- 分類
- 今年は卯年なんだぜみんなで鈴仙もっと書こうずいや書いてくださいお願いします
- タイトルでわかるだろ?
二番煎じを通り越して五番煎じになりそうな勢いではありますが、Taku氏やつくし氏といった創想話でも高名な作家の方達が自身の妻について語っていらしたのを拝見し、彼らには到底及ばない底辺作家なれどもワイフへの愛情という点については誰にも負けるものではないと触発されまして、一つ皆様に我が家の様子についてご報告というには大袈裟でありますが、したためさせて頂きたいと思った次第であります。
さてタイトルの通り私の妻は鈴仙・優曇華院・イナバです。家内の本名がレイセンであることは東方フアンである皆々様既知のことでありますが、その通り私はおおい鈴仙や、といった調子で呼んでおります。何故カタカナでないと申しますと、正直月面で使用されている言葉を用いようにも月語対応フォントが無いので書き表すには難があり、幸いにしてレイセンは地上人にも発音できることと、月には技の二号がおりまして紛らわしいということから、漢字の方で呼んでいるのです。
我が家の様子を語る前に、まずは鈴仙の魅力について語っておきましょうか。正直、フェルマーの定理を余白に書き込む方が簡単ではありますし、どのような美辞麗句を並べ立てたとしても到底表せる物ではないのですが、ここは書面である以上、また作家の端くれであるのですから、書き表そうと努めるのは至極当然のことと思い、ここにそうさせて頂こうと思います。
さてとはいえとこから書いていけば良いのか困る所です。端正な顔立ちから魅惑の太股まで、なにせ美とかそうしたものがカタチになるとこうなるのではないかと私は思っているわけで、なので順通りの頭の天辺から初めて行きたいと思います。
彼女の髪の毛が王族に送られるようなシルクのようで、毛の一本一本は絹糸、肌に生える産毛などは、さながら絹の子供とでも言いましょうか。柔らかく細く糸になるには未熟なれども、ふわりと指の腹で撫でますと鈴仙もくすぐったいのか身をよじらせまして、その様の可愛いこと可愛いこと、いと愛しいと古語を交えて言いたくなるほどです。さて髪の毛は美少女の揃う幻想郷妖怪の中でも一際滑らかな光沢を放ちまして、もし同人誌の表面にこのようなマットPP加工ができるなら喜んでオプション料金を支払おうというものです。絹の光沢のような柔らかさを持つのですが、薄く赤と青に色付く薄紫を少しばかり赤みがからせた冠位十二階で言えば第二位の小徳にも似たその色はどこか高貴さを伺わせるものでして、日本の宝石で言えば真珠の光沢がこれに匹敵するかしないかといった所でしょう。真珠の真白の中に見える青い海のその水の透明さ。そうしたものを内包してるので、私がこの光の中に顔を埋めますとなんとも言えぬ、女とも言えず少女とも言えず、窒素の代わりに鈴仙素が入り交じった大気が存分に腹の底まで行き渡りまして、海の生物達にとってみれば恐らくは磯の香りとか、そうした母なる何かを本能的に感じるものなのでしょうか。視界は一面の小徳、鼻は鈴仙の放つ甘い匂いに麻痺して心地良い。この時私は魚になって、広大な海に抱かれているのだと思ってしまうわけです。ええ、もちろん私が包むことの方が多いのですが、愛する者とはこうも毛先に至るまで愛しくなるものなのだと感じるのです。
天辺から少しずれて髪の生え際、つむじがあります。ここから彼女の頭の肌が見えるのですが白い肌がより白く、髪の毛というカップの中に入ったミルクにも見えます。だから猫のようにそのミルクを舐め取りたいというのは必然でありまして、ちろりちろりと舐めますと舌先に汗の塩味が乗りまして、いったん休んで口の中に仕舞い込みますと口の中いっぱいに鈴仙の塩の味が広がります。唾液達はこれを求めて溢れてくるので、文字通り唾を飲み込んでまた私はちろちろと猫に戻るのです。そうしている時の彼女は、くすぐったいのか微妙な感覚らしくて身を悶えさせながらも頬を赤らめて息を荒くするのです。
