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- 削除済み作品のレビューとか誰得
・――しなくて結構です
何故か唯一創想話ジェネに残ってる作品。マジで何でよりによってこれなんだ。
マッハで駆け抜けていく怪作……ってそれは師匠の作品全てに言えることではあるのだが。
「もう結構です」でぴしゃりと空気を変える閻魔様超かっけえっす。空気変えても変態っぷりは変えられなかったけどね。
ラストの妖夢の尋ね人ポスターが泣ける。
長年休んだフジヤマも ここぞとばかりにヴォルケイノ
・阿求のやっぱり愚問如き!
開始一行で何の説明もなく登場するオリキャラがシュールすぎる。出オチかと思ったらちゃんと最後までメイン張るし。
松風以外にも伊勢物語の訳本を一人で書き上げる多芸な店主とか、絶妙に魅力的なキャラを作れるのが凄いわな。
幻想郷の広がりが自然に想起される。
「お金とはそのように使うものです」はどう考えても名言。金使うかどうか迷ったときはこの言葉を思い浮かべてます。
てんかふん ちょうだい !
・ソードアスターヨウム
スピード感という点では師匠の作品の中でも最高の傑作。ただ駆け抜けるだけでなく所々蹴っ躓くような緩急の付け方が絶妙。
初見時殆ど台詞とかの元ネタ分からなかったけどそれでも腹筋を持っていかれた。
後に元ネタを見つけるたびに俺の腹筋は引き攣ることとなる。あと三月精で本当にサニーがバリア張ったときは死ぬかと思った。
ド外道妖夢シリーズ(勝手に命名)の締めくくりともなる(のか?)作品であり、完成度は非常に高い。
そしてこの――満面の笑み!!
・鬼の酒蔵攻防戦!
第1話の後のスキマが創想話wikiに載ってない。何故?
師匠の最初の作品群。この頃からキャラクターの熱量はぶっちぎれてる。つーか胡散臭いゆかりん書かせたら右に出る作家さんいませんて。もやしそば食いてえ。
しかし初投稿作から若干クロス+メタネタとか挑戦的過ぎやしませんか。
「会えないときのためにぃー! おはよう! こんにちは! こんばんわ――――!!」とか、元ネタのある台詞を言わせるのが本当に巧いんだよなあ。
ミス・マメールが最強ババア過ぎて笑う。「最高のものを使い、最高のものを作ることだけが技術ではないわ。限られたもので、最良のものを作る。それもまた、技術なのよ」は至言。座右の銘。
普通にいい話書けるのにぶっ飛ばすからたまらんよなあ。
カリスマなてゐって起源いつなんだろ。ちゃんと棟梁兎やってるてゐが格好いい。萃香もヘタレに見えてイケメン。「あんた、嘘吐きだ」の辺りは一時期暗誦できました。
被告人! 醤油野郎!!
・アリスがいない!
俺が創想話に、引いては東方にどっぷりハマるきっかけになった作品。やっぱり師匠の最高傑作はこれだと思う。
本当に「どこが難問なのかわからない」という怪奇ミステリー。読めば読むほど味が出る……のは他作品も同じだけど、これは特に高水準。
微ネタバレだが、レミリアの運命操作をここまで描ききった作品って他にないんじゃないだろうか。
幻想郷探偵ファイルはこのときから。スピンオフが読みてえ。アル・イプンて誰よ。
三馬鹿探偵とフランドールの心温まる友情ものであり、古畑任三郎的な犯人視点サスペンスであり、裏で動く陰謀に翻弄されるミステリーであり、ぶっ壊れギャグでもあるというチャンポンssなのだが、異常に高い水準でバランスがとれている。
微妙にいい話で締める芸風(?)も、他の作品ではちぐはぐな印象を受けることもあるが、これに関しては綺麗にまとまっている。
そして本文外に作品としてのオチがあるという謎発想がマジキチ。天才。
……ツェペシュ!
