベツを仕入れてくるなんて」
「本当です、それにしても口とか発声器官がまったく見当たらないのによく声が出せますねこの妖怪キャベツ」
もう一度手にとって全体を見渡しますがやはり緑単色の球体でしかありません
「まぁ落ち着け小娘共、私はキャベツだ、妖怪じゃぁない」
「「どこがだ!!」」
「どこもなにもどう見ても立派なキャベツだろぅ?ゲゲゲの人の妖怪アンテナにも反応しない普通のキャベツさぁ」
「「全然見えないから!!ってか反応しないの!?」」
そんなハロな姿してるくせによくも言い切れますねこの妖怪キャベツ
どうやらゲゲゲのアンテナは不良品のようですね、早急に交換することを提案しますよ
「そう大声をだすな小娘共、私はキャベツに生まれたことに誇りを持っている、父親も母親もそれは立派なキャベツだった、父親は立派に千切りになってとんかつ定食の皿に乗り、母親はロールキャベツとして煮込まれたぁ、私はこんなにキャベツなのに小娘達は千切りにして食うという、覚悟はできてるさぁ」
ちょっ自分から千切りにしろと言ってきましたよコレ
「さぁ、私が覚悟を決めている間に早く千切りにするんだ小娘ぇ、あまり時間をかけると残してきた妻と子を思い出してしまうじゃぁないかぁ」
新事実、妖怪キャベツには妻と子がいた
「まっまぁそこまで言うならとっとと千切りにしてやった方が良いんじゃない?」
そうですね、いつまでもこんなのに付き合ってるぐらいなら殺っちゃいましょうか




意を決して再度包丁をバケモノキャベツ(昇格)にあてて刻んで
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
ってちょっとぉぉぉぉぉぉぉっ
「ぁぁぁぁぁぁぁっ……とすまない小娘、俺としたことが悲鳴をあげるなんて無様なまねをしてしまったぁ」
包丁の刃は悲鳴キャベツ(クラスチェンジ)の中ほどまで達している
まあ、悲鳴キャベツを普通の妖怪と仮定したら致命傷だ
「とりあえず止めましょうか?」
「しがないキャベツの私に情けをかけるなんてありがとぅよ小娘ぇ、だが私もキャベツの端くれ、千切りの途中に逃げ出したとなっちゃぁ笑いものだぁ、思う存分やってくれぇ」
「あーそこまで言うならもう止めませんからね」
はぁこんなことなら耳栓用意しておくんだった
「見ていてくれよぉキャベ子(妻)キャベ太(子)私の千切り様を、さぁやれ小娘!!私の屍を超えてゆけぇぇぇぇぇぇっ」
今度からキャベツの千切りは止めよう





ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク
「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」
もう嫌っ(涙)

























目の前の皿には綺麗なキツネ色に揚がったコロッケと千切りにしたはずなのに何故か千切った様なキャベツ
「………私、千切りにしましたよね?」
「………ええっ、千切りにしてたわ」
((どうして千切ったようになってるんだろう))
「見た目は美味しそうよね?」
「見た目は美味しそうですね」
「えっと………コレ食べるの?」
「正直食べたくないですけど………食べないと呪われそうじゃありません?」




((どうしようコレ))
巷ではキャベツが流行っているそうなので便乗しましたw
元ネタ見たことないですけどね





思考回路の無いような植物にも命ってのは確かにあるというお話

命を大切にね、東方電力

の提供でお送りしました
ぽぽーい
コメント



1.偽皇帝削除
>元ネタ見たことないですけどね
そんな妖怪キャベツ、存在しねぇ。・・・球体だけど。
2.名無し妖怪削除
どどんまいめーりん!
モノホンなら切っても切っても減らないハズだから
3.名無し妖怪削除
>意を決して再度包丁をバケモノキャベツ(昇格)にあてて刻んで
>「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」

一瞬、マンドラゴラとかその類な物が幻視できたんですが…
4.名無し妖怪削除
なんというキャベツ・・・
千切っただけで食べてしまった
脳内声優は間違いなく若本規夫
5.名無し妖怪削除
すげぇ! 本当に若本に聞こえる!
6.あざみや削除
これは間違いない
7.変身D削除
流石にこんな溶解キャベツは食えませんな……
あとキャベツの妻と子に吹いた(w
8.名無し妖怪削除
なんつーか…、これ読んだらしばらくキャベツが食えなくなりそうで…。
9.名無し妖怪削除
東方世界にもJAがあるのかw
10.時空や空間を翔る程度の能力削除
その後フタッフが美味しくキャベツを食べましたとさ。
11.名前が無い程度の能力削除
これはキャベツですが何か?
中は年輪の様になってるんだろうな…