所移りまして耳。そう簡単に顔立ちを見る所に行かないのもまた風流だと思ってください。彼女の耳は兎耳と人間風の耳と両方ありまして、前者は波長を聞いたりする別の感覚器官であり、また鈴仙が玉兎でありますことから、そうした妖怪概念を象徴する外見的特徴でもあるのです。まずは兎耳からいきましょう。
玉兎の兎耳といえば丸っこくて垂れたようなものが多いのですが、鈴仙の耳はひしゃげたようで、またピンと上を向いています。普通のを丸とすれば、鈴仙は三角でしょうか。他の妖獣というのも獣の癖から背中が猫背気味だったりするのですが、鈴仙は人間のようにすらりと姿勢を正していますから、精神を主とする妖怪ならばそうした心が耳にも体現されているのではないでしょうか。体現されている耳ですから、柔らかくて温かい。女の肌といえば特に少女のそれといえば例えば二の腕ですとか股の裏ですとか、この手が朽ちるまで揉んでいても構わないという所がありますが、彼女の場合は耳もまたそれなのです。兎の耳と言えば案外固くて身体の柔らかさと比べると軟骨を摘んでいるようなのですが、鈴仙のは見た目通り肉付きもありふみふみと柔らかいのです。身近な例で言えば生の鳥肉に塩胡椒を揉んでいる時のあの感覚でしょうか。あれよりは随分と温かく、毛並みの柔らかいことは比較できないものですが、まぁ彼女の耳を触れるのは永遠亭のお歴々か月のか私ぐらいものですから、皆様がこの感触を想像するしかないのはまぁ仕方が無いことでしょう。
つーっと撫でてやりますとビクリと耳だけ動くのがまた面白くて、私はついつい日に何度かそうしてみたり、或いは耳先をパクリと口に含ませて歯で甘噛みしたりするのです。鈴仙は耳自体がそこまで感覚があるというわけではないのですが、そうされているという感覚はわかりますから、抗議の声を上げるのです。とはいえ満更でもないので、むしろその光景に些か目が潤んで、私が口から開放しますと『あっ』と名残惜しそうに声を上げます。瞬間、しまったという顔をするのですが時既にお寿司。私はまた含んで、彼女は今度は声に出して感じ入るのです。
人間の耳の方が感覚という所では大きいようで、福耳の私と違い細く薄い耳たぶを兎耳と同様に摘んだりしますと、先ほどより心臓に近い所為でしょうか、鼓動の早さを感じるのです。耳垢を舐め取るように舌を這わせますと、ドクンドクンと脈打つのが伝わります。ああ美味。
いよいよ顔に移りましょう。目鼻立ちの整った美少女であることは言うまでもありませんが、彫りは深くない。日本人的で幼さを残すそれは西洋彫刻や日本の美人画を見るというのではなく、素のままの自然な美しさを見ているようで心穏やかに見られます。さながら庭園にある桜のようで、美しさ・若々しさ・儚さ・自然、そうしたものを内包している。気の強さを思わせるツリ目の中には赤い瞳があり、普通の人間ならこれを見ただけで狂気に飲み込まれるのですが、そこは私。狂気も慣れてしまえばなんのことはなく、見つめ合ったまま夜明けまで過ごすことなど今では造作もないことです。ええ、もちろんそこに至るまでは狂気に飲み込まれないよう修行したものですが、こうして乗り越えられたのも愛なのだと思います。
見つめてみればわかりますがこの目は大変透き通っているんですね。兎の赤い目といえば割りとビー玉のようで面白みがあるわけではないのですが、彼女のそれはルビーとも違う、穢れ無い眼とは言いますが、まさにその通り。これも穢れの無い月の生まれだからでしょうか。だとすると姫様やお師匠様もまた、同じように深く透明な目をしているのかもしれません。
だとしてもきっと、私はその目の中に彼女と同じような感情を頂くとは思えませんが。
気の強いと先述しましたが、彼女は彼女で気が強いのです。というより妖怪の多くは精神の強さというのがありますから、必然、自信のある言い方になって強さというのを見せる傾向にあるのですが、彼女の場合はそうしたのとは少し違う。なにしろ月の出自ですから、精神の強さ以上に生活環境というのが影響してるんでしょう。彼女が月でどういう生活をしていたのか、というのはある時に聞きましたが、その話はまたいずれ。
