0.発端
ある日の出来事。
「あ」
「うん?」
人里で、巫女と半獣が出会った。
現在幻想郷は冬真っ盛りである。
つまり、空では氷精が舞い、山では豊穣の神が体育座りで引きこもっている季節だ。
これらは到底我々の常識では考えられないような事象だが、幻想の集うこの世界ではごく当たり前の存在である。
だが、それは何も妖精や神に限った事ではなかった。
例えば、服。
「あんた相変わらず変な服着てるわね」
「それはお前も同じではないのか?」
会って最初の会話がこれである。
「いやねぇ、その帽子って意味あるの?」
そう話すのは博麗神社の巫女、博麗霊夢。
言った本人も白衣に緋袴、髪に赤いリボンという明らかに目立つ格好で人里を歩いているので人のことを言えたものではないのだが。
「ではその露出した腋に関してはどう弁解するんだ?」
そう話すのは半人半獣の寺子屋教師、上白沢慧音。
霊夢に指摘された帽子含め、平凡とは言い難い服装である。要はどっちもどっちだ。
そんな会話から始まり。
「やっぱり紫の服って外の世界の服なの?あ、それなら藍も同じか」
「私はやはり船幽霊の服装が気になるな。何というか、寺子屋に入れたくなる」
「霊夢は腋が出てなきゃ霊夢の形をした霊夢だと思うぜ」
「それってそのままじゃないですか。でもお嬢様の服は何処で手に入れたのでしょう?私が来たときからあったのですが」
「何で幽々子様の服は日本風の浴衣なのに私は違うんでしょうか……はっ、まさか私は日本人じゃない?あぁ、まさか半霊の方が中国人だったりして……」
いつの間にか大所帯で服装談議である。
「とりあえず、この場にいる全員の服に関して意見出し合わない?」
結局、霊夢の提案で霊夢・魔理沙・慧音・咲夜・妖夢の五人の服装を話し合うことになった。
1.博麗霊夢
「さて、まずは私ね」
「周りの目を気にしないのかお前は」
近くを通る人が憐れみの視線を向けているが、そんなものはありがたいお札で封印するのが博麗霊夢その人である。言葉通り目にお札を投げつけて封印してしまった。それでいいのか人の子が、と慧音は思う。
ついでに慧音の口も封印した。
「腋が出てなきゃ霊夢じゃないぜ、それはただの巫女だ」
「あんたそればっかね……」
魔理沙は同じことしか言わない。霊夢と知り合い、辿り着いた結果がこれなら知らない方がいい気がする。
「もっと飾った方がいいのではないでしょうか?何ならカチューシャあげますよ?」
「いや、リボンの上にカチューシャってどうなのよ。っていうか幾つ持ってんの?」
そもそも、幻想郷ではだいたい頭に何かしらつけている。何故かは神のみぞ知っているかもしれない。
「その服を斬ればわかる」
「何その変態。あ、着るの方か。いやそれも変態ね」
妖夢はいつも通りである。真顔で言っているあたり末期かもしれない。
そして、無視されても何も言えない慧音は黙って見ているしかない。がんばれ慧音先生。
2.霧雨魔理沙
「汚れが目立たないし魔法使いっぽくていいだろ?」
そう言いつつ魔理沙は帽子のつばを押し上げる。ある意味一番人間らしい人間である。
「二色だけってのもねぇ」
「霊夢も紅白だろ?」
ごもっともである。むしろカラフルで目立つよりいいかもしれない。
「うちのメイドにならない?」
「じゃぁ役割は図書館の掃除な」
咲夜が狂いだしてる気がする。第一魔理沙に掃除させたらゴミだけではなく壁まで吹き飛ぶ。
「その箒を斬ればわかる」
「何で箒なんだぜ」
妖夢も狂ってきた。もはや服ですらない。
そんな中、慧音は口の札を取ろうと奮闘していたが誰も気づかなかった。負けるな慧音先生。
3.十六夜咲夜&魂魄妖夢
「おーい、大丈夫かー」
「あぁお嬢様の服が着たいうふふ」
魔理沙が呼びかけるが、もう完全に頭のネジがとれたようだ。もう周りの言葉など聞こえていない。ただの変態である。
