紅美鈴は夢を見ていた
『紅美鈴、正直どうでも良い妖怪だと思っていたのに良く頑張ったね』
眼鏡をかけた人間が出てくる夢だった
見て感じる雰囲気がとある胡散臭い妖怪に似ている、不思議な人間だった
『そんなお前に、これを授けよう』
そうして渡されたのは『しゅうせいぱっち』と書かれた、数枚のスペルカード
『お勧めはコレ。問答無用に幻想郷全ての胸をちいs』
眼が覚めた
紅美鈴は目が覚めると、枕元に夢に出てきたスペルカードが置いてある事に驚いた
起きたばかりの彼女はまず顔を洗って何時もの服装に着替えると、数枚のスペルカードを前に考え始める
美鈴はまず、お勧めされたスペルカードは放って置くと危険だと感じたので食べておく事に決めたらしい
一飲み
飲んだ直後に胸が小さくなったが、美鈴は気にせずスペルカードを調べ始める
全てのスペルカードの一面には『しゅうせいぱっち』と書かれている以外に何も無い事を確認した美鈴は、それらの裏面を調べ始める
『こうまきょう』『ようようむ』『えいやしょう』『かえいづか』『ぶんかちょう』『すいむそう』
書かれている文字からは全く意味が分からなかったので、手に取って調べてみる
まずは『こうまきょう』と書かれたスペルカードを手に取って調べてみると、とある光景が脳裏に浮かんだ
【東方紅魔郷(とうほうほんまきょう)】
己の主が原因である紅い霧に幻想郷が覆われて、家庭菜園の野菜達と近くに放し飼いにしている鶉達が少しやせ細る哀しい日々
このままではいけない、そう決意した門番である紅美鈴は野菜と鶉の為に立ち上がる
こうなったら己の主に霧を出す範囲をもうちょっと狭めて欲しいと直談判だ!
そうして立ち上がった紅美鈴はメイド長に『最近、洗濯物が乾きにくいですね』と外堀を埋める作戦に出る
いくら一人背水の陣が得意だからって、自殺願望は無いのであった
脳裏に浮かんだ光景に、美鈴は呆然としながら『こうまきょう』と書かれたスペルカードを置く
すると浮かんでいた光景はすぐさま消える、そして美鈴はこのスペルカードがそういった光景を見せたのだと理解した
理解した美鈴はどうしようか悩んだ末に、躊躇しつつも怖いもの見たさから『ようようむ』と書かれたスペルカードを手に取る
【東方妖々鈴(とうほうようようりん)】
今回の騒動も、やはり紅魔館の主が言い出した我侭から始まった
『紅葉が見たい』と言い出したのだが、其れだけだったら如何にか出来ただろう
けれど楽しそうに『紅魔館の周りにある木を、全部紅くしなさい』と言ったのだ
瀟洒なメイド長が己の主に要らない知識を授けたであろう魔女に向かって責任を取れと詰め寄れば、取り出したのはペアリング
そのペアリングを時間を止めて魔女の両足の薬指に嵌めると言う極めて瀟洒な行動に魔女はとうとう観念し、秋度なる物の存在を語りだす
それを聞いた紅美鈴は、秋度を集める為に門番の仕事をうっちゃって飛び出したのだった
・・・・・・・・ありえそうで怖いなぁ、そう思う美鈴である
けれど少し面白かったらしく、今度は躊躇せずに『えいやしょう』と書かれたスペルカードを手に取った
【東方美鈴抄(とうほうめいりんしょう)】
平和な夜だった
何事も起きていなかった、少なくとも十六夜咲夜にはそう見えていたのだ
そんな咲夜のもとに門番の紅美鈴が訪れる
いつもなら紅魔館の主に悪影響を及ぼそうとする『異変』を真っ先に排除するのは咲夜のライフワークだ
だがこんなに『異変』が起きていると言うのに咲夜は一向に動こうとしないので様子を伺いに来た、と言う
だが咲夜は、そのとき初めて『異変』に気が付いたのだ
咲夜は『この異変』をお嬢様が痺れを切らす前に解決出来るだろうか、と言った
それに美鈴は『こんな異変』は夜を止めてでも今夜中にどうにかしましょう、と言う
美鈴は、月の欠片を求めて夜の幻想郷を翔け出した
後を追うように咲夜も飛び出す
魔を感じ、幻を打ち破る人間
魔を遣い、幻を無効化する妖怪
『とうとう見つけたわ! 此処が私の安地! 』
『ちょ、何で私を盾にするんですか!? 』
二人で、夜を止められるのか
美鈴は思い出す、少し前に己の主人とメイド長が一緒に飛び出した夜の事を
あの時はこんな感じで苦労していたんだお嬢様、そう考える美鈴であるが実際もこんな感じだったらしい
己の主の苦労を思い、流れていない涙と拭う真似をしながら『かえいづか』と書かれたスペルカードを手に取った
【東方花美塚(とうほうかめいづか)】
紅魔館の門番はある花の咲く春に、とある妖精と出会った
妖精の名前は、リリー・ブラック
これは美鈴とリリーの、一春の切ない出会い
・・・・・・・あれ? これだけ?
