あらすじ
スキマ釣りだ!
魔理沙が釣れた。
虹川三姉妹も釣った。
次!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
てゐ「ふむ・・・」
永遠亭の集まる岸の中にうさ耳二つ
ウドンゲ「あれ?止めちゃうの?」
月の兎 鈴仙・優曇外院・イナバ 略してウドンゲ
地上の兎 因幡・てゐの両名
てゐ「ちょっと調整」
ウドンゲ「調整って?」
てゐ「餌とか」
そう言いつつてゐは地面に指をつっこみ何度かかき回す、さすれば
てゐ「蚯蚓、ゲジゲジ、はさみ虫・・・地中は魚の餌の宝庫」
ウドンゲ「うげええええええええ!!!?」
飛び退いて驚くウドンゲにしゃあしゃあと餌を付け再び投げ込むてゐ
ウドンゲ「いや・・・ちょ・・・てゐ、その・・・」
てゐ「何?」
ウドンゲ「気持ち悪くないの・・・?」
てゐ「・・・」
てゐは一瞬遠い目で何処かを眺め
てゐ「生きる為」
嫌に実感のこもった一言を放った。
ウドンゲ「うん・・・まあ・・・人生色々だよね?」
てゐ「ん」
特に突っ込んだ質問もなく、再びてゐの隣に座り込みウドンゲも釣りを再開した。
そのたった数分後
ぴくり、と
てゐ「お」
ウドンゲ「わあ!」
反応あり、それはてゐの釣り竿
てゐ「よし・・・アタリ小さめ・・・だが確実!」
ウドンゲ「やっぱり餌が効いたのかな?」
程なくして、大した問題もなくすんなりとつれ
てゐ「フィーーーーーーーーーーーーーーーーッシュ!!!」
・・・釣れた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
てゐ「ウホッ・・・」
ウドンゲ「良い人参・・・なのかな?」
そう人参
兎と言う生き物が食事という生き物に不可欠な行為において一番手軽かつ確実に栄養を摂取できる食物、人参
言うなれば主食だ。
霖之助「どれどれ、僕がみてみるか」
ウドンゲ「なんか・・・疲れて、いや、老けてますね・・・霖之助さん」
霖之助「HUHUHU・・・実は僕は存在その物が冗談みたいな者だからね、だから余り表に出過ぎると・・・」
ウドンゲ「?」
霖之助「ドキッ!筋肉だらけの少女幻想郷が現実に!!」
ウドンゲ「GYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!???」
魔理沙「嘘つけ」
堀符「ブレイジングスター(ケツまっしぐら!)」
説明不可能
霖之助「ふごふごふごふごふごふごふごおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!???」
森近霖之助KO
永琳「さて、阿呆はほっておいて、調べてあげるわ」
ウドンゲ「あえ?師匠解るんですか?」
永琳「当たり前じゃない、そもそも私は薬剤師、良く見た目から医者と勘違いされて手術とか頼まれるんだけど私は医者じゃないっての、この前も姫ったら顔に傷を付けてモグリの無免許名乗ったらどうかしらなんて言うもんだからあの蓬莱人に不幸の手紙BY輝夜って送りつけてやったわその時は見物だったわね私を捨てないでもこたあぁぁああん!!!アレは何かの間違いよおおおお!!!なんて泣きながらせがむ姫はもう何というか無様ねいえ無様通り越してカリスマ零もう月の姫も墜ちた物ねえとまあそれはともかく、薬剤師というのは薬を調合するのが専門なのだからどのような薬草野菜その他諸々がどのような効果を持ちどの辺りに群生しているか見た目の特長などは全て暗記ですらすら言えるぐらいじゃないと駄目ね、人参なんてもう薬の材料どころか生で喰っても栄養価抜群、味は知ったこっちゃないわ、さあ早く見せなさいさあさあさあさあ!(説明時間おおよそ七秒)」
ウドンゲ「へぇそれは良かったですね、じゃあてゐ、見てくれるって」
てゐ「ん」
凄まじい速度の説明
聞いていたてゐは弱みリストに今の会話をくわえ、ウドンゲは華麗にスルーした。
永琳「さて、人参ね・・・色は黄土、形状はどちらかと言えば貧弱・・・もしやこれは・・・!」
周囲が一瞬静まりかえる、なんだかんだで全員聞いているようだ。
永琳「高麗人参・・・!」
妹紅・輝夜「蓬莱人参!!?」
永琳「いえいえ、こうらい人参です高く麗しい、まるで私のように」
間
輝夜「冗談にしては実感がこもり過ぎね、三点」
ウドンゲ「高麗人参って食べられるんですか?」
永琳「うふふ・・・漢方薬の材料なんかによく使われるからね、場所によっては食用よ・・・うふふふふふふ」
ウドンゲ「師匠、笑いが恐いッス」
永琳「これが笑わずにいられるかしら!!?」
