QB「やぁ未来の創想話少女を目指す君たち。これから君たちに創想話で生き残るためのサバイバル術を伝授してあげるよ。かといって僕一人で喋るのもつまらないから、助手を用意するね。ワトスンくん役だね所謂」
某就活生「こんにちはTakuです」
QB「やれやれ、いきなり名前をアピールするなんて良い度胸だよ。作家は謙虚であれって習わなかったかい? 盤外戦で名前を売ってもしょうもないよ?
さて、それは置いといてだ。君たちには最強のSS書きになる才能がある。まずは先輩作家を例に出して基礎を学んでいこう」
☆☆☆☆☆☆QBと学ぶ楽しい作家講座☆☆☆☆☆☆
QB「まずは創想話少女になるんだからその小汚いブツを切断するんだ」
Taku「えっ」
QB「切断するんだ」
Taku「勘弁してください」
QB「だから君は一年経っても東風谷早苗の幻影から逃れられないんだよ。忘れたのかい?
毎日エログロpostをするあいつに彼女ができたことを」
Taku「○○○のことかー!」
QB「まぁあいつもブツを切断すべきだけどね。それはいいや。
じゃあまずはチェックシートを作ったから、自分の作品があるのなら当てはめてみよう。
最初に言っておくけどこれは簡易版だ。手元に資料本がないから適当に思いついたのを書くよ」
1.誤字脱字はないか。きちんと推敲をしたか。
QB「誤字脱字は著しく君の作品の価値を下げる。博霊なんて最悪だよ」
2.視点がバラバラ死体になっていないか
QB「主に三人称の作品で指摘されるものだね。推敲では中々直り難いかもしれないから、査読を頼もう。
頼める相手が居ない場合は三日ほど置くこと。違和感があるならそれは修正の余地がありということだ。
勘違いされやすいけど、三人称の中に一人称視点が混ぜ込まれることはそれほど大きな問題じゃないんだ。
むしろ、台詞の直前が別のキャラクターにスポットを当てていたのに……。なんてことになると誰が発言するかがわからずに混乱する。
また、視点者が細かく切り替わるのならきちんとそれを示唆しておきたいね。一行ごとに視点者が移り変わると彼らの状況が掴みづらいんだ。
書きたいことがあるのはわかるけど、そこはきちんと組み替えて意味が通るようにしよう。
ここらへんは推敲でやるべきだ。
見た目だけきちんと地の文が書いてあるのに、内容はぐちゃぐちゃだなんて見てられないよ」
3.あなたは少女ですか?
QB「創想話作家が全員10台の少女であることはよく知られていることだね。
男性が投稿しようとすると全身の血液が沸騰して死ぬことになる。要注意だ」
4.テーマにこだわりすぎていないか
QB「小説にテーマは必要か。という問いに対して僕は『どちらでもよい』としか答えようがないよ。
構造がしっかりしていれば、テーマがなくてもシリアスな物語は組みあがる。
これはどうしてかというと、そもそも物語を解体すると、テーマ、プロット、完成品となる。
テーマはやりたいこと、織り込みたい思想、やりたい展開。
そしてプロットはそれらを物語に組み込むために外を固めること。
物語はそれらの完成形だ。
ここではテーマをアーキテクチャ(思想性、設計思想)と呼ぶ。
これがあれば作品を書くことは楽になるかもしれないが、それは確固とした形である必要はないし、突き詰めてしまえばそんなものがなくても悲劇は作り出すことはできることを忘れちゃいけない。
そもそもアーキテクチャが物語まで侵食していたら、それは歪だと思わないかい?