・東の郷の魔法使い
バトルもの。『割と重大な理由で』『軽いノリの会話を交わしながら』『熱いバトルをする』という捻くれっぷりは実に東方的と言わざるを得ない。
弾幕表現が原作再現なのに気付いたときは吃驚。『その渦の流れは右回りであり、左回りでもあり、少なくとも、身を任せることだけは止めた方がよさそうだった(アリス通常)』等。
人形共が非常に可愛い。ちょろちょろした会話が微笑ましい。
ただ、この作品は少しちぐはぐだった印象がある。熱いところは熱いし、笑えるところは笑えるのだが、それぞれがお互いに相殺しあっているうな感じ。他作品に比べると評価は一枚落ちる。
『女誑し免許皆伝(マスタースパーク)』ッ!!
・ポチっとな! 〔 こってり味 〕
ゆかりんの胡散臭さをこれでもかというくらい味わえる一作。本題に入る前にくるくる回りまくるシーンがお気に入り。
文章的に、三人称と一人称が混ざってるのが若干気になるが、そんなものは吹き飛ばすだけのパワーがある。
自爆装置に魅入られてぽんぽん押しちゃう幻想郷の面子のダメさ加減に涙が出る。自爆はロマン。誰が何と言おうと。
八雲"大往生"藍様の扱いが酷いのは公式準拠なのかもしれない。酷すぎ。
ゴールド・スキマペリエンス・レクイエムは最初意味がわからなかったけど元ネタ当たって納得。ジョジョネタ成分多め。
インシャラー(全ては縄の思し召し)
・少年少女幻想文学集 「不器用な庭師」
ド外道妖夢シリーズ第一弾。といってもこれは外道になる前のプロローグ。庭師が怖すぎる。
心を込めて描きすぎだ妖夢。庭師が涙を流すシーンが意味深過ぎる。
しゅらり――
――しゃきゅ
・超ド級汎用特化型絶対無敵最強専管・幽々子改−MAXIMUM
ド外道妖夢シリーズ本編。「お美事でございます、幽々子さま」で何かもう背筋に粟が立った。
魔界神の善意が眩しすぎて見えません。健啖で好き嫌いをしない幽々子様がやばすぎる。
後頭部に穴を空け、胸に大穴を空けられ、白楼剣で腹を切り、半身に突き刺されてもなお立ち上がる妖夢の生命力が謎過ぎる。シニカケルってレベルじゃねーぞ。
でも何故か妖夢に思い切り感情移入して読んでる俺がいる。マジで謎。
ちょいな〜(はぁと)
・名探偵なのか?ウドミちゃん(21)
ちょっとした問題作。まず三回くらい読み返さないとどれが誰の台詞なのかを把握することすら不可能。
把握出来てくると加速度的に面白くなってくるというスルメ作品ではあるのだが、初見時の一見さんお断り感が半端ない。
緩急の付け方は師匠式。コンマでマッハまで加速しては急停止を繰り返す、酔いそうになるテンポの文章。大好き。
この作品は把握できてないネタが多い。若返ってダイアモンド!(空耳)がわからん……KOFのギースだとは思うんだが。
あとラストに萃香がいるんだが、どこで出てきた?
○ゆかみ(ビューティホォ)
×ゆがみ(マイゴォ)
=ペナルティ(メタァ!)
・どるちぇ・DE・アリス!
師匠独自の文章センスを味わうならこの作品。やたらとハードボイルドな声が聞こえてくる文章。
ネタがネタだけに直接的な表現ができないことが師匠の文章センスに火を付けた……のかも。
迂遠な文章を巧みにつなげて、下品にならずに下品極まるものを想起させるという謎手練。
それと同じような顔をした文章で真面目なものも描写するのだからたまらない。
そして単純にバトルが熱いというのが困る。無限の収束を可能にする白銀比プライベートスクウェアとかマジで熱い。
それなのにバトルを盛り上げる小道具が酷い。携帯ポケモンとか何その表現。
あと幻想郷探偵ファイルはこれのあとがきの探偵貴族が一番好き。ブラック殺人許可証をもつ重度の鬱患者とか。
遠からん者は耳を伏せ。近からん者は目も閉じよ。
・アリス・ボーカロイド
『どるちぇ・DE・アリス!』での引退宣言(だったのか?)後の復帰作。師匠らしさがぐっと詰まった一作。
物凄くナチュラルに登場人物の全員が変態でいっそ清清しい。
落ちのつけ方がおかしい。何だこの直滑降。
丁寧に作ってある作品で、そつのない作りになっているため、初心者向けかも。
ああ、なんというラッパのマーク。
・ツンデレマスター・シリーズ
会心の出来。このシリーズに関しては急加速&急停止ではなく、ブレーキをぶっ壊したスーパーカーに乗っているような酔い方をする。
ある程度耐性がないと途中で限界を迎えるかもしれない。師匠自身も20kbぐらいで限界らしい。
特にケイネ・半月がお気に入り。何だ当期の総領娘様のEOQを答えなさいって。調べて計算してみたら合ってるし。
点数はイクさんが一つ抜けて高いのだが、これは冒頭で美文を書ける筆力を見せ付けた形だろう(その美文全部ちゃぶ台返すけど)。あとイクさんは割と序盤大人しいので読みやすいというのもあるか。
煉獄さんのコメントから師匠は王道を見出した……らしい。あのあとがきによくわからない戦慄を覚えたのは俺だけではないはず。
フハハハ! なるほどぉー! はいまさにその通りでしたいつの間にかぁー!?
