目玉焼きにソースをかけたら殺されそうになった。
麗らかな春の日だった。
「メリー……まさか、あなたがそのような冒涜行為に及ぶ人間だったとは……」
意味が分からなかった。
私は、ただ突然押しかけて来た蓮子のためにわざわざ作る予定のなかった目玉焼きを準備してあげたというのに。
私が自分の目玉焼きにソースをかけようとした瞬間、彼女は私の首を掴んだ。
だめだ。
目が笑っていない。
「もはや、あなたとの関係はここでおしまいね……」
「そんな……たかが目玉焼き程度で」
しまった、と思ったが遅かった。
半開きのカーテンに遮られた朝焼けが、暗がりに隠れた背景を美しい紫色に染める。
蓮子の目が輝く。
殺される――と、真剣に思った。
私の手には箸がある。あわよくば――という考えが、なかったと言えば嘘になる。
けれど、私は一膳の箸を握り締めるだけで、ただ蓮子の目を睨み返すだけに留めた。
「あなたは……それでいいの?」
蓮子の手のひらがぴくりと揺れる。
手のひらを通し、彼女の脈拍が伝えられる。
心臓の鼓動は忙しなく急き立てられ、蓮子の背中を押しているようにも思えた。
だが、私は蓮子を信じた。
目玉焼きに、ソース――。
その程度の齟齬が、私たちの絆を断てるはずがないと信じて。
「そういう蓮子は……一体、目玉焼きに何をかけるの」
私は、空いた手で蓮子の手首を握り締める。
彼女は目を見張りながらも、私にかけた手のひらを解く。
「きっと、話はそれからでも遅くない」
そうだ。
私たちが言葉を持つ理由。
それはきっと、お互いのことを知るためなんだ。
「で、私は醤油なんだけど……」
「醤油だと山裾の方に落ちない?」
「そんなん皿を洗えば済む話じゃないの。皿は汚れるためにあるのよ、汚れちゃいけない皿はお偉いさんの座敷に飾ってあんのよ。金は天下の回りものたあよく言ったものねー」
「それ関係ない」
「ソースはさー、辛いっつーかさー」
「いや醤油の方が辛いし……」
「マヨネーズをかける人口も相当数いるらしいけど、マヨネーズにはもう卵入ってるじゃん! て話になるわよね」
「そこんとこはもう各人の好みなんだからどうでもいい……て、そのファイルはなに。え、もしかしてアンケート取ってるの?」
「『目玉焼きにソースをかける人間はとろみがある』」
「ないわよ」
「『ケチャップをかけるのは子どもだ』」
「すごい偏見よねそれ」
「『醤油は大豆から出来ている』」
「おいしいわね目玉焼き……」
ぐろくないよ!おいしいよ!
ああ、お腹すいた。
でもなにもかけなくても卵ってうまくね? とも思うのです。
目玉焼き+コチュジャン( ゚Д゚)ウマー
( ゚Д゚ )……同士よ……
仲魔発見
卵ご飯ならば醤油。
卵焼きならばマヨネーズも良し。
詰まるところ、卵は何にでも合うってことで最終回答では?
素敵過ぎて鼻血でそう。
あ、私も塩コショウ派ですわ
子供扱いシナイデー
あの美味さは計り知れない。
卵焼きは醤油
これがマイジャスティス
裕巳ちゃん発見。
>砕いたサルミアッキ
死んじゃうwww
炭水化物と塩分の過剰な摂取を控えつつも味わうこの美味さ。
ソーセージ齧りついてから、ナイフで白身切って
溶けた卵黄掬って食ってみ?最高だぞ。
あ、普段は醤油派ですじゃ。塩コショウも好きだけど。
ちなみに食べ方は醤油かけて白身食べて黄身をご飯に乗せてまた醤油かけて食べますよ。
唐辛子とか美味しそうですねー。
>黄身に穴を開けてお醤油を注ぎますがいかがでしょう
まさに同士。
全てを愛せよ、全てを。これぞ性格:気まぐれの極み
以前から常々思ってたけど、マヨネーズが卵から出来てるってそれがなんなの?
みんなはマヨネーズと卵、同じ味だと思う? 違うでしょ?
あ、でも、焼く時にバターを使うときが・・・ええ、かけてませんね