使えないボム

魔理沙「ああ、マスタースパークで妖怪退治をしていたらもうボムが無くなってしまった。
　　　　ん？ちょうどいい、あんな所でボムが売ってるぜ。」
香霖「……いらっしゃいませ。」

貧相な店にはボムが一つだけ置いてあり、看板には「使えないボム」と品名が書いてある。

魔理沙「…使えないボム？使えないっていうのに、何の意味があるっていうんだ？」
香霖「それは、お買い上げになった方のみがわかるのでございます…。」
魔理沙「なんだそりゃ、そんなわけのわからない物……。」
香霖「…………。」
魔理沙（うう、気になる。使えないっていうのに売るくらいなんだ、もしかすると凄いボムなんじゃないのか…？）
　　　「わかった！買うよ！いくらだ？」
香霖「一万点でございます。」
魔理沙「一万点！？…わかった、さっき画面上方ボム連発で稼いできたばかりだし買ってやるぜ。」
香霖「お買い上げ、ありがとうございます。」



翌日

霊夢「それで、そんなわけわからない物買ったの？」
魔理沙「だって気になったんだから仕方が無いだろ？それにもしかしたら強力なボムかも…」
霊夢「危ない！通りすがりの妖怪が弾幕を！！」
魔理沙「くっ、こうなったら昨日買ったボムで…
　　　　使えない！？まさか本当に使えないボムだなんて…このままじゃ被弾す……」
カカカカッ
魔理沙「！？あ、あぶなかった…。」
霊夢「やるじゃない、あんな弾幕を突然受けてもボムを使わず根性避けなんて。」
魔理沙（違う、私は使おうとしたにのに使えなかった。でも被弾もしなかった。………使う必要がなかった？）
霊夢「危ない！今度は通りすがりの死人嬢が4WAY弾を！！」
魔理沙「………。」
カカカカッ
魔理沙（今度は動きもしなかったのに弾の方から避けていった…。
　　　　やっぱりこれは「使えないボム」じゃなく、「使う必要がなくなるボム」だったんだ！！
　　　　これさえあればどんなスペルカードでも取れるぜ！！）



さらに翌日、宴会場

魔理沙「うぃ～、私は不死身の女なんだぜ～。ルナティックのエターナルミークだって楽々取れちゃうのさ。」
アリス「またまたぁ～、魔理沙ったら冗談言っちゃって。」
魔理沙「ホントだぜ。何なら見せてやるよ。」

………

アリス「ねぇ、やめましょうよ魔理沙。さすがにルナティックは無理よ…。」
妹紅「そうよ、不死身になるアイテムなんてあるわけないってば。」
咲夜「ケガしても知らないわよ？」
魔理沙「心配ないぜ。さあ、撃ってきな！」








…結局、私は被弾してしまった。
使えないボムというのは、「どんな弾幕でも使う必要のなくなる」ボムではなく
「ボムを使う間もなくアッという間に被弾してしまうミスり方をする」ボムだったのだ…。

某番組のアレです。元ネタ知ってる人はタイトルだけでオチがわかってしまったかも。
かなりうろ覚えで書いたので、店主が「いらっしゃいませ。」なんて丁寧なこと言ってたかどうかは怪しいもの