あくまでそれらは分離して考えるべきなんだ。
それで、そこまで読み取ってくれる人だけに伝わればいい作品にしているのか。
これをハイコンテクストと呼んだりするんだけども、そういう意図にできているのか。
それとも単純に演出不足でしかないのか。
この二つの差は大きいし、単純な力不足だったら、相手のせいにするのはとても醜いからね。要注意だ。
ちなみに創想話では行間を読ませない、ローコンテクストな作品が好まれる傾向にあるようだね。
WEB媒体が精読や読むのを戻るのに向かないというのもあるけど、きちんと細部まで説明された至れり尽くせしの物語が楽しいのは僕も同意だよ。
主な作家名として挙げるのなら、ahoさんがこの代表格だろうね。
もちろん彼の作品には根底には何らかのテーマが含まれているだろうけど、何も考えていないバカ話(当人談)もそれなりに楽しめる。
それと、よくテーマ性VSエンタメ性のような二項対立をする人が居るけど、これらは両立可能だ。
そうなるとシリアスと呼ばれるものと、ギャグと呼ばれるものが両立することも可能。
この作風を得意としていたのははむすたさんだね。
ちなみに僕は小悪魔RPGが大好きだ」
6.感情をそのまま書いていないか?
QB「あーあ。やってしまったね。ほむらが怒った。まどかが泣いた。さやかが絶望した。マミがマミった。
こういうことを直截に書いてしまうのは頂けないよ。こんなのぜったいおかしいよ。そう思うよね?
感情を表現する言葉というのはたくさんあるのだけど、直接書いてしまうのはNGだ。
せっかく僕らには情景を描写する自由があるのだから、ここは彼女らの表情や仕草に注意を払ってみよう。
同じ怒るでも、肩を震わせているのか、唇をきつく噛んでいるのか、睨みつけてきているのか。おおこわいこわい。
たくさん種類はあるはずなんだ。それらを書かないのは作家としては良くない行為だからね」
7.説明が重複していないか
QB「よくやってしまうんだ。会話で明らかに誰が喋っているのかがわかっているのに、そのあとの地の文で改めて説明してしまう。
ちょっと物語が進行したから改めて負傷の状態を説明してしまう。容姿を何度も説明してしまう。
作者としては書かなくちゃという強迫観念に襲われるかもしれないけど、読者の視点に立てば『さっきもこれ見たな。』と戻って確認することにもなりかねない。
いまのはまずかったよ。読者がブラウザバックしてしまった。こうなってしまうとどうしようもないね」
8.キャラを使い捨てしていないか
QB「創想話というのはみんな、キャラクターのファンが読みに来ているといっても過言ではないんだ。
だから描写するならする。しないなら登場させないように工夫する。この姿勢が大事なんだ。
一方的に割を食ったり、何しにきたのかわからない登場は物語が薄くなる上に怒りを買うことにもなりかねない。
紅魔館の門でいちいち美鈴の額にナイフを刺す必要なんてないよね? やってて楽しいのは作者だけだ。
物語をできるだけスリム化していこう」
9.やりたかっただけーになっていないか?
QB「これはまずいよまどか」
Taku「まどかじゃないです」
QB「やりたかっただけーというのはSS書きには非常に起こり得る問題なんだ。例えばこれが絵ならば『服をアレンジしてみたかっただけー』で通用する。
でも例えばほむらがまどかのパンツを被りながらシリアスな表情で諭すなんてシーンを書きたいときに、なんの説明も補足もないままじゃただのキチガイだ。
ほむらがまどかが大好きで特にパンツが大好きで被りたい衝動を抑えきれないだなんて書いても、単なるキチガイだ」
Taku「一体何が言いたいんです?」
QB「失礼。例えが悪かったね。例えば独自設定を使いたい! これを書きたい場合にはきちんと『それを使う必要性がある事件』と『それが使えるようになった経験』
これを書く必要があるんだ。これを書かずに独自設定で物語を書いてしまうと、意味不明のままで終わってしまう。
読者に対して説得力を忘れないようにしないと契約は取れないよ」
Taku「僕と契約して創想話作家になってよ(爆笑)」
QB「また独自設定はなるべく少なくすること」
Taku「一杯あったほうがお得だろ」