鈴仙の生来の気は優しくて臆病な典型的な兎なのです。深窓の令嬢とまではいかなくても、本来は争い事よりも日向ぼっこをしているのが好きですし、三時のおやつが楽しみなごく普通より少し惚けた少女です。それがどうしてああいう性格になったかといえば、そこもまた彼女の本性といえば本性。優しい人間が絶対的非暴力主義というわけではないのと同じように、彼女とて怒りや驕りといった感情と遠い聖人君子ではありません。どこぞの緑色ほどはっちゃけて常識を忘れないにしても、幻想郷に来て鈴仙もまた変わったということです。
決して優しい性格ではない。でもそうでもないと気付けるのは、こうして傍にいる身だからこそでしょうか。皆様にしてみれば意外かもしれませんがね。
ええ、最初は大変といえば大変でしたよ。互いに一目惚れというわけにもいきませんでしたからもう必死でしたね。今思えばよくぞあそこまで無鉄砲に行動できたものだと関心を通り越して呆れてしまいますが、その結果が今この幸せだと思うと悪くはありません。それもまた、一つの素晴らしい思い出になったのです。鈴仙にこの話をすると今でも呆れられますがね。ははっ。
鼻が時々ひくつくという兎っぽい仕草はないのですが、一度野生兎プレイ(KENZEN)に興じた時に兎っぽい真似をして欲しいと言った所そうしてくれました。無茶苦茶可愛かったです。栗みたいな口しやがって! という言葉があるなら、兎みたいな鼻しやがって! と言いたくなる程に。
口、そう口も普通の人の口ですからω←こんな感じにな物理的に無理がありますね。でもお願いしてやってみてーと言った所、えぇーと言いながらもやってくれまして。まぁ予想通り唇をもにょもにょと動かして結果口を突き出すだけの、ωとはなりませんでしたが。そんなことよりもんーっと付きだしてるわけですよ、唇を。ええ、そりゃもうキッスして欲しいとしか見えませんよね。しました。するに決まってるじゃないですか。しなかったら男どころか生物失格ですよ。
大抵はこういう良い雰囲気になると口からおでことかほっぺたとか首筋に移っていくのですが、ああそうだほっぺた。忘れてはいけませんね。
むにーっとします。こんな柔らかさのマシュマロがあったら一夜にしてスティーブ・ジョブズを越える資産家に私はなれるでしょう。でもその夢はどうやら叶いそうにありません。何故ならこのマシュマロほっぺは、私だけの特別な存在だからです。
あーもう可愛いなあ畜生! 妖獣だから畜生ってわけじゃなくて、もうなんだろうかな。このまま手とほっぺが融合しても後悔しない。初めて触った時、体が凄く軽くなったようで、こんな幸せな気持ちでほっぺたむにむにするなんて初めて! もう何も恐くない! そんなハイな気分になりました。今でもそれは若干落ち着きましたが変わりません。絶妙な力加減スキルも習得したのでほっぺたが赤くなることもなく、ひたすらむにむにムーニーマンと出来ます。
首筋、うなじ。語るべくもありませんね。女の子のうなじは魅惑的ですが、普段は鈴仙はほら、長い髪ですから見えないんですね。お風呂に入る時なんかは結い上げてるのですが、そうした時に見ますとなんでしょうか。背中もそうなんですが、普段見えないものが見えるとはこうも素晴らしいことなんだって思った瞬間ですね。未だにときめきメモリアル。
ここで一つ残念なお知らせがあります。そそわ的にさすがに書き表すのが憚れる所があるので、その辺は誠に残念! 非常に残念! かなり書きたいですが、自重します。
代わりに二の腕に行きましょう。二の腕から伸びて指先まで美味しく頂けますが、やはり基本は外してはいけません。とても柔らかくて本人は恐らく太ってるみたいに思われて複雑なのでしょう、不安げな顔を見せますが、私はとても好きです。
腋ももちろん好きです。腋なら確かに腋巫女でしょうけど、こちらも負けてはいません。なにしろ腋からはフェロモンが出ますからね、それも妖獣ですから、匂いとしてはやや濃いのだと思います。他のを嗅いだことがないのでなんとも言えませんが、きっとそうです。
