Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

今日の晩ご飯

2006/10/16 07:58:11
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私、霧雨魔理沙は、今非常に晩飯の献立に迷っている。
一人暮らしなんだから何喰っても良いじゃない、と以前言われたが
恋する乙女は無秩序な飯を許しはしないんだぜ。研究中は別だが。
とりあえず、献立を探しに色々なところを訊ねてみることにする。
まずは神社からだぜ。






「よう霊夢」
「…」
「なんだよ露骨に嫌な顔をするなよ。聞きたいことがあるんだ」
「何?」
「昨日の晩飯何喰った?」
「雑草とキノコ」
「悪かった」








…気を取り直して、次は紅魔館だ。
紅魔館なら、献立くらい余ってるだろう。
上手く行けば、そこで晩飯にありつけるかも知れない。
というわけで、突撃するぜ。







「おー中国じゃないか、何してるんだ?」
「門番よ、毎日してるじゃないの」
「ところで聞きたいんだが、ちょっといいか?」
「何?」
「昨日の晩飯何喰った?」
「喰ってない」
「・・・え・・・?」
「喰ってないのよ」
「・・・う、うわあ・・・ああ・・・ああああああああああ(イスから転げ落ちる)」
「何してんのよ、というかいつの間に椅子出してきたの?」
「いや冗談だぜ。椅子ならそこにあった奴を借りた。…で、本当に何も喰ってないのか?」
「そうよ」
「一昨日は?」
「食べてないわ」
「2日前は?」
「コッペパン一切れ」
「…悪かった」





一気にやる気がなくなった。紅魔館はよしておくぜ。
冥界か。いや、遠いから最後に回しておこう。
次は…、香霖堂か。ここからならすぐ着くぜ。
そこでもありつける可能性あり、だな。
行ってみるぜ。







「よう、香…霖…?」
「やぁ魔理沙、何か用かい?」
「…悪かった」







駄目だ、香霖は今はフンドシモードだ。
次はアリスだな。








「ようアリス、遊びに来たぜ」
「あ、こんばん…なんだ魔理沙じゃない」
「なんだとはなんだ。今日は用件があってきたんだぜ。」
「どうせまたしょうもない用件でしょ?」
「いやいや、真面目な用件だ」
「何よ」
「昨日の晩飯何喰った?」
「しょうもないじゃない」
「いやいや、私は今猛烈に晩飯の献立に悩んで居るんだ」
「ふぅん」
「で、なんか案が無いか聞きに来たんだぜ」
「はぁ…」
「やる気のない溜息をつくな、こっちまでやる気が無くなるぜ」
「その原因は誰よ?」
「誰だ?」
「魔理沙よ」
「それはこじつけだぜ」
「異議あり!」
「おおう、なんだ?」
「いや冗談よ。献立に悩んでいるのね?霊夢にでも聞けばいいじゃない」
「いや、霊夢にも聞いたんだが、飯は雑草とキノコだってよ」
「…大変なのね、今度お菓子分けてあげようかしら」
「同情するなら金をくれ、って言われるだろうな」
「そうなの?」
「そうなんだ」
「…で、この無秩序な会話をどうにかしたいわ」
「私は別にこのままでも良いぜ」
「そこら辺が無秩序なのよ!晩飯の献立でしょ?紅魔館に聞けばいいじゃない」
「中国が出たんだが…」
「ああもういいわ、予想が簡単につくわ」
「だろ?だからこうして来たんだぜ」
「はいはい。じゃ…私が食べたのはフルゴーニュ風ムニエルと煮豚よ」
「全然参考にならないぜ」
「何でよ!」
「前者は何なのかわからないし、後者は簡単に用意できるもんじゃないぜ。どうやって手に入れたんだ?」
「魔理沙みたいに無秩序な食生活はしてないわ。献立は一週間刻みで立てていくのよ」
「私には出来そうにないぜ」
「ああもう…」
「ところでアリス、焦げたにおいがするんだが」
「そうよそれそれ、さっきの晩飯の…あ!」
「どうした?話すのに夢中で火を切り忘れたとかか?」
「そ、そうなのよ!魔理沙、ちょっと待ってて!」
「まったく、やれやれだぜ。こっちも腹減ってきたしな、そろそろ決めないと。じゃあなアリス」







…さて、これで振り出しだ。
次は…湖の辺りとか行ってみるか。







「よう、雑魚軍団」
「そーなのかー」
「あ、魔理沙だ」
「~♪…まったくもう、水を差さないでよ」
「雑魚とは何よ!あたいは最強なんだから!」
「いやまぁ、落ち着け。聞きたいことがあって来たんだ」
「そーなのかー」
「何?」
「何よ?」
「何さ?」
「昨日の晩飯何喰った?」
「じんにくー」
「昨日は…えーと、何だっけ?」
「覚えてないわね」
「な、何だっていうのよ!昨日は…昨日…あれ?」
「人肉はないな、他の3人は…当てにならないな」
「そーなのかー」
「酷い…」
「だって私鳥頭だもの」
「何よ何よ!あたいだって思い出せるんだからっ!えーと、うーんと」
「収穫無し、と。次は…ちょっと遠いけど冥界か」







何の為に来たのかわからないぜ。
腹も減ってきたし、次で最後にしよう。
道中腹が鳴ったのは秘密だぜ。






「よう妖夢と幽々子」
「魔理沙さんじゃないですか、どうしました」
「ふぁに?」
「昨日の晩飯を…って今喰ってるのか」
「はい、お腹が空くというので…」
「ふぁっふぇほふぁかふくんふぁもん」
「いや、献立探して三千里、ってな。」
「?」
「ふぉふぇふぁふゃぐの…要するに献立が決まらないんでしょ?」
「おおそうだぜそう、よくわかったな」
「ああ、そういうことでしたか」
「まぁ、そうでもなきゃ主なんか…ふゃっふぇらふぇないんふぁもん」
「というわけで、献立を探しに来たぜ。というか今喰ってるんだったら私の分も作ってくれ」
「はぁ…それが…」
「いいふゃない、ひゅくっふぇふぁげふぁふぁいふょ」
「だってよ。頼むぜ」
「材料が少ししか残ってないんですよ」
「ふょっふぉふらふぃならふぃふぃあお」
「だそうだ。作ってくれ」
「はぁ…小骨が多いので、捌くのに時間がかかりますが…」
「鶏肉だったら足かレバーで頼むぜ」
「はい」





とりあえず晩飯は確保できたぜ。
あとは喰うだけだ。長い時間飛ばし続けた甲斐があったぜ。
鶏肉で小骨が多いと言うのが引っ掛かるが、まぁ別に良いか。妖夢は足速いもんな。
こうして私の晩飯献立放浪記は終わりを迎えたわけだ。

雑草だけでも人はしばらく生きていけるらしいです。
南無
コメント



1.CACAO100%削除
みすちー!!!!
2.名前が無い程度の名前削除
いや、待てアレがみすちーだとしたら、黒白を超える速度で冥界に辿り着いて捌かれた事に……いや、これから狩りに出るのか……?
みすちー! 逃げてぇぇぇぇぇぇぇっ!!
3.名無し妖怪削除
アリスが「晩飯」って言うのに凄い違和感が…。
魚と豚肉っていう高蛋白な献立も違和感があるけど、これは日本人故のもので西洋風魔界人的には普通なのかも知れない。
ごちゃごちゃ言いましたが、話は面白かったです。面白いからこそ細かいところが気になるってことで一つ。あとみすちー南無。
4.NicO削除
みすちーを たべるのは ぼ く だ !!!1!!1