・ボイルド美鈴ザイントロダクション
ここから名義を変えての投稿。王道を掴んだことが契機なのかどうかはわからない。
師匠曰く「『起』で終わる話」。承転結と続いていたらと想像すると確かに楽しい。
地の文がというか、見た目は相当まともなのだが、やはりキャラクターの熱量の強さから一筋縄ではいかない作品に仕上がっている。
射命丸や美鈴が非常に可愛い。こういう媚びない可愛さっていうのは見習いたいもんだよなあ。
ケースバイケースで。
・古明地さとりの朝は早い
師匠の作としては異質な、純粋なほのぼの作品。というか名義を変えてからは割と大人しい作風になっている気がする。
師匠の文章の特徴として、声に出したとき音として響きがいい、というのがある。これはそれを最大限生かした作品だと思う。
子供に読み聞かせる絵本のようなテンポが心地よい。
そしてそのテンポを最後の部分で外すことで、その部分の異質感を表現するという、文章巧者ならではのギミックが取り入れられている。
[ ここでこいしがガッツボーズ ]
・古明地さとりはサトリ得ない
サトリ妖怪に対する鋭い考察を加えた作品。異色作に見えるが、こういう深みのある考察ができるからこそぶっ壊したときの破壊力が凄まじいものになるのである。
妖怪らしく、それでいてかつ可愛らしいという二つの要素が矛盾することなく止揚された、面白いサトリ観だと思う。
あとこいしちゃんがチート過ぎる。
そんな事よりFUCKしましょっ!
・愚かな烏と哀れな黒猫のためのエピローグ
正直に言うと、師匠が名義変えたことを知らなかったときに、師匠が書いたものと知らずに読んだことがある。
そのときの感想は確か「オチぶん投げすぎじゃねえかこれ」のような感じだったと思う。
地霊殿最悪のバッドエンドのエピローグの体裁で、師匠らしからぬシリアスな雰囲気で進行するのだが、雰囲気に耐えられなかったのかちょいちょいギャグめいた表現が混ざっている。
正直言って、これは完全なバッドエンドで終わらせるか、オチまできっちり騙しきるかしてほしかった。
お燐の空への悲しいほどの愛情や、空の地上への想いなど、非常に情緒的に書けていてそそられるのだが、間に挟まるギャグめいた表現が入り込むのを阻害した感がある。
冷徹かつ悲しげなゆかりんとか本当に良く書けてるから、オチまでちゃんと騙しきってほしかったな、と思わずにはいられない。
騙しおおせるだけの技量を持った方だからなおさら。
これが――『空』
・文々。新聞ヲ変エマセウ。
これぞ我が理想の射命丸。可愛すぎる。いちいちどう理想なのかとか挙げるのも無粋ではあるが、とにかく感情が豊かで表情が多彩。そして新聞作りに一途でズレまくり。ああもう可愛すぎ。
椛は椛で先物取引が趣味とかどんな設定だ。そして小豆相場を左右する小豆洗いの皆さんは何なんだ。
何でもなさそうにこの前盛大にプーさんごっこやったばっかとか回想されても困る。何だその趣味。
そして射命丸は平気で椛にグロい仕打ちをする。素敵すぎ。大好き。
ただちょっとオチは弱いのが残念。それ差し引いても余りあるけど。
――ああ、私は今生きている!