「まぁメイドはそれでいいよな。というか妖夢も実質変わんないんだしもうメイド服でよくないか?」
「そうです、何でも斬ればわかるんです。ということは私が皆さんの服を斬り捨てればいいんですね?人符「現世……」
「止めなさい」
同じく何も耳に入らない妖夢を手に持っていたお祓い棒で止めにかかる霊夢。その先端が妖夢の後頭部にクリーンヒットした。
「あーうー」
意識を失いかけている妖夢が振った剣は図ったかのように慧音の口にひっついている札を切断した。一ミリずれてたら血まみれである。
慧音は貼り付いている残りの札を引き剥がして一喝。
「お前らいい加減にしろ!」
今までの分をまとめて吐き出したその瞬間、場の空気が変わった。
「あれ?私は今まで何を……はっ、紅茶買わなきゃ!」
「うーん、くらくらします……あれ?幽々子様?何処行っちゃったんですかもう!」
今までの会話がなかったかのように走り出す咲夜と妖夢。
「一体何だったんだぜ?」
「っていうかあいつら何時からいたっけ」
慧音は霊夢の記憶力を疑うが、自分も覚えてないのでどうしようもない。
というか、何の話だったっけ?
慧音は考えることをやめた。
4.結果
数日後、慧音は寺子屋で授業をしていた。あの後三人は状況を飲み込めぬまま別れた。結局あの時の二人の奇行は何だったのかはわからずじまいである。奇行といえば、竹林の月兎が関係しているかもしれない。しかし、今となってはそんなことはどうでもよかった。
そんなことよりも、だ。
寺子屋の子供って、巫女服着てたっけ?
ある日の出来事。
「あ」
「うん?」
人里で、巫女と半獣が出会った。
現在幻想郷は冬真っ盛りである。
つまり、空では氷精が舞い、山では豊穣の神が体育座りで引きこもっている季節だ。
これらは到底我々の常識では考えられないような事象だが、幻想の集うこの世界ではごく当たり前の存在である。
だが、それは何も妖精や神に限った事ではなかった。
例えば、服。
「あんた相変わらず変な服着てるわね」
「それはお前も同じではないのか?」
会って最初の会話がこれである。
「いやねぇ、その帽子って意味あるの?」
そう話すのは博麗神社の巫女、博麗霊夢。
言った本人も白衣に緋袴、髪に赤いリボンという明らかに目立つ格好で人里を歩いているので人のことを言えたものではないのだが。
「ではその露出した腋に関してはどう弁解するんだ?」
そう話すのは半人半獣の寺子屋教師、上白沢慧音。
霊夢に指摘された帽子含め、平凡とは言い難い服装である。要はどっちもどっちだ。
そんな会話から始まり。
「やっぱり紫の服って外の世界の服なの?あ、それなら藍も同じか」
「私はやはり船幽霊の服装が気になるな。何というか、寺子屋に入れたくなる」
「霊夢は腋が出てなきゃ霊夢の形をした霊夢だと思うぜ」
「それってそのままじゃないですか。でもお嬢様の服は何処で手に入れたのでしょう?私が来たときからあったのですが」
「何で幽々子様の服は日本風の浴衣なのに私は違うんでしょうか……はっ、まさか私は日本人じゃない?あぁ、まさか半霊の方が中国人だったりして……」
いつの間にか大所帯で服装談議である。
「とりあえず、この場にいる全員の服に関して意見出し合わない?」
結局、霊夢の提案で霊夢・魔理沙・慧音・咲夜・妖夢の五人の服装を話し合うことになった。
1.博麗霊夢
「さて、まずは私ね」
「周りの目を気にしないのかお前は」
近くを通る人が憐れみの視線を向けているが、そんなものはありがたいお札で封印するのが博麗霊夢その人である。言葉通り目にお札を投げつけて封印してしまった。それでいいのか人の子が、と慧音は思う。
ついでに慧音の口も封印した。
「腋が出てなきゃ霊夢じゃないぜ、それはただの巫女だ」
