おばさん、鉛筆削って
なんだい。霊夢自分で削れば良いじゃないかい?
ううん。違うのおばさんに削ってもらうから意味があるの
そうなのかい
そうなのよ。おばさん
霊夢は、嫌いだったんや。鉛筆削り器で出てくるあの鰹節みたいなかすがな。
それに、何故か肥後ナイフで鉛筆を削る人に甘えたくなるやろ。
霊夢はそれだったんや。
「仕方ないね。鉛筆だしな」
「ありがとう。おばさん」
筆箱から出された鉛筆は、6Bだったんや。なんや知らんが、寺子屋で鉛筆書きで綺麗に字を書くコンクールでつかうんや。
「6Bかい?めずらしいね」
「どうしてめずらしいの?」
「普段使わないだろ?」
「たしかに使わないわ」
練習して丸くなった鉛筆はおばさんの手に渡ったんや。おばさんのごっつい手に渡った鉛筆は小さくみえたんや。
大丈夫何やろか?
「じゃあ、何に使うんだい?」
「今度寺子屋で字の勉強に使うの」
「へー。そうなのかい」
シュ、シュとおばさんは鉛筆を削り出したんや。鉛筆を手で綺麗削るのってわな。結構繊細なんやで。ワシはおばさんが出来るか心配やったんやが、杞憂やったようや。
「ところで、どれくらいにすればいいんだい?」
「とても、尖ってるは困るの。良い感じに尖ってるが、いいの」
「難しい注文だね」
おばさんは、その子供の霊夢の腕ほどある無骨な指で、器用に鉛筆を削ってたんや。
ひやひや、していたのはワシだけだったんや。
それが、なんやあっという間に綺麗に削ってしまったんや。
良い感じにまわるく尖って鉛筆は新たに息吹いたんや。
「どうだい霊夢?」
「すごい、綺麗にありがとう。おばさん」
「なんだい?まあ、どういたしまして」
それを受け取った霊夢は、本当に嬉しかったんや。顔を赤く染めてな。でも、てれ隠ししてるんやで。別に隠す必要なんてないのにな。
後日、その鉛筆を使って、正式名称を後でしったんやがな。硬筆展で銀賞をとったんや。
それを聞いたおばさんは、父母や無いけどとてもうれしかったんや。
今回のはストーリーが分かりやすくて良いかと
しかしオチが意味もなくおかしかった
語り口がいいですね。