東方同人話 -内容会議- 作者: みすと

粗筋

みんな！コミケ受かったしとりあえず同人誌【ホン】作ろうぜ！

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魔理沙「えー、第一回原稿どれ位進んだか会議を行うぜ」
霖之助「進行補佐はこの僕が務めよう」

　毎度毎度、おなじみの博麗神社。メンツも変わり映えはしないが問題もない。
　魔理沙の号令で最初の会議…というか、話し合いが始まった。

霖之助「まず確認だが、内容は最初に決めた通りよろず、つまり自由で問題はないね」
霊夢「あまりにも行き過ぎた内容は駄目なんだっけ…」
魔理沙「そーだな。まぁ良識の範囲内であれば大丈夫だろ。よほどえっちなのでないかぎりな？」
アリス「……なんでそこで私のほうを見るのよ」
レミリア「そうよ。霊夢も見つめないで頂戴…照れちゃうわ♪」
霊夢「ジト目で見るだけ無駄だったか…色ボケ吸血鬼め」

　ため息をつく霊夢。もはや貞操の危機など掃いて捨てるほどだった。

霖之助「それと本の冊数なんだが…難しい所だな」
咲夜「そうねぇ…初参加なんだしあまり多くない方がいいと思うわ」
妖夢「売れ残ってしまったら、なんだかさびしいですしね…」
幽々子「あら？在庫を預かる程度余裕じゃないの～」
魔理沙「そりゃ白玉楼ならン万冊売れ残っても大丈夫そうだよな」
霖之助「…程よい量が難しいが、少し多めでもいいだろうと僕は思うよ」
咲夜「一応合同誌だから、50よりは上でいいと思うわ」
魔理沙「まぁ、全員の原稿から出てくるページ数も含めて考えよう…で、本題だ」

　ずずぃと魔理沙が身を乗り出す。今日のメインでもある議題を切り出した。

魔理沙「全員どんなモノをどれだけ書けた？ここは誤魔化しっこ無しだぜ」
霖之助「僕は編集だからぜひとも聞いておきたいね。一人ずつ聞いてみようか」

ケース１　レミリア

レミリア「私は簡単な小説を書くことにしたわ。もう書き始めているところよ」
霊夢「へぇ、結構熱心なのね」
レミリア「もちろんよ。書きかけだけど持ってきたわ。見てみる？」
魔理沙「ほほぅ、どれど…れ…」
咲夜「お嬢様、最近は昼も寝ないで執筆しているのよ？感謝しなさいよね」
霊夢「…っていっても昼によく神社に来てる気がするんだけど…って、魔理沙？どうしたの？」
魔理沙「あー…頑張ってるんだろうとは認めるが、このままじゃ駄目だな」
咲夜「え！？な、なんでよ！？」
魔理沙「なんでって…死人嬢、これ読めるか？」

　ぽいと幽々子に原稿用紙の束を手渡す。それを見た幽々子の顔が見る見るうちに曇っていく。

幽々子「…英字であることは分かるけど、内容はさっぱりだわ」
霊夢「何語で書いたのよレミリア…相手は私たち系だから日本語じゃなきゃ駄目よ？」
レミリア「迂闊…パチェに頼んで翻訳してもらう事にするわ」
咲夜「お嬢様、パチュリー様を殺すおつもりですか？」

ケース２　咲夜

妖夢「それで咲夜さんは何を？」
咲夜「私？私はイラストを書くわ。お嬢様の小説の挿絵も私が書くのよ」
魔理沙「へぇ…器用なんだなメイド長。なんかやってたりしたのか？」
咲夜「そ、そんなことないわよ！ただの瀟洒な嗜みってところかしら？おほほほほ！」
レミリア(咲夜…なぜ冷や汗をたらして明後日の方向を向くのかしら…)
霖之助「しかし絵をかけるのはすばらしい事だ。文ばかりでは味気もなくなってしまうからね。
　　　　出来るのなら本の表紙もお願いしたいところだが、どうだろうか？」
咲夜「…まぁ、いいわよ。いざとなったら時間を止めてでも書き上げてあげるわ」

ケース３　アリス

魔理沙「次はアリスだな。どんなの作ってるんだ？」
アリス「別に…たいした事じゃないわ。人形の作り方を少しね」
霊夢「あ、確かにそれっぽくていいわね」
アリス「そ、そうでしょ！もう結構書けてるから見てみる？」
幽々子「…結構じゃなくてかなりって領域ね。しかも…凄い量だわ」
レミリア「私の小説よりも量多いかもしれないわね」
魔理沙「最近部屋の明かりが付きっぱなしだと思ったら、徹夜で書いてたのか」
アリス「う、うるさいわねぇ！少しは専門家ってところを見せようとしてるだけよ！」
妖夢「…あの、それは悪くないと思うんですが、さすがにこれは…」
霊夢「どうしたの？内容に何か問題が……ってアリス、これはちょっと売りづらいわ」
アリス「え！？」
霖之助「…『簡単に作れる呪い人形製作法』に『確実に祟れる人形のノウハウ』…」
アリス「それに何か問題でもあるの？」
レミリア「素直に普通の人形作りの事について書くことね…」
アリス「え！？駄目なのぉ！？」
魔理沙「一般人相手にするってこと忘れてないか？」