天に拳を突き上げ、拳王のように咆吼する薬剤師
永琳「高麗人参・・・効果は滋養強壮、普通ならそこまでよ、だがこの月の頭脳にかかれば!!!媚薬に始まり痺れ薬、あのメイド長が泣いて喜ぶ豊胸薬なんかお茶の子さいさい!!!ああん、幻想郷にもなかったから諦めかけてたのようこれさえあればこの世は楽園!!!びっくりするほど今日から貴方とユートピア!!ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃああああああああああ!!!!!!」
周囲の歓声と拍手の中で大口を開いて狂った様に笑う、脳内では二十一禁の妄想が渦巻いている事だろうが、
てゐ「それはてゐの、返せ」
その手から人参が奪われると顔色が変わり、拍手も止んだ。
永琳「な・・・何を言ってるの?」
てゐ「取りあえず食べれるなら・・・」
コリッ
てゐ「おお苦い、酒のつまみだ、鬼!」
萃香「あいよっ!お代はツケとくよ!」
萃香が器用に酒樽からおちょこに酒をつぐ
酒のを片手に新種の人参。それはてゐにとっては至高の一時であるが
永琳「駄目ヨオオオ!!テイ!ソレヲ私ニイイイイ!!!!」
永琳は逆に地獄の一時を味わっている。
てゐ「態度がでかい」
その一言を聞くやいなや、地面にひれ伏し両手を前につく
土下座だ。
永琳「お願いします!!その人参を私めに頂けやしませんでしょうかあああああ!!!」
ふむ、とてゐは鼻を鳴らした。
確かに此処で永琳にこれを預ければ泣いて喜び感謝するだろうし、自分の株は上がる、更に紅魔館へのコネも作ることも出来るかも知れない。
だが、常日頃から永琳には計画の幾つかを妨害されている上、感謝されたとしても結局立場が下なのは変わらない。
ならば何か立場をひっくり返すほどの屈辱的な行為を与える、それが無ければ普通に渡せばいい。
その光速思考のまとめとしててゐは周囲を見回す。
それがあったのは偶然であった。
それをてゐが見つけたのも偶然だった。
だが、てゐ自身がその行為を思いついたのは必然だった。
てゐは博霊の庭をゆっくりと周回しつつ、
てゐ「そんなにこの人参が欲しい?」
永琳「はい!!」
永琳はてゐの向かう方向へその都度頭を向ける。
そしてある場所で止まるてゐ。
てゐ「じゃ、もう少し前に来る、そして土下座」
絶句。
水溜まり
てゐの前には先日降った雨によって出来た水溜まりがあった、玉石、その下の土が混ざり合った泥水をたたえて。
永琳「・・・・・・・・・」
下を向いたままブルブルと震える永琳
外野は誰も喋らずただ唖然と二人を見ている。
てゐ「出来なくても・・・」
動いた。
四つんばいのまま、泥水の中に、正座をして両手を前につき、額を地面に擦りつける。
永琳「お願いいたします!!!!!!!!!!!!!」
ふむ
実際正直此処までやるとは思ってなかった。その功績ぐらいは讃えるべきだろう
てゐ「わかった・・・ホレ」
ボチャンと泥水の中に投げ込んだ物を拾い、永琳の顔が一瞬輝き
すぐに曇った。
永琳「は・・・葉っぱだけ・・・?」
てゐ「・・・ほんの少し遅かった、これは美味しい」
ほんの少し、僅かに実が付いてはいるが、その量では薬の材料どころか研究すら怪しいだろう。
てゐ「埋めて育てれば三年後くらいに増えるかも・・・じゃ」
放心する永琳
釣り竿を担ぎその場を去るてゐ
勝負はあった。
永琳「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
紫「うふふ、ご苦労様」
縁側に腰掛けようとするてゐに話しかけるスキマ妖怪、てゐにもう一つ高麗人参を投げて寄こした。
てゐ「アンタも性格悪い・・・・・・」
やれやれと言った感じでそれを受け取り齧り付くてゐ
そう、皆が注目する最中、最後方から紫がこれをちらつかせたのだった。
てゐ「でもそこまでこだわる物・・・?豊胸薬」
問うたてゐに紫は遠い目でこう呟いた。
紫「ええ・・・つるぺたとムチムチの境界は崩すわけにはいかないのよ・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数年後
人参畑の中央で喜声を上げつつ踊り狂う月の頭脳こと八意 永琳によってスーパーおっぱい大戦Fが没発するがそれはまた別のお話・・・
こーりんに続いてあんたもかぁぁぁぁぁっっ!!??
しかも・・・え?栽培に成功したの?マジで?
一瞬とも言ってもいいコンタクトで連係プレイを見せるてゐとゆかりんがイイ!
GJでした!次も期待してます。
(てゐとゆかりんの会話が特にww)