美鈴は前に、花が大量発生した時やってきた妖精の色違いに首を傾げながら不思議がる
次はもう少し楽しいと良いな、そう考えながら『ぶんかちょう』と書かれたスペルカードを手に取った
【東紅文花帖(とうほんぶんかちょう)】
あの娘ね
えぇ、知ってるわ
話せば長くなるわよ?
古い、とても古い話
知ってる?
強い弾幕少女は3つに分けられるの
『強さを求める少女』
『楽しく生きる少女』
『空気を読める少女』
この3つ
彼女は ――
:Aya
彼女は『紅美鈴』と呼ばれる紅魔館の門番
私が追う『ある人物』の元友人
かつて、幻想郷を巻き込んだ事件があった
『東方怪綺談』
その空に軌跡を描き歴史から消えた弾幕少女がいた
畏怖と敬意の狭間で生きた一人の少女
私は『少女』を追っている
そして
紅美鈴の言葉で
物語の幕は上がる
:Meiling
「あれは風が凪ぐ暖かい日だった」
・・・・・・・・・・・・・・・誰?
出てきた自分がまるで自分でなかった事に驚き、黒歴史は不味いのだと呟きながら手に持つスペルカードを飲み込んだ
自分は知らないのだ、亀に乗った少女など
そう自分に言い聞かせながら、美鈴は最後に残った『すいむそう』と書かれたスペルカードを手の取らず考える
そうして考えた結果、『すいむそう』と書かれたスペルカードを残して他のスペルカードを美鈴は全部食べた
残った一枚のスペルカードに向かって、美鈴はまるで其処に誰かがいるかのように語りかける
「今日の宴会は、私も連れて行ってくれるらしいんですよ」
そう言って美鈴は、その場で一礼し部屋を出た
後に残されたのは一枚のスペルカード、けれどそのスペルカードは何も無い場所に出来た隙間から出てきた手が持って行く
「これが本当の、紙隠しかしらね? 」
そんな誰かの声を残し、隙間は閉じる
そして、誰もいなくなった
それは紅美鈴にも、パッド疑惑が浮上した日
『紅美鈴、正直どうでも良い妖怪だと思っていたのに良く頑張ったね』
眼鏡をかけた人間が出てくる夢だった
見て感じる雰囲気がとある胡散臭い妖怪に似ている、不思議な人間だった
『そんなお前に、これを授けよう』
そうして渡されたのは『しゅうせいぱっち』と書かれた、数枚のスペルカード
『お勧めはコレ。問答無用に幻想郷全ての胸をちいs』
眼が覚めた
紅美鈴は目が覚めると、枕元に夢に出てきたスペルカードが置いてある事に驚いた
起きたばかりの彼女はまず顔を洗って何時もの服装に着替えると、数枚のスペルカードを前に考え始める
美鈴はまず、お勧めされたスペルカードは放って置くと危険だと感じたので食べておく事に決めたらしい
一飲み
飲んだ直後に胸が小さくなったが、美鈴は気にせずスペルカードを調べ始める
全てのスペルカードの一面には『しゅうせいぱっち』と書かれている以外に何も無い事を確認した美鈴は、それらの裏面を調べ始める
『こうまきょう』『ようようむ』『えいやしょう』『かえいづか』『ぶんかちょう』『すいむそう』
書かれている文字からは全く意味が分からなかったので、手に取って調べてみる
まずは『こうまきょう』と書かれたスペルカードを手に取って調べてみると、とある光景が脳裏に浮かんだ
【東方紅魔郷(とうほうほんまきょう)】
己の主が原因である紅い霧に幻想郷が覆われて、家庭菜園の野菜達と近くに放し飼いにしている鶉達が少しやせ細る哀しい日々
このままではいけない、そう決意した門番である紅美鈴は野菜と鶉の為に立ち上がる
こうなったら己の主に霧を出す範囲をもうちょっと狭めて欲しいと直談判だ!
