今だからいえる本当の東方地霊殿話

作品集: 2 投稿日時: 2011/04/01 22:41:06 更新日時: 2011/04/01 22:41:06 評価: 0/3 POINT: 16665 Rate: 834.50

 

分類
語り部:魔理沙
衛○先生、ごめんなさい!
「くっ…!」

 見渡す限り辺り一面は赤一色。この炎の海にぽつりと浮かぶ小さな足場にただ一人、私は立っていた。
 呼吸は乱れ、光子の刃と化した我が愛箒を握る手は汗だらけ。
 正直こうして立っているのもきついくらいだ。

「みたか! わたしのちからを! 人類はめつぼーだ! 世界は核の炎に包まれた!」

 そんな私を見下ろし声高らかに宣言しているのは、此度の異変の黒幕であり八咫烏を飲み込んで神の力を手にいれたという霊烏路空。くそっ、調子に乗ってやがる。

「だが白黒、おまえの本当の父親は生きてるよ!」
「何っ、私の本当の父親っ!?」

 そいつの口から突如語られる驚愕の真実! そんな……私は養子だったのか!?
 がくりと膝を付く私。そのそばには盟友であり良きサポーターだった谷河童の墓標。

「そしておまえが人類を救う最後の希望なのさ!」
「お前今、人類は滅亡とか言ってただろうが! どうなんだそこんとこ!」

 そんなこと言ったっけ? と本気で疑問符を浮かべる目の前の地獄烏。
 三歩歩けば忘れるのが鳥頭というが、三秒で忘れる鳥なんてこいつぐらいだろう。

 と、私があきれ返っていたその時だ。

「魔理沙!」
「アリス!」

 思わぬ増援の登場に流石の私も驚きを隠せなかった。人形遣いのアリス・マーガトロイドだ。
 しかし天使の羽を装備した上海と蓬莱の二体に抱えられているのは何故だろうか。
 お前普通に飛べるだろ。

「人形焼(アーティフルサクリファイス)!」
「ぐわっ!」

 アリスの投げつけた人形爆弾、いや爆弾人形か? とにかくそれがぽかんとしていたバカラスに見事命中。
 それを確認すると、アリスは私のいる場所へ何かをたらしてきた。

「掴まって魔理沙! 愛の力でスパゲティのパスタが超伸びたわ!」
「サンキューアリス! あとこれパスタじゃなくてお前の髪の毛だよな!」

 アリスの髪の毛はパスタ。これ豆な。
 とにかく、アリスが来たからにはもう安心だ。今の私達に敵はいないぜ!

「よーし、二人で必殺コンヒュージョンマリス砲だぜ!」
「オッケー魔理沙!」

 二人で手を繋ぎ、魔力を集中させる。物理的な意味で私達の両手が真っ赤に燃える!

「そうはさせるかー!」
「危ない魔理沙!」

 だが敵もさるもの、チャージなどさせるものかと言わんばかりの勢いで突っ込んできた。
 仕方ないな。これだけは使いたくなかったが、とっておきだぜ!

「魔貫恋殺砲(マスタースパーク)!」
「ウボアー!」

 振り向くと同時に両目から放った必殺ビームが炸裂! やった! 勝った! 仕留めたッ!
















「こうして私達は地霊殿を脱出し」
「その辺でやめい」

 パチュリーに本の門で思い切り殴られた。いてぇ。




〜次回、『ナルスフさんホイホイ? キタキタ命蓮寺』をお楽しみに!〜
「パチュリー、今のは痛かったぜ。流石に本の角は無いだろ本の角は」
「五月蝿い。あんたはいつから目から光線が出る人外になったのよ……。大法螺吹かないで頂戴」

 ポロリと私の手から落ちた法螺貝。この間香霖堂から借りてきた珍品だ。

「そうだそうだ! どうして私が死んでるのさ! 酷いよ魔理沙!」

 涙目で猛烈に抗議してくるにとり。ううむ、やっぱりあの扱いは酷かったか。

「それは違うぜにとり。まだ続きがあるんだ」

 厳かに告げ、私は再び法螺貝を手に取った。









「わっはっは、その程度の攻撃効かんわー!」
「うわー絵的には完璧に効いてるのに!」

 顔がすすだらけで服がボロボロのビリビリの黒焦げ状態で平気という方がおかしいだろ。

「今だよ魔理沙〜……奴の胸の目を狙うんだ〜…。ハイパーのびーるアームサイクロンジェットアームストロング砲で〜…」
「サンキューにとり!」

 墓標がカタカタと揺れ土の中から響いてくるは今は亡き盟友にとりの声。死して尚サポートしてくれるとは…!








「どうだ? 地面の中からアドバイスするという究極の地味なキャラとして……」
「幽霊じゃないか!」

 ペプシキューカンバーの空き瓶で思い切り殴られた。めっちゃいてぇ。
橙華おとうちゃん
作品情報
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2
投稿日時:
2011/04/01 22:41:06
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2011/04/01 22:41:06
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