だからといって嫌じゃないんですねこれが。濃縮ミルクのようで、母乳というのはありますが腋から腋乳(わきにゅう)が出るのならきっと濃厚で喉にからまりそうです。でも味が濃くて美味しい。病み付きになる味、きっとそうです。だから私は腋を愛でています。
おなか。そう、どこかの鈴仙スキーは言いました。おなかは素晴らしいと。
おなかの中には大事なものが本当にいっぱい入ってます。でも骨格構造上、肋骨のように守るものがあるわけではなく、ひたすら無防備なんですね。撫でるも良し、舐めるも良し、触れても押してもなんでもござれの究極ラインですよ。英語で言うとアルティメット丘。
耳を当てると木が水を吸い上げるように、なにかが動いてる音がするんですね。単なる血管の脈動から、胃の収縮、少し上の肺、或いは腸。妖怪だから多少は違うでしょうけど、温もりは変わりません。今はまだ残念ながら「おっ、動いてる動いてる」とは言えないのですが、頑張っていきたいです。
生命礼賛。
尻尾。ここはまだセーフ。その存在については未だに議論されていますが、私の鈴仙には尻尾があります。人間にだって尾てい骨があるのです。兎に尻尾があったって良いじゃありませんか。
これは肉があるというわけではないので、藍しゃまの尻尾のようにはなりません。けれど飛んでいかない綿毛のようで、また結構敏感ですから、触れるか触れないかというさわさわがかなりくすぐったいようです。一度しつこくやったらグーで殴られました。最近はそういう意地悪は程々にきちんと愛でているのですが、危険ですね。最近の鈴仙は夏服(便宜上そう呼んでる)の時が多いですから尻尾が表に出ています。そんなのが目の前をふりふりと動いてると、飛びつきたくなって危ない。鈴仙は色々と危ないですが、その中でも安全そうで一番危険なスポット……、油断なりません。
太股。ミニスカで描かれることの多い鈴仙ですが、実際は割りと長めで膝上数センチもありません。だからこそ隠されたふとももの魅力がアップするとも言えますが。
結構細身ながらもしっかりとしています。脚力が高いから筋肉がついてるのでしょう、なのでむちむちではありません。実際の兎も足の部分は筋張っていますからね。鈴仙は筋張ってるというよりは張りがあると言うべき。肌はすべすべで前後に撫でていると陶磁器に磨きをかけているのにも似ています。陶磁器と違って声も出しますし震えますし、なにより温かいですけど。
膝裏は太股から臀部にかけてのラインと違って見えにくい故、目に付く人は多くないでしょう。歩いてる人の後姿を見れば簡単に見えますが、場所柄、腿や臀部の方が目立ちやすいですから難しいポイントです。でも一度気付いてしまえば、ここもまた素晴らしいということに気付きます。こと鈴仙のそれですから、何十何百にも増して発見の喜びがあります。
ここを鍛えるのは間接部ですから難しくあります。なので肉や皮膚で防御しにくく、ともすれば骨にも手が届きそうで、特に私は押し込むようにして弄るのが好きですね。色々と試しましたがここを攻略するにはこれが一番だろうと。他の攻略法を知ってる方がいたらご教授頂きたいと思います。
脛。まぁ脹脛。ここら辺は持ち上げやすいのもあって頬ずりするのに最適ですね。敏感気味ではある彼女もここら辺はそう感じやすいというのもなく、ゆっくりと雰囲気を出しながらさすってあげると心地よさそうです。そのまま眠ってしまったこともありその時は失敗かなーとも思いましたが、少しは勉強しまして、そういうのんびりしたのも良いのだと学びました。
太股よりはやはり固めですが、すべすべとしていることに変わりはありません。ここが冷えていると攣ったりして大変なので、最近はなるべく温めるようにしています。