QB「内定はそうだろうね。でも物語においては要素が多いというのは必ずしもプラスには働かない。
独自設定というのはキャラクターの成長も含まれる。というのも基本的にはゲームの時点でキャラクターの時は止まっている。
そこに向けて物語を書く――つまり過去話であれば難易度は下がるんだけど、パラレルであると前置きしているのと一緒だ。
現在に繋ぎさえすれば、独自設定が許される空気が存在している。
でも、未来への成長物語は難易度が高い。それは、成長が元のキャラクターを破壊するということに他ならないからだ。
繊細かつ大胆に経験をキャラクターに付与していって、成長させていかなければいけないのだけど、それらを放棄してしまった場合、面白くもなんともないよ。
俺の物語だ! 俺の嫁なんだ! と叫ぶのは自由だけど、それがシリアスがウケない理由にするだなんてわけがわからないよ。
このときに見せ場を多く用意するのはもちろん構わない。でも、見せたいシーンと読んでて楽しいシーンが剥離するのは非常に多い。
読者は俺の嫁自慢が見たいのではなく、経験を得たキャラクターが自由に動き回る姿が見たいのかもしれない。
ん? どうしたんだい?」
Taku「な゛ん゛でも゛な゛い゛」
QB「ワンピースみたいな喋り方だね。二次創作は未来への物語が非常に難しい。これは一次創作が基本的に未来に向かって進んでいくことと比べると際立った特徴だ。
時間軸をなるべく動かさない、日常を切り取ったSSが二次創作で増えるのも半ば必然かもしれないね」
Taku「この部分だけ俺が出てきてますけど」
QB「ここが一番大事な部分だからね。もう一つだけ、描写濃度について話をしておこう。
基本的にはシリアスと呼ばれる作品は描写の濃度が高くて、ギャグは低い。
きちんと動作の一つ一つまで拾っていく作品は心の小さな動きを捉えることができるから当然シリアスに向くし、ギャグであればみんなテンションが極端だから書く必要がないんだ」
Taku「じゃあ描写濃度の高いギャグとか最悪ですね」
QB「わけがわからないよ。あくまでこれは基本的な部分だ。基礎を崩していくことが個性の第一歩だよ?
例えば、鼻毛が飛び出している神奈子に指摘するかしまいかを悩み続けて微妙な空気を発している早苗を書きたいなら、当然描写の濃度は高くなる。
逆に、淡々と進むことでキャラクターの感情や表情を見せずに想像にお任せするというシリアスも存在しているんだ。
こういったところを意識的に使い分けていくことができると、作風の幅は広がると思うよ」
10.まどか☆マギカ見てませんよね?
QB「どうして人間はそんな些細なことにこだわるんだい? エントロピーを凌駕したから大丈夫だよ」
QB「さて、10のチェックシートお疲れ様。でも物語作りはこれじゃまだまだ終わらない。というよりもようやく基礎の基礎の部分が終わったばかりだ。
次は、と言いたいところだけど、これから先は自分自身で見つけていってほしい。
創想話は楽しいけれども、悩み続けたからといってそのまま努力が帰ってくる場所でもないから心が折れることもあるかもしれない」
Taku「どういうことだよ……。創想話少女のソウルジェムが濁ってアンチになるっていうのは」
QB「聞かれなかったからね」
Taku「グリーフシード(評価)をください……」
QB「でも絶望しなきゃ別に濁らないし。楽しくやっていけば何も問題はないよ。
作家の知り合いを作ってもいいし、作らなくてもいい。高得点を目指してもいいし、そんなのは関係ないと割り切ってもいい。
ただ、楽しくやることが何よりだと僕は思う」
Taku「内定ください」
Takuさんごめんなさい
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: ,> `´ ̄`´ < ′ ボクと契約して創想話作家になってよ!
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インキュベーター
それと、Takuさん頑張ってください!
あと誰だよ彼女できたのって爆発
あと彼女ができたとかいうはる○って作家さんは爆発していい は○かは爆発していい