――お願い、魔理沙。幻想郷を救って……!
突如現れた月の刺客が、幻想郷を焼き払う!
残った者は、仲間たちに助けられて窮地を脱した魔理沙と、夢の世界へ逃げ込んでいたアリスだけであった……。
魔理沙は託された希望と、未来と、運命を手に救出の糸口を探り出す!
「私は魔理沙。霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ」
時代の壁を越え、たどり着いた未来都市。
「私は蓮子! こっちはメリー! ご先祖様について、なにかしらない?!」
紐解かれる過去。
封じられた歴史。
閉ざされた未来。
「わたしは九人のアリスの中でも最弱! でもね、わたしにしかできないこともあるんだよ?」
――ただ、夢を見たかった。
――ただ、“今”を飛び出したかった。
――ただ、誰でもない者になりたかった。
「諦めんなよ。私はいつだって諦めなかった。だから、ここにいる。おまえはどうだ?」
――後悔。
「夢を辿る? でも、どうやって?」
――懺悔。
「アクセス! リミテッド・ラルカンシエル! 繋がったよ!」
――悔恨。
「普通じゃ嫌なんだろ? なら、魅せてやるよ」
――それでも!
「アリス、バックアップは任せたぜ!」
――ああ、それでも!
「メリー、意識、保ててる? 私は今にもぶっ飛びそう!」
――道を照らしてくれるあなたがいて、くれるのなら。
「蓮子! 境界、見えたわ! ……手、繋いでて」
――“わたし”は。
「魔理沙! 貴女の炉に虹を込めたわ! あとは……!」
――“わたし”は、あなたたちと。
「さて、“やんちゃ”をするのもそこまでだ。言っておくが私は、動くと撃つぜ」
――“わたし”は、あなたたちと……。
「【ザングレイザー】」
――生きたい!
「気にすんな。私はいつだっておまえの手を取ってやる。だから、全力でぶつかって来いよ」
「あとさ、友達作れよ、友達。作り方がわからばいなら、ほら」
「私がおまえの友達第一号だ。な? 簡単だろ? ――“――”」
「じゃ、仕上げだ。しっかりついて来いよ! 行くぜ! “恋苻”」
「【マスター――」
さぁ、物語を綴ろう。
これは、そう。
「――スパーク】!!」
神秘と深淵と希望と絶望と、夢と虹と、魔法の物語。
深秘にたどり着き、紺珠に至る前哨譚――。
――To Be Continued――