足。これはもう踏んでもらったりなんだり自由自在ですね。ニーソでも黒タイツでもなんでも素晴らしい。手よりもコスプレバリエーションが豊富ということで外せません。足を使われると私の方が立場的には弱いということになりますが、そこは立場逆転ということで一つの楽しみでもあります。それに私には必殺「くつしたmogmog^q^」がありますから、今度あたりやってみて吃驚させたいと思っています。驚く鈴仙も可愛いです。
さて一通り簡潔にではありますし中略もありましたが鈴仙の魅力について語った所で、いよいよ我が家の生活をご紹介したいと思います。
新婚というほど短くはないのですが、今でも焼きたてのピザのように熱々です。
私は朝が割りとダメでして布団の中に籠って軽く三十分は経って最初の講義に間に合わないことがよくありましたが、鈴仙が来てから一変しました。彼女の方は規則正しい生活に慣れていまして、私が目覚ましが鳴ってそれを止めてもぐーたらうだうだやってますと、
「つくねー朝だよー」
この間kanon(東映版)を見せた影響かやけにゆっくりとした口調でこの日の朝は起こしに来ました。この時点で既に目は冴えているのですが、この先の展開がわかっているのでこのまま寝たふりをしています。
「学校に遅れちゃうよー」
ギリギリまで寝て起きての生活がすっかり身に付いているので、余裕を持って朝起きるということもなく、目覚ましもかなりギリギリにセットしてありますから遅刻は十分考えられます。それは彼女もわかってますので、私を起こそうと頑張ってくれます。
最初の内はあれこれを声をかけるのですが、だんだんと近付いてきて私を揺さぶったり布団を剥ごうとしたりします。さすがにそこまでされると私も動いて、それまで背を向けていたのを正面に向けます。私は顔に出やすいというほどではありませんが、この毎朝のやり取りににやつけないわけがありません。
私の顔を見たのでしょう。鈴仙は溜息と共に「しょうがないなぁ」と、でもどこか声は嬉しそうです。
吐息がかかって、唇に鈴仙が重なります。白雪姫とは性別が逆ですが、こうして私は目覚めるのです。
「きゃっ」
すでに戦闘状態の彼女を一気に抱き寄せて、数分ほど浅く重ね合いまして、彼女を解放します。
「もうっ……朝ご飯いらないんですか?」
「心配ないよ、さっさと食べるから」
ここからの行動は案外あっさりとしています。トイレ行って顔洗って歯を磨いて髭を剃って、朝食もこの日はおうどんです。ウドンゲだからじゃありません。
■つくねさん家の朝食
・材料 冷凍うどん一人前 生玉子一つ めんつゆ お好みでネギ
・作り方
うどんを茹でたら水っぽくならない程度に水を切って、熱いうちに丼に入れます。
そこに玉子を入れ、全体に混ざるようにかき混ぜます。この時、あまりかき混ぜすぎない方が固まりにくくなって食べやすいです。
全体的に粘り気が出てかき混ぜる箸が重たくなったら、めんつゆを適量入れます。そしてまた軽く混ぜます。最初は少なめに入れていくと味の調節がしやすいです。
食べてみて味がちょうどよくなったら出来上がりです。お好みでネギなどで彩りを与えてください。
これ簡単ですがとても美味しいです。寒い日の朝や胃が重たくても食べやすいです。
「いただきます」
五分で食べ終えられます。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
あとは着替えて必要な物を持って大学に行くだけです。この時間ならまだ間に合います。
「忘れ物は?」
「ん、ないよ。じゃあ行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
寂しくはありますが、仕方がありません。名残惜しいながらも一度のキスでドアの向こうへ私は行かなければなりません。
講義を終えてサークルで集まって駄弁って。この日の昼は近くにあるラーメン屋です。
そうしてる間にも鈴仙からメールが届きます。ほとんどは他愛のないものですし、世の中の長文を打って返してに比べたらささやかなものですが、私達には過度なコミュニケーションはわざわざ必要ないということでもあります。
この日は二通ほど。お昼何にしたの? と、夕飯なにがいーい?