・美鈴がリッチになる話
やたら図太い美鈴が素敵過ぎるお話。五億は稼ぎすぎだろと思わざるを得ない。怒られるようなことをしてるのはわざとなんだろうか。
そして師匠曰くこの作品は「美鈴イジメをなくす話」として書かれたと知って驚愕。その目的のためには手段が迂遠すぎやしませんか。
コメント欄に本物の野鳥の会が来たのが一番嬉しくて今年(当時)一番笑ったとか何だそのエピソード。
いあ、いあ、はすたーぁ……
・がぶ呑みファンタジー
これと『あんたネコなの?』に関しては以前レビューしてるので簡単に。
師匠の書く話で何がイカれてるかというと、視点キャラが決してマトモじゃないというところ。
タルの中の酒に火がついたところでどう一発逆転なんだよ、というように『読者に突っ込ませる』のが物凄く巧い。
あとケツに酒瓶突っ込んでくる女可愛いってどうなのよと直々にお叱りを受けたがやっぱり可愛いもんは可愛い。
あんな楽しい宴会に、行かない訳がないじゃないか。
・あんたネコなの?
二度目の名義変更。読み方に戸惑った人が何人かいた。
こうも優しいキャラを書けるってのは、やっぱり現実に優しい人じゃないと無理だろうなと思う。
『愚かな鴉〜』でもお燐は無茶苦茶優しいキャラだったが、お燐に何か思い入れがあるんだろうか。
霊夢は無言で袖を外した。
・一輪一択当然ですワん
師匠の描く幻想郷には本当に常識が存在しないと思うわけです。その中で『普通である』という言葉がどんな意味を持ちえましょうか。
常識がないということは不安も呼ぶが、外れものやマイノリティーにとっては暮らしやすい。
そんな外れものが元気いっぱい暮らしてるのを見るのが本当に楽しい。この幻想郷では、『普通』もまた外れものなのである。
――させません! 今こそ我が隠された真の能力、見せて差し上げましょう!
・柄杓れカッポンぬえ胴チュウ!
三度目の名義変更というか、もはや名前が安定していない。当時俺は『<』で作者検索してた。
文章の緩急の妙を最大限生かした作品。小船の上で波に揺られているような感覚。これをムラサのキャラと合わせたのだとしたら笑う。
やっぱりギャグの使いどころが上手い。丁寧に笑える一作。ムラサの航海日死が気になる。
――居直りリンゴォだッ!
・エンマ様が見てる
趣を少し変えて、じっとりとした、倦んだような文章で書かれた作品。途中の『やらないか』で背中に嫌な汗が流れた。
『ちゃぶ台を引っくり返されたというよりちゃぶ台だと思っていたものが実は擬態した蛸だったような感覚』とは当時の俺の感想。
空気が一変するわけでもなく、倦み疲れた雰囲気のまま進んでいく感覚は不気味すぎた。
ああ、溜まっていたのだな、と、霖之助は他人事の様に思う。
・死ね死ね生きろ我が為に
生きることの力強さを教えてくれた作品。自分のために手が動かせる。それが生きるということだ。
『死ぬ価値がない』という言葉を新たな切り口から捉えた作品でもあり、これを読んだあと求聞のあの文章を読むと少し趣が変わる。
こういう重い話を重いままバッドエンドでいっぺん書いてみてほしかったというのは贅沢な願いだが、絶対いい話書けると思うんだよなあ。
俺の為に動き、俺の為に働く腕だ。
・転がるスタァに野バラはチュかない
プチこんぺだか三題噺だかの投稿作。一行で題を消化するという出オチ気味の発想が賛否両論となっていた。
割と小ネタ重視の作品で、レビューで面白さを伝えるのは難しい。
ダウジングで濁音見つけるナズーリンさんぱねえっす。
そう言って、『きみ』は『くすり』、と『音』を立てて笑ったんだ。
・雨の日は幽×空!
これも既レビューなので簡単に。
やっぱりキャラクター一人一人が丁寧に作ってある。
お燐がアリスの作ったパイを食うシーンがたまらん。
密かに、『穢れ』を割とポジティブに捉えているのが嬉しかった。
『天から降るのは穢れた雨で、地から降るのは清い雨』
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2011/04/01 12:40:42
- 更新日時:
- 2011/04/01 12:40:42
- 評価:
- 1/1
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