Coolier - 新生・東方創想話

連台野夜行の前に

2020/04/13 23:39:18
最終更新
サイズ
2.38KB
ページ数
1
閲覧数
578
評価数
8/8
POINT
730
Rate
16.78

分類タグ

科学世紀の前日関東首都圏は宇佐見菫子により壊滅した
これは日本の国に未曽有の災害をもたらした
かつて奥羽列藩同盟を構成した地域は高速道路、鉄道路線の寸断により都市部を中心としながら細々と産業を営む小さな小さな自治体同士の線に
北陸諸県も同じく交通インフラが寸断され同じようになった
この状態の日本の国の命をつないだのは災害を免れた関西圏であった
彼等は天皇を京都に再び戻し京都に酉京都という名前を与えた

こんなことはまぁどうでもいい、歴史の教科書に載っていることだ
馬鹿な小学生ですら知っている

そして私とメリーはツクツクボウシが鳴く時期にそんな場所に向かっている
彼の地で線にすらなれず点で孤立している遠野へ
「ねぇ蓮子ここであってるの?あなたの見せた写真は本物なの?]

「間違いないわ、私を誰だと思っているの?プランクの再来の宇佐見蓮子様よ
 私が結界を見誤るはずがないじゃない
 もし結界が見えなくても江戸時代の怨霊くらいなら挨拶してくれるわよ」

「相変わらずナルシストね蓮子、確かにこんな真っ暗で縁起悪そうな場所なら怨霊の一つや二ついそうだけど」

「誉め言葉として受け取っておくわメリー、結界暴きが終わったら盛岡で啄木の気持ちになりながら酒盛りをしましょ?もちろん私の奢りでね」

「はいはい仕方ないわね、ところで貴女の言う蓮台野の入り口ってどこなのよ?もう真夜中の一時よ?このままじゃ幽霊どころか猪や狼まで来て私達は永遠に冥界に囚われちゃうわよ」

「もうちょっと待ちなさいメリー、ホットココアあげるから。もうちょっと待たないと結界は出てこないのよ」
そういいながら蓮子は鞄のどこに入れていたのかわからない合成酒と合成肉のジャーキーでを晩酌をしだした
「本当に結界を暴く気があるのかしら?なんで晩酌しているのよ...」
そういいながら私は蓮子がくれたホットココアをすする
そして時は無慈悲にも真夜中二時十一分二十八秒であることを伝える
蓮子は晩酌を終えて墓石に対して威圧している
「蓮子まだなの...?墓石に威圧しにきたわけじゃないのよ」
「あと十八分三十二秒まひなはいよメリー、そうすれば結界のスキマが見えるふぁよ、もうそこらへんで桜の花びらがふわふわしてるでひょ?」
言われてみれば何もない墓場なのに桜の花びらが少し舞っている
まるで私たちの結界暴きを歓迎するかのように
我々ひみつあばくものを応援するかのように


そして時は真夜中二時二十七分四十一秒、四十二秒と刻々と進む
蓮子は酔いがさめたのか空を真剣な目で見つめ、
「墓石を~~~、これが結界の~~~」などと呟いている
真夜中二時二十九分十三秒、私の情報端末にメールが届き私は内容を確認する
「真夜中二時半ジャスト!」
そう蓮子が叫んだ瞬間私はメールの手筈通り墓石を回す
回した墓石がズズズ...と重々しく鳴り響くと同時にこの時期に似つかわしくない一面桜の世界が広がった
結界暴きのあとメリーと蓮子は盛岡の飲み街で吐くまで飲み歩き、盛岡城跡公園で啄木の気持を味わったことは言うまでもない
Atras
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.簡易評価なし
1.90奇声を発する程度の能力削除
良い秘封でした
2.80名前が無い程度の能力削除
原点って感じがして良かったです
3.100終身削除
一国を前にも後にも例のなさそうな危機に追い込む初代恐るべし…どんな時にもどんな場所に居ても小粋な会話が二人の間で繋がっていてそうで掴み所のない無敵感を感じました
4.80名前が無い程度の能力削除
創想話のタグは、#抜かないとちゃんと反映されないですよ
5.90ヘンプ削除
蓮子とメリーのやり取りがとても良かったです。
6.100電柱.削除
とても意欲を感じる作品だと思いました。
応援してます
7.90南条削除
面白かったです
1行目のインパクトが半端ではありませんでした
8.100モブ削除
とても書きなれている感じがしました。面白かったです。