暇で暢気そうに見えますが、妻は妻で実家の仕事をしています。私より仕事ということで大変なわけですが、彼女の方から気遣ってメールをくれるというのは、ありがたくもありごめんね、とも思います。
実家はご存知の通り永遠亭です。彼女は薬師見習いとして働いていますが、薬剤師の資格を持ってるかは不明です。でも今のところは薬事法違反で警察が乗り込んできたことはありませんし、あそこにはお師匠様がいますから平気でしょう。力学と政治的圧力な意味で。
電車で帰る時に、ふと秋葉原に立ち寄ってメロンなんとかととらのなんとかで買物をしていきます。例大祭新刊が日にちを置いて入荷していますからね。五月八日に買うという手段もありますが、最近は買う金よりも量が重たくて行動しにくいことから委託で買わせて頂くことが多いです。イベントで出会って手渡しで買うことが醍醐味なのだと重々承知しておりますが、何分帰りに紙袋が破れてドザーは避けたくありますし、宅配便にしても買物を終えた後の話ですから、行動中の機動力はなるべく維持したいです。
――あと、通販の方がエロい鈴仙本を鈴仙に見られなくて安心というのも――。
そうそう、ケバブ屋の北側にあるホワイトなんたらもありました。三月中は鈴仙の下敷きが購入特典にありましたのでこれもゲットです。うん、三月中だったんだ、すまない。もう四月だ。
ついでに帰りにケバブをお土産に買っていきます。レギュラーのマイルド二つ。スタンプがなかなか貯まりませんが、期限が無いのでゆっくり溜めていこうと思います。
ようやく帰宅です。春になったとはいえまだ夜は早いですから、この時間には真っ暗です。
駅に着いた時に今から帰ると電話をするのもいつものこと。今日は帰り道のスーパーで牛乳を買っていきました。ここ最近になってようやく普通に買えるようになりました。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
ただいまのちゅーをして、手洗いうがいをして着替えるとようやくくつろげます。
鈴仙は動きやすくて慣れてるということで、ブレザーの上だけを脱いだ姿にエプロンです。女子高生幼妻の姿は非常にそそるものがありますが、食事がすでに出来てるとのことなので我慢して食卓につきました。
■つくねさん家の夕食
・材料 炊いたごはん二人前 小さいレタス一個分 ツナ一缶 マヨネーズ適量 塩胡椒少々 醤油適量
・作り方
ツナを出して汁を切っておきます。レタスも洗ってから手で食べやすい大きさにちぎって水を切っておきます。
フライパンか中華鍋にご飯を入れて炒めます。軽く炒めたらマヨネーズを味付け程度に入れて混ぜ合わせ全体に行き渡るようにします。次にレタスとツナを入れて、ツナが全体に行き渡るようよく混ぜながら炒めます。
最後に塩胡椒と、私は醤油を少し多めで醤油風味にして仕上げます。
ツナマヨチャーハンの出来上がりです。
他に茹でたブロッコリーなどの副菜でもう少し緑を増やすと美味しいです。
なおレタスの代わりに青梗菜でも美味しいですし、ツナ以外にもチャーシューやウインナーでも美味しいです。万能マヨチャーハン。
テレビを見ながら食べるのは行儀が悪いと言われますが、うちはその辺自由なので適当に聞きながらしながら食べます。
「はい、あーん」
チャーハンだとスプーンであーんがしやすいので良いですね。
うん、美味しい。愛情もたっぷりでなおさら美味しい。
夕飯を食べたら食休み。今日なにがあったとか、鈴仙と喋りながらの楽しい一時です。