そうして立ち上がった紅美鈴はメイド長に『最近、洗濯物が乾きにくいですね』と外堀を埋める作戦に出る
いくら一人背水の陣が得意だからって、自殺願望は無いのであった
脳裏に浮かんだ光景に、美鈴は呆然としながら『こうまきょう』と書かれたスペルカードを置く
すると浮かんでいた光景はすぐさま消える、そして美鈴はこのスペルカードがそういった光景を見せたのだと理解した
理解した美鈴はどうしようか悩んだ末に、躊躇しつつも怖いもの見たさから『ようようむ』と書かれたスペルカードを手に取る
【東方妖々鈴(とうほうようようりん)】
今回の騒動も、やはり紅魔館の主が言い出した我侭から始まった
『紅葉が見たい』と言い出したのだが、其れだけだったら如何にか出来ただろう
けれど楽しそうに『紅魔館の周りにある木を、全部紅くしなさい』と言ったのだ
瀟洒なメイド長が己の主に要らない知識を授けたであろう魔女に向かって責任を取れと詰め寄れば、取り出したのはペアリング
そのペアリングを時間を止めて魔女の両足の薬指に嵌めると言う極めて瀟洒な行動に魔女はとうとう観念し、秋度なる物の存在を語りだす
それを聞いた紅美鈴は、秋度を集める為に門番の仕事をうっちゃって飛び出したのだった
・・・・・・・・ありえそうで怖いなぁ、そう思う美鈴である
けれど少し面白かったらしく、今度は躊躇せずに『えいやしょう』と書かれたスペルカードを手に取った
【東方美鈴抄(とうほうめいりんしょう)】
平和な夜だった
何事も起きていなかった、少なくとも十六夜咲夜にはそう見えていたのだ
そんな咲夜のもとに門番の紅美鈴が訪れる
いつもなら紅魔館の主に悪影響を及ぼそうとする『異変』を真っ先に排除するのは咲夜のライフワークだ
だがこんなに『異変』が起きていると言うのに咲夜は一向に動こうとしないので様子を伺いに来た、と言う
だが咲夜は、そのとき初めて『異変』に気が付いたのだ
咲夜は『この異変』をお嬢様が痺れを切らす前に解決出来るだろうか、と言った
それに美鈴は『こんな異変』は夜を止めてでも今夜中にどうにかしましょう、と言う
美鈴は、月の欠片を求めて夜の幻想郷を翔け出した
後を追うように咲夜も飛び出す
魔を感じ、幻を打ち破る人間
魔を遣い、幻を無効化する妖怪
『とうとう見つけたわ! 此処が私の安地! 』
『ちょ、何で私を盾にするんですか!? 』
二人で、夜を止められるのか
美鈴は思い出す、少し前に己の主人とメイド長が一緒に飛び出した夜の事を
あの時はこんな感じで苦労していたんだお嬢様、そう考える美鈴であるが実際もこんな感じだったらしい
己の主の苦労を思い、流れていない涙と拭う真似をしながら『かえいづか』と書かれたスペルカードを手に取った
【東方花美塚(とうほうかめいづか)】
紅魔館の門番はある花の咲く春に、とある妖精と出会った
妖精の名前は、リリー・ブラック
これは美鈴とリリーの、一春の切ない出会い
・・・・・・・あれ? これだけ?
美鈴は前に、花が大量発生した時やってきた妖精の色違いに首を傾げながら不思議がる
次はもう少し楽しいと良いな、そう考えながら『ぶんかちょう』と書かれたスペルカードを手に取った
【東紅文花帖(とうほんぶんかちょう)】
あの娘ね
えぇ、知ってるわ
話せば長くなるわよ?
古い、とても古い話
知ってる?
強い弾幕少女は3つに分けられるの
『強さを求める少女』
『楽しく生きる少女』
『空気を読める少女』
この3つ
彼女は ――
:Aya
彼女は『紅美鈴』と呼ばれる紅魔館の門番
私が追う『ある人物』の元友人
かつて、幻想郷を巻き込んだ事件があった
『東方怪綺談』
その空に軌跡を描き歴史から消えた弾幕少女がいた
畏怖と敬意の狭間で生きた一人の少女
私は『少女』を追っている
そして
紅美鈴の言葉で
物語の幕は上がる
:Meiling
「あれは風が凪ぐ暖かい日だった」
・・・・・・・・・・・・・・・誰?
出てきた自分がまるで自分でなかった事に驚き、黒歴史は不味いのだと呟きながら手に持つスペルカードを飲み込んだ
自分は知らないのだ、亀に乗った少女など
そう自分に言い聞かせながら、美鈴は最後に残った『すいむそう』と書かれたスペルカードを手の取らず考える
そうして考えた結果、『すいむそう』と書かれたスペルカードを残して他のスペルカードを美鈴は全部食べた
残った一枚のスペルカードに向かって、美鈴はまるで其処に誰かがいるかのように語りかける
「今日の宴会は、私も連れて行ってくれるらしいんですよ」
そう言って美鈴は、その場で一礼し部屋を出た
後に残されたのは一枚のスペルカード、けれどそのスペルカードは何も無い場所に出来た隙間から出てきた手が持って行く
「これが本当の、紙隠しかしらね? 」
そんな誰かの声を残し、隙間は閉じる
そして、誰もいなくなった
それは紅美鈴にも、パッド疑惑が浮上した日
紅魔館の人=皆パッd(紅魔館5強攻撃
>パッド疑惑
めーりん!おまえもなのか!?
…あ、ナイフやめてナイフ(ry
玄爺…
PS時代じゃないとエースはないだろ
まじお茶吹いた