Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

紅魔館のティータイム

2005/06/02 01:19:51
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「咲夜、紅茶を淹れて頂戴。」
「はい、お嬢様。」
「お姉様、私も私も~っ!!」
「はいはい、フラン。……ああ咲夜、紅茶の事なんだけど。」
「はい、お嬢様。勿論、妹様のお好きな銘柄で淹れて参ります。」
「分かっているじゃない、咲夜。」
「私は、お嬢様の従者ですから。」
「咲夜っ!!美味し~く、淹れてねっ!!」
「勿論ですわ、妹様。とびきり美味しい紅茶を淹れて参りますので、少しだけ
お待ち下さいね。」
「うんっ!!!」
「咲夜、ちょっと待って。」
「はい、何でしょう?」
「今日はいい月夜だから、外でティータイムといきましょう。たまに変わった
趣向も面白いでしょう?」
「承知致しました。それでは、外に用意致しますね。」
「ああ、それともうひとつ。用意をする前に、パチェや美鈴にも声を掛けて貰
えるかしら?せっかくなら、みんなで楽しみましょう。」
「はい、お嬢様。……って、パチュリー様は分かりますが、何故門番の美鈴も?」
「いつも門番で頑張ってくれているし……」
「(頑張っていたかしら、あの子?)」
「それに、フランが退屈した時のいい遊び相手になるでしょうし。」
「……成程、流石はお嬢様。考えが深くていらっしゃいます。」
「そういう事よ。それじゃ、よろしくね、咲夜。」

 その後。
 レミリアの予想通り、静かなティータイムに退屈したフランドールは、いつも
反応が面白い門番にじゃれついて弾幕ごっこを始めたとか。
 そしてティータイムが終わる頃、紅魔館の敷地の片隅には、ぴくりとも動かな
い門番が転がっていたとかいないとか。

「それじゃあ、私は図書館に戻るわ。咲夜、今日の紅茶は特別に美味しかったわ
よ。」
「ありがとうございます、パチュリー様。」
「後で、同じ銘柄の紅茶を淹れて持って来て貰ってもいいかしら?」
「はい、承知致しました。」
「パチェ。後でちょっと本を読みに行ってもいいかしら?」
「ええ、レミィ。どうぞ。」
「それじゃ、私も戻ろうかしら。……フラン!!!」
「なぁに?お姉様。」
「部屋に戻るわよ。」
「は~い。」

 レミリア、フランドール、パチュリー、咲夜の中の誰ひとりとして、哀れな門
番を思い出さない所で終幕。

「うぅぅぅ、私っていつもこんなんばっか……(涙)」


【End】




はじめましてorこんにちは。水無月剣羅です。
今回のお話は、いつもに比べてあまりにも短いので、この「プチ東方創想話ミニ」に投稿させて頂く事にしました。

紅魔館のメンバーのティータイム。
レミリア、パチュリー、咲夜は静かにティータイムを楽しむ「オトナ」のイメージで。
フランドールは、みんなとお茶をするのは楽しいけれど静かにじっとしているのがつまらなくなって走り回り出す「コドモ」のイメージで。
そして哀れな門番は、退屈して走り回り始めたフランドールの、暇つぶしのターゲットに……。

それでは、今回はこの辺で。
感想・批評等頂けましたら光栄です。
水無月剣羅
http://kimitoosanpo.fc2web.com/
コメント



1.K-999削除
ま、なんて言うかこれが基本形って感じですね。基本だけにコメントし辛いですが^^つーか美鈴、いくらオチキャラと言えどこれはちょっと哀れすぎますよ。
2.削除
まさに紅魔館ですね。そして、これでこそ中国。