お風呂を入れている間にパソコンを立ち上げてメールやらpixiなんとかやらを巡っての著作物警備を始めます。大事なお仕事です。今日もまた数件の鈴仙のけしからん画像を見つけましたので、一枚あたり三秒で保存・点入れ・ブクマを終えます。この熟練した動きは誰にでも出来る技ではありませんので、少し誇らしくもあります。
「あー! またエッチな絵を見てるの!?」
「い、いや違うんだ! これは立派な監視活動の一環で……」
監視活動には常に危険がつきまといます。なんでもカカッと上手くいくものではありません。
ぽかぽかと甘噛みのように叩かれて、変態変態と罵られる。
「変態だ……、私の夫は変態だったのね……」
「鈴仙、またいない間に勝手にゲームやっただろ」
そんな風にしていると、<お風呂が沸きました。のあの声。
「さ、お風呂に入りましょうか」
鈴仙は脱いでるところを見られるのが恥ずかしいのか、いつも私が先に入ります。女の子はそういうものだと聞きましたが、今更だという思いもあります。仕方が無いけど。
「お待たせ」
「……見られるのは平気なのになあ」
「な、なによいきなり……つくねのエッチ」
身体はもちろん洗いっこします。だけど鈴仙の髪は洗ったことがありません。三度ほど洗ってみましたが、長いだけにかなり難しいのです。だからそれ以外は洗いっことなります。
「お客さん、かゆいところはありませんか?」
「んー、ないよー」
湯船はゲームのように広くありませんから、自然と身体が密着することになります。風呂に入ってるのでぷるぷるです。すべすべです。
風呂から上がったら二人で牛乳を飲みます。腰に手をあてて顎を上げ、ごきゅごきゅと瓶入りを飲む。瓶は市販されていた瓶を洗って牛乳を入れて再利用してます。紙パックから出すのと温度の差はあまりないはずなのですが、瓶の冷たさがあってかこちらの方が美味しいのです。
風呂上がりも、私はのんびりとパソコンをやりながら。鈴仙は私に寄りかかってそれを見ています。なので変なことはできません。skypなんとかで友人達と会話してる時にいちゃついてるのを書くと、ほっぺたをつねられたりします。痛いです。
二人でお酒を飲んでいると、夜はあっという間に過ぎていきます。気が付けば鈴仙の髪もだいぶ乾き、私もそろそろ寝ないといけない時間です。
パジャマ姿ってそそりますね。風呂上がりにはもう二人ともパジャマに着替えてるわけですが、鈴仙の姿は毎夜抱きしめたくなります。
「ちょ、やだ、熱いってば!」
嫌そうにしてますが、嫌よ嫌よも好きの内のあれです。布団の中に入るといちゃつくのは日課です。
「あ、明日も早いんでしょ?」
「大丈夫、起きるから」
「起きない癖に……んっ」
私が朝弱いというのもこの辺にあるかもしれません。
この先は書くとぱっちぇさんに見つかってこっぴどく怒られてしまいますので割愛させていただきますが、まぁ言わずもがな。皆様のご想像にお任せしましょう。
日によって違いはありますし、季節や時には旅行に行きますから同じということはありませんが、概ね我が家はこんな形で平和に愛を育んでいるのです。
皆様も愛する方々と、どうぞ良い日々をお過ごしください。どっとはらい
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2011/04/01 15:42:28
- 更新日時:
- 2011/04/01 15:45:22
- 評価:
- 2/6
- POINT:
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