「パチュリー、今のは痛かったぜ。流石に本の角は無いだろ本の角は」
「五月蝿い。あんたはいつから目から光線が出る人外になったのよ……。大法螺吹かないで頂戴」
ポロリと私の手から落ちた法螺貝。この間香霖堂から借りてきた珍品だ。
「そうだそうだ! どうして私が死んでるのさ! 酷いよ魔理沙!」
涙目で猛烈に抗議してくるにとり。ううむ、やっぱりあの扱いは酷かったか。
「それは違うぜにとり。まだ続きがあるんだ」
厳かに告げ、私は再び法螺貝を手に取った。
「わっはっは、その程度の攻撃効かんわー!」
「うわー絵的には完璧に効いてるのに!」
顔がすすだらけで服がボロボロのビリビリの黒焦げ状態で平気という方がおかしいだろ。
「今だよ魔理沙〜……奴の胸の目を狙うんだ〜…。ハイパーのびーるアームサイクロンジェットアームストロング砲で〜…」
「サンキューにとり!」
墓標がカタカタと揺れ土の中から響いてくるは今は亡き盟友にとりの声。死して尚サポートしてくれるとは…!
「どうだ? 地面の中からアドバイスするという究極の地味なキャラとして……」
「幽霊じゃないか!」
ペプシキューカンバーの空き瓶で思い切り殴られた。めっちゃいてぇ。
橙華おとうちゃん