彼方より
此方へと
あの光は
去った私の
姿を照らす
月光を
浴びて踊るは
兎の心
怯え震える
兎の心
恐ろしく
恐ろしく
過去を隠して
くるくるくる
狂狂狂
月の赤さは隠しておけ
時が襲ってこないよう
罪が襲ってこないよう
過ぎていく毎日の
繋ぎ目に戯れを
与えてくれるのが
恋人だというのなら
貴方は私の
愛おしい人なのかしら
地下は暗く
館は赤く
空は宵闇
貴方の牙が突き刺さり
私の剣が切り裂けば
それはとても綺麗な輪舞曲
貴方にジュースをおごりましょう
紅い紅い私のジュース
貴方だけしか飲めないの
私は人を守護する者
人を
守り
衛り
鎮り
護る
それが私の使命
貴方は
私が、一番護りたかった人
護れなかった人
嗚呼
毘沙門天はこんなにも正しいのに
嗚呼
私の槍はこんなにも長いのに
どうして
涙を流す事しかできないのだろう
嗚呼
谺する程叫んでも
喉が裂ける程叫んでも
獣の遠吠えは
もう彼女には届かない
- 作品情報
- 作品集:
- 1
- 投稿日時:
- 2011/04/01 00:54:44
- 更新日時:
- 2011/04/01 00:54:44
- 評価:
- 1/3
- POINT:
- 1002110
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