「あんたそればっかね……」
魔理沙は同じことしか言わない。霊夢と知り合い、辿り着いた結果がこれなら知らない方がいい気がする。
「もっと飾った方がいいのではないでしょうか?何ならカチューシャあげますよ?」
「いや、リボンの上にカチューシャってどうなのよ。っていうか幾つ持ってんの?」
そもそも、幻想郷ではだいたい頭に何かしらつけている。何故かは神のみぞ知っているかもしれない。
「その服を斬ればわかる」
「何その変態。あ、着るの方か。いやそれも変態ね」
妖夢はいつも通りである。真顔で言っているあたり末期かもしれない。
そして、無視されても何も言えない慧音は黙って見ているしかない。がんばれ慧音先生。
2.霧雨魔理沙
「汚れが目立たないし魔法使いっぽくていいだろ?」
そう言いつつ魔理沙は帽子のつばを押し上げる。ある意味一番人間らしい人間である。
「二色だけってのもねぇ」
「霊夢も紅白だろ?」
ごもっともである。むしろカラフルで目立つよりいいかもしれない。
「うちのメイドにならない?」
「じゃぁ役割は図書館の掃除な」
咲夜が狂いだしてる気がする。第一魔理沙に掃除させたらゴミだけではなく壁まで吹き飛ぶ。
「その箒を斬ればわかる」
「何で箒なんだぜ」
妖夢も狂ってきた。もはや服ですらない。
そんな中、慧音は口の札を取ろうと奮闘していたが誰も気づかなかった。負けるな慧音先生。
3.十六夜咲夜&魂魄妖夢
「おーい、大丈夫かー」
「あぁお嬢様の服が着たいうふふ」
魔理沙が呼びかけるが、もう完全に頭のネジがとれたようだ。もう周りの言葉など聞こえていない。ただの変態である。
「まぁメイドはそれでいいよな。というか妖夢も実質変わんないんだしもうメイド服でよくないか?」
「そうです、何でも斬ればわかるんです。ということは私が皆さんの服を斬り捨てればいいんですね?人符「現世……」
「止めなさい」
同じく何も耳に入らない妖夢を手に持っていたお祓い棒で止めにかかる霊夢。その先端が妖夢の後頭部にクリーンヒットした。
「あーうー」
意識を失いかけている妖夢が振った剣は図ったかのように慧音の口にひっついている札を切断した。一ミリずれてたら血まみれである。
慧音は貼り付いている残りの札を引き剥がして一喝。
「お前らいい加減にしろ!」
今までの分をまとめて吐き出したその瞬間、場の空気が変わった。
「あれ?私は今まで何を……はっ、紅茶買わなきゃ!」
「うーん、くらくらします……あれ?幽々子様?何処行っちゃったんですかもう!」
今までの会話がなかったかのように走り出す咲夜と妖夢。
「一体何だったんだぜ?」
「っていうかあいつら何時からいたっけ」
慧音は霊夢の記憶力を疑うが、自分も覚えてないのでどうしようもない。
というか、何の話だったっけ?
慧音は考えることをやめた。
4.結果
数日後、慧音は寺子屋で授業をしていた。あの後三人は状況を飲み込めぬまま別れた。結局あの時の二人の奇行は何だったのかはわからずじまいである。奇行といえば、竹林の月兎が関係しているかもしれない。しかし、今となってはそんなことはどうでもよかった。
そんなことよりも、だ。
寺子屋の子供って、巫女服着てたっけ?
自分でも分かってないもの投稿するのはどうかと思います
お話は何だかちぐはぐで全然纏まってない感じがしました
その上本気出してないアピールをされると、正直かなり見苦しいですね
初投稿だからこそ全力で書くべきだと思うのですが、どうでしょう?
あとがきも駄目なあとがきのテンプレみたい。
本気を期待してイーノック!
そんな本気で大丈夫か?
大丈夫だ、大問題だ!
丁寧に仕上げていれば良いものになっていたと思うんですがねえ……
惜しい。
ではその本気というやつを